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2001/01/14

THE WiLDHEARTS JAPAN TOUR 1998@赤坂BLITZ(1998年10月24日)

これで最後‥‥本当に最後なんでしょうか? 最初からそう信じていなかった為、チケットを取っていなかったんです。だけど、やっぱりどうしても見たい‥‥そう考えたら、いても経ってもいられなくなり、結局チケットを取りました。いよいよ、いや、本当に最後の彼らの勇姿です。

前回までの日本ツアーは、東京に関しては全公演追っかけたにもかかわらず、今回は3公演中の中日のみ。土曜日という事もあって選んだのだけど‥‥本当は初日が見たかった。デヴィン・タウンゼント率いるSTRAPPING YOUNG LADが前座だったしね。ところが2~3日目は、あのTHE HELLACOPTERSが前座につくという事で、それはそれで嬉しかったりして。セカンドアルバムしか聴いたことないけど、意外と好きなタイプのバンドだったので、PA卓前辺りを陣取って、ゆっくり観戦する事にしました。


◎THE HELLACOPTERS

この来日のちょっと前に、ギターのドレゲンが掛け持ちしているBACKYARD BABIESの活動に専念するという事で脱退(まぁ最初はHELLACOPTERSがサイドプロジェクトだったので、仕方ないといえば仕方ないけど)、残念ながら今回はサポートメンバー(正式加入するのか?)にギタリストとキーボーディストが参加してのライヴとなりました。

ライヴの内容的には先に聴いていたセカンドを中心に、知らない曲を多数連発‥‥ってファーストと、先頃発売されたミニアルバムの曲だろうけど‥‥で、多分10曲程度だったと思います。その割に長く感じたのは気のせい?

正直言って、それ程楽しめなかったな。音が悪かったというのもあるけど、やっぱりどうしても後で登場するWiLDHEARTSと比べてしまう。前回の来日の際にはHiBRiD CHiLDRENやSTRAWBERRY SLAUGHTERHOUSEという、比較的WiLDHEARTSに近いタイプのバンドだったこともあって楽しめたのだけど、このHELLACOPTERSはどうも別のルーツを持ったバンドのような気がする。いや、ルーツは一緒なのかもしれないけど、見せ方が違うというか。ワイハ系列のバンドはエンターテイメント性をある程度重視しているような気がするけど、ヘラの方はもっと職人的というか。中盤のジャムセッション的即興にその片鱗を伺わせたのだけど、なんか中だるみした感あり。

歌を大切にしてるのは伝わってくるのだけど(楽曲は非常にメロディアスだしね)、それを完璧に伝えるには、あのテンポの速さは必要なのかな?と疑問に思った。けど、逆に言えばあのハイテンションこそが彼らの真の持ち味なのかもしれないけど。今後、もっと「歌モノ」的楽曲を増やすような事があれば、きっと僕はもっと彼らにのめり込めるかもしれないけど、現時点では「数あるロックバンドの中のひとつ」に過ぎないな。


THE HELLACOPTERS @ AKASAKA BLITZ. 10/24/1998
01. You Are Nothin'
02. Fake Baby
03. Born Broke
04. Disappointment Blues
05. Riot On The Rocks
06. Hey!
07. Soulseller
08. (Gotta Get Some Action) Now!


◎THE WiLDHEARTS

やばい、とうとうその時がやってきた。客の前方への詰め寄り具合はHELLACOPTERSの時とは比較にならない。メンバーが登場する前から客が盛り上がってるのだよ!って僕もだけど。(笑)暗いステージ上にリッチ、ジェフ、ダニーが登場し、それぞれの楽器をセッティングして持ち場に立つ。最後にジンジャーが登場し‥‥ジャーンと一斉に音を出し、それに続くあのリフ‥‥"I Wanna Go Where The People GO"だ!! なんてことはないスタートなのだけど、それだけで十分だった。1年‥‥この1年は長すぎた。彼らの不在は長すぎたのだ、僕にとって。それを発散させるに十分な爆音。それを奏でる事が出来るのは、この4人しかいないのだ! 客を煽るように「ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘイ!」と叫ぶダニー。当然、僕達も一緒に叫ぶ。サビの部分では見事なコールアンドレスポンス。これだよ、これ! 

エンディングから間髪入れずに、ジンジャーは"My Baby Is A Headfuck"のリフ&歌に突入。お約束の掛け声の後にジンジャー、「カワイー」と一言。(笑)多分、英国人特有の「Lovely」の訳を日本人スタッフに聞いたのだろう。前々回あたりからよく使ってるもんな。既にこの2曲で盛り上がりはピークに達しようとしていた。更に続けざまに"Nita Nitro"へ。ミドルテンポのこの曲に合わせて客は跳ねる跳ねる。勿論僕も跳ねる。合いの手を入れることも忘れずに。お約束と言えばそうだけど、やっぱりこれがなきゃ彼らのライヴなんて言えないよ、マジで。

この曲が終わって、小休止という感じでMCを。「ゲンキー?」とか色々知ってる日本語を連発するジンジャー。1日目は最悪だったけど、今日は最高のライヴにするとかそういうような事を言ってたような‥‥(ここでじゃなかったかな?)そして始まった曲は、それ程好きではない"Sick Of Drugs"。でもライヴで聴くと抜群にイイんだよなぁ~。イントロでの「オ~」の掛け声もバッチリ決まり、ジンジャーの歌‥‥やっぱり声、出てないや。(笑)そんなとこまでいつも通りじゃなくていいのに‥‥この曲をちゃんと唄いこなした姿、見たことないぞ?(苦笑)そういえば、何かこの曲辺りからジンジャーの機嫌が少しずつ悪くなってきたような‥‥理由は簡単。ギタートラブルだ。ギターの音が途切れたり、思った通りの音が出なかったり、といったところだろうか? とにかく最初の曲と比べれば雲泥の差?(いや、そこまで悪くはなかったか??)

「次の曲は、Mr.ダニー・マコーマックが唄うよ」というジンジャーのMCに続いて始まったのは、ラストアルバムとなってしまった「ENDLESS, NAMELESS」から"Anthem"。面白い事に、今回はアルバムとは違って生音(エフェクターを通さない音)だった事が影響して、シンプルでカッコいいロックナンバーと化していた。ダニーも原曲通りに歌えないキーが高そうなパートは、上手く節回しを変えて唄って、逆にカッコよさが増していた。ライヴバージョン、というかノン・エフェクト・バージョンの「ENDLESS, NAMELESS」、出せばいいのにね?

そのままバンドは大好きな"Everlone"に突入。カッコいい、本当にカッコいいのだ。この曲には彼らの魅力の全てが込められていると前から思っていたけど、今日1年振りのライヴを体験してそれを再確認しました。リフ、リフの嵐、疾走感、ポップなメロディ、心に残る三声コーラス、そしてエンディングでの重いパートでの重量感。かっ、カッコよすぎ‥‥何でこんなにカッコいいの?

ここで次の曲に‥‥と思っていたら、どうやら本当にギタートラブルらしい。音が出ない? すかさずにローディーが新しいレスポールを持ってくるものの、それもどうやらイマイチのようで‥‥結局"Suckepunch"に突入後、首からギターを外し、珍しい「ボーカリスト・ジンジャー」(ギター&ボーカルではなく/笑)の姿を見ることができた! シングルギターとなってしまって音が薄くなるかな?と心配したものの、ノイズまじりのディストーションギターとベキベキなベース音、そしてバカでかいドラムの音の中では、ギター1本足りなくてもそれ程気にはならなかった。どうしてもギターが2本必要という曲でもないしね。というわけで、珍しくスタンドマイクに両手をあてて客を煽りまくる正統派フロントマンっぽいジンジャーの姿を見ることができました。これはちょっと貴重かも?

ギターが再び戻ってきて、なんとか納得がいく音になったようで‥‥続いた曲は"Red Light - Green Light"。イントロのアカペラパートをジンジャーがひとりで唄い出し、バンドが突入。GREEN DAYみたいな疾走感溢れるバブルガムポップパンクといった感じで、どことなく懐かしさを感じさせる佳曲なのだけど、やっぱり僕はどうしても馴染めないんだよね‥‥こうやってライヴで聴く分には文句なしにカッコいいんだけど‥‥

そして「グッバイ」の言葉を残して始まったのは、お約束ともいえる"Love U Til I Don't"。やっぱカッコいい‥‥サビの「ウ~ラララ~ラ~」のコーラスも一緒に唄うし、聴いてる分にも気持ちいい。気付いたら僕、真ん中辺にいたにも関わらず、前のブロックに突入してたよ!(爆)エンディングでは正にカオスとでも言えるだろうノイズの嵐。そしてメンバーをステージを後に‥‥ここで本編終了。時間にして50分くらい? 判んない、時計なんて見てなかったし。とにかく息をもさせない位に白熱のステージだったよ。これまで彼らのライヴにがっかりさせられた事は一度もなかったけど(例えジンジャーの声が全く出ていない日でも、それを補うコーラスワークがあったし、それ以上にジンジャーの気迫みたいなものをヒシヒシと感じられてたし)、今日も素晴らしい‥‥いや、本当に素晴らしいんだってば!(後で聞いた話によると、3日間の中ではこの日が一番安心して見てられたようだ)

アンコールを求める声もいつも以上だった。そしてすぐに彼らはステージに戻ってきて、とてもリラックス雰囲気を漂わせていた。本編よりも肩の力が抜けたような感じ? そして始めた曲は"Mindslide"! 確か日本初登場でしょう! アルバム未収録のカップリング曲だけど、まさかこんなところで聴けるとは‥‥ジンジャーが歌い出し「Every time, Iget to thinking my patience is shrinking, it's‥‥」と唄うと、続いて僕達がデカい声で「Mindslide!」と答える。この声の大きさに驚いたジンジャー。満面の笑みを見せ、メンバー同士顔を見合わせてまたニヤニヤ♪ そしてもう一回同じパートを繰り返す。勿論僕らも更にデカい声でレスポンス。またニヤニヤ。(笑)お気に召したようで♪ 3回目はちゃんと演奏に突入しました。本当、彼らには捨て曲というものがない。逆にA面曲よりもカップリング曲の方がよかったりする事もしばしばだしね。

続いて、またカップリング曲である名曲中の名曲"29x The Pain"に。やっぱりいつ聴いてもいい曲だわ、ホント。ラストのカート・コバーンとかリッチー・ジェームズとか唄うところを「I miss you Japan」と変えて唄って、ホロッとされられたよ。(笑)

続けざまに"Weekend"を唄い出すジンジャー。前の曲と同系統だけど、やっぱりイイもんはイイのである!! ギターソロ後のブレイクパートでは「At the weekend, baby baby, at the weekend~」と絶叫する観客(含僕/笑)‥‥初来日を思い出すなぁ‥‥ジンジャーの髪型はドレッドに変わったものの(笑)、声が出てないのはあの頃と変わらず。(爆)

何やらジンジャーがマイクでしゃべる。何かHONEYCRACKとか言ってたような‥‥気のせいかな? 誰かのカヴァーらしいけど、あんまりいい曲だなとは思わなかった。誰の曲なんだろう?(後にJILTED JOHNというアーティスト?バンド?の曲だと判明)ベースラインだけが印象に残って、いまいちメロディは心に残りませんでした、マル。

更にアンコールは続く。ジンジャーがあの印象的なアルペジオを奏でる。そうそう、この曲から彼らは始まったんだ。ファーストEPの1曲目、"Nothing Ever Changes But The Shoes"。イントロのヘヴィパートでは客から「オイ、オイ!」の叫び声があがる。そして疾走パートへと‥‥この切り替わる瞬間がカッコイイのだ! ほんっとーにカッコよすぎ!! ジンジャーの喉は既に限界なんだろうけど、そんなこたぁ構わねぇ!ってな気迫で唄う。僕の中ではアクセル・ローズ以降に現れたフロントマンの中で一番の存在であるジンジャー。やっぱりカッコいいよ、マジで。最後に再びヘヴィパートに突入。リフの応酬。ギター2本とベースとドラムがひとつの音の塊となって僕らの頭を殴りつける、そんな音圧を感じる瞬間だった。

再び彼らはステージを去り、アンコールを求める手拍子&フットスタンプ。するとメンバーが走ってステージに現れ、素早く楽器を持ち、アッという間にジャーンと音を出す‥‥そのワンコードの後、メンバーは固まったまま、身動きもせず。そしてドラムロールが‥‥あっ、"Caffeine Bomb"だっ!!!!! すっげーカッチョいい!!!!!(笑)こんなに疾走感溢れる曲なのに、キメのパートは絶対に外さない、息のあった4人。この4人でステージに立つのもあと1日。だけど僕にとっては今日が最後なのだ‥‥けど、そんな事忘れて暴れる、暴れる! 2分ちょっとの曲はあっという間に終わり、彼らはステージを去った。ジンジャーは最後に「See you next time!」という言葉を残したものの、この4人での「next time」はもう僕にはない‥‥再び再結成しない限りは。

客電で明るくなった会場内。終演を告げるアナウンス。だけど誰一人その場を動こうとはしない。勿論僕も。僕らは張り裂けんばかりの大きな声で「Don't worry 'bout me, don't worry 'bout me, I feel alright, don't worry 'bout me」と唄う。何度でも、何度でも。そして何分も。結局10分以上経っただろうか、とうとうその声は聞こえなくなった‥‥
('98.11.26.)


こうして僕にとっての、最後のWiLDHEARTS公演は終わったけど、あれから2年以上経った今でも、僕の中ではあの4人の記憶は鮮明に残っている。今回、たまたま「とみぃの宮殿」開設前に書きかけていたライヴレポートを発見した事を切っ掛けに「完成させよう、完結させよう」と思ったわけだが、完結したからといって、僕の中での彼らに対する想いが終わってしまう訳ではない。観れなくなってしまったからこそ、更にその想いは増すばかり。

結局彼らは'99年8月に、たった一度の再結成をここ日本で果たしているけど、僕は観れなかった。いや、観なくてもよかったのかもしれない。そりゃ観たかったけどさ‥‥ここでレビューした日がとても良い出来だっただけに、今後のジンジャー、ダニー、リッチ、ジェフの4人には是非それぞれの活動で、この1998年10月24日の公演を越えるようなライヴを実現させて欲しい。残念ながら先日観たジンジャーのライヴは平均的内容だった。ダニー率いるTHE YO-YO'Sもまずまずの出来だったらしいが、やっぱり誰もがまだWiLDHEARTSを越えられずにいる。まだあれから2年。彼らが本当の意味で成熟し、それを越えていくにはもうちょと時間が必要みたいだ。

‥‥だけどね、いつでもまたWiLDHEARTSとして戻ってきてもいいんだよ?(笑)それはそれで大歓迎だ。でも、その時は富士急での再結成みたいな懐メロメドレーではなく、ちゃんとした新作を引っ提げて戻ってきてね?(笑)


THE WiLDHEARTS @ AKASAKA BLITZ. 10/24/1998
01. I Wanna Go Where The People Go
02. My Baby Is A Headfuck
03. Nita Nitro
04. Sick Of Drugs
05. Anthem
06. Everlone
07. Suckepunch
08. Red Light - Green Light
09. Love U Til I Don't
 [ENCORE]
10. Mindslide
11. 29x The Pain
12. Weekend
13. Gordon Is A Moron (Cover of JILTED JOHN)
14. Nothing Ever Changes But The Shoes
 [ENCORE]
15. Caffeine Bomb



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投稿: 2001 01 14 06:54 午後 [1998年のライブ, Ginger Wildheart, Hellacopters, The, Wildhearts, The] | 固定リンク