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2000/12/25

LUNA SEA『EDEN』(1993)

  前作から11ヶ月で到着した通算3枚目(これは現在においても最短リリース期間だ)。このアルバムから、楽曲の作詞作曲クレジットがバンド名義になり、ファンは自分のイマジネーションを使って原曲の作者を想像して楽しむようになる(?)。ファーストから早2年にして、既にここにはあの暴力性や狂気は感じられない。歌詞には依然としてゴシック色を臭わせるものもあるが、ここにある多くの歌詞にはもっと想像力をかき立てる、開放的なものを感じる。

  楽曲自体は前作の延長上といっていいだろう。2曲("Anubis"と"Lastly")を除いては、このアルバムの為に新たに書かれた楽曲だ。つまりこのアルバムから、いよいよ『ファンが望むLUNA SEA』と『一般ロックファンにアピールするLUNA SEA』を意識した曲作りを開始するわけだ。アルバム自体、そして楽曲のクオリティーは前作と比にならない程飛躍している。1曲目"Jesus"のイントロから既にドキリとされてしまう。演奏も更にタイトになり、ボーカルも更に表現力が増し、ゴスだの何だのと言っていた2年前が懐かしくさえ思える程だ。

  このアルバムに先駆けて、初のシングル"Believe"がリリースされた事も特筆すべき点だろう。アルバムリリース後にも更に"In My Dream (With Shiver)"がリカットされている事から、当時の彼らが如何に(大きな意味での)音楽シーンに自分達の音を浸透させるかという命題と真剣に向き合っていたかがご理解いただけるだろう。これまでのLUNA SEAのイメージを更に突き詰めた前者と、新境地といえるポップな後者という、両極端な2曲を選んだ点にも拘りが伺える。この2曲がトップ20ヒットした事もあって、ロックファンにも「LUNA SEA!?ああ、あの化粧バンドね?」程度の印象を残す事に成功した。後は如何に「心に残る普遍的楽曲」を世に広めるか、というレベルにまで達しつつあった。

  最後にひとつだけ。このアルバムには好きな楽曲がとても多いのだが、アルバムとして考えた時、非常に印象が薄いような気がする。それは前作の延長上という事もあってか、『二番煎じ』的楽曲が数曲ある点だろう。ファンならご理解いただけるだろう。「そこがいいんだ」と言われてしまえばそこまでだが、そういうものを彼らに求めていなかった為、どうしても未だに聴く頻度が他のアルバムより低いのだ。決して駄作でも平凡作でもない、単に前2作のインパクトが強かっただけなのだ。



▼LUNA SEA『EDEN』
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投稿: 2000 12 25 02:00 午前 [1993年の作品, LUNA SEA] | 固定リンク