エレファントカシマシ@千葉県文化会館(2000年12月10日)
唐突だけど、地元(ここでは広い意味で、千葉県って事で)でライヴを観るってのは、やっぱりいつもと違うね。変な意味での「安心感」みたいなもんがあって。東京に住んでた頃にもちょくちょく県内のホールやライヴハウスに出向いてたけど、安心するんだよね、見慣れた風景や場所が。例えば、俺は学生時代は神田~秋葉原~お茶の水ってのがホームグラウンドで、その後勤めてたのが新日本橋だったので、なんだかんだで5~6年は神田周辺にいたんだよね。だから今でも所用でその辺に出向くと、妙に安心するんだわ。ビジネスホテルを神田周辺に取るのも、それがちょっと関係してるんだけどね。
っていきなり関係のない話からスタートしたけど(笑)、千葉県文化会館でエレカシを観てきました。エレカシ自体はかなり前、アクト・アゲインスト・エイズ(AAA)@武道館で初体験してまして、その時は確か「東京の空」出した後で、かなりいい感じだったんだけど(実はその時はミスチル目当てで行ったのだけど)、年明けてすぐに契約切られた事を知るという‥‥で、その後の彼らの紆余曲折~快進撃はご存じの通り。何度か観ようかな?とは思ってたものの、なかなか機会がなくて。今回、本当にたまたまなんだよね、千葉県文化会館で、しかも日曜に‥‥こりゃ行くしかないでしょ!(笑)
でね、俺。実は勘違いをしてた事が発覚して‥‥「JR千葉駅」から歩いてすぐだと思ってた千葉県文化会館。よくよく調べたら「本千葉」という駅から徒歩10分だった‥‥危なかったよ、マジで。(笑)
さて、ここからはマジでレポートに。開演時間が18時という事だったけど、俺が会場に着いたのはほぼ定刻。でもまだ始まる気配がなく、結局始まったのは10分過ぎてから。ステージにメンバーが続々現れ、最後に宮本が登場。「OH YEAH!」を連発する宮本。白いYシャツに黒いパンツという、お馴染みの出で立ち。ストーンズやストリート・スライダーズを彷彿とさせるラフなロックンロールへと進化していた"good-bye-mama"からライヴはスタート。前日、戸田でライヴを行っていた事も関係して、宮本の喉の調子は完璧とは言えなかったが、それを補い余る程のパワーを感じる。スタジオテイクではドラムは打ち込みだったものの、ここではバンドアンサンブルが冴えている。今後、再びバンドでのレコーディングに挑む事もあるだろう。是非、この勢いを重視した楽曲を用意してもらいたいものだ。
続いてバンドは"明日に向かって走れ"に突入。やはりスタジオテイクよりもテンポ・勢い共に増していて、聴いてて気持ちいい。ライヴを通して思った事は、古い曲も最近の打ち込みの曲も、今のバンドの音でやれば一貫性があるという事。ガストロもこれらの曲も、特に違和感なく聴けたのが嬉しかった。
そして最新作のシングルから"Soul rescue"。これなんてかなりテンポアップされてて、攻撃力が300%増しって感じ。スタジオ録音ではダルな感じの引きずるようで、それでいて攻撃的なというイメージだったが、ライヴではとにかく攻撃オンリー。タメもクソもあったもんじゃない。ライヴ音源は「コールアンドレスポンス」のシングルに収められているが、それ以上だ。バンドアンサンブルは想像以上だった。5年前にちょっとだけ体験した時よりも、何十倍も、何百倍も凄い事になっていた。
その後MCを挟んで、俺が一番聴きたかった"悲しみの果て"を披露。「花を飾ってくれよ/いつもの部屋に」を「ふたりの部屋に」と変えて唄ったとこに、ググッときてしまった。この辺から"昔の侍"まで、声が張り裂けんばかりに唄いっぱなし。もう泣きそうだったよ、俺(苦笑)。
MCを挟んで、宮本はアコースティックギターに持ち変える。そこで唄われたのが、4枚目のアルバム「生活」に収録されれた"月の夜"だ。アルバムを今聴くと、さすがに最近の彼らとは違和感があるが、こうやってライヴで通して聴かされると、本当に違和感がないんだな、これが。この日、エピック時代の楽曲はこれと後で演奏された"珍奇男"のみなのだが、もっと聴きたかったというのが正直な気持ち。ただ、ブレイク後の彼らを見たことのなかった身分としては、こうやって名曲の数々をバンバンとやられただけでも気持ちよかったのだが。
今日は1曲のみ、まだ未発表の新曲を演奏した。「一人暮らしについての歌だ」という説明の後に始まったその曲は、アコースティックアレンジが施された、心に残る曲。「ロマンチック」なんて単語がサビに出てきたと思うが、復活後の彼らのいい面を更に押し進めた感じの、本当にいい曲だった。後で宮本は「まだ曲名決めてないんだよね。『ボステンジャー』でいいや♪」と言ってた(笑)。そりゃないだろう。
その後、「これぞ真の意味でのハードコアソング」である"珍奇男"を熱演。途中でエレキに持ち替えて暴れる。そして"so many people"に突入。この日一番の盛り上がりをみせる。一聴してポップなメロディーを持つこの曲、ここまでハードコアに迫るか!?ってな具合だ、こりゃ。本当にカッコイイ。宮本の声は既に枯れきってしまっていて、正直辛いものだったが、そんなことお構いなしに勢いで押しまくる。
この曲で本編は終了し。フィードバックした宮本のギターだけがステージに残る。暫くしてメンバーはステージに戻ってきた。アンコール1曲目には「懐かしい曲を」という事で"始まりはいつも"を披露。7枚目のアルバム「東京の空」時にレコーディングされていて、その後も何度かライヴでは披露されてきた曲で、先頃発売された編集盤「sweet memory」にも初回盤のみに収録されていた曲だ。ザクザクしたギターリフが心地よい、最近の彼らにはないタイプの楽曲だ。
この後からの3曲は、復活後の歌メロを大切にした楽曲群が続く。宮本が大切にしているという、最大のヒット曲"今宵の月のように"、最新作「GOOD MORNING」期の中でも比較的メロウな"武蔵野"、"sweet memory"と熱い演奏を終え、再び袖に戻る。再びアンコールを求める声。
三度登場した彼ら。宮本は白シャツからツアーTシャツに着替え、ギターを持たずに「神主は知っている」(?)だったか何だか訳の分からない事を言いながら、お待ちかねの"ガストロンジャー"だ。打ち込み+ADAT(コーラス部分。それともテープ?)を駆使したバックに乗せて、宮本は既に出なくなっている声を振り絞る。唄うというよりは宮本得意の独り言(笑)といった感じのこの曲。ライヴでは更にステンポニアスにその場その場で台詞を変えていく。途中何度も言葉に詰まる場面もあったが、この曲はこれでいいだろう。思った以上にギターの石森がカッコイイ。本当にジミー・ペイジみたいだった(佇まいもプレイも)。途中で宮本に上着を脱がされていたが(笑)とにかく彼のバッキング、そしてソロプレイは好みだわ。
彼らがこの日最後に選んだ曲は、予想通りの"コールアンドレスポンス"。当然といえば当然。"ガストロンジャー"以上に衝撃的だったこの曲。もうこの頃には、俺も真っ白になっていた。宮本は右へ左へと走りまくる。演奏はとにかく最後までタイトで、下手なハードロックバンド以上にハード&ヘヴィだった。リズム隊も最後まで乱れる事なく、気持ちいいくらいに重いプレイを聴かせてくれた。そして石森のギター。文句なし! 2000年度のベストギタリストに決定!
と、最後は何だか訳の分からないレビューになってしまったが。この興奮が伝われば良しとしよう(笑)。久し振りにここまで興奮した。10月に見たCoccoは、演奏・歌・内容全てが完璧に近い状態だったが、エレカシはそれには程遠かったかもしれない。けど、ロックが持つ初期衝動のようなものは、今年見たライヴの中では一番だった。それだけは胸を張って言える。ロックという音楽が持つ攻撃力、言葉の持つ破壊力、メロディーが持つ癒し・優しさ、フロントマンが持つカリスマ性。それらを全て兼ね備えたのがエレファントカシマシというバンドなのだと、この日改めて知らしめられた。それだけで十分だ。
最後に。MCについては今回は述べない事にします。既に掲示板にいろいろ書いたし。ここでは彼らが持つ、破壊力についてのみ書かせてもらった。その他の要素もあって彼らのライヴが楽しいのは確かだが、まぁそれは見た人だけが知っているという事で‥‥こうやって活字にしてしまうと、面白味が半減してしまうと思うので(笑)。
[SETLIST]
01. good-bye-mama
02. 明日に向かって走れ
03. Soul rescue
04. 悲しみの果て
05. 風に吹かれて
06. 昔の侍
07. 月の夜
08. (新曲)
09. 珍奇男
10. so many people
—アンコール--
11. 始まりはいつも
12. 今宵の月のように
13. 武蔵野
14. sweet memory
—アンコール--
15. ガストロンジャー
16. コールアンドレスポンス

▼エレファントカシマシ『good morning』
(amazon:国内盤CD)
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