2022年12月31日 (土)

INDEX

当ブログにて公開中のレビュー、および1998年12月1日からスタートした『とみぃの宮殿』に掲載された記事を当ブログにて再公開したレビューのインデックスページになります。(2018年5月24日更新)

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投稿: 2022 12 31 12:00 午前 [「記事一覧」] | 固定リンク

2018年5月31日 (木)

2018年5月のお仕事

2018年5月に公開されたお仕事の、ほんの一例です。随時更新していきます。
(※5月21日更新)


[WEB] 5月21日、「Red Bull Japan」オフィシャルサイトにてインタビュー【1人3曲挙げてみて】cinema staffが夢中で追いかけた「90年代の音楽」が公開されました。

[WEB] 5月20日、「FLYING POSTMAN PRESS」オフィシャルサイトにてMAN WITH A MISSIONのJean-Ken Johnnyインタビューが公開されました。紙面に掲載されているものと同じ内容になります。

[紙] 5月20日から全国5都市の主要CDショップで配布開始の「FLYING POSTMAN PRESS」2018年6月号にて、MAN WITH A MISSIONのJean-Ken Johnnyインタビューを担当・執筆しました。

[WEB] 5月20日、「リアルサウンド」にて新譜キュレーション記事「Amorphis、Ihsahn、At The Gates……北欧エクストリームシーンを支える重鎮たち」が公開されました。

[WEB] 5月19日、「リアルサウンド」にてbrainchild'sのインタビュー「イエモン菊地英昭によるbrainchild's、第7期メンバーに聞く“サウンドの充実”」が公開されました。

[WEB] 5月18日、欅坂46モバイルファンクラブサイトにて『欅坂46 2nd YEAR ANNIVERSARY LIVE』で代理センターを務めたメンバー9人(今泉佑唯、小池美波、小林由依、菅井友香、鈴本美愉、土生瑞穂、原田葵、守屋茜、渡邉理佐)による振り返り座談会が公開されました(こちらはモバイル会員のみ閲覧可能コンテンツです)。

[WEB] 5月15日、「リアルサウンド」にて小林太郎×NoBのインタビュー「小林太郎×NoBが語る、『仮面ライダーアマゾンズ』主題歌へ込めた熱い思い」が公開されました。

[紙] 5月15日発売「EX大衆」2018年6月号にて、欅坂46齋藤冬優花×鈴本美愉のインタビューを担当・執筆しました。(Amazon

[WEB] 5月8日、「リアルサウンド」にてBABYMETALのアーティスト分析「BABYMETAL、なぜ新レーベル設立? 5B&Cooking Vinylとタッグ組んだ背景を考える」にコメントを寄与しました。

[紙] 5月7日発売「BURRN!」2018年6月号にて、SKINDREDベンジー・ウェッブのインタビューを担当・執筆しました。(Amazon

[WEB] 5月5日、「リアルサウンド」にてLittle Glee Monsterのアーティスト分析「Little Glee Monsterが海外公演に挑戦する理由は? 単独アジアツアー発表を機に紐解く」にコメントを寄与しました。

[WEB] 5月4日、「リアルサウンド」にて乃木坂46のライブ評「乃木坂46と生駒里奈は新たなステージへ 西廣智一が卒業コンサートに感じたこと」が公開されました。

[紙] 5月2日発売「日経エンタテインメント!」2018年6月号にて、堂本剛インタビュー、欅坂46ライブレポート、欅坂46土生瑞穂インタビューを担当・執筆しました。(Amazon

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また、4月に当サイトで紹介したアルバム(Spotifyで配信している作品のみ)から各1〜2曲程度ピックアップして、30曲程度のプレイリストを制作しました。題して『TMQ-WEB Radio 1804号』。一応曲の流れなんかも考慮しつつ曲順を考えておりますので、レビューを読む際のBGMにするもよし、何も考えずにダダ流しするもよし。おヒマなときに聴いていただけると嬉しいです。

投稿: 2018 05 31 12:00 午後 [「仕事紹介」] | 固定リンク

2018年5月25日 (金)

CHEAP TRICK『CHEAP TRICK』(1997)

実はCHEAP TRICKには同じタイトルのアルバムが2枚存在していることをご存知でしょうか。それが意外にもセルフタイトルの『CHEAP TRICK』という点が非常に興味深く、しかも2作目のほうはデビュー作発売の20年後、1997年2月にここ日本で先行リリースされているという(海外では2ヶ月遅れの同年4月に発売されました)。

当時のCHEAP TRICKは、80年代後半のHR/HMブームに乗って本格的な再浮上を果たしたもののそれも長く続かず、90年代に入るとダークなグランジがもてはやされるタームに突入。が、本来なら毛嫌いされるはずのHR/HMシーンに括られてきたCHEAP TRICKは、グランジシーンから“オリジネーター”や“ルーツ”としてリスペクトされることになるのです。不思議なものです。

本作は彼らにとって通算13枚目のスタジオアルバム。前作『WOKE UP WITH A MONSTER』(1994年)は長年在籍したEpic Recordsから離れ、新たにWaner Brothersと契約して発表したものの、以前ほどの大きなヒットにつながらず、結局バンドはこれ1枚でWarnerから離れることに。結果、彼らはインディーズに活動の場を移し活動を継続します。

そうして彼らがまず最初に取り組んだのが、かのスティーヴ・アルビニをエンジニアに迎えてEPを制作すること。ここで制作した「Baby Talk」と「Brontosaurus」はグランジシーンでその名が知れ渡ったSub Pop Recordsから7インチシングルとしてリリースされています。

そのままアルビニを迎えてアルバムを作るかと思いきや、彼らは『ONE ON ONE』(1982年)などでエンジニアを務めたイアン・テイラーを迎えて完成させた作品を発表するわけです(実際にはアルビニとのコラボ以前から進められていたようですが)。

「Anytime」から始まる本作は、「You Let A Lotta People Down」などをはじめ全体的にダーク……というわけではなく、確かに重々しい空気もありつつ、基本的には彼ららしいポップさとロック感、ヘヴィさが混在したクールなロックアルバムに仕上げられています。

確かにサウンドの質感は90年代的な生々しさを伴っていますが、それがかえって70年代の彼らを彷彿とさせ、20年という長い時間を感じさせないフレッシュさすら散見されます。ポップな曲はとことんポップに、ヘヴィな曲はとことんヘヴィに。このメリハリの効き具合が前数作と比べるとかなり強まっており、そこは80年代の彼らとは大きな違いではないかと思います。

もちろん、彼らが時代に影響されている部分も少なからず存在し、「Anytime」や「You Let A Lotta People Down」「Baby No More」あたりはグランジからの影響がモロに出ています。けど、それが特に嫌味には感じられないのは、当時のグランジバンドがリスペクトを口にしたように、CHEAP TRICKというバンドのサウンドがいかに当時のバンドマンに影響を与えてきたかということを証明しているのではないでしょうか。

ややこしいタイトルやジャケット(1stアルバムをパロッたモノクロ感)、そして全キャリア中もっともグランジの影響が強いことなど、従来のファンからは評価がそこまで高くない1枚かもしれませんが、個人的には前作『WOKE UP WITH A MONSTER』以上に好きな作品です。

なお、日本盤には先のアルビニプロデュース曲2曲を追加収録。とはいえ、現在は廃盤状態にあり、デジタル配信&サブスクリプションサービスでも全オリジナルアルバム中本作のみ未配信のまま。ぜひなんらかの形で復活させてほしい1枚です。


▼CHEAP TRICK『CHEAP TRICK』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD

投稿: 2018 05 25 12:00 午前 [1997年の作品, Cheap Trick] | 固定リンク

2018年5月24日 (木)

CHEAP TRICK『CHEAP TRICK』(1977)

1977年2月に海外でリリースされた、CHEAP TRICKの記念すべきデビューアルバム。当時はBillboardのアルバムチャート200位内にも入らない程度のセールスでしたが、現在においては彼らの歴史を振り返る上で非常に重要な1枚であると同時に、70年代後半のUSハードロック、およびパワーポップシーンにおいて大切なアルバムでもあります。

僕がこのアルバムを初めて聴いたのは、彼らが「The Flame」(1988年)で初の全米No.1を獲得して、しばらくしてから。すでにほとんどのアルバムがCD化され、その流れで手にしました。当時のCDは「Hot Love」から勢いよく始まり、中盤に「Mandocello」「The Ballad of T.V. Violence (I'm Not the Only Boy)」「Elo Kiddies」と重めの曲が並び、ラストは「Oh, Candy」で軽やかに終わる。そんなイメージのアルバムでした。もちろん、この曲順が正しいと思い込んでいたのです。

が、実はこのアルバム、アナログ盤の各面表記が「A面/B面」ではなく、「Side 1 / Side A」となっており、初CD化の際にレーベル側が間違えて「Side A」のほう(本来のB面)のほうから始まる構成に変わってしまっていたのでした。アナログ時代に触れていなかったぶん、このCDでの曲順がすべてだと思っていた僕は、そんな事情をもっとあとになってから知ることになるのでした。

ちなみに1998年のリマスター化に際し、もとの曲順……「Elo Kiddies」から始まり「The Ballad of T.V. Violence (I'm Not the Only Boy)」で終わる構成に戻っており、サブスクリプションサービスで聴けるバージョンもこちらに準拠。ですが、昨年9月にデビュー40周年を記念して発売された日本限定の紙ジャケ版では初CD化の「Hot Love」始まりが再現されており、ややこしいことになっております(笑)。ここ20年くらいで、正しく修正された曲順にようやく慣れ親しんできたところに、自分にとってオリジナルなこの曲順で聴くと……「もう、やめてー!」と思ってしまうわけです(笑)。

ですが、曲順が入れ替わろうとこのアルバムに対する印象や評価って、意外と変わらないんですよね。不思議です。

10代の頃は疾走感の強い「Hot Love」や「He's a Whore」のような楽曲を好んでいましたが、聴き込むうちに本作の魅力はミディアム&ヘヴィな楽曲こそがキモなんじゃないかと思うようになりました。なので、初CD化バージョン(オリジナルじゃないほう……ってややこしい。笑)の中盤、「Mandocello」「The Ballad of T.V. Violence (I'm Not the Only Boy)」「Elo Kiddies」の流れは本当に好きなんですよね。もちろん、「Elo Kiddies」で始まって「The Ballad of T.V. Violence (I'm Not the Only Boy)」で終わるバージョンも気に入ってますけど。

1stアルバムの時点で捨て曲なし、どの曲もメロウで個性的。ここまで完成されていたのに、当時まったくヒットしなかったのが不思議でなりません。まあ、早すぎたって言えば早すぎたのかもしれませんが。そんな彼らが本国より先に、ここ日本でヒットするわけですから世の中捨てたもんじゃないですね。



▼CHEAP TRICK『CHEAP TRICK』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2018 05 24 12:00 午前 [1977年の作品, Cheap Trick] | 固定リンク

2018年5月23日 (水)

ZZ TOP『AFTERBURNER』(1985)

ZZ TOPが1985年10月に発表した、通算9作目のオリジナルアルバム。前作『ELIMINATOR』(1983年)が1000万枚を超えるメガヒット作となり、大きな期待を寄せられる中リリースされた今作は、それでも500万枚以上を売り上げる大ヒットを記録。「Sleeping Bag」(全米8位)、「Stages」(全米21位)、「Rough Boy」(全米22位)、「Velcro Fly」(全米35位)というヒットシングルも生まれました。

前作から顕著に表れ始めたデジタルビートを導入したサウンドメイキングは、本作でさらに激化。アルバムオープニングを飾る「Sleeping Bag」は当時の流行だったオーケストラヒットを取り入れた、もはやロックバンドが打ち出すサウンドとは思えないダンサブルなものへと変化/進化していました。

僕が初めて触れたZZ TOPのアルバムが本作なのですが、正直「これ……ロックなの?」と思ったことを、今でもよく覚えています。そりゃあ「Sleeping Bag」「Stages」と続いて、若干生バンド感が増した(それでも本作の中では、という比率の話)「Woke Up With Wood」あたりでようやく「あ、やっぱりロックバンドなんだ」とうっすらと実感し始めるという……なんじゃそりゃ。

確かに楽曲の構成自体はブルースベースのロックンロールなんですよね。上に挙げた「Sleeping Bag」や「Woke Up With Wood」なんて完全にブルージーなロックナンバーですから。装飾に惑わされてはいけません……とはいえ、この機械的なドラムサウンドを聴いたら、誰でも最初はそう思えないかもしれませんよね。

かと思えば、「Rough Boy」みたいなAOR調バラードもあるし、キラキラしたシンセとダンサブルなビートが印象的な「I Got The Message」や「Velcro Fly」みたいな曲もある。ロックというよりもポップスじゃん、と。

だけど、本作の軸になるのはやっぱり「Can't Stop Rockin'」や「Planet Of Woman」「Delirious」のような疾走感の強いロックンロールなんですよね。リズムのエフェクトのみならずギターのエフェクトもどこか機械的で、しかもシンセも多用してるからどうしてもそう思えないかもしれないけど……完全にロックンロールです。本当に。

まあ、売れる音ですよね。リリースから30数年経った今聴くと若干のダサさすら感じられますが、当時はこういったデジタルな要素が新しかったし、ZZ TOPみたいに埃っぽいサウンドのロックバンドがこういった最先端にトライすること自体が“ロック”だったのかもしれない。

ちなみに彼ら、ライブでもちゃんとこのサウンドを再現してくれるから素晴らしい。一度だけ生で観たことがあるけど、そのときも本作のヒット曲をそのままの形で聴かせてくれたし。プロとして徹底していて素晴らしいと思いましたし、改めて良曲揃いのアルバムだなとも再認識しました。



▼ZZ TOP『AFTERBURNER』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2018 05 23 12:00 午前 [1985年の作品, ZZ Top] | 固定リンク

2018年5月22日 (火)

CHARLIE SEXTON『PICTURES FOR PLEASURE』(1985)

1985年、弱冠16歳でメジャーデビューを果たしたアメリカ人シンガー&ギタリストのチャーリー・セクストンによる1stアルバム。本国アメリカでは最高15位まで上昇したほか、ここ日本でもアイドル的人気で大きな成功を収めました。また、デビューシングル「Beat's So Lonely」は全米17位にランクインし、日本でもMTVやラジオでのヘヴィローテーションが後押しし、スマッシュヒットを記録しています。

本作のプロデュースを手がけたのが、ビリー・アイドルなどとの仕事で知られるキース・フォーシー。キースはプロデュースのみならずプログラミングや、ソングライティングでも本作に華を添えており、そのサウンドの質感はどこかビリー・アイドルの諸作品にも通ずるものがあります。

当時もそうでしたが、まず音楽雑誌『ミュージックライフ』などでそのヴィジュアルを目にして、そのあとで楽曲を耳にしたわけでして……その甘いルックスとは相反して、歌声は年齢のわりに渋みがある低音という。このギャップもまたカッコいいんですよね。しかも長身で髪を立てて……って、この1985年という時代を考えると、日本にはBOØWYがいたわけで、そことの共通項も見え隠れしたりして。そりゃウケるわけですね。

ギタープレイは、まあ確かにうまい。適度なテクニックを兼ね備えており、だけど派手すぎない。あんまり派手に弾きまくるとハードロックの人だと思われちゃうしね。この人、もともとはブルースとかカントリーとかそっち側の人ですから。なのに、このニューウェイヴがかったビートロックをやらされてしまうあたり、いかにも80年代的といいますか……まあそれがよかったんだけどさ。

今聴くと、曲によってはちょっとトゥー・マッチかなと思えたり、ちょっとチープかなと感じたりしてしまうんですが、それでも「Impressed」や「Beat's So Lonely」、「Hold Me」といったあたりはリリースから30数年経った今でもカッコいいと思える。「Restless」あたりもアレンジがアレンジだったら、今でも通用する1曲なんじゃないでしょうか。

ちなみに現在のチャーリーは、ご存知の方も多いと思いますがボブ・ディランのバンドでギタリストを担当しています。一時離れたという話も耳にしましたが、今年のフジロックではバンドメンバーとして来日してくれるのでしょうか。

なお、本作はサブスクリプションサービス未配信。CDもほぼ廃盤状態で、何年かに一度廉価版や紙ジャケで再発されたりするので、タイミングよく見つけた場合は迷わず購入することをオススメします。



▼CHARLIE SEXTON『PICTURES FOR PLEASURE』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD

投稿: 2018 05 22 12:00 午前 [1985年の作品, Charlie Sexton] | 固定リンク

2018年5月21日 (月)

INXS『LISTEN LIKE THIEVES』(1985)

海外で1985年10月にリリースされた、INXS通算5枚目のスタジオアルバム。前作では“時の人”ナイル・ロジャースをプロデューサーのひとりに迎え「Original Sin」などのヒットシングルを生み出しましたが、今作ではSEX PISTOLSやROXY MUSIC、QUEENなどを手がけてきたイギリス人プロデューサー、クリス・トーマスとともに制作。全米11位という過去最高位を叩き出し、200万枚以上を売り上げるヒット作となりました。また、シングル「What You Need」は初の全米トップ10入り(最高5位)を記録したほか、「This Time」(全米81位)、「Listen Like Thieves」(全米54位)というスマッシュヒットも生まれました。

“ファンクがかったニューウェイヴサウンド”を信条としていた彼らでしたが、前作ではそのファンキーさがナイル・ロジャースの功績によりさらにニューヨーク寄りの音となっていました。が、今回は大御所イギリス人プロデューサーとの作業というのも影響してか、豪快なハードロックやパンクロック的なカラーも表出し始めています。それがまさにヒット曲「What You Need」であり、同じくシングルカットされた「This Time」や「Listen Like Thieves」でもあるわけです。

ほかにも「Kiss The Dirt (Falling Down The Mountain)」や「Biting Bullets」あたりもロック色が強まっていますが、ところどころにニューウェイヴの香りも感じられます。このバランス感は、本作から2年後に発表される大傑作『KICK』(1987年)で本格的に開花することになります。そういう意味では、本作は『KICK』の習作と捉えることもできそうです。

にしても、全体的にどの楽曲もコンパクトにまとまっているところにも、次作との共通項が見え隠れしていて興味深くないですか? 「Same Direction」のみ5分近くありますが、大半は2〜3分前後ですからね。

アメリカでシングルカットされた3曲のみシリアスさが強い印象で、それ以外はどこか陽気さすら感じられるのも興味深いポイント。そういった意味では、先の3曲が若干浮き気味な気がしないでもないですが、このアンバランスさも今となっては愛おしく感じられるのですから不思議なものです。だって、マイケル・ハッチェンス(Vo)を含む編成での新作やライブは、今後望めないわけですからね……。

個人的には「What You Need」「Listen Like Thieves」「Kiss The Dirt (Falling Down The Mountain)」という冒頭3曲の流れと、「This Time」を経て「Three Sisters」「Same Direction」「One X One」「Red Red Sun」の後半〜エンディングの流れが非常に気に入っています。



▼INXS『LISTEN LIKE THIEVES』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2018 05 21 12:00 午前 [1985年の作品, Inxs] | 固定リンク

2018年5月20日 (日)

TEARS FOR FEARS『SONGS FROM THE BIG CHAIR』(1985)

海外で1985年2月に発表された、TEARS FOR FEARSの2ndアルバム。日本盤は同作からのリカットシングルにちなんで『シャウト』のタイトルでリリースされました。本国イギリスでは1stアルバム『THE HURTING』に続く2作連続1位こそ逃したものの最高2位まで上昇、アメリカでは初の1位を獲得し、500万枚以上を売り上げる大ヒット作となりました。また、本作からは「Shout」「Everybody Wants To Rule The World」の2曲が全米1位を記録(イギリスでは前者が4位、後者は2位)。ほかにも「Head Over Heels」(全英12位、全米3位)、「Mothers Talk」(全英14位、全米27位)、「I Believe」(全英23位)と数多くのヒットシングルが生まれています。

全8曲と曲数こそ少ないものの、6分強の楽曲が3曲もあったりして、意外と聴きごたえがあるのが本作の特徴。かつ、シングルのイメージが強いバンドですが、アルバム自体は結構コンセプチュアルというか、特にアナログでいうB面(M-5以降)はちょっと組曲っぽくなっていたりと、アルバムアーティストとしてのこだわりが感じられる作りになっています。

シンプルなサビを繰り返すだけの印象が強い「Shout」ですが、アレンジが非常に凝っていて、単純にバンドサウンドとしてカッコいい。実は「Mothers Talk」あたりも同じで、シンプルなフレーズを繰り返しつつも、バンドアンサンブルで非常に遊びまくっているんですよね。

かと思うと、「Everybody Wants To Rule The World」もメロディのメリハリの付け方がえげつないくらいに優れている。「Head Over Heels」のメロの起伏の付け方も同じようなセンスが感じられ、ちゃんと聴き込めばこれらがなぜ当時ヒットしたのかが改めて納得できるはずです。

そして、アルバム後半のジャジーなノリ……「I Believe」から「Broken」への流れや、その「Broken」のエンディングから「Head Over Heels」へとつなげる構成、さらに「Head Over Heels」から再び「Broken」へと戻る組曲的構成は本当に面白い(特に後半の「Broken」はライブテイクを使うというこだわりぶり)。ヒット曲をたっぷり聴きたいという方にも、ジャジーでプログレッシヴなバンドアンサンブルを楽しみたいという方にも打って付けの1枚ではないでしょうか。

とにかく本作は中学生の頃、レンタルで借りたLPからダビングしたカセットが擦り切れるほど聴き倒したアルバムで、大人になってからは当時シングルや12インチ盤でしか聴けなかった別テイクを含むリマスターCDやボックスセットを購入して、定期的に再生しています。たぶん僕の人生の中で10本指に入るくらいリピートしたアルバムのひとつじゃないでしょうか。



▼TEARS FOR FEARS『SONGS FROM THE BIG CHAIR』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2018 05 20 12:00 午前 [1985年の作品, Tears For Fears] | 固定リンク

2018年5月19日 (土)

KISS『DYNASTY』(1979)

昨日のQUEENで「70年代末からのディスコブーム」について少々触れましたが、この波はロックバンドにも大きな影響を与えました。QUEENの大ヒットの前にも、THE ROLLING STONESが1978年に「Miss You」という全米No.1ヒットを生み出しており、それに続いて1979年にはKISSが「I Was Made For Lovin' You」というヒット曲(全米11位)を発表しております。

ということで、今回紹介するのはそのKISSのヒット曲が収録された1979年5月発売の7thアルバム『DYNASTY』(邦題『地獄からの脱出』)です。

1977年の『LOVE GUN』以来の新作となった本作は、間にライブアルバム『ALIVE II』(1977年)、ベストアルバム『DOUBLE PLATINUM』(1978年)、そしてメンバー4人のソロアルバム4作品を挟んで発表された2年ぶりのオリジナルアルバム。ヴィニー・ポンシアを迎えて制作され、全米9位を記録するヒット作となりました。

ディスコビートを導入したのは「I Was Made For Lovin' You」のほか、ピーター・クリスが歌う「Dirty Livin'」の2曲のみ。ポール・スタンレーが歌うミディアムテンポの「Sure Know Something」「Magic Touch」もソウルテイスト強めで、黒っぽさという点においては先の2曲の枠に入るものかもしれません。

が、それ以外の楽曲はKISSらしいポップなロックンロール満載の通常運転モード。アルバム2曲目にTHE ROLLING STONESの「2,000 Man」カバーが飛び出したり(ボーカルはエース・フレーリー)、いかにもジーン・シモンズらしい「Charisma」「X-Ray Eyes」、エース・フレーリーの頑張りが生かされた「Hard Times」「Save Your Love」といったナンバーを楽しむことができます。

こうやって振り返ると、流行に乗ったのはポールひとりだったことが伺えます。あ、ピーターもか。でもピーター、このアルバムでは自身が歌う「Dirty Livin'」以外ではドラムを叩いておらず、代わりにアントン・フィグが参加しています。結局本作をもってバンドを脱退するわけですが(1980年発売の次作『UNMASKED』にもドラマーとしてクレジットされていますが正しくは不参加。こちらもアントン・フィグがすべてプレイしています)、結局はソロアルバムが大きな引き金になってしまったんでしょうね。

また、エースVo曲が3曲も含まれているという点も非常に興味深いところ。エースは続く『UNMASKED』でも3曲歌ってますが、結局ピーターが歌わないなら……ってことなんでしょうか。そんなエースも、数作後にはバンドを離れるわけですが。

ディスコに走ったりピーターがあまり参加していなかったりとネガティブ要素が強い印象がありますが楽曲自体は“らしさ”満載なので、偏見なしに聴いてもらいたい1枚です。



▼KISS『DYNASTY』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / MP3

投稿: 2018 05 19 12:00 午前 [1979年の作品, KISS] | 固定リンク

2018年5月18日 (金)

QUEEN『THE GAME』(1980)

海外で1980年6月末、日本で同年7月下旬に発表されたQUEEN通算8作目のオリジナルアルバム。70年代を総括するようなベスト盤的ライブアルバム『LIVE KILLERS』(1979年)を経て、80年代最初に発表された本作からは「Crazy Little Things Called Love」(全英2位、全米1位)、「Another One Bites The Dust」(全英7位、全米1位)という2曲の全米No.1ヒットを生み出し、アルバム自体も初の全米1位を獲得(もちろん全英でも1位)。さらに「Save Me」(全英11位)、「Play The Game」(全英14位、全米42位)、「Need Your Loving Tonight」(全米44位)というスマッシュヒットシングルも誕生しています。

シンセサイザーを全面的に取り入れた壮大なバラード「Play The Game」からスタートする本作は、我々がイメージする“80年代のQUEEN”の雛形となった記念碑的作品集。トータルの流れを意識したアルバム作りよりも、単曲として親しみやすい楽曲を詰め合わせたバラエティパック的な作風が、今作から特化し始めます。

それは、全米No.1を獲得した2枚のシングル「Crazy Little Things Called Love」「Another One Bites The Dust」を聴けばおわかりいただけることかと思います。前者はエルヴィス・プレスリーをイメージさせるカントリーチックなロックンロール、後者は70年代末から流行していたディスコビートを導入したファンクチューンなのですから。もちろん「Play The Game」や「Save Me」といった彼ららしい壮大なバラードも含まれていますが、どの曲も3分前後でシンプルなものばかり。「Dragon Attack」みたいなファンクナンバーや、ポップでキャッチーなロックチューン「Need Your Loving Tonight」「Coming Soon」、のちにアクセル・ローズ(GUNS N' ROSES)がライブでサビの一節を歌ったことで広く知られるようになる泣きのバラード「Sail Away Sweet Sister」など、とにかく1曲1曲が際立った作風に仕上げられています。

興味深いのは、大ヒットとなった「Another One Bites The Dust」を書いたのがジョン・ディーコン(B)だという事実。これまでも毎回アルバムに1〜2曲は提供してきた彼ですが、このヒットに付与したことはとても大きかったように思います。

ハードロックバンドというよりは、よりポピュラリティを得たアリーナロックバンドによるシングルヒット集の趣きが強い1枚ですが、この方向性はのちにスタートするMTVともリンクして“80年代のQUEEN”のスタイルはどんどん確立されていくことになります。

ちなみに、QUEENがアメリカでアルバム1位を獲得したのは、本作が最初で最後。オリジナルアルバムのトップ10入りも、結果本作がラストとなってしまうのでした。



▼QUEEN『THE GAME』
(amazon:日本盤CD / 日本盤2CD / 海外盤CD / 海外盤2CD / MP3

投稿: 2018 05 18 12:00 午前 [1980年の作品, Queen] | 固定リンク

2018年5月17日 (木)

WHITESNAKE『GOOD TO BE BAD』(2008)

2008年4月にリリースされた、WHITESNAKE通算10作目のスタジオアルバム。1978年秋に発表された4曲入りEP『SNAKEBITE』がWHITESNAKE名義での最初の音源なので、この『GOOD TO BE BAD』はバンドデビュー30周年を記念する1枚でもあるわけですね。

と同時に、1997年の9thアルバム『RESTLESS HEART』を携えたツアーを最後に、何度かにわたり復活した90年代のWHITESNAKEに終止符を打ったデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)が、実に11年ぶりに発表したWHITESNAKE名義のアルバムとなります。とはいえ、『RESTLESS HEART』はソロアルバムとして制作されたものを無理矢理バンド名義で発表したものなので、純粋なバンドの新作としては1989年の『SLIP OF THE TONGUE』以来、19年ぶりということになるのでしょうか……うん、音楽的にもそう言い切って間違いないと思います。

本作制作時のメンバーはデヴィッドのほか、新たな片腕として作曲にも全面的に携わったダグ・アルドリッチ(G)、WINGERとの兼任で参加するレブ・ビーチ(G)、ユーライア・ダフィー(B)、日本ではB'zでの活動で知られるクリス・フレイジャー(Dr)、ティモシー・ドゥルーリー(Key)という布陣。2006年リリースのライブアルバム『LIVE... IN THE SHADOW OF THE BLUES』でのライブ音源や同作のために制作された新曲(「Ready To Rock」「If You Want Me」「All I Want Is You」「Dog」)でのラインナップから、トミー・アルドリッジ(Dr)のみ交代しただけです。

『LIVE... IN THE SHADOW OF THE BLUES』収録の新曲の時点で、意外とデヴィッドとダグの相性が悪くないように感じていた人には、この『GOOD TO BE BAD』は納得の1枚ではないでしょうか。

「Best Years」という「あの素晴らしい日々よ、もう一度」的な意味を持つダイナミックなナンバーからスタートするこのアルバムは、もうそのまんま、1987年のメガヒット作『WHITESNAKE』を軸に、その前後(1984年の『SLIDE IT IN』、1989年の『SLIP OF THE TONGUE』)の良作までを含む、ブルースロックというよりはHR/HM路線のWHITESNAKEを現代によみがえらせようとした内容と言えるでしょう。

聴き進めると「あれ、このメロディ聴いたことある」とか「この節回し、あの曲に似てない?」とか思い当たる元ネタが思い浮かびますし、「具体的にここが似てるわけじゃないけど、この曲はあの曲の雰囲気を再現したかったんだな」という楽曲も少なくありません。そういった楽曲が、加齢とともに声域が狭まり始めたデヴィッドに合わせて、結構なダウンチューニングで演奏されています。なので、サウンドの重量感や低音の質感は非常に現代的。“今の音”としては文句なしだと思います。アレンジも非常に適度なブルースフィーリングをテクニカルな演奏で表現しており、決して“古臭さ”は感じないはずです。

しかし、名作『WHITESNAKE』の煌びやかさまでは時代の違いか再現することができず、なおかつダグの作曲能力の限界か“突出した1曲”が存在しない。「All For Love」とか「Summer Rain」とか悪くないけど、大半は平均点か“B+”程度の仕上がりといった印象。安心して聴けるけど、年間ベストに選ぶような1枚ではないかな……という、古くからのファンにとってはどっちつかずの微妙な立ち位置な気がします。

ですが、もし『WHITESNAKE』をまだ聴いたことがないという奇特なHR/HMリスナーがいたとして、本作からWHITESNAKEに触れたとしたら……その人にとっては名盤になりうる可能性の高い、とも言えるでしょう。なので、聴き手によって評価がガラリと変わる1枚かもしれませんね。

なお、本作は2011年に『STILL GOOD TO BE BAD』と題した、『LIVE... IN THE SHADOW OF THE BLUES』収録の新曲4曲をクリス・フレイジャーが叩き直したバージョンを追加し、曲順もいじった15曲入りCDと、MVやスタジオアコースティックライブ映像などを収めたDVDからなる2枚組仕様も日本のみでリリースされました。



▼WHITESNAKE『GOOD TO BE BAD』
(amazon:日本盤CD / 日本盤CD+DVD / 海外盤CD / 海外盤2CD

投稿: 2018 05 17 12:00 午前 [2008年の作品, Whitesnake] | 固定リンク

2018年5月16日 (水)

WHITESNAKE『SLIP OF THE TONGUE』(1989)

1989年11月にリリースされた、WHITESNAKE通算8作目のスタジオアルバム。1987年春に発表された前作『WHITESNAKE』からのシングル「Here I Go Again」は全米1位、「Is This Love」が全米2位という大ヒットとなり、アルバム自体も全米2位、全英8位まで上昇。アメリカだけで800万枚以上ものセールスの大出世作となりました。これを受けて、『WHITESNAKE』を携えたツアーでのバンドメンバー……エイドリアン・ヴァンデンバーグ(G)、ヴィヴィアン・キャンベル(G)、ルディ・サーゾ(B)、トミー・アルドリッジ(Dr)でレコーディングに突入しようとしたところ、ヴィヴィアンが脱退。代わりに加入したのがスティーヴ・ヴァイというゲテモノギタリストだったことから、当時はかなりの大騒ぎとなりました。

曰く「ブルースベースのハードロックバンドに、ブルースが弾けないキワモノギタリストが加入した」と。確かにそうかもしれませんが、そもそも前作『WHITESNAKE』の時点でWHITESNAKEはブルースという軸のひとつを放棄していたような気もするのですが……まあ、いいでしょう。

曲作りは基本的にデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)とエイドリアンの2人で進め、さてスタジオに入りましょうというときにエイドリアンの腱鞘炎が発覚。完治までレコーディングを待てなかったカヴァーデイルは、エイドリアンのデモをもとにヴァイがすべてのギターパートを担当。エイドリアンがプレイしたベースの部分は残しつつも、ところどころにヴァイらしい派手なオカズが挿入された、“ギターオリンピック”的なサウンドが展開されてしまいます。

リリース当時、やれギターがうるさいだのなんだの叩かれましたが、ちゃんと聴くとそもそも楽曲のベースの部分がしっかり作り込まれていない、つまり詰めが甘いのではないかと気付くんじゃないでしょうか。例えばキー設定が高すぎて、デヴィッドはただわめいているように聴こえるし、それによってリズム隊も軽く聴こえてしまう。そこにあんなギターが乗るもんだから、ねぇ。エイドリアン、もうちょっとどうにかならなかったのかと。

そんなだから、リメイクした「Fool For Your Loving」も浮きまくり。この曲までキーを上げてしまい、原曲の雰囲気壊しまくりです。前作での「Here I Go Again」も「Crying In The Rain」も原曲どおりのキーだったからこそあの世界観をよりゴージャスにすることができたのに……嗚呼、全部空回り。

ただ、そんなアルバムの中にも「これは!」と呼べる楽曲がいくつか存在します。そこだけは声を大にして伝えておきたい。それが「Now You're Gone」や「The Deeper The Love」といった前作の延長線上にあるポップ路線と、「Judgment Day」と「Sailing Ships」の大作路線。特に「Judgment Day」は今でもライブで頻繁に演奏されており、いわば「WHITESNAKE版(LED ZEPPELINの)『Kashmir』」みたいな楽曲として愛されています(ホントかな)。で、「Sailing Ships」は……これは以前取り上げた『STARKERS IN TOKYO』(1997年)のアコースティックバージョンが素晴らしいので、こちらを聴いてもらえば(スタジオ版じゃないのかと)。スタジオ版は後半のボーカルキーが上がるところがちょっとね。悪くないんだけど、やりすぎ感が強くて。

と、ここまで書いたら「これは駄作なんじゃないか?」とお思いかもしれません。そう、駄作かもしれませんが……嫌いになれないのも事実。何気によく聴くんですよ、このアルバム。リリースタイミングが大学受験間際だったこともあり、受験の往復や勉強の合間によく聴いたし、浪人中もなんだかんだで聴いたので、そういう記憶が強いのかもしれません。だからこそ、嫌いになれない。少なくとも自分の中では「そこそこ」の1枚です。

なお、WHITESNAKEは本作をリリースした1年後の1990年秋、ワールドツアーの終焉をもってバンド活動を休止してしまいます。

あ、もうひとつ。『SLIDE IT IN』(1984年)や『WHITESNAKE』同様、本作には複数のバージョンが存在するので、そちらについても記しておきます。


<1889年バージョン>
01. Slip Of The Tongue
02. Cheap An' Nasty
03. Fool For Your Loving
04. Now You're Gone
05. Kittens Got Claws
06. Wings Of The Storm
07. The Deeper The Love
08. Judgment Day
09. Slow Poke Music
10. Sailing Ships


↑こちらは下↓のジャケットで発売された、オリジナルバージョン。僕はこの曲順に慣れ親しんでいたので、20年後に発表された20周年バージョンおよび現行のリマスターバージョンの曲順はなんとなく馴染めずにいます。



▼WHITESNAKE『SLIP OF THE TONGUE (ORIGINAL EDITION)』
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で、こちら↓が現行バージョン。2曲目に「Judgment Day」の時点であり得ない。後半の侘び寂びの無さもあり得ない。戻してくれ、頼むから。


<2009年バージョン>
01. Slip Of The Tongue
02. Judgment Day
03. Fool For Your Loving
04. Now You're Gone
05. Kitten's Got Claws
06. Cheap An' Nasty
07. The Deeper The Love
08. Slow Poke Music
09. Wings Of The Storm
10. Sailing Ships
11. Sweet Lady Luck [Single B-Side]
12. Now You're Gone [U.S. Single Remix]
13. Fool For Your Loving [Vai Voltage Mix]
14. Judgment Day [Live... In the Shadow of the Blues]
15. Slip Of The Tongue [Live at Donington 1990]
16. Kitten's Got Claws [Live at Donington 1990]


再発版はシングルのみ収録のトラックや複数のライブ盤からのライブ音源も混ざっていて、なんだか忙しいので困ります。ホント、作り手の気まぐれで10数年経ってから曲順変えるのやめてほしい。お前にとってそれが正解でも、俺たちの思い出まで修正できないんだから。

というわけで、僕はリマスター盤もプレイリストでオリジナルの曲順に戻して再生してます。本作はまだストリーミング配信されてないみたいだけど、どうせじきに配信始まるはずだから、その際にはぜひオリジナルバージョンでの再生をオススメします!(まだ一度も聴いてない人にとっては、それこそこれもお節介かしらね)



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投稿: 2018 05 16 12:00 午前 [1989年の作品, Steve Vai, Whitesnake] | 固定リンク

2018年5月15日 (火)

CONFUSION MASTER『AWAKEN』(2018)

ドイツ出身の4人組ドゥームメタル/ストーナーロックバンド、CONFUSION MASTERの1stアルバム。CYNESS、WOJCZECHといったジャーマンデス/グラインドバンドの元&現役メンバーを中心に2015年に結成された、と聞くとスーパーバンドのように感じられますが、筆者がそのへんのドイツのバンドに疎いため、まったく有り難みが感じられません。ごめんなさい。

CONFUSION MASTERという名前でドゥーム/ストーナーをやる……ってだけで、なんとなくBLACK SABBATHをイメージしてしまうメタラーは多いかと思いますが、それ正解。資料には「“Electric Sabbath Action Doom”を標榜する」とあり、正直“Electric Sabbath Action Doom”の意味はまったくわかりませんが、なんとなく伝わってくるものだけはあるので、まあそういうことなのでしょう。

アルバムはいきなり11分近くもあるドゥーミーな「Witch Pollution」から始まり、続く「Nothern Midnight Ghoul Dance」も約11分。ともにサバスのようなスリリングな展開はなく、引きずるようなミドルテンポを維持したまま演奏で変化を付けていくスタイル。聴く人が聴けば退屈……ってことになるんでしょうが、これがね、大音量で聴いていると気持ち良いのなんの。ダンスミュージックを聴き続けて高揚感が増すのと同じ作用なのか、変な高揚感に包まれてトリップしてしまう……ような気がします(笑)。

もちろん、短い曲もあります。3曲目のシャフルビートの効いた「Reaper's Fist」は約7分(笑)、5曲目「In The Shadown Of The Bong」も約7分(笑)、6曲目「False Dawn」は約8分と多少長めですが(笑)、アルバムを締めくくる7曲目「Awaken」は約5分と本作で最短の楽曲です。

あ、1曲飛ばしましたけど、4曲目「Goner Colony」は本作最長の11分9秒ですので、ご確認ください(笑)。

ひたすらひとつのリフで引っ張り、リズムやギターソロで変化をつけていく。もちろんオジー・オズボーンを彷彿とさせるヘロヘロボーカルも良い味出してますし、時にはセリフのようなボーカルもフィーチャーされ、ちゃんと緩急をつけています。

どこか宗教じみているところも、元祖サバスのそれをさらに極化させたみたいで、もしかしたら聴き手を選ぶことになるかもしれない。けど、大音量で聴き続けているうちに妙に癖になる。ストーナーやドゥームってそういうところ、ありますよね。

このバンド(プロジェクト)が今後どこまで続くかわかりませんが、5月21日からはジャパンツアーも行われるようなので、気になった方はぜひ会場に足を運んでみてはいかがでしょう。僕は時間的余裕があったら、ぜひ生で観てみようと思ってます。



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投稿: 2018 05 15 12:00 午前 [2018年の作品, Confusion Master] | 固定リンク

2018年5月14日 (月)

SEPTIC TANK『ROTTING CIVILISATION』(2018)

CATHEDRAL、元WITH THE DEADのフロントマン、リー・ドリアンが新たにスタートさせたハードコアバンド(プロジェクト)SEPTIC TANKのデビューアルバム。メンバーはリー(Vo)のほか、CATHEDRALでの相方ギャズことギャリー・ジェニングス(G)、CATHEDRAL最後の数年間在籍した元REPULSIONのスコット・カールソン(B)、レコーディングエンジニアのジェイミー“ゴメス”アレリャーノ(Dr)という編成。

もともとは90年代半ば、リーとギャズ、当時ツアーメンバーとしてCATHEDRALに参加していたスコットの3人に、元TROUBLEのバリー・スターンを加えた編成でスタジオに入って遊びでハードコアナンバーをプレイしたのがきかっけ。その後、2005年にバリーが亡くなってしまいましたが、90年代に作った楽曲をレコーディングしようと2011年頃に現メンバーで集結。2012年に4曲入りEP『THE SLAUGHTER EP』を発表しましたが、それから5年後の2017年に再集結して、この1stアルバムを完成させました。

全18曲で40分に満たないその内容は、文字通りハードコア。1〜2分台の楽曲が大半で、最短で58秒、最長でも4分。リーはグロウルなどに頼ることなく、現在のボーカルスタイルで(ときにダミ声を多用しつつ)歌いきっています。ギャズのギターも冴えまくりで、ひたすらカッコいいリフとソロを聴かせてくれるし、リズム隊のツボを心得た軽快なプレイも最高。ベースの歪み具合も非常に好みですし、メタル/パンク/ハードコア/デスメタルとかそういったジャンルを超越した、最高にイカしたナンバーをがっつり楽しむことができるはずです。

それにしても、2018年に再びリーとギャズがタッグを組んでバンドをするなんて、CATHEDRAL解散時に誰が想像したことでしょう。20年以上にわたり苦楽をともにした仲間ですもん、こうやって一緒に音を出せば常に最高のものを提供してくれる。でも、それが想像もしてなかったスタイルだったりするもんだから、さらに驚くわけですよ(事前にEPはあったけどさ)。

リー・ドリアンとハードコア/グラインドというと初期NAPALM DEATHを思い浮かべる人もいるかと思いますが、そこは切り離してから接したほうが得策かと。完全にど真ん中のハードコアパンクですので。そっちの素養がないメタラーの方にはちょっと厳しいかもしれませんが、必ず引っかかるところはあるはずですので、ぜひ一度トライしてみてください。

なお、日本盤には先に発売された『THE SLAUGHTER EP』からの4曲をボーナストラックとして追加収録。より生々しくて邪悪なサウンドは、アルバム音源とは違った味わいがあるはずですので、ぜひ日本盤を手に取ることをオススメします。



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投稿: 2018 05 14 12:00 午前 [2018年の作品, Cathedral, Septic Tank] | 固定リンク

2018年5月13日 (日)

SKINDRED『BIG TINGS』(2018)

2018年4月にリリースされたSKINDREDの通算7作目のスタジオアルバム。前作『VOLUME』(2015年)発売後、2016年春と2017年秋の2度にわたり来日公演を行い、前者ではCrossfaithをはじめとする国内勢らと共演、後者では『LOUD PARK』という国内最大級のメタルフェスでパフォーマンスしました。これまでSiMやCrossfaithなどの国内ラウドロックバンドと共演することが多く、そちら側のリスナーにはある程度知られていたものの、生粋のメタルファンには「レゲエメタル? そんな邪道」と若干敬遠されていたところもあったのではないでしょうか。それが、あのライブパフォーマンスを観て、いや見せられてしまったら、みんなイチコロですよね。

また、特に彼らのアルバムはアルバムごとに国内でのリリース先がコロコロ変わり、情報が得難いことも少なくありませんでしたが、今回は前作から引き続き国内盤はビクターから発売。前作での来日も好評だったので、きっと今回も……期待しています(笑)。

さて、国内盤を購入した方ならすでにご存知かもしれませんが、本作のライナーノーツを筆者が担当させていただきました。実は、このライナー執筆後にメンバーのベンジー・ウェッブ(Vo)にインタビューする機会を得まして、そちらが『BURRN!』6月号に掲載中です。ライナーでは拾いきれなかった情報(メンバーの脱退やレコーディングに関して)も多数フィーチャーされておりますので、ぜひ併せてチェックしていただけると幸いです。

ということで、以上の資料を読んでいただければ、本作の素晴らしさは十分伝わると思うので、今回はこれにて……というわけにはいかないですよね(苦笑)。まだ聴いてない!っていう人は、『VOLUME』のレビューを読んでからこちらを読んでいただいて……。

基本的には、路線は前作から大きくは変わっていません。ただ、若干ストレートな作風かな?といった程度の変化はありまして、それがメタルファンにとっては聴きやすさにつながっているのではないでしょうか。特にリードトラックの「Machine」はAC/DCを彷彿とさせる軽快なロックンロールですし、ゲストボーカルでREEFのゲイリー・ストリンガー、ギターソロで元MOTÖRHEAD、現PHIL CAMPBELL AND THE BASTARD SONSのフィル・キャンベルが参加しているので、よりとっつきやすいと思います。

それ以外の楽曲もレッチリほどファンクというわけでもなく、レゲエ要素も味付けとして曲の幅を広げることに成功してますし。前作が好きなら間違いなく気にいる1枚ですし、前作を聴いてなくても存分に楽しめる入門編的な1枚ではないかと断言します。はい。

なお、日本盤のみボーナストラックとしてマックス・ロメロというレゲエシンガーの代表曲「Chase The Devil」をパンキッシュにカバーしております。パンクとレゲエはもともと地続きな存在ですし、このアレンジは納得の一言。残念ながら配信バージョンでは聴けないので、気になる方はぜひ国内盤を購入いただけますと(クドイですね。笑)。

インタビュー時にはまだ来日は決まっていないという話でしたが、ぜひこの際また10月に来日していただいて、そのタイミングに小箱での単独公演も……お願いします!



▼SKINDRED『BIG TINGS』
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投稿: 2018 05 13 12:00 午前 [2018年の作品, Motorhead, Phil Campbell And The Bastard Sons, Reef, Skindred] | 固定リンク