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2001/11/24

FREDDIE MERCURY『MR.BAD GUY』(1985)

QUEENのアルバムでいえば『THE WORKS』(1984年)と『A KIND OF MAGIC』(1986年)の間、1985年にリリースされたのが、このフレディ・マーキュリー初のソロアルバム。プロデュースにはフレディと共に、そのQUEENの2作を手掛けたMACKが当たっている。サウンド的にはその2作や同じMACKプロデュースの『HOT SPACE』(1982年)に共通する「シンセを多用したエレクトロサウンド」がメインで、時々挿入されるギターオーケストレーションがモロにブライアン・メイを彷彿とさせるものだったりして、結局ソロで何がやりたかったのかのピントがぼやけてるような‥‥曲に関していえば、間違いなく「QUEENのフレディ・マーキュリー」が書いた楽曲で、その後QUEENでも再録音される「Made In Heaven」や「I Was Born To Love You」等はまんまである。

確か当時、QUEENが70年代程のヒットをあげられなかったり音楽的にこれまでとは全く違った方向性に向かっている事が原因で、メディアやファンの間で「QUEEN解散」の噂が飛び交っていて、それを後押しするかのようにフレディのソロがリリースされたのだった。

基本的にここにある音楽は、QUEENが80年代前半にやってきたことの延長線上にあると言っていいだろう。勿論、この頃のQUEENにもヘヴィでロックンロールしてる要素はあった。そういった楽曲でヒットも飛ばした。そしてそれらがフレディというよりも、ブライアンの要素だということも明らかだった。あの当時は中学生だった俺には理解できなかったことだが、もしかしたらQUEENとしての軌道修正を行う為にバンドは一旦ストップし、フレディは『HOT SPACE』等でやろうとしたことの完成型をこのソロアルバムでやり遂げようとしたのではなかったのだろうか? 本人が亡くなってしまった今となってはその回答を得ることは出来ないが、何となくその後のQUEENの充実振りを考えると、そう思えてならない。そしていい意味でこれらの要素も消化したQUEENが生み出したのが『INNUENDO』を筆頭とした後期の傑作だったのかもしれない。そう考えると、やはりこのソロアルバムはQUEENファンにとって避けては通れない、非常に重要な1枚ということになる。

やはりフレディという人は、ロックアンセムを唄う人というよりは、孤高のポップシンガーといった方が似合っている。この軽快でダンサブルで、それでいてソウルフルな歌の聴けるアルバムを聴けば聴くほど、唯一無二の存在だったのだなぁ‥‥と感慨深くなる。サウンド的には2001年の現在聴くとちょっとキツい面も多いのだが、逆にこの下世話さが「QUEENのフレディ・マーキュリー」そのものだったのだと思う。



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投稿: 2001 11 24 12:00 午前 [1985年の作品, Freddie Mercury, Queen] | 固定リンク