2017/09/01

CREAM『FRESH CREAM』(1966)

ジャック・ブルース(Vo, B)、エリック・クラプトン(G, Vo)、ジンジャー・ベイカー(Dr, Vo)による伝説的スーパートリオCREAMが1966年に発表した記念すべきデビューアルバム。気づけばもう51年も前の作品なんですね……古典も古典だろ。そりゃ自分も年取るわけだ。

自分が洋楽ロックを聴き始めた頃はすでにクラプトンがソロキャリアを謳歌している時期で、CREAMをちゃんと聴くようになったのは20歳を過ぎてからしばらく経って。それ以前はクラプトンのライブアルバム『24 NIGHTS』(1991年)で「Sunshine Of Your Love」「White Room」を聴いていたので、あとからCREAMを聴いたときはそれらの代表曲をジャック・ブルースが歌っていた事実に驚かされ、しばらく違和感が残ったものです。

もっと言えば、80年代育ちの自分にはやはり60年代録音のハードなロックというのはどうにも馴染めず、CREAMや THE WHOの初期音源になれるまでにはちょっと時間がかかったものです。

そんな余談はさておき。本作はオリジナル曲とブルースのカバー曲が半々といった内容。すでに「Spoonful」「Rollin' And Tumblin'」などといった代表的カバーがここで登場しており、この2曲だけ聴いても彼らが何をやろうとしているのかが理解できるはずです。

逆に、現行の仕様だと1曲目にシングル曲「I Feel Free」が追加されたことで、なんとなくバンドがやりたいことがぼやけてしまうような。この曲はこの曲で嫌いではないので、ちょっと勿体ないと思うのです。

あと、このバンドはやっぱりライブでこそ力量を発揮するバンドであって、1曲2〜3分という当時の7インチアナログやラジオを意識した長さでは良さをすべて表現しきれないのではないかとも思いました。だって、自分がCREAMを聴くときってスタジオアルバムよりもライブ作品を聴く頻度が高いですし。まぁそういった先人たちの苦労があったからこそ、70年前後に誕生したLED ZEPPELINやハードロック化したDEEP PURPLEはそこを乗り越えたスタジオ作品にたどり着けたわけですものね。

オリジナル曲も悪くないんだけど、個人的にはカバー曲でのアレンジの仕方や演奏に耳が行ってしまうアルバム。もしくはアルバムラストのインスト「Toad」とかね。飛び抜けた曲という意味では、次作で誕生する「Sunshine Of Your Love」まで待たなくちゃいけないのかな。そういうところもツェッペリンに似ているような(いや逆。ツェッペリンががCREAMに似てるのか)。



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投稿: 2017 09 01 12:00 午前 [1966年の作品, Cream, Eric Clapton] | 固定リンク

2004/10/08

とみぃ洋楽100番勝負(50)

●第50回:「Paint It, Black」 ROLLING STONES ('66)

 50回目にしてようやくストーンズ。このバンドの存在も自分にかなり大きな影響を与えてくれました‥‥ええ、こいつらのせいで浪人覚悟しましたから‥‥

 ストーンズ自体は中学の頃から‥‥リアルタイムだと「UNDERCOVER」か「DIRTY WORKS」辺りかな‥‥ヒットしてる曲は聴いてたし、実際アルバムも手にしてたんですね。でもそんなに重要な存在ではなかったのよ、当時の俺には。バンドで "Satisfaction" とかカバーしててもね。

 ところがさ‥‥高校2年の頃かな。「フルメタル・ジャケット」っていうベトナム戦争をテーマにした映画があったでしょ、スタンリー・キューブリックの。あれを観に行ってさ。丁度「プラトーン」がヒットした後だったのかな。けど俺的にはあの映画、そんなにグッとくることもなく、普通に素通りしてたのね。

 でもさ‥‥「フルメタル・ジャケット」は‥‥多分忘れられない映画だよね、いろんな意味で‥‥狂ってるもの。それはベトナム戦争というものが狂っていたのか、あるいはキューブリックが狂っていたのか‥‥その全部が微妙にズレ合って、更に狂気に拍車をかけてたんだろうけど‥‥吐きそうだったもの。

 その映画のエンディング‥‥ミッキーマウス・マーチを歌いながら行進する部隊のシーンで終わって、エンドロールでこの "Paint It, Black" が流れるのね。もうさ、そのインパクトがね。映画のインパクトと、この何ともいえない今日の雰囲気が見事にマッチングして、俺の心を鷲掴みしたわけ。

 それから狂ったようにストーンズのアルバムを買い漁り(丁度そのすぐ後に新作リリースと来日発表が重なったんだっけか)、受験勉強も程々で来日公演のチケット確保に動き回り、東京ドームのアリーナ前から20数列目という至近距離で初ストーンズを体験することになるのでした。お陰で受験は大失敗。ま、ストーンズのせいじゃなくて俺がバカだっただけなんだけど。

 「フルメタル・ジャケット」という映画を通して、俺にとってふたつの大きな「とみぃ史に重要な要素」が生まれました。それがストーンズ、そしてキューブリックだったのです。



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投稿: 2004 10 08 12:00 午前 [1966年の作品, Rolling Stones, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック