Cocco『雲路の果て』(1998)
セカンドアルバム発表後、初の武道館公演を含んだツアー終了後に発表したシングル。既にツアーラストの武道館公演でも披露されていたので、ライヴに足を運んでいた人間には馴染み深い曲かも知れない。収録曲は表題曲の他に、セカンドアルバム収録の"あなたへの月"のリミックスバージョンが収められている。
表題曲は、打ち込みとバンドサウンドを融合した、いわば"強く儚い者たち"等で実験されていた要素の完成型ともいえるスタイルで、ファースト時のヘヴィな要素を持ちながら、もっと大きな、よりうねりを持ったノリを放っている。既にセカンドアルバムでその片鱗は見せていたものの、この新境地が続くサードアルバムへの期待を膨らませたのは言うまでもない。
カップリングのニューミックスも、唄い出しを歌とアコースティックギターのみにし、その後のアレンジをよりヘヴィにした事によって、よりダイナミックさを感じさせている。リミックスとしては大成功だろう。
あまり語られる機会がないようなので、ここで改めて書いておきたい。Coccoのスタジオ作品やライヴでバックを支えてきたメンバー(基本的にはほぼ一緒)、彼らはそれぞれスタジオミュージシャンだったりバンドに所属していたりするのだが、個々の力量はハンパなもんじゃない。ただ、そのパンパじゃない力量の持ち主が多く集まったからといって、決して機能的に作用するとは限らない。しかし、彼女のアルバムやライヴでは常に奇跡が起きた。これもひとえにCoccoという、類い希なる存在がもたらす影響力なのだろう。これだけは決して忘れないで欲しい。

▼Cocco『雲路の果て』
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