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2002/03/01

THE CHEMICAL BROTHERS『COME WITH US』(2001)

THE CHEMICAL BROTHERSの2年半振り、4作目となるニューアルバムは新年いきなりの傑作となっている。2001年秋に急遽リリースされたシングル「It Began In Afrika」はアフロビートを取り入れた新境地といえるだろう名曲となっていたので、このニューアルバムに寄せる期待はかなりのものだったのではないだろうか? そしてアルバムに先駆けて先行シングル「Star Guitar」がリリースされるのだが、これも名曲以外の何ものでもない。個人的には早くも本年度の「SONG OF 2002」の候補に挙げたいくらいの、ホント気持ちいいトリップチューン。この2曲だけでも十分過ぎる程だ。

そして我々の前に姿を現したニューアルバム。前作『SURRENDER』(1999)はゲストの数だけでも相当数だったが、今作ではお馴染みのベス・オートンが唄うダウナーな「The State We're In」と、ラストを飾る元THE VERVEのリチャード・アシュクロフトが唄うアッパーな「The Test」のみ。ノエル・ギャラガーも今回はいない。そういう意味ではファーストの頃に戻ったような印象を受けるが、そもそも「Setting Sun」が売れて以降が特殊だったわけで、これが本来の姿なのではないだろうか?(勿論あれはあれで否定しない。だって楽しかったし)

それにしても、何故にこの人達はこんなにも「人を高揚させる/踊りたくなる」曲を連発出来るのだろうか? そしてただアッパーに踊らせるだけではなく、「Star Guitar」や「Pioneer Skies」のような甘くドリーミーな曲もあれば、「Hoops」や「Denmark」みたいなロックチューンと呼んでも差し支えない曲もある。6分以上もある曲が大半を占めるのだが、特別その長尺さは感じないし、むしろコンパクトとさえ思える曲もある。歌が入らない曲で、しかもシンセとサンプリングのみでここまで聴き手の耳を惹き付ける。いや、聴き手をダンスフロアへと導く曲達。お見事としか言いようがない(って当たり前か、現場で現役の人間が作ってるわけだから)。

一時期、THE CHEMICAL BROTHERSに対して「オリジナル曲よりも他アーティストのリミックス曲の方が面白い」という意見が多く聞かれた。当然彼等はDJなわけだから、そういう能力に長けているわけだ。ぶっちゃけて言えば、サンプリングを駆使して、いろんな既成の曲のパーツや自ら作ったフレーズをブッたぎったり無理矢理くっつけたりすることで、彼等は曲を成り立たせていき、そこから所謂「Chemical Beat」を完成させていったわけだ。このアルバムで聴かれる「音」は既に完全なるオリジナルで、THE CHEMICAL BROTHERS以外の何者でもない音を鳴らしている。そう、彼等は「ミュージシャン」なのだ。

それにしても、本当に大音量で聴いてると気持ちいい音だ。家で聴いてると、外へ出たくなる音。クラブで聴くよりは、大自然、野外で大音量で鳴らしたい音。きっと「Star Guitar」をフジロック@苗場の大自然の中で聴いたら、涙が出るほど美しく気持ちいいんだろうな……そう、3年前の、苗場の大自然の中、流れ星に祝福されながら聴いた「Sunshine Underground」みたいに。

基本的にはノン・ドラッグの人なので知ったかぶりはしたくないけど……きっと気持ちいいんだろうね?(笑)代わりに俺は酒ガンガンに呑みながら、大音量でこの音を鳴らすよ。みんなもそうでしょ?



▼THE CHEMICAL BROTHERS『COME WITH US』
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投稿: 2002 03 01 12:00 午前 [2001年の作品, Chemical Brothers, The] | 固定リンク