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2000/12/27

LUNA SEA『LOVE SONG』(2000)

  2000年11月8日。LUNA SEAは「終幕」‥‥事実上の解散宣言をした。最後の新曲となるこのシングルの発売日をわざと選んだのだろう。このマキシシングルには3曲が収録され、それぞれSUGIZO, J, RYUICHIが原曲作者だということをインタビューで公言している。それぞれの曲の歌詞も、今回は原曲作者が責任を持って書いたらしい。あらかじめ終幕を想定して書かれたものではなかったものの、最終的にはそこへ向かう過程の中で「終わり」と「始まり」を意識させる内容へと変わっていった‥‥残されたファンに対してのメッセージであり、メンバーお互いへのメッセージなのだ、これらの楽曲は。


M-1. LOVE SONG (原曲:SUGIZO)

  7分以上もあるタイトルトラックは、壮大なバラード。大ヒット曲"I for You"にも通ずる、シンプルながらも心に残る切ない曲。後半部の「ラララ」コーラスは、ライヴでの大合唱を想定して作られている(ちなみに、珍しくメンバー5人全員がコーラスに参加しているそうだ)。SUGIZOなりのファンに対する想い、そしてメンバーに対する想いを形にしたのがこの曲のような気がする。ファンへの最後の贈り物。「一人きりじゃない/信じていたい/離れていても/ねぇ/逢いたい時は/この歌を/抱きしめて」という歌詞がそれを端的に表しているように思う。

  2分も3分も続くエンディング。途中から子供のコーラス隊が加わる。まるでライヴでファンが加わったような錯覚に陥る。ライヴのエンディングに演奏されたら、きっと涙モノだろう‥‥と思っていたら、12月26日の東京ドームでは本当のラストにこの曲を演奏したそうだ。ラストのコーラスがいつまでも、いつまでも続いていたという‥‥


M-2. INTO THE SUN (原曲:J)

  SUGIZOの曲がどちらかというと感傷的なのに対して、Jはいつも通り、いや、いつも以上に激しくグルーヴィーな曲で、Jなりのけじめをつけたような気がする。これも7分を越える大作で、ドラムのリズムパターンがかっこよく、そこに絡みつくようなベースラインがまたいい。「Into the sun/消えるまで/舞い上がれ/もっと高く/果てるまで/燃え上がれ/もっと強く」という前向きな歌詞が彼らしくて、頼もしい。正直、こういうラストシングルってどこか感傷的な雰囲気に包まれている事が多いだけに、この曲を聴いた時にはちょっとだけ救われたような気がした。


M-3. UNTIL THE DAY I DIE (原曲:RYUICHI)

  LUNA SEAとしては、初の単独作。いかにもRYUICHI‥‥いや、河村隆一的楽曲だ。「これじゃ、ソロの時の"Cello"と同じじゃねぇか!?」という批判の声も耳にしたが、これが一番彼らしいやり方だったのだろう。今回の3曲は原曲に対して全員が肉付けしていくのではなく、原曲作者のアイディアにより忠実に再現されているという。だとすると、このSUGIZOのバイオリンも、INORANのアコースティックギターも、RYUICHIが望んだものなのだろう。何故バンドとしての最後の、一番最後にこの曲を選んだのか‥‥「どうして/涙が出るの/素直すぎたから/みんな/きっと/どうして/求め続けて/でも終わりにしよう」という、一番ストレートな表現をしているのが、実はRYUICHIだったりする。これだけ読んでしまうと、彼がソロとしてやっていきたいが為に脱退を希望→解散という噂がふと頭に浮かぶが‥‥まぁそれはいいだろう。


  正直、このレビューは1度、発売当時にチャレンジしたのだが‥‥どうしてもうまく考えをまとめる事が出来なかった。それは今でも‥‥全てのアルバムをレビューしてみたが、正直このシングルに対するレビューが一番辛い。出来ればなかった事にしたいのだが、そうもいかない。このまま蔑ろにされるには勿体ない曲達なのだから。

  これらの3曲から、今後の3人の進むべき道は見えてこない。そして残りの2人の道も。これをアップする頃にはもう存在しないバンドなのだが‥‥何だかこうやってこのシングルを聴きながらこの文章を書いていると、また明日もライヴやるんじゃないか、大晦日にいきなりシークレットギグでもやるんじゃないか、とか考えてしまう。どうしても実感が湧かない。これだけ決別の言葉をならべられても‥‥。



▼LUNA SEA『LOVE SONG』
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投稿: 2000 12 27 12:00 午前 [2000年の作品, LUNA SEA] | 固定リンク