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2000年3月27日 (月)

THUNDER『LAUGHING ON JUDGEMENT DAY』(1992)

日本には'91年大晦日のカウントダウンライヴで初来日し、底力を見せつけたTHUNDER。このライヴ終了後曲作りに入り、満を持して'92年8月にリリースされたのがこのセカンドアルバム。プロデューサーには前作同様アンディ・テイラーが担当。セールス的に最も成功したのがこの作品だ。(全英初登場2位)シングルカットは4曲。唯一全英シングルチャートのトップ20入りした"A Better Man"が収録されている。またこのアルバムを伴って同年12月に初のジャパンツアーを決行している。

前作をリリース後暫く経ってからヒットしたために、彼等は2年近くに渡ってツアーを続ける事になる。その結果、正に「待望の」と呼ばれるに相応しい作品として受け入れられた。楽曲的には前作の延長線上にあるが、更に的を絞ってきた感がある。先の"Low Life~"や"Everybody Wants Her"といった曲は、前作の"Love Walked In"や"Dirty Love"といったヒット曲の焼き直しともとれる。が、特に"Low Life~"。これは焼き直しだの何だのと言ってる場合じゃないくらい、完成度が高い! たった4分の中に起承転結がはっきりと刻まれていて、特に後半のVo.の盛り上がりには胸を掻きむしられるように、切なく苦しい。ブルーズロックの名曲のひとつとして、これからも語り継がれていくに違いない。この曲が当時ヒットしたということは、まだイギリスでは当時こういう音が求められていたのだろう。その傾向がたった数年で変わってしまうとは‥‥

また、6分を越えるプログレッシヴな大作が2曲、アナログでいうところのA面B面のラストやその前にそれぞれ収録されている。特にライヴでも披露されることの多かった"Empty City"はこのアルバムのハイライトのひとつだ。これといったギミックのない、正に歌と楽器だけでこれだけ聴かせるバンドは、当時そうはいなかった。全く間延びせずに最後まで緊張感を持続するこの曲、ライヴでも一種異様な緊張感を放っていた。

1stでもそうだったが、この2ndでもバラード調ナンバーは絶品だ。先の"Low Life~"は勿論の事、特に俺がお薦めしたいのがシングルカットもされた"Like A Satellite"。当時のライヴヴァージョンは前ベンが弾くピアノとVo.のみで演奏され、ギターソロの直前からバンド全体が入り、あの印象的なツインリードギターが披露されるという、感動的なアレンジで披露されていた。勿論このアルバムヴァージョンも素敵だが、個人的にはライヴアレンジの方が数段上だと思う。このシングルのC/Wとして当時のライヴが収録されているが、探すのは少々難しいかも。

その他にもブギー調のナンバーや当時主流だったレニー・クラヴィッツ風のファンキーな曲も収録されているが、特に突出したイメージはなく、あくまで「ブルーズベースのロックバンド」の曲という形で1枚のアルバムに収録されている。まぁ悪く言ってしまえば、それ程印象に残らない中途半端さがあるのだが‥‥この当時からもっとこの辺に力を入れていれば、彼らの将来は変わっていたかもしれない。



▼THUNDER『LAUGHING ON JUDGEMENT DAY』
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投稿: 2000 03 27 01:58 午後 [1992年の作品, Thunder] | 固定リンク