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2000/03/27

THUNDER『BEHIND CLOSED DOORS』(1995)

'93~4年に渡って解散騒動(ルークとダニーの不仲が原因)の為、活動休止していたTHUNDER。気を取り直して'94年夏からレコーディングに入り、同年末にシングル"Stand Up"リリース後、翌年1月に発表されたのがこの3rd。全英初登場5位を記録し、4曲がシングルカットされている。(実はあまり知られていないが、後に登場するベスト盤リリース後暫くして"'Til The River Runs Dry"もリリースされている)プロデューサーには1stでミックスを担当したマイク・フレイザーとルーク自身が当たっている。このアルバムまで、アメリカではGEFFENからリリースされたが、大きなヒットには結びつかなかった。

THUNDERの凄さとは何か?という答えが、このアルバムに凝縮されている。それくらい濃度の高い名盤。普通1stが完成度が高い作品だと、そのプレッシャーに押し潰されたりして、続く作品はそれを越える事は少ないのだが、彼らの場合は1stより2nd、2ndより3rdという具合に、常に高いハードルをクリアーしてきた。人それぞれ趣味の違いはあるだろうが、特に1stとこの3rdを名盤と呼ぶファンは多いはずだ。作品的には1stからの延長上なのだけど、このアルバムから加わった新ベーシストのミカエル・ホグランドが持ち込んだ新たな要素がいい刺激となっている。

だって1曲目からいきなり固定観念を覆す"Moth To The Flame"だもん。このBLACK SABBATH的リフとRAINBOW "Gates Of Babylon"的メロディーを持ったへヴィなナンバーがいい導入部を作り、続くファンキーな"Fly On The Wall"、ここまでシンプルな泣きのブルーズは初めて"I'll Be Waiting"、そして超名曲"River Of Pain"、トラッド調~へヴィな流れがZEP的な"Future Train"、そして胸を締めつける"'Til The River Runs Dry"というアナログA面の流れは完璧である。勿論"Stand Up"から続く後半も名曲揃いで、正に捨て曲なし!といったところだろう。特にラスト2曲‥‥"Ball And Chain"~"It Happened In This Town"の流れは、アルバムを閉める上では最高のエンディングを飾っている。これを受け入れられない『自称・ブリティッシュロックファン』は即刻死刑! いや、マジで。

極論を言ってしまおう。このアルバム、"River Of Pain"1曲の為だけに買ってしまっても損はしない! 勿論、後のベスト盤やライヴ盤にもこの曲は収められているが、やはりこの一連の曲の流れで聴いてもらいたい。これ1曲でも感涙度150%なのに、アルバムの流れで聴くと378%までアップする。(笑)冗談抜きで、この曲が何故大ヒットに繋がらなかったのか? もうそれだけで不幸である、イギリス人は。結局こういう曲を受け入れなくなったのは、彼らが不在の間によりダンス指向に流れていった事と、やはりブリットポップが影響している。事実この事により、THUNDERは契約を失うわけだから。

そんな「当時BLURやOASISに夢中だった」音楽ファンは今このアルバムを聴いてどう思うのだろうか、是非その意見を聞いてみたい。いや、否定的な意味で言っているのではない。俺だって当時は両バンドを好んで聴いていたわけだし。ただ、切っ掛けがなかっただけで、こういう素晴らしいアルバムを見逃してしまっていた事を知って欲しい‥‥それだけなのだ。後は作品を聴いた本人が判断すればいい。自分にとって必要か、不必要かを‥‥



▼THUNDER『BEHIND CLOSED DOORS』
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投稿: 2000 03 27 02:02 午後 [1995年の作品, Thunder] | 固定リンク