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2001年8月31日 (金)

MR.CHILDREN : TOUR "POP SAURUS"@千葉マリンスタジアム(2001年8月25日)

  3週間前に観た「ROCK IN JAPAN FES.」での勇姿が忘れられず、断念していた今回のツアーを結局観ることにしてしまった‥‥ダメな俺(苦笑)。さぁ、30代突入後、最初のライヴだ‥‥最初のライヴがミスチルってのも、何か‥‥いや、いいんです。

  当日は16時開場、18時開演ということもあり、また家から電車で行くよりも車で行った方が時間的にも早いし気持ち的にも楽なので、12時過ぎに家を出て14時過ぎには幕張に到着していた。14時半には千葉マリンスタジアム前に到着し、とりあえず誘った友人と15時半にマリン前で待ち合わせしていたので、それまで会場周辺でボーッとすることにする。場内からはサウンドチェック&リハーサルの音が聞こえる‥‥あっ、"抱きしめたい"だ‥‥桜井、手を抜いて唄ってるなぁ、やっぱり(笑)。それを聴きながらパンフレット(今回は2種類あって、5000円の写真集+αと、3500円の写真+10年間総括個別インタビュー。当然3500円の方を購入)とツアーTシャツを購入。飲み物を片手にリハの音に耳を傾ける。"Dance Dance Dance"、"深海"、"Hallelujah"、"花"、"独り言"、そして"優しい歌"‥‥最後まで通しで演奏されたものもあれば、ワンコーラスのみ確認ってのもあった。笑ったのが、"Hallelujah"のエンディングのコーラス部(「ハッハレッハレッハレェ~ルゥ~♪」ってとこ)に乗せて"花"のサビ(「負けないようにぃ~枯れないようにぃ~♪」ってとこ)を唄う桜井。リハ特有の冗談なのだろうか?(笑/過去にも"Everything (It's you)"のサビでウルフルズ"バンザイ!"を唄った経験の持ち主だけに‥‥)

  そうこうしてたら、友人から着信が。久し振りの対面を果たし、そのまま幕張ショッピングモール街へと出向く。CD屋があったので、俺は地元で売ってない品物を手にし、その後軽く食事をする。再びマリンには17時過ぎに戻り、友人はビールを、運転して帰る俺はジュースを片手にしばし歓談。

  今回のステージセットは、「regress or progress」ツアーのものに比較的似てるかもしれない。ステージ左右には大型スクリーンがあり、その両脇には恐竜の骨。ステージ中央にも後方にスクリーンがあり、やはりその両脇に肋骨のようなものが床から突き出ている。天井には今回のツアーTシャツにも描かれている恐竜の、首から背骨にかけてがぶら下がっている。恐竜の頭蓋骨は顔と判るような代物ではなく、どことなく花のつぼみのような形をしている(これが今回のポイント。つうか俺、いい読みしてたよな?)。開演まであと15分というところで、大型スクリーンにアニメキャラのような猿が現れる。顔だけドラムのJENで(実写)それにサングラスをかけさせ、それ以外が猿。そいつがツアーグッズの説明をしたり、公演中は携帯はOFF!とか注意したり、客を煽ったりする(笑)。最近、ステージ上でのMCコーナーがなくなったJENだけに、ちょっとだけ嬉しかった(笑)。

  さて、開演時間を8分程過ぎた頃、スタジアム内の照明が消え、大歓声。スクリーンには「MR.CHILDREN : POP SAURUS」の文字が‥‥それはオルゴールの蓋に書かれたものだった。どうやらオープニングで、大がかりなCGを見せる演出のようだ。オルゴールからは"優しい歌"が流れる‥‥そして場面は変わり、博物館。例の恐竜の骨が展示してあり、そいつが動いて逃げ出す。そこからは過去のミスチルを振り返るような演出。アルバム「BOLERO」のジャケ絵が展示してあり、その絵の中に飛び込む‥‥向日葵の花が風にそよぐ‥‥場面が変わり、青バックに化学式が‥‥そう、「Atomic Heart」だ。そこからひたすら大地を進み、石油の採掘機が(「DISCOVERY」)。恐竜は大地を走り回る。そして採掘している穴へ飛び込み、そのまま場面は海の中へと‥‥深い深い海の底にたどり着くと、そこには椅子がひとつ(「深海」)‥‥そして海から上がると、潜水服の頭部が4つ(「Q」)‥‥ここまで約10分(苦笑)。長い、長いってば‥‥最初は大歓声で応えていたファンも、途中で飽きていたようだし‥‥この映像の後、シンセの音と共に大歓声が‥‥ステージ上にはアコギを抱えた桜井が。ストリングス系のシンセに合わせ、ギターをかき鳴らし、そしてそれはあるフレーズへと続く‥‥「やがて全てが散りゆく運命にあっても~」そう、"花"である。いきなり"花"のアコースティックアレンジだ。その後サビへと続き、大合唱で応える俺達。ちょっと鳥肌立ったね。

  そして、他のメンバーがぞろぞろとステージ上に現れる。桜井はアコギを持ったまま、聞き覚えのあるフレーズを‥‥おお、頭から"I'll be"かよ! しかもアルバムバージョン。セットリストは既に知っていたのだけど、やはりこうやっていざ直面すると、やはり我を失いかけるよ。今日の桜井は青いTシャツの上に同じ色のシャツを羽織っている。下はいつもの黒皮パン。この日の幕張は開演前から曇りだし、今にも雨が降りそうな感じだった。まだ日は完全に落ちていないものの、今にも暗くなりそうな空気の中で聴く"I'll be"に、思わず涙しそうになる‥‥いきなりかよ、俺(苦笑)。観客もド頭から大騒ぎしたかったに違いないだろう‥‥けど、いきなりこんな鬼気迫る演奏を聴かされて、言葉も出ないようだ(って俺もだけど)。

  続いて同じ「DISCOVERY」から"ラララ"を披露。これまでの3曲は前回のツアー「Q」では演奏されなかったものばかり。2年振りとはいえ、何か前とは別の曲を聴いてるような感じがする。やはり室内と野外の違いだろうか? こういうポップでフォーキーな曲は、野外の方が合ってる気がする。当然エンディングでは大合唱となる。今日の桜井、笑顔が素敵だ。

  少しの間を置いてから、あの流れるようなスライドギターの音色が‥‥何と、ファーストシングル"君がいた夏"だ‥‥確か最後にプレイしたのは前回の夏ツアー「空」以来だから‥‥丁度6年振り、「深海」以降は演奏してないことになる。こういう曲を(例えそれがベスト盤のプロモーションとはいえ)サラリと、しかも笑顔で楽しそうに演奏してしまう今のミスチル、恐るべし。とにかく桜井の笑顔が眩しすぎる。この曲辺りからようやくスクリーンに桜井のアップが映されるようになったのだが、みんな桜井のアップになると「キャー♪」だもん。判るよ、その気持ち(笑)。

  続けて初期の名曲"LOVE"の登場。いいのか、ここまで勿体ぶらずに披露しちまって!?って位に笑顔。この曲辺りになると、お約束ともいえる「動き」(手扇とか)があるのだけど、どうもいまいち客の動きに統一感がない‥‥要するに、ベスト盤以降、或いは「DISCOVERY」以降のファンが多く詰めかけたってことだろうか? いろんな意味で旧曲での客のリアクションが新鮮だった。

  そしてベスト盤から初期名曲3連発の"星になれたら"。アコギを置いた桜井は、右へ左へと動きまくる。走りながら唄うもんだから、そりゃ息も上がる。けど、今日の桜井も別段コンディションが悪いとは感じない。むしろここ最近の「調子良さ」が続いてるように思える。さすがに初期のポップな歌が続くので、笑顔も絶えない。ひたちなかでの狂気じみた表情が嘘のように‥‥

  ここにきて、ようやくMCが。「今日は日が暮れるのがいつもより早かったので、みんなの表情がちゃんと把握できてなくて、どういう感じになるんだろうと思ってましたが‥‥大体把握できました(笑)。ちょっと手を抜いていこうと思います(笑)」要するに、客のリアクションが思った以上だったので、あんまり熱くやらなくてもいいよね?って意味だろう。そしてこの日の模様もビデオシューティングしているそうだ。「インターネットの、覗きページにアップして‥‥おっと、下品な話をしてしまいました(笑)」とギャグをかました後に「何らかの形で発表されると思う」と言っていたので、前回のツアー「Q」同様、ビデオ&DVDとして年末辺りにリリースされる可能性大だ。初期の曲のライヴ音源って意外と少ないから、これは喜ばしい限りだ。

  そしてMCに続いて、静かめの曲が続けて演奏された。セカンドアルバム「KIND OF LOVE」からのバラード2曲、"車の中でかくれてキスをしよう"と"抱きしめたい"だ。特に前者は'97年2月に横浜アリーナで聴いて以来だったので、とにかく嬉しかった。あの頃の「力尽きつつある桜井」によるものと今の桜井が唄うものとでは、全く印象が違った。全てを包み込むような包容力‥‥あの頃の桜井に足りなかったもの、それはこれだったのかもしれない。そしてそれは、同じく"抱きしめたい"でも感じたことだ。前回(2月)に聴いた時よりも、ずっと優しい空気感がステージ上にはあったような気がする。とにかくこの2曲で、完全にオーディエンスの心を掴んでしまったようだ。

  バラード2曲が終わり、再び照明が消え、場内にインダストリアル風効果音が流れる‥‥そしてそれがカメラのシャッターを切る音に変わっていく‥‥アルバム「Atomic Heart」冒頭を飾るS.E."Printing"だ‥‥ということは‥‥あのエフェクトがかかりまくった、印象的なリフが静寂を切り裂く。そう、"Dance Dance Dance"だ。ドラムが入るところでパイロ(花火)が上がる。おお、今回のツアーはマジで大がかりだ。いつの間にか羽織っていたシャツを脱いだ桜井は、ここでも右へ左へと大忙し。「今夜もひとりLonely Play」という歌詞の所では、マイクを股間に当て、アレに見立てて擦りまくる(笑)‥‥キャーキャー騒ぐ婦女子達‥‥って俺もだが(笑)ってこれ、ツアー「DISCOVERY」でもやってたの、こないだのDVDを観て初めて気づいた。

  そして勢いをそのまま引き継ぎつつ、同アルバムから"Round About ~孤独の肖像~"へ。ドーム公演以来だから、4年半振りの演奏か? ソロパートが本来サックスなのだけど、上手いことキーボードで対応していた。けど、この曲の時だけ反応が弱かった気がしたのは、俺だけだろうか? 今回のツアー、ベスト盤に伴うものだけど、内容としてはそれオンリーというわけではなく、むしろミスチルの10年を総括するような内容となっている。だから演奏されないシングルヒットもあれば、アルバム中の隠れた名曲も登場する。ベスト盤からの新規ファンが多いこともあるのだろうか? それにしても、最大ヒット作からの楽曲なのに‥‥まぁ俺はひとりノリノリだったが(隣にいた友人に呆れられたが/笑)。

  ここで再び照明が消え、S.E.が流れ始める。スクリーンにも何か薄暗い映像が映し出される。映っていたのは海の中のようだ。そして聞き覚えのあるバイオリンの音色‥‥ここから「ダーク・サイド・オブ・ミスチル」に突入というわけだ。CGは海の中を泳ぐシーラカンスが映し出され(ツアー「regress or progress」とは異なる映像)、そのシーラカンスに導かれるように、後ろには先程の恐竜の骨が‥‥青白い照明がステージを包み、あの印象的なアコギのコードストロークが‥‥アルバム「深海」メドレーのスタートだ。まずは"シーラカンス"。ひたちなかで聴いた時のような衝撃はそれ程感じなかったが(免疫がついてしまったのだろうか)、スクリーンに映し出される桜井の表情はやはり鬼気迫るものがあった。しかもそれが白黒なもんだから余計だ。田原のギターが、ひたちなかの時よりも前々良かった。そういえば桜井、この曲でも歌詞間違えてたっけ‥‥さすがにシリアスな曲だから、笑って誤魔化すこともできず、新しい歌詞が誕生してたような‥‥(苦笑)。

  アルバム同様、エンディングをギターとピアノで引っ張り、そのまま"手紙"へと繋ぐ。歌詞を噛みしめながら唄っていると、ふと涙が‥‥まさかこの曲で泣くことになろうとは‥‥何か、ググッとキたんだよなぁ、何故かは判らないけど。俺の席の周りでは、この曲は大好評だったらしく、女の子も男の子も皆唄っていたのが印象的だった。曲が終わった時の拍手も盛大なものだったと記憶している。
  ピンと張りつめた空気を切り裂くかのようにJENのドラムがスタートし、その上に桜井がアコギを被せる。ひたちなか同様、"マシンガンをぶっ放せ"だ。この曲の時は後半、スクリーンに風刺的アニメが流され、それまでとはちょっと違った空気を放っていた。そして最後のサビの時には歌詞がスクロールして、更にその空気感を強調していた。前半のピースフルな流れがまるで夢だったかのように(そういえば、ここで引いてる若い女の子が多かった気が)。

  この後"ニシエヒガシエ"~"光の射す方へ"という、まんま「ROCK IN JAPAN FES.」と同じ流れが続く。特に目新しい要素はなく、せいぜい"光の射す方へ"ラストの花火くらいだろうか? ここまでの5曲の流れだけで言ったら、個人的にはひたちなかの方が上だったように思う。

  そして「深海」メドレー(間にそれ以外の曲も挟んだが)最後を飾るのは、"深海"。個人的にはアルバム中それ程印象に残った方ではないのだが、こうやって楽曲単体として聴いてみると、やはりいいんだわ。特に後半の盛り上がるパートにくると、何かこう、ググッとくるものがあった。ドームで最後に聴いた時とは全く別次元の感動がそこにはあった。曲が終わるとオーディエンス、大拍手。きっと初めてこれらの曲を聴いた人も多いんじゃなかろうか?

  曲が終わってもキーボードとギターが怪しい和音を奏で続ける。そして、ひたちなかでも3万人を湧かした、あのピアノのフレーズが‥‥"Tomorrow never knows"である。当然ここマリンスタジアムでも大歓声が上がる。そしてイントロのリズムに対して、あの手拍子‥‥それだけはやめてくれ(怒)。しかし、さすがに桜井が唄い出すとみんな聞き入ったのか、自然と静かになる。活動休止前の「痛みを伴った表現方法」もググッとくるものがあったが、やはりそれら全てを踏み越えた今の方がより説得力がある。自然と目頭が熱くなりやがる‥‥畜生。事前にひたちなかのレポートを読んでいた友人は、俺の顔を覗き込んでニヤニヤしてやがる(苦笑)。やっぱり何時聴いても名曲だと思う。300万枚近いセールスは、決して伊達じゃないと思う。上昇気流が後押しした結果とはいえ、それだけじゃこんな数字は出せないはずだ。ロックとかポップとか、そういう次元を超越した単純に「いい曲」‥‥それで十分じゃないか?

  エンディングから続くように、あの印象的なゴスペル隊のコーラスが‥‥"hallelujah"だ。いよいよクライマックスに突入。スクリーンに教会のステンドグラスのようなカラフルな画像が映され、神聖な空気が流れ始める。前回のツアーでは半音下げだったが、今回はノーマルチューニング。かなりキーの高い曲だが、そこまで辛そうな印象は受けなかった。前回のツアーで聴いた時よりも、ずっとずっとググッとくるものがあった。何もそれはチューニングだけのせいではないだろう。新曲も初期の曲も同じ視点で表現しようとする今回のツアーだからこそ、成せた結果なのかもしれない。2月に観た時は全然だった後半のオーディエンスによるコーラスワークも、今回はバッチリだった。「Q」から演奏されたのはこの曲だけだったが、そこに他意はないだろう。「Q」は前回散々やったから。問題は次のアルバムに伴うツアーだ。あのアルバムの曲をどのように散りばめるのか、そして来るべき新作はどういう作風になるのか、非常に気になるところだ。

  エンディングパートの「はっ、はれっ、はれっ、はれぇ~るぅ~」ってコーラスを観客に唄わせ、その上に「負けないようにぃ~/枯れないようにぃ~」と"花"のサビの歌詞を乗せていく。なるほど、開場前にリハしてたのはこのパートだったのか‥‥遊びじゃなかったわけね?(苦笑)するとスクリーンいっぱいに向日葵の花が映し出され、天井にあった恐竜の頭蓋骨がパカッと口を開き、更にもうひとつ中にあった口もクロスするように開き、それがまるで花びらのように十字を描く。そう、恐竜は最後に花へと変わった。中からは赤い光を放つ‥‥冒頭で書いた通り、俺の読みが当たったのだった。というわけで、本編最後の曲は"花"のリアレンジバージョンだ。前回ひたちなかで聴いた時はパッとしなかったが、その後シングルを何度も聴く内に、次第にその新鮮さに惹かれていき、改めてこの日ライヴで聴くと、完全にそのアレンジにハマっていた。"hallelujah"からの流れというのも一因だろう。歌そのものから凄いパワーを感じた。ただ、これでエンディングってのもちょっと‥‥って感じたことも付け加えておこう。ミスチルって本編ラストに、それっぽくない曲を選ぶことが多いんだよなぁ(過去にも"CROSS ROAD"や"Tomorrow never knows"で終わるツアーがあった)。

  一旦メンバーは袖へ引っ込む。この時点で丁度2時間。まだまだやるだろ、ミスチルさんよぉ‥‥ってことで、アンコールを求める手拍子が延々続く。「お祭り」のような特別なツアー。いつもアンコールは淡泊なミスチルも、今回ばかりはサービスしてくれるに違いない。

  数分後、メンバーが再び現れる。桜井は「それじゃあ気持ちも新たに行きますか!」って気合いを入れ直そうとすると‥‥虫が桜井を襲う(笑)。それを払い除ける。会場大爆笑。「こういうのが野外の醍醐味なんですけど(笑)」と言い訳。確かにあんなに焦った桜井はそう見れないだろう(笑)。

  気合いを再び入れ直してアンコールに突入。まずはお祭りソング"everybody goes"。お約束の如く、イントロのリズムインの瞬間にパイロがドカン! もう大騒ぎ。この曲も前回のツアーでプレイされていたが、今回の方が全然いい。昔みたいに気合いの入ったこの曲も好きだが、今回みたいに肩の力が抜けた、単純に楽しみながらプレイするのもまたいい。中間のブレイク部(ソロ導入前)で曲調が変わり、メンバー紹介に突入。メンバーひとりひとりを紹介すると、その人のソロプレイに突入。その際にスクリーンに「踊る大走査線」や「エヴァンゲリオン」ばりに「桜井和寿」が画面左縁縦書き、「vocal」が画面下縁横書きで垂直を描く。しかも明朝体で(笑)。マイブームなんでしょうか? にしても5年位出遅れてるような気が‥‥(苦笑)サポートメンバーの後にミスチル各メンバー、最後に桜井。そのままギターソロに突入。悲しいかな、田原よりも桜井の方がギタリスト然としてるんだよなぁ‥‥頑張れ、田原!(涙)

  そのまま続けて、JENがカウント。あの印象的なギターフレーズ‥‥久し振りの"innocent world"だ! この時ばかりはみんな大興奮。桜井はステージ左側に駆け寄る。そして1コーラス全てをオーディエンスに唄わせる。完璧に唄いきるオーディエンス(!)、そして俺(笑)。ツアー「DISCOVERY」の時も同じことやってたが、今回の方が客の数が倍以上いるせいか、より鳥肌モンだった。2番から桜井が唄うが、やはりどこか余裕がある。この曲がリリースされた頃は、あんなにも辛そうに唄っていたキーが高いこの曲も、今の桜井にとっては「楽しく唄える曲」へと変わっている。いや、桜井が変わった(成長した)のか‥‥やっぱりいつ聴いても心にググッとくるなぁ‥‥涙こそ流さなかったが、心に染みた。気付けば、友人も唄ってるし(笑)。

  ここで一旦サポートの3人が袖に引っ込み、桜井がアコギ、田原がエレキ、中川がベース、そしてJENが前に出てきて踊る(爆)。鶴のように構えてから、何やら拳法のようなアクションを取る。オーディエンスだけでなく、メンバーもツボに入ったようで大爆笑。暫くして桜井が語る。「これから演奏する曲は、アルバムに入ってない、シングルのカップリング曲です。一般的にカップリング曲やB面曲って『捨て曲』と呼ばれてるんですが‥‥はっきり言って、ミスチルには『捨て曲』は1曲もありません!」そう言い切って、ミスチルのメンバーだけで演奏されたのは、シングル「光の射す方へ」c/w曲"独り言"だ。勿論、ライヴで演奏するのは初めて。イントロのハーモニカをJENが吹き、大歓声。オリジナルの音源は、'70年代のストーンズを彷彿させるアーシーなナンバーだったが、ここでは完全に「ミスチル以外の何ものでもない楽曲」になっていた。演奏も、コーラスも全て4人で。ツアー「Atomic Heart」での"ロード・アイ・ミス・ユー"もたった4人で演奏してたっけ。ある意味「初心忘れるべからず」的ナンバーなのかもしれない。だって、普段コーラス取らない田原も唄ってたし(笑)。

  「最後に、できたばかりの新曲を披露します」といってスタートしたのは、数日前にリリースされたばかりの"優しい歌"だった。CDではストリングスからスタートするが、ライヴでは浦の弾くアコーディオンが代わりを果たす。逆にこっちの方が素朴な感じがして、いいんじゃないかな? 次のアルバムに入れるなら、是非アコーディオン・バージョンで! そして歌が始まると‥‥スクリーンに下から上へと歌詞がスクロールしていく。歌詞を目にしながら口ずさむと‥‥何故か知らないけど、頬を伝うものが‥‥桜井自身の決意表明であるこの曲が、何故か今の俺とシンクロしてしまった。すっげー伝わったよ。古くからのファンには賛否両論のようだが(つうか「自称・古くからのファン」って結局、活動再開後のミスチルを認めたくないだけじゃないの?)、俺には十分すぎる位に伝わった。たった3分ちょっとの曲はすぐに終わったしまった。嗚呼、また夏が終わった‥‥最後は天に向かって打ち上げ花火が連発される。「また夏が終わる/もうさよならだね」‥‥"君がいた夏"じゃないが、本当に俺の夏はこの曲で終わっていった。


  結局時間にして2時間半ちょっとだったが、曲数にして23曲。しかし曲数以上に濃い内容だった。ベスト盤を受けてのツアーということだったが、結局はベストから半分、各オリジナルアルバムから半分といった感じで、単純に「グレイテスト・ヒッツ」ツアー以上のものを見せてもらった。ショウとしてのスケールは6年前のスタジアムツアー「空」に匹敵する、或いはそれ以上のものだったし、選曲もシングルとアルバムの隠れた名曲・人気曲とのバランスが絶妙だったように思う。残念ながら「BOLERO」からは1曲も選出されなかった("everybody goes"と"Tomorrow never knows"を収録曲と見ることもできるが、敢えてシングル以外の曲を演奏して欲しかった)。「深海」からあれだけやったんだから‥‥って気持ちもあるが、この流れに"タイムマシーンに乗って"は入れにくいかもしれない。今後二度と演奏されないかも‥‥とアルバムレビューで語っていただけに、やはり実際に無視されると悲しくなる。好きなアルバムだけに。

  今回のツアーは「これまでの10年を総括する」という意味だけではなく、「これまでのミスチルをリセットする」という意味も含まれている。確か前回の夏ツアー「空」の時もそういうコンセプトがあったはずだ(「空(くう)」は「空(から)」とも読める)。そうしてリセットした結果が「深海」「BOLERO」だったわけだが、さて、今回のリセットはどういう作品を生み出すのだろうか? 既に新曲がバンバン出来上がってるようで、その第1弾が"優しい歌"だったわけだが‥‥今後暫く、それらの新曲をこまめにシングルとして切っていくそうだ。まずは年末~年始辺りにもう1枚リリースされるという次の新曲に期待だ。

  今回のツアー、ミスチルを観たことない人にこそ観て欲しい内容だと思う。関東ではまだ横浜スタジアム公演(9/15&16)が残ってるので、チャンスがあったら是非足を運んで欲しい。ここ数回のツアーの中でも、最も「楽しさ」に重点を置いたライヴになっているから。きっとみんな、あの桜井の笑顔にやられるはずだから(笑)。


[SETLIST]
01. 花(vocal, acoustic guitar & synth. only)
02. I'll be
03. ラララ
04. 君がいた夏
05. LOVE
06. 星になれたら
07. 車の中でかくれてキスをしよう
08. 抱きしめたい
09. Printing ~ Dance Dance Dance
10. Round About ~孤独の肖像~
11. Dive ~ シーラカンス
12. 手紙
13. マシンガンをぶっ放せ
14. ニシエヒガシエ
15. 光の射す方へ
16. 深海
17. Tomorrow never knows
18. Hallelujah
19. 花(2001 version)
---encore---
20. everybody goes-秩序のない現代にドロップキック-
21. innocent world
22. 独り言
23. 優しい歌



▼Mr.Children『Mr.Children 1992-1995』
(amazon:国内盤CD


▼Mr.Children『Mr.Children 1996-2000』
(amazon:国内盤CD

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