2005/07/19

寝る前にこれ聴け!(4)

 夏フェス前、マトモな準備ができそうなのがこの3連休だったわけなんですが(俺内でね)、買い物しただけで終った‥‥いや、買い物出来ただけでも良しとするか。新しいテント、新しいリュック、使い捨てコンタクト(1日用)、洗車、散髪‥‥なんだ、意外といろいろやったじゃん、今日1日で!‥‥計画性ないな、俺。

 さ、話題を変えて。何か最近の更新はお茶を濁してるような気が無きにしもあらずですが‥‥多分正解。余裕ない中での更新だったり、そうでなかったり。ってどっちだよ。ま、どっちでもいいんですが。9/18に向けて、いろいろ昔のCDを引っ張り出したり、あるいは中古で買い漁ったりしてるところでございます。

 てなわけで、今夜のテーマは「中1の俺」。俺が中1の頃に聴いてたアルバム。これだけじゃないんだけど、多分2005年に誰にも見向きもされないであろう3枚を選んでみました!


・QUIET RIOT「METAL HEALTH」('83)
 中学に入って俺がメタルの世界に片足を突っ込む切っ掛けになった1枚。1曲目の "Bang Your Head" でやられ、そのまま名カバー "Cum On Feel The Noiz" でメロメロ。最後の "Thunderbird" で号泣、みたいなね。ま、歌は下手クソなんですが。
 このアルバムとDEF LEPPARD「PYROMANIA」のせいで、その後の人生狂ったも同然っすよ!


▼QUIET RIOT「METAL HEALTH」(amazon


・TWISTED SISTER「STAY HUNGRY」('84)
 QUIET RIOTの "Cum On Feel The Noiz" からそのまま続けて聴くと何か笑える "We're Not Gonna Take It" 収録の1枚。これ1曲って思われがちだけど、アルバムには他にも "Stay Hungry" とか "I Wanna Rock" とか "The Price" とか名曲揃いです。外見のケバケバしいグラムっぽいイメージとは裏腹に、音は正統派です。そういえば去年、このアルバム・リリースの20周年を記念して、当時のメンバーで再録音、曲順もそのまんまの「STILL HUNGRY」なんてアルバムもリリースされましたっけ(そっちは聴いてない)。お盛んで何よりです。


▼TWISTED SISTER「STAY HUNGRY」(amazon


・W.A.S.P.「W.A.S.P.」('84)
 これも見た目のイメージ先行でグラマラスな気がしてたけど、いざ聴いたらコテコテのメタルでビックリした記憶が。とにかく頭の "Animal (Fuck Like A Beast)" からしてキテます。"L.O.V.E. Machine"(notモー娘。)といい "Hellion" といい "On Your Knees" といい、名曲揃い。正統派パワーメタルだったんだなぁ。その後の作品もなかなか良いけど、俺はこの1stと'92年の「THE CRIMSON IDOL」が一番好きでした。


▼W.A.S.P.「W.A.S.P.」(amazon

投稿: 2005 07 19 12:10 午前 [1983年の作品, 1984年の作品, Quiet Riot, Twisted Sister, W.A.S.P.] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/09/03

とみぃ洋楽100番勝負(15)

●第15回「Beat It」 MICHAEL JACKSON('83)

 やはりこの人を避けて通ることは出来ないですよね。俺等の世代なら中学時代、絶対に通過してる‥‥というか、洋楽とか全然知らない人でも何故かダビングしたテープを持っていたのが「THRILLER」という驚異的なアルバム。後にも先にもこんなアルバム、ないんじゃないの?

 多分日本では'84年頃が最初のピークだったのかしら。ペプシのCMで火傷したりとか、"We Are The World" があったりとか、ポール・マッカートニーとの "Say Say Say" デュエットがあったりとか(代わりにマイケルのアルバムでは "The Girl is Mine" があったり)‥‥他にももっとあった記憶があるけど。あ、"Thriller" のPVとかね。PVって面白いなー、MTVって凄いなーって思わされたのは、間違いなくマイケルによる功績。

 正直「THRILLER」の曲だったら何でも良かったのよ。けどほら、やっぱりエディ・ヴァン・ヘイレン好きだった俺からすると、夢のようなコラボレーションだったわけですよ、"Beat It" って。ある意味、VAN HALENのこの頃の曲に匹敵する程の名ギターソロじゃないですか、これって。

 で、大人になって‥‥この曲のギター、エディが全部弾いてるわけじゃなくて、バッキングはスティーヴ・ルカサー(TOTO)が弾いてたと知った時の衝撃ね。TOTOってそんなに惹かれたことなかったんだけど、ここで見方が一気に変わったもん。そう、この曲のギタープレイ、俺はソロよりもリズムプレイの方が好きだったんだと悟った瞬間であります。この頃からかな、やっぱりギターはバッキングのセンスが肝だよな、と思うようになったのは。



▼MICHAEL JACKSON「THRILLER」(amazon

投稿: 2004 09 03 12:00 午前 [1983年の作品, Michael Jackson, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/08/31

とみぃ洋楽100番勝負(12)

●第12回「Synchronicity I」 THE POLICE('83)

 ベタですが、スティングが在籍したTHE POLICEを。名曲 "Every Breath You Take" が収録されたオリジナルアルバムとしてはラストとなった「SYNCHRONICITY」の1曲目。当然アルバムを当時レンタルして、いきなりスピーカーから流れ出したこの曲に衝撃を受けたわけですよ。

 当時「変拍子」の曲なんて初めて聴いたわけですよ。ま、変拍子といっても四分の六拍子ですけど。で、POLICEって普通に渋いポップバンドだと思ってたら、いきなりこんなハードな曲から始まるじゃないですか。そりゃビックリですよ。しかもこの曲と対を成す "Synchronicity II" もまたハードロックしててカッコいい。そう、POLICE初体験は「ハードエッジ」な面に惹かれたんです。

 その後、アルバムを遡って聴くと、彼等がパンクやレゲエ、ジャズなんかをスタート地点にしていることを知って、また驚いて。初期の2枚はホント大好きですね。勿論後期2枚の高品質ポップマシーンとしての彼等も大好きですが。けどさ‥‥実は俺、POLICEよりもスティングのソロの方が好みなんだよね。初期のソロ‥‥ジャズにモロ影響を受けた路線の頃ね。マルサリスとかメンバーに入れたりしてね。4人編成の頃も思い入れあるけど(メンバー最強だったしね。来日の度に足を運んだもの)、やっぱりスティングのソロは「ブルータートルの夢」が一番かな、と。って全然POLICEの話題から外れちゃってますが。



▼THE POLICE「SYNCHRONICITY」(amazon

投稿: 2004 08 31 12:00 午前 [1983年の作品, Police, The, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/08/26

とみぃ洋楽100番勝負(7)

●第7回「Cum On Feel The Noize」 QUIET RIOT('83)

 DEF LEPPARDの次に手を出したのが、これ。単純にこの曲がヒットしてたからってのもあるんだけど。あと全米ナンバー1でしたっけ、この曲が収録された「METAL HEALTH」ってアルバム。そういう事実に後押しされたのかな。やっぱり子供心に「ビルボードチャート1位!」ってのは大きく響きますからね。特に俺、チャートっ子でしたから。「FM STATION」とか「FM FAN」の全米チャートを毎回切り取ってファイルしたり、気になる曲の順位を表にして記録したりとかしてましたから。チャートオタクですよ。

 で、この曲。ご存知の人もいるかと思いますが、イギリスのグラムバンド、SLADEが'70年代にヒットさせた曲のカバー。後にOASISもカバーしてますよね。だから一度は耳にしたことあるかな、と。

 もう単純に曲が良い。当たり前か。VAN HALENの "Oh, Pretty Woman" と同じパターンですね。原曲を見事にハードロック化して、カッコ良くなった成功パターンの一例ですね。ま、この曲の成功があったからその後の「LAメタル」が繁栄したんですけどね。それだけでもないか。

 ケヴィン・ダブロウの歌は今聴いてもどうかと思いますが、個人的にはギターのカルロス・カヴァーゾのプレイがね。ランディ・ローズの後任として加入してるわけですが、完全に別ものだし比べるのも双方に失礼というか。俺は好きですよ、この人のプレイ。特にこの曲のギターソロ、印象深いしね。個人的に最良のギターソロって「メロディを口ずさめる」ものが一番だと思ってるんでね、俺。

 ま、このバンドはアルバム出す度にドンドンとスケールダウンしてったわけですが‥‥個人的にはボーカルがポール・ショーティノ(元ROUGH CUTTでしたっけ)に変わった後のアルバムも含めて好きだったんですけどねぇ‥‥ま、再結成後は本気で糞でしたけど。



▼QUIET RIOT「METAL HEALTH」(amazon

投稿: 2004 08 26 12:00 午前 [1983年の作品, Quiet Riot, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/08/25

とみぃ洋楽100番勝負(6)

●第6回「Photograph」 DEF LEPPARD ('83)

 俺がハードロック/ヘヴィメタルの世界にハマる切っ掛けとなった、記念すべき1曲。この曲を深夜ラジオ(多分「全米トップ40」か「伊藤政則のロック・トゥデイ」のどちらか)で初めて聴いたことで、その後の俺の進むべき道が決まったようなもの。そしてあれから20年以上経った今でも、変わらずLEPSを聴いている、いや、聴けている。全てに感謝。

 DEF LEPPARDの大出世作「PYROMANIA(邦題:炎のターゲット)」に収録された、シングルナンバー。全米チャートでもトップ20に入るヒット曲で、当時よくMTVとかでもPVが流れてた記憶が‥‥いや、PVを目にしたのはもっと後だったかな‥‥MTVは中学入ってからかな、俺が観始めたのは。ちょっと記憶曖昧。

 ボロっちいラジカセを使って、AMラジオをエアチェックして、そのテープを擦り切れる程聴いて。まだFM局に目がいく前の話。とにかく、うちみたいな田舎じゃ電波弱いから雑音が凄くてね。それでも一生懸命聴いて。この頃出会ったアーティスト達が、その後の自分のバンド活動に大きな影響を与えたのは間違いないでしょうね。

 実はアルバムを聴いたのは、AMラジオでこの曲に出会ってから、半年以上後になってからのお話でして。最初にシングルを買ったんだよね、"Photograph" の。で、中学に入って小遣い値上げしてもらって、最初に買ったのがアルバム「PYROMANIA」で。いろんな意味で衝撃でしたよ、このバンドとの出会いは。彼等に出会わなかったら、QUEENにもAC/DCにも、そしてMOTT THE HOOPLEにも手を出さなかったかもしれないし。

 でさ。俺、以前やってたサイトの方で「初めて買った洋楽シングルが "Photograhp" だった」って書いてたんだよね。記憶違いだと思うけど‥‥確かSTYXの "Mr.Roboto" の方が先だったと思う。ま、両方共小学6年の頃に買ったのは間違いないんだけど‥‥ま、どっちでもいいか。ホントはよくないけどさ。



▼DEF LEPPARD「PYROMANIA」(amazon

投稿: 2004 08 25 12:00 午前 [1983年の作品, Def Leppard, 「100番勝負」] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2004/08/21

とみぃ洋楽100番勝負(2)

 よし決めた。 これ100曲全部終わったら、本出そう、本を!(えーっ)

 今年の年末は稼ぐぞぉー。笑


●第2回「Mr.Roboto」 STYX('83)

 初めて買った洋楽アルバムがMONKEESならば、初めて買った洋楽シングルがこのSTYXの大ヒットナンバーというのも、なんだか俺らしいというか。

 確かこの曲、当時サントリーだったかどこかのお酒のテレビCMに使われてたような記憶が。多分それで耳にして気に入って買ったんだと思います。既にYMOの洗礼を受けた後の話で、こういったテクノポップ調というか似非ディスコっぽいエレクトロナンバーに興味が向いてたのもあったんだろうけど、何よりもまずあのロボットボイス(「ドモアリガット、ミスターロボットー♪」ってやつね)に子供ながらに衝撃を受けたわけですよ。ま、今聴くとホントに子供騙し以外の何ものでもないわけですが。

 STYXというバンドがどういうグループで、どういったメンバーがいて、どういう流れを歩んできたかというのは、実に10年近く後になって‥‥トミー・ショウがNIGHT RANGERのジャック・ブレイズと共に結成したDAMN YANKEESがアルバムをリリースし、初来日公演を行った頃‥‥知ったわけですが、確かに彼等の歴史の中ではホントの異色作であり、そして駄作なわけですが、そんな曲でも俺の歴史の中では大切な1曲なわけですよ。

 STYXで好きな曲は?と問われれば、間違いなく "Lady" か "Come Sail Away" と答える俺ですが、そんな愛すべきバンドの、どうにも憎めないダメ息子。それが "Mr.Roboto" かな、と。褒め過ぎですかね?



▼STYX「KILROY WAS HERE」(amazon

投稿: 2004 08 21 06:02 午後 [1983年の作品, Styx, 「100番勝負」] | 固定リンク

2003/08/15

U2『WAR』(1983)

自身の音楽人生に於いて『原点的存在といえる重要作品』を紹介していくという企画第三弾は、今やロック好きならその名を知らぬ者はいない程にまで巨大化してしまった、アイルランドが誇る不動の4人組、U2。巨大化してしまった後しか知らない人にとって、'80年代前半にリリースされた4枚のアルバムってどういう風に映ってるんでしょうか? まぁ数年前にその'80年代の代表曲をまとめたベスト盤も出たので、特にどうとか思わないのかもしれませんが、この自分にとっては‥‥勿論オールタイムで気に入っていますが‥‥この「WAR」というアルバムとの出会いが、その後の人生を変えてしまったと言い切っていい程、重要な役割を果たしてるんですよね。

というのも‥‥このサイトを観てくださってる人の中にはバンドをやってる(た)人って、少なからずいると思うんですよ。で、そういう人達、特に楽器を弾く人達に聞いてみたいんですが、皆さんはどういう切っ掛けでその楽器を手にしたのでしょうか? モテたいから? バンド始めたはいいけどそのパートしか残ってなかったから? 親に勧められて? 理由はいろいろでしょうけど、やはり大半の人達は「ある特定のアーティストに憧れて」っていう理由なんじゃないですかね? だって俺、そうだったもん。

小学生の頃、何となく友人の勧めでロックを聴き始め、ロックギターの格好良さに惹かれたものの、決して自らは手を出そうと思わなかった世界。何故なら俺、幼い頃からピアノだのエレクトーンだのといった鍵盤楽器を習ってたんですよ。だから最初はそっち(ピアノとかシンセの音ね)に惹かれてた部分が大きかったんですよね、ロックの世界って。けど、そんな俺にも転機が訪れまして‥‥エディ・ヴァン・ヘイレン(VAN HALENのギタリスト)との出会いです。彼のプレイに耳を疑い、そして実際に弾く姿(PV)にヤラれ。「ロックギターってメッチャカッコイイじゃんか!」と。で、手を出すわけですよ、ギターを持ってる友人の家で。まぁ当時はフォークギターでタッピングやらライトハンド奏法の真似事をするわけですが、当然あんな風に弾けるはずもなく。小学生の少ない小遣いでバンドスコアを買ってきて、弾ける奴にタブ譜の読み方教わったり、コードを教わったり‥‥で、敢えなく挫折。ま当たり前の話ですが。

その後、ギターを弾く真似事は暫く控えるようになるわけですが‥‥このバンド、このギタリストとの出会いがまたまた俺を悪の道へと引きずり込むわけですよ。そう、それがU2であり、そこのギタリストであるエッジなわけです。

初めて本気で「こういう風なギターが弾きたい。弾けるようになりたい」と思わせたのがエッジ。見た目の格好良さとか派手さではなく(=エディ・ヴァン・ヘイレン)、その音色だとか和音に惹かれたわけ。で、その手ほどきをしてくれたのが、「WAR」だったと。

今聴けば、もう単純にギターの格好良さだけでなく、ドラムの音色や迫力だったり、若き日のボノのシャウトだったり、曲の若々しさ・熱さだったり、そういった「惹かれる」要素は沢山あるわけですが、もう10代前半の自分にとっては「カッティングやコードストロークの格好良さ、音色・ハーモニクスの綺麗さ、曲によって挿入されるアコギの格好良さ」が全てだったわけ。だってさ、ロックアルバムで「ああ、アコギが入るとこんなにカッコイイんだ」って初めて思わせてくれたの、ROLLING STONESじゃなくてU2でしたからね、自分にとっては。そのくらい、その後自身で音楽を作る上で非常に重要な要素になったアルバムなんですね。その後、ストーンズやらAEROSMITHのアルバムにもそういったアコギの要素を再発見して、おおっ!って唸るようになったりで、そういう事に気づかせてくれた大切な存在でもあるわけですよ。

勿論、曲のカッコ良さは言うまでもないですよね。いきなり"Sunday Bloody Sunday"ですからね。って俺、この曲のカッティングやストロークにヤラれたのが切っ掛けなわけですが。いや、違うな‥‥最初はあれか、1枚前のアルバムに入ってた "Gloria" のPVでか? どっちだったかなぁ‥‥まぁいいや。とにかく何かの切っ掛けでU2という名前を知って、このアルバムに手をだした、と。最初はレンタルレコードだったわけで、当然アナログレコードからカセットテープにダビングしたものを聴いてたわけです。で、数年後に輸入アナログ盤を買って、更に数年後にCDも買って‥‥ってGUNS N'ROSESじゃないけど、何度か買い揃えてるわけですよ。アナログとCDとで持ってる作品ってそんなにないけど‥‥ガンズのファーストと、エアロの「LIVE BOOTLEG」と、DURAN DURANの「ARENA」と、ブルーハーツのファースト、尾崎豊の「回帰線」、それとモーニング娘。のベスト盤くらいか(‥‥って最後のは蛇足だけどな)。

脱線、脱線。アルバムの内容だったね。というわけでアルバム1曲目はそういうわけで文句なし。2曲目の"Second"も独特な重さとメロの冷たさがいい感じで、これまたアコギがカッコイイ。3曲目"New Year's Day"も言うまでもない程の名曲。ピアノのフレーズ、よく真似したなぁ。で、そのバックにフェードインしてくるカッティングがまた絶妙に格好良くて。アームバーを使ったあのギターソロもコピーしたよなぁ。俺、ギターに付いてるあのアームってやつ(「ってやつ」って)、使わない派なのね。初めて買ったギターはストラトだったから付いてたけど、ガキの頃に真似事で使っただけで、その後は外してたし。それから買ったギターって全部アームが付いてないやつばっかり。テレキャスターでしょ、レスポールでしょ、SGでしょ。自分が「生涯一リズムギタリスト」っていう信念があるもんだからね。いや、ソロを弾いたりもするんですが、どうしてもリフやバッキングを弾いてる時の方が数倍気持ちいいわけで。ギターがもうひとりいるバンドだったら、そいつが弾くリフやバッキングと違うことを弾いたりという。そういうのが好きなのね。

‥‥ってまた脱線してるし。っていうか何時から全曲解説になってるんだ、これ。危ないアブない。とにかくその後も熱い疾走チューン"Like A Song..."や"Two Hearts Beat As One"だったり、アイリッシュ特有の暗さ・冷たさなのかどうかは判りませんが、とにかくそういう色を感じさせる"Drowning Man"や"Red Light"、"Surrender"だったり。ちょっと彼等にしては風変わりな"The Refugee"だったり、当時のライヴではかならずラストに演奏されていた隠れた名曲"40"だったり。10曲中10曲がどれも思い出深いものばかり。ホントによく聴いたなぁ、歌詞の意味も判らずに。

アルバムタイトルから、このアルバムは『戦争(=北アイルランド紛争)』について歌われているのかな、なんて思った時期もあったのですが、後に読んだインタビューでボノは「(このアルバムは)国vs国、宗教vs宗教といった大きな争いだけではなくて、もっと個人レベルの‥‥恋愛についてだったり、家族についてだったり、人間の内なる葛藤についてだったり、そういった身近にあるレベルの争い、そういった全てのことについて歌ってる」というようなことを語っていたと記憶してます。確かに"Sunday Bloody Sunday"みたいな直接的な歌もあるんだけど、それだけじゃない。もっと深い意味を持つ曲もある。(今、ふとアルバム付属のライナーノーツに目をやる)あ、書いてあるじゃん、アルバムタイトルの意味について。全く同じようなこと書いてるわ。あ、もしかしてこのライナー読んでそれを記憶してたのか? ま、どっちでもいいや。そう、俺が言いたかったのは「このアルバムのタイトルは『WAR』、もしくは『LOVE』にしようと考えていた」っていう、ボノの言葉ですよ。戦争と愛、LOVE & HATE、それらは表裏一体なもの。だからこそこのアルバムには熱さや力強さの中から、優しさをほんのりと感じるわけ。そしてそれこそがU2の持ち味なわけですよ。今も昔も変わらず、ねっ?

だいぶ長くなっちゃいましたが‥‥それだけ俺にいろんなことを教えてくれた、大切なアルバム。今でもU2の中ではこのアルバムが1,2を争うほどに好きなのね。気づけばリリースから20年も経ってしまったわけですが('83年リリースだしね。ってことは、既に彼等と出会って20年も経ってしまったというわけか‥‥そりゃそうだ、当時このアルバムと出会った頃はまだ小学生か中学生だったわけだしね)、全く色褪せない力強さと優しさ、そして作品としての素晴らしさにはただただ感服するばかり。もっとも、彼等のこれ以降の作品はどれもそういうものばかりですけどね。

‥‥あーやっぱり自身の原点や歴史を語ろうとすると、長くなっちゃうもんですね。最近は意図的に短く、短くまとめてるつもりなんですが‥‥このサイトを始めた頃って、全部こんな長文だったんですよね。ああ、昔に戻ったみたいだわ。つうか自身に制限とか設けないと、ホントにこの調子ですからね。このシリーズ、毎回こんな感じでいこうかしら?(読む方は大変だろうけどね!)

あ、最後に。このアルバムの音・世界観が気に入った人は、是非彼等のライヴアルバム(「WAR」ツアーで録音されたもの)「LIVE "UNDER A BLOOD RED SKY"」も聴いてみてください。初期の4ピースバンドとしての、最高に輝いていたU2を余すことなく収めているんで。まぁもっとも、俺は当時のライヴは観れてないので、実際にはもっと凄かったとは思うんですけどね。最近('90年代以降)の彼等しか知らない人にこそ是非触れて欲しいアルバムですね、「WAR」とそのライヴ盤は。



▼U2『WAR』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2003 08 15 05:20 午後 [1983年の作品, U2] | 固定リンク

2003/06/14

佐野元春『No Damage』(1983)

  佐野元春が'83年春に発表した、初のコンピレーションアルバム(ベストアルバムに非ず)「No Damage」。所謂「初期3部作」(「Back To The Street」、「Heart Beat」、「SOMEDAY」)収録曲を中心に、アルバム未収録のシングル曲や「ナイアガラ・トライアングル Vol.2」収録の元春ナンバーまで収めた、本人曰く「パーティーアルバム」とのこと。何故ベスト盤ではないかというと、「まだ(この時点で)トップ10に入るようなヒット曲がなかった」(本人談)から「グレイテスト・ヒッツ」ではなく、あくまで「コンピレーションアルバム」あるいは「パーティーアルバム」なのだ、と。ま、早い話が初期の集大成ですね。このアルバムのリリースと前後して、元春は日本を離れアメリカへと旅立っていったわけで、その帰国後にリリースされた「VISITORS」の内容を考えると、やはりこのアルバムで一区切りつけたのは正解だったのかもしれません。

  文句なし、ブッチギリの名曲オンパレードで、既に20年近くずっと聴き込んでいるにも関わらず、全く飽きがこないのはさすがとしか言いようがないです。このアルバムがリリースされた当時、俺はまだ小学6年生だったんですが、実際に手に取ったのはその1年後、中学に入ってから。同じクラスになった奴に元春ファンがいて、まずこの「No Damage」を無理矢理押しつけられ、その後「VISITORS」に「???なんじゃこりゃ???」となり、暫くしてシングル "ヤングブラッズ" がリリースされ本格的にハマっていったという‥‥そんなこんなで20年近く元春を聴いているわけです。

  何だろう‥‥このアルバムを聴いてると(いや、このアルバムに限らず初期の3枚を聴いてると)、気持ちが中学生の頃の自分に戻るっていうか。単純にあの頃の想い出が蘇るんじゃなくて、あの頃は借りたレコードの歌詞カードを読みながらレコードやカセットを聴いたなぁ、そして今でも完全に暗唱できる程、心に刻み込まれた歌詞の数々‥‥メロディの美しさ、楽曲のポップさは勿論ですが、やはり心に残る歌詞が沢山あったわけですよ。"ガラスのジェネレーション"の「つまらない大人にはなりたくない」とか、"SOMEDAY"の「いつかは誰でも 愛の謎が解けて ひとりきりじゃいられなくなる」とか、"グッドバイからはじめよう"の「ちょうど波のように さよならが来ました あなたは よくこう言いました 終わりは はじまり」とか、"情けない週末"の「もう他人同士じゃないぜ あなたと暮らしていきたい <生活>という うすのろを乗り越えて」とか‥‥勿論、ここに挙げた以外にも沢山の名言・名歌詞があるんですが、それを全部書いてたら‥‥歌詞カードまる写しになっちゃうんで。とにかく心に残る歌詞多すぎ。元春に少なからず影響を受けている尾崎豊の歌詞が「心に刺さり、刺さりっぱなし」なら、元春の歌詞は「心に刺さり、時が経つとやさしい気持ちになれる」んですよね。あ、どっちも好きですよ俺。

  音楽的な素晴らしさは、とにかく聴いてもらえば判るでしょう。'80年前後に登場した2組のアーティストがその後の日本のロック/ポップス・シーンを変えてしまったと言っても過言ではないですよね‥‥そう、元春とサザンオールスターズですね。'70年代的なスタイルを引きずりつつも、それまでの日本の音楽シーンには殆ど見当たらなかった要素を持ち込んだという意味では、本当に語り継がれるべき存在だと思います。元春やサザンの'80年代の作品群というのは、本当に今聴いても衝撃を受けるような作品ばかりなんですよね。洋楽的なものを今で言うJ-POP的にアレンジした、いや、そのものをやろうとしたら結果オリジナルなものが出来てしまった。そういう感じで彼等のスタイルが生まれたんでしょうね。特に元春は音楽的にもバンド編成にもブルース・スプリングスティーンの影響丸出しですしね。ぶっちゃけ、"SOMEDAY"はスプリングスティーンの "Hungry Heart" だし、ツイン・キーボードにサックスを含む編成はまんまE・ストリートバンドだしね。けど誰も"SOMEDAY"をパクリだといって非難しないし(いや、当時は非難されたし今でもたまに非難する人見かけるけど)、逆に今やスタンダード・ナンバーと化してるわけでしょ。結局は「歌」なんですよね。歌や歌詞、メロディが持つパワーが勝っちゃったわけ。そして"SOMEDAY"のみならず、ここに収められた14曲全てにそういったパワーを感じるわけですよ。

  もしこれから元春を聴いてみようと思ってる人。過去20年をまとめた2枚組ベスト盤も出てるけど、まずはこの「No Damage」から聴いてみてはどうでしょうか? お手軽だし、本当に流れがよくて、アッという間に50分経っちゃうしね。オリジナルアルバム級の名盤です。



▼佐野元春『No Damage』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 06 14 12:00 午前 [1983年の作品, 佐野元春] | 固定リンク

2003/05/06

METALLICA『KILL'EM ALL』(1983)

リリースからもう20年も経つんですね……ということは、今年でMETALLICAはデビュー20周年ということになるんですか。「世界一ヘヴィなバンド」なんて呼ばれたのも今は昔、既に彼等が影響を与えたであろう若手バンドがよりヘヴィでしなやかなリズムを持ったサウンドを量産していますが、やはりMETALLICAというバンド名で続ける限りは今後もよりヘヴィでうるさいサウンドで勝負して欲しいところですね。

というわけで、そのMETALLICAのデビューアルバム『KILL'EM ALL』。実は当初はインディーズからのリリースだったということも既に若いファンには知られていない事実かもしれませんね?(ここ日本では当初、現在リリースされているソニーからではなく、今は亡きSSMというレコード会社から発売されたんですね。しかも『血染めの鉄槌(ハンマー)』という邦題で……) METALLICAはセカンド『RIDE THE LIGHTNING』までインデイーズからのリリースで、そのセカンドをリリースして暫くしてから現在の「ELEKTRA」(日本はソニー)というメジャーレーベルに移籍、その際にファーストとセカンドがメジャーから再発され現在に至るのです。いや、まぁそんな事実今更知らなくても、このアルバムは十分に楽しめますけどね。

とにかくね、若い。若いのよ、サウンドが! すっげー微笑ましいというか、もう勢い一発!みたいな荒々しいサウンドと楽曲が10曲収められているこのアルバム、俺は大好きなんですよ。このアルバムとほぼ同時期にSLAYERが『SHOW NO MERCY』をリリースしたことによって、所謂スラッシュメタルというジャンルが確立されたんですが‥‥個人的にはスラッシュとかメタルとか、そんなことは今更どうでもいいんですよ。だって彼等がスラッシュバンドであった時期なんて、'80年代だけですよ。その後の10年以上、彼等はよりヘヴィでグルーヴィーなラウドロックを生み出すまでに成長していったわけですからね。

このアルバムの素晴らしい点は、後先考えずに「とにかく今、自分達がカッコイイと思うサウンドをそのまま表現した」点でしょうね。誰かの物まねであろうが、演奏が下手くそであろうが、そんなことお構いなし。自分達がカッコイイ/気持ちいいと思える音、イコール、自分達と同じようなロックファンに受け入れられるはずという方程式が彼等の中には成り立っていたはずなんですね。その無謀なまでの自信が全て。で、実際にカッコイイんですわ、これが。サウンド的には一番安っぽいんだけど、逆にそこが生々しさを表現してる。曲も長かろうが短かろうが関係ない。スピードはとにかく突っ走る、無謀なまでに速く演奏する。歌というよりはもやはガナり叫ぶ。こういうリフでスタートして、ドラムがカッコよく入ってきて、サビで曲名をシャウトして、そのままカッコいいギターソロに延々突入……絵に描いたような曲構成。今時高校生だってここまで真っ直ぐな曲は書かないだろうと思わせる、影響丸出しの楽曲。けどそこがいいんだよね。

その後15年経ってからリリースされたカバー集『GARAGE INC.』を聴くと、意外とこのファーストとの共通点が多いことに驚くんだよね。そういうアルバムなんだよ、このファーストアルバムは。

MOTORHEADの疾走感、イギリスのヘヴィメタルバンドみたいな様式美。当時の彼等にはそれが全てだったんだよね。だからMOTORHEADをメタリックにしたヤケクソ暴走チューン「Hit The Light」から始まって、同じようなヤケクソ暴走チューン「Metal Mikitia」で終わるという構成も納得がいく。かと思うと、曲構成が複雑な「The Four Horsemen」や「Phantom Lord」「No Remorse」「Seek & Destroy」みたいな曲もあるし。これぞスラッシュメタル!的な名曲「Whiplash」もあるし、ベースソロ的なインストナンバー「(Anesthesia) - Pulling Teeth」まである。アルバムの半分以上が疾走チューン。突っ走りまくり。若いっていいなぁと思わせる内容。ホントいいんだこれが。何も考えずに楽しめる。

メタルだとかパンクだとかハードコアだとかラウドロックだとか……そんな括り、どうでもいいじゃない? 要は如何にカッコイイ音を説得力持って鳴らすか。そして何も考えずに楽しめるかでしょ? 最近、爆走系のロックンロールバンドが持てはやされてるけど……毛色は違うけど、間違いなくこのアルバムだってそういう爆走ロックンロールなんだよね。そう、ある意味でね。その後のMETALLICAの音楽性を考えると、とても異色作なんだろうけど(曲の完成度やサウンドプロダクション的にね)、何も考えないで作ったからこそ、聴き手も何も考えずに聴いて楽しめる。これはそういうアルバムです。反論はあるだろうけど、敢えて言います。名盤!

もうじきリリースされる6年振りのニューアルバム『ST.ANGER』においてMETALLICAは“BACK TO BASIC”というテーマで作品作りに挑んだそうです。「速い曲がまたやりたくなった」とか「原点回帰」とか「ガレージバンド時代みたい」という発言から……実は今度のアルバム、このファーストに一番近い作風なんじゃないかな、なんて思ってるんですが。勿論そのものをやるとは思いませんが、このファーストでやっていたようなことを、現代的なアレンジで聴かせてくれるんじゃないか。そんな淡い期待を寄せています。ま、期待が大きすぎて後でガッカリするのも何ですが、ここ最近の彼等の発言を耳にする度に「今度こそ俺の好きだったMETALLICAが戻ってくる……」そういう思いが強まっています。

新作がリリースされる前に今一度、彼等の原点を見つめ直してみませんか? そうか、この6年の間にロックを聴き始めた若いファン、特にラップメタル以降の若い子達が「何でMETALLICAがそんなに大騒ぎされるのか判らない」って思ってるかもしれませんね。そうだなぁ……去年のサマーソニックでのGUNS N'ROSESを思い出してみてください。ハッキリ言って、あれ以上だと思ってますから。

ライヴに関しても既に12年近く観てないんだよな俺。最後は東京ドームだったか……その後2回来日してるんだけど、全然行く気にならなかったし。次回は……新作次第だね。とにかく、今は俺と一緒にファーストから聴き直して復習&予習していきましょう!



▼METALLICA『KILL'EM ALL』
(amazon:輸入盤

投稿: 2003 05 06 03:21 午前 [1983年の作品, Metallica] | 固定リンク

2001/04/25

尾崎豊『十七歳の地図』(1983)

  もう20年近くも前の作品なんだね‥‥そしてあれからまる9年か‥‥

  言わずと知れた、尾崎豊のデビューアルバムがこの「十七歳の地図」だ。アルバムを手にした事がなくても、ここには誰もが一度は耳にしたことがあるだろう名曲が目白押しだ。例えば、ドラマ「北の国から」でも純が初恋の女性から貰ったのがこのアルバムのテープであり、劇中では効果的に "I LOVE YOU" が流れた。その後'91年春にはJR東日本のCMに再び使われた事からシングルカットされ、トップ10ヒットを果たす。更に彼の死後にもドラマ「この世の果て」主題歌として "OH MY LITTLE GIRL" をシングル化し、初のナンバー1となる。彼は生前、「何で僕の曲はトレンディドラマの主題歌にならないんですかね?」と何度も口にしていたそうだ。それに対してプロデューサーは「君の歌にはやたらと生き死にが出てくるから、お洒落なドラマには向かないんだよ」と答えて、尾崎は妙に納得していたという逸話もある。皮肉な事に、彼の死後にドラマ主題歌~ナンバー1ヒットを生むことになろうとは、本人も思ってはいなかっただろう。この2大ヒットの他にも、初期の名曲として誰もが知っている(そしてリリース当時シングルとして発表されている) "15の夜" (これがデビューシングルだという事はファン以外にはあまり知られていない)、 "SEVENTEEN'S MAP" や、数年前の正月にSMAP全員が出演した事で話題になった同名ドラマの主題歌ともなった "僕が僕であるために" 等、と。つまり全10曲中半分がよく耳にする機会があった楽曲というわけである。どうしても尾崎というと‥‥一般の、音楽に疎い方々にとっては‥‥ "卒業" と "I LOVE YOU" という事になるのだろうけど、その代表曲のひとつが収められているので、(あまりそういう人はここを覗いていないだろうけど)音楽に疎い人で彼に興味を持ったのなら、まずはこのアルバムから聴くことをオススメする。そして尾崎を敬遠していた人でこれを機に聴いてみようと思った人にもこのアルバムをオススメする。とっかかりとしての1枚にしては、いきなり名盤すぎる気もするが。


  さて、ここからは解説でもなく、ましてはレビューでもない、単なる個人的な話となる事を最初にご理解いただきたい。


  最初にこのアルバムに出会ったのは、リリースしてから1年くらい経った頃だったと思う(なんて事も今冷静に考えて思いついたのだけど)。丁度シングル "卒業" がリリースされ、話題になっていた頃だ。俺が中学2年から3年に上がる時期という事になる。

  実はこの頃、俺は通っていた中学校の生徒会長になってしまった。いや、「なってしまった」はおかしいな、自ら進んでなろうと思って立候補したのだから。それ程目立つタイプではなかったし、単にそれ以前の1年間、同じ生徒会の書記として仕事をしていた事もあって前任の会長から勧められた事も大きかった。けど、立候補した一番の理由は、単純に当時の満たされない生活から抜け出したかったから、刺激が欲しかったのだ。

  両親が別居し、その間で揺れ動く当時の俺。知りたくもなかったいろんな「大人の事情」とやらを嫌でも見せつけられ、雑音の如く親類や肉親から聞かされる。14歳の俺には正直重すぎた。そんな中でも俺は、平静を装っていた。優等生だと周りから認識されていた俺は、「それ」を演じていた。

  生徒会長となった俺は、何か面白い事をやらかそうと懸命だった。当時は校内暴力だ何だと騒がれていた頃で、やはり俺が通っていた中学校もそれなりに荒んでいた。クラスメイトにもそのリーダー的存在がいたし、他校との大きな抗争(って単なる大人数での喧嘩に過ぎないが)があったり、全国紙の一面を飾るような大事件もあったし‥‥外ではそういう友人達と連みつつも、学校では生徒会長という立場をそれなりに楽しみ、家の中での重たさから解放されようと必死だった。

  塾サボって、その月謝で毎晩ゲーセンに入り浸ったり煙草買ったりレンタルレコード借りまくったり。そんな借りてきたLP盤の中の1枚に「十七歳の地図」はあった。友人から勧められた事もあったが、テレビのビデオクリップ番組で観た "SEVENTEEN'S MAP" に興味を持ったのも大きかった。で、実際に当時よく聴いたかというと‥‥そうでもなかった。いや、聴けなかった。痛いのだ。共感できるのだが、したくない自分がそこにはいた。「そこ」から逃げたかったから、みんなこのアルバムを聴いたのだろうけど、俺には「そこ」(現実)を改めて突きつけられているようで、辛かった。何でみんなこのアルバムをそんなにいいと言うんだ? 弱者の味方みたいな風に勧めた友人は言っていたが‥‥単に弱者同士の傷の舐め合いにしか思えなかった。冷静だったのか、大人だったのか、逆にガキだったのかどうかは今でも判らないけど。

  以後、このアルバムを手にするまでに6年の月日を要した。

  再び手にしたのは、先に書いたJRのCMが切っ掛けだった。受験に失敗した傷を舐め合いたかったのか、それとも単に懐かしかったのか、今となっては思い出せないが。

  痛かった、涙が出そうな程に。けど、唄っている事が全て理解できた。それはあれからの6年の間に俺がいろいろ経験してきて1周して戻ってきたから、そう思えたのかもしれない。決して19歳の俺が弱者だったとは思わない(世間的には「弱者」「敗者」だったかもしれないが)。けど、このアルバムの中にあったのは「傷の舐め合い」なんかではなく、地べたから上を睨みつける「攻めの姿勢」だった。それに気づけなかった中学生の俺。何で気づかなかったんだろう、とか今は思わない。そんな出会いがあってもいいか、とも思うし、この遠回りがあったから今の俺があるんだな、とも思う。なんて考えられるようになったのも、つい最近の話だが。

  その「再会」を機に、ミュージシャンを目指す俺にとって、尾崎豊はかけがいのない存在となった。しかし、その1年後に彼はこの世を去った。その辺の話はまた次回(セカンドアルバム「回帰線」レビュー)に取っておくとして‥‥決して目標というわけではなかったが、やはり喪失感は大きかった。よくアーティストが亡くなった時、その人の作品が聴けなくなるなんて人もいるそうだが、俺は全く逆で、むしろ尾崎しか聴けなくなった。それくらい大きな存在だったんだな、当時の俺には。

  今ではもっと冷静に捉える事が出来るから言える事だが、やはり俺は尾崎にはなれないし、なりたいとも思わない。彼が辿った道を歩みたいか?と問われれば、絶対に嫌だ。その苦悩を知れば知る程、俺の当時の苦悩なんてちっぽけなものだったんだな、とも思える。

  けど、人生をたった14年しか生きていない「俺」には、それはもう、世界が終わるかの如くの大問題だったのだ。その後の人生にもっと沢山の、もっと辛い出来事が山程ある事も知らずに‥‥

  あれからその倍以上もの人生を歩んで来た。確かに辛い出来事は山程あった。そしてこれからも、更に辛い出来事は沢山あるだろう。躓きそうになった時、ダメになりそうになった時は、またこのアルバムを聴こう。決して「傷を舐め合う」為にではなく、「攻めの姿勢」を思い出すために、闘争心に再び火をつけるために。


僕が僕であるために勝ち続けなきゃならない
正しいものが何なのか それがこの胸に解るまで
僕は街にのまれて 少し心許しながら
この冷たい街の風に歌い続けてる



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投稿: 2001 04 25 12:00 午前 [1983年の作品, 尾崎豊] | 固定リンク

1999/05/11

DEF LEPPARD『PYROMANIA』(1983)

このコーナー始まって以来初の旧譜じゃないかなぁ? とにかく、最初にここで昔の名盤を取り上げるなら、自分にとって大切なアルバムにしようと思ってたのは確か。が、まさかこのアルバムを取り上げるとは‥‥正直、夢にも思わなかった。(笑)何故これを取り上げたか‥‥勿論、好きだから。そして‥‥6/2にいよいよ3年振りのアルバム「EUPHORIA」が発売されるから。何でもこの新作は「PYROMANIA」「HYSTERIA」に続く3部作(あれ、「ADRENALIZE」や「SLANG」の存在は!?)の完結編となるそうで、内容的にも前作「SLANG」のような実験作ではなく、比較的「HYSTERIA」に近い作風になるらしいです‥‥これはこれで嬉しい事です。先日、TVにてジョー・エリオットの最新インタビューを見ましたが、そこでも「今、こういうメロディアスな曲が求められている」って言ってたし。もっと早く気づけってぇの。(笑)3年前にこれをやって欲しかったわ‥‥って、まだ新作からの楽曲は1曲たりとも聴いてはいないのだけどね。(笑)

さて‥‥DEF LEPPARD。ここにいらっしゃる方々の中で、このバンドを聴いてるって方、いないだろうなぁ‥‥(笑)それを承知で無理を通すわたくし、ともかずなのですが。(爆)彼等のイメージって皆さんからすると、どういったものなのでしょうか? ただのハードロック・バンド? ハードロックにもなりきれないポップバンド? 考えた事もない?‥‥まぁ人それぞれでしょうが。何故このアルバムが僕にとってとても大切か‥‥実はこのアルバムがリリースされたのが1983年。この頃、小6だったのですが、本格的に洋楽に目覚め、ラジオで聴いて気に入り、小遣いで買ったシングル盤が彼等の "Photograph" という曲だったのです。当時、確かビルボードのシングルチャートの12位くらまで上がったと記憶してます。それをラジオの「アメリカ・トップ40」で聴いて気に入り‥‥最初に買った洋楽シングルがDEF LEPPARDのものだったのです。そして当然、アルバムも欲しくなりました。何故ならその後、この "Photograph" が収録されたアルバム「PYROMANIA」からは多くのヒットシングルを送り出したからです。 "Rock Of Ages" や "Foolin'" など‥‥結局シングル買うよりもアルバム買った方が早かったのかも。(笑)

が、アルバムを購入したのは、それからもっと後の中学入学後でした。既にアルバムからは "Rock Rock (Till You Drop)" や "Too Late For Love" までもがイギリスでシングルカットされていたのでした。もうこうなるとアルバム10曲中、シングル曲が5曲。半分が知ってる曲‥‥昔はこういうのがとても嬉しかった記憶があります。今なら知らない曲が多い方が、アルバムとしては嬉しいのですが、洋楽を聴き始めの頃ってやっぱり知ってる曲が多いアルバムの方が、聴く頻度が高かったし。

いざアルバムを聴くと、実は結構ハードなバンドなんだということに初めて気がついた。(笑)それは "Comin' Under Fire" や "Die Hard The Hunter"、"Billy's Got A Gun" といったハード&ヘヴィ・ナンバーがまず耳に残ったから。そして、最初は "Photograph" などのシングル曲が好きだったのだけど、アルバムを何度も聴く内に次第に先に挙げた曲のようなヘヴィ系の曲の方が好きになっていった。もっとも、今聴くとどの曲もメロディがしっかりしていて、かなりポップなのだけどね。

上京した1990年、アナログLPを持っているにも関わらず、結局CDでも買い揃えてしまったこの「PYROMANIA」。何度聴いた事か‥‥恐らく僕の洋楽/邦楽人生の中で5本の指に入るだけの回数は聴いてると思うのですが‥‥殆どの曲がそらで唄えるし。当時も話題になっていたと思うのだけど、このコーラスの重ね方ってQUEEN以来の衝撃でしたよね? まぁコーラスという点では次の「HYSTERIA」の方が凄いことやってるのですが。(何せコーラスに100チャンネル以上を使った曲もあるとかで‥‥)

ライヴはこの頃、まだ見れませんでした。最初に彼等を見れたのは93年の現メンバーでの初来日(アルバム「ADRENALIZE」での来日)ででした。東京公演は結局全部行ったんじゃなかったかな? 何故なら‥‥91年1月8日に‥‥このバンドのギタリスト、スティーヴ・クラークが亡くなったから。本当なら88年の来日時に無理すれば行けたのだけど、確か中間テストかなんかと重なって断念したんだよねぇ‥‥本当に後悔したもん。「やっぱり行っておけばよかった」って。

おっと、今回は湿っぽい話をするつもりはないです。とにかく、メロディアスなロックが好きな方で、ハードロックとかそういうのにこだわらずに何でも聴けるよって方に是非このアルバムを聴いてもらいたいのです。このアルバム、ある意味旬なので‥‥OFFSPRINGの "Pretty Fly" のイントロに何やら英語じゃない言語でカウントみたいのをとってる男性の声がありますよね? あれってこのDEF LEPPARDの、このアルバムに収録されてる "Rock Of Ages" のイントロ部分をそのまま使用してるんですよ! そう、きっとOFFSPRINGのメンバーも子供の頃、この曲に夢中だったんだろうね? そういう意味でも(笑)多くの若い音楽ファンに聴いてもらいたいです。あ、思い出した。ミスチルのドラム、Jenも中学生の頃、よくこのアルバムの曲をコピーしたって言ってたなぁ?(笑)

P.S. しかし‥‥こんな文でいいのか?(笑)伝わるのか‥‥まぁ、たまにはこういうのもいいか?(笑)



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投稿: 1999 05 11 07:58 午前 [1983年の作品, Def Leppard] | 固定リンク