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1999/12/02

CHEAP TRICK JAPAN TOUR 1999@横浜ベイホール(1999年10月11日)

最後に彼等を観たのが3年前の年末で、それだって新譜(「CHEAP TRICK」)発売前で、ボックスセットのプロモーションの為のツアーだった。つまり'94年春から純粋な新作の為のツアーでは来日してない事になる。では今回はどうだったかというと‥‥実はこれも微妙なタイミングだったりする。何せこの春に発売されたのは、オリジナル作品ではなくライヴ盤(「MUSIC FOR HANGOVERS」)、しかも収録曲の殆どが復活前の、いわば全盛期の曲なのである。このアルバムでの来日という事になるのだが、う~ん、どういう内容になるのだろうか?

最近の彼らはツイてない。'97年春に「CHEAP TRICK」アルバムをリリースしたと思えば、海外での配給元が倒産。結局まともにプロモーションされることもなく、ただひたすらツアーするのみの毎日。今日はクラブで、明日はMOTLEY CRUEの前座、次はまたクラブ‥‥演奏される曲は時間が経つにつれて'70年代の曲が増えていき、最後には新譜からの曲は皆無。そこへファースト~サードアルバムがボーナストラック付きでリマスター盤として再リリース。それに伴い3日間の日替わりライヴ。(1日目が1st、2日目が2nd、3日目が3rdといった具合に再現されるライヴ)その模様を収録したのが、先のライヴ盤のようだ。ここ10年の間、彼らは多くの新人アーティスト達からリスペクトを受け続けてきた。NIRVANAだったりSMASHING PUMPKINSだったり‥‥状況は整っていたにも関わらず、セールス的な成功を手にすることが出来ずにいた。AEROSMITHは更に高い頂点へと向かい、KISSは(それが人工的であれ)全盛期の輝きを再び得て、VAN HALENは再びそこへ向かおうとしている。なのに何故、彼らだけこういう苦境を味わい続けるのだろう?

今回のジャパンツアーで一番小さいハコが、今回の横浜ベイホールだ。渋谷のクアトロを一回り小さくした感じで、柱が邪魔なとこまで似てる。(爆)それにしても‥‥不便な所だ!(笑)駅から遠いの何のって! バスに乗らなきゃならないって‥‥東京周辺の会場では、こことNKホールくらいじゃねぇか? 冗談じゃない!(怒)それにしても、(俺や同行したトルーパー佐藤氏にとって)こんな大物が、こんなに小さなハコで演奏してしまっていいのだろうか!?って位にステージから近い。しかもステージの低いのなんのって‥‥アマチュアじゃねぇんだから。(苦笑)

ステージに登場したメンバーは‥‥やはり3年前より確実に老けていた。(苦笑)まぁ仕方ねぇや、それは。ヴォーカルのロビン・ザンダーも一時期の輝きが感じられなかった‥‥歌は相変わらず上手いのだけど。それよりも、ベースのトム・ピーターソンが更にかっこよくなっていたのには驚いた。やっぱりベーシストはかっこよくなければいけない! ベースがかっこよくないバンドはダメである。これは俺の持論だけど。(笑)それにしても、いきなり「甘い罠」からスタートっていうのはどうなの??‥‥反則だよ、反則!!(爆)これでノるな!って言われたら俺、発狂するね? それに続く「カモン、カモン」だ「今夜は帰さない」だの‥‥おいおい、頭からこれかい!?(笑)もうこの時点で、今夜が最高のモノになることは確定だ!

ライヴは終始、ギターのリック・ニールセンとのやり取りで和やかな雰囲気に包まれていた。いつもそうなのだけど、今回は特にバンドと客の間が殆どないからいつも以上だ。なんだか、アメリカの小さいクラブではいつもこんな感じでライヴやってるんだろうな、と思わせるに十分な内容だったと思う。選曲も正にグレイテスト・ヒッツって感じ‥‥勿論、普段やらないような曲も数多く聴けた。最後にセットリストを載せてるけど、今回の驚きはメンバーがあれだけ毛嫌いしていた復帰作「LAPS OF LUXUALY」('88)からの曲が3曲も演奏された事だろう。選曲は毎日変わっていたらしいけど、特にこの日は'90年代の作品は1曲もプレイせずに、'80年代もこの3曲と"I Can't Take It"だけだった。あとはファースト~4作目「DREAM POLICE」までが中心。まぁ多くのファンがそれを望んでいるのだから、いいか? 演奏する方からも「俺達も楽しんでます♪」って空気が伝わってきたし。よくバンドがデカくなると「初期の曲はもうやらない」だの「古い曲ばかり演奏するのは後ろ向き。もっと新曲を聴いて欲しい」って言う奴等が多い中、やっぱり本当の意味での大物は違う。単に「ファンがこれやれば喜ぶの、知ってるし」ってだけかもしれない。「客寄せにはこうするしかない」のかもしれない。でも、それをやってのけてしまう今のCHEAP TRICKやAEROSMITHってのは、やっぱり別格だな。もし‥‥なんて言い方はしたくないけど‥‥QUEENが今もライヴ活動をしていたなら、どういうライヴをやってたのだろう? 「QUEEN II」完全再現とか、そんな凄い事やってたのかなぁ‥‥やめよう、こういう不毛な事考えるのは。

ライヴ自体は90分前後と、最近のライヴにしては短い方だったが、それでも十分にお腹いっぱいになったし、感動の嵐だった。細かいことを言えば「もっと最近の曲も聴きたかったね?」とか「『AT BUDOKAN』完全再現ライヴでもよかったかな?」だのいっぱい出てくるけど、それは贅沢というものか?(笑)前回の来日は東京公演全て網羅したが、今回は1日だけだったこともあって、そういう物足りなさはあったが‥‥内容はもう、文句なし! ギターポップやパワーポップ好きを自称する方で、まだ彼らを体験した事ない人‥‥後悔しなさい!(爆)次はいつになるか判らないよ!? こんなにエンターテイメント性に溢れたクラブでのライヴは久し振りだわ。けど‥‥海外での現状を考えると、ちょっと切なくなってくる。アメリカではこのベイホールと同じクラスの会場で、毎日ドサ回り的興行をやってるとなると‥‥複雑な心境だわ。この日本でだって、10年前は武道館だったんだから。それがある意味伝統となってしまっているため、'94年以降の会場(渋公だのサンプラだのといったホールクラス)を知るたびにブルーになっていた。そして今回はとうとう、ライヴハウスが含まれている‥‥プロモーターの目論見なのだろうけど、やっぱり切ない。最近、ライヴから客足が遠のいているらしい。大物がソールドアウトにならない事が多いのだから、中堅以下なんて、もう‥‥その苦肉の策としてウドーが打ち出したのが、この「横浜ベイホール公演」。最近のハードロック系アーティストがウドーで来日すると、必ずベイホール公演が含まれている。何故にベイホール? リキッドルームやクアトロじゃだめなのか? だって‥‥遠すぎるって!平日だったら絶対に無理だよ、時間までに到着するって。そりゃプロモーターにもいろいろ事情があるだろうけど、やっぱり考えて欲しいね、会場までのアクセスの問題。

最後にはライヴ本編と関係ない話題で熱くなってしまったけど、まぁZEPPやNKホール同様、首都圏の土地事情の負の部分が大きく影響しているわけ。こういうのを、他の地方の方々はどう思うのかな? いや、同じ首都圏に住む人でも、俺みたいな東京から離れた地区に住んでる人間にも問いたいですな、こういう問題は。てなわけで、最後に会場についての問題提議をして、終わります。


CHEAP TRICK @ Yokohama Bay Hall. 10/11/1999
 01. I Want You To Want me
 02. Come On, Come On
 03. I Can't Take It
 04. Clock Strikes Ten
 05. He's A Whore
 06. I Know What I Want
 07. Hot Love
 08. If You Want My Love
 09. Taxman, Mr.Thief
 10. Ghost Town
 11. Oh Caroline
 12. Oh Candy
 13. The Flame
 14. Southern Girls
 15. Surrender
[encore]
 16. Voices
 17. Dream Police
 18. Never Had A Lot To Lose
19. Goodnight Now



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投稿: 1999 12 02 03:23 午前 [1999年のライブ, Cheap Trick] | 固定リンク