« FLASHCUBES@下北沢SHELTER(2002年5月18日) | トップページ | 松浦亜弥、中澤裕子、メロン記念日、石井リカ『FOLK SONGS 2』(2002) »

2002/05/29

BLITZ BEAT HOLIC vol.3@赤坂BLITZ(2002年5月28日)

  ZIGGY復活!‥‥っていや、解散してたわけじゃないんだけど、とりあえずお約束ってことで。この4/1からいよいよ正式に「ZIGGY」名義での活動が再開され、スポーツ紙やオフィシャルサイトでは「ZIGGY開幕」っていう風に野球に例えてこんな表現されてます(じゃあ秋~冬はストーブリーグ繰り広げるのかい、とかいうツッコミはなしの方向で/笑)。いい感じじゃないですか、非常にやる気を感じさせる表現で。

  で、そのZIGGYさん達。既に新作のレコーディング中でして(ってSNAKE時代のラストアルバムが昨年の12月、森重氏のソロアルバムが4月に出たばかり‥‥何なんだ、このハイペース振りは!)、6月にはSNAKE時代にも演奏されていた"HEAVEN AND HELL"を先行シングル、7月には同名のアルバムをリリース予定‥‥ってことで、アルバム出るまでライヴはお預けかな!?とか3月にSNAKEのラストツアー観た時に思ったのだけど‥‥ツアー終了から約2ヶ月でもう戻ってきやがった(笑)。しかも、若手バンドとの対バン形式で。

  実は俺が観たこの日のステージがZIGGY名義での復活ステージ1発目ではなく、その1週間前にTVKの音楽番組「LIVE Y」の為にライヴ収録してまして(クラブチッタでだったかな?)。まぁ演奏時間自体は短いものらしかったのですが、お客からお金を取った形でのライヴは今回が最初ってことで、ZIGGYさN側としてもお客側としてもとても思う事が多かったんじゃないでしょうかね?(感慨深くなってたのは何も俺だけではないと思われ)

  が‥‥そんな感慨深さも、当日開場時間直前にライヴ会場前に到着した時にブチ壊されました‥‥客、少なすぎ!(苦笑)あのね、俺は当日の整理番号、B-32番だったのね。普通ブリッツって、AとBの整理番号分けがある時って、Aって1000人以上は確実にいたりするじゃない? なのにね‥‥Aの300番くらいまで呼びかけた時点で、もうBの人を会場に入れちゃうし(汗)。本当は最後の方に入場だと思ってたから、飯食ってゆっくりしようとか思ってたんだけど、着いてすぐに入場出来たし。しかも荷物も会場内のロッカー、余裕に使えたし‥‥けどそれ以前に客がフロアの1/3程度しか埋まってないので、荷物をロッカーに入れる必要もなかったけど。これっていろいろ原因があると思うんだけど、まず(1)ZIGGYの単独じゃない(知らないビジュアル系対バンが多すぎ)、(2)平日だし、開演時間早過ぎ(18時半開演って‥‥)、(3)告知少な過ぎ(知らない人の方が多いんじゃ?)‥‥等々。俺は結局、PAブース前を陣取ってゆっくり観戦させてもらうことに。客層は明らかに中高生がメイン。ファッションからして、如何にもビジュアル系ファンって子も多いし。そんな中、長髪金髪にぃちゃん達が少なからず見受けられ、ちょっと安心。


◎LAID

  全然知らないバンド。まぁバンド名から何となく、ビジュアル系かなぁ‥‥とは想像出来たけど、その通り、かな? けど、思ってた以上にハードロック色の強い編成(5人組、ツインギターバンド)と楽曲で、好感が持てそうかな‥‥と最初は思ったものの、いかんせん曲が‥‥いや、アレンジはいいと思うのね。俺は'80年代のジャパメタとか通過してきた人なので、その色を感じさせるバンドは今でも好きだし(例えば、先頃解散したSIAM SHADEとかは結構嫌いじゃなかったし)。だけど、歌メロが悪い。いや、悪いってのはちょっといただけない表現かな‥‥印象に残らないって方がいいかな。この日は余裕を持って観てたので、途中何度か目を瞑って耳を澄ませて歌メロ中心に聴いてたのだけど、ボーカルの歌唱力も並以下だし、そこにきて印象に残らないメロディーだったもんだから、かなり厳しかった。今日は大トリがポップな美メロを持ったバンドだけに、やはりどうしてもそこに耳が行ってしまうんだな‥‥

  あとね、最近の‥‥というか、XやLUNA SEA以降のバンドに多いことなんだけど‥‥MCでお客に対して「お前らよぉ」とか「おめ~ら」って言うの、どうなの? 少なくとも単独ライヴなら馴れ合いの中で何となく許せるんだろうけど、こういうイベント形式‥‥しかもあくまで今日の主役はZIGGYなわけじゃない? そういう客が大半を占める中、客に対して「おめーら」とかいうのは、俺は正直萎えた。最近のラウド系やパンク系バンドのMCが思った以上に客に対して丁寧ってのが多かったからかもしれないけど、いくら客が中高生の女の子が多いからといってこれは‥‥これはどのバンドにも言えたことなんだけどね。ちょっと嫌だった。

  あともうひとつ。これもどのバンドにも言えるんだけど、ノリが悪い客を乗らせようとしてMCで煽ったりするのはわかるんだけど、演奏を延々引っ張って客に無理矢理コールアンドレスポンスさせるのはやめた方がいいと思う。特にLAIDの場合はこの日1番目ってことで「ここでノリをよくしておかないと‥‥」って閉め感があったのかもしれないけど、あれはこういうイベントでは絶対にやらない方が得策。そんな事しなくても、曲と演奏とMCがしっかりしてれば、客の心は動くのだから。In the Soup観てみなよ? ジャンル的にはかなり違うかもしれないけど、彼等はその3つをちゃんと持ってるから。俺が過去観た2回のイベント(昨年6月の頭脳警察イベントと同年8月のRIJフェス)で、彼等はそれをやってのけてるんだから。

  ZIGGYとミスマッチだった、という一言でかたづけるのは可哀想だけど‥‥彼等の地元やインディーズ・ビジュアル界では有名なのかもしれないけど、本気で音楽で食っていきたいのなら、ここにいるような層をも巻き込まなきゃやっていけないという現実を、彼等はもう少し把握すべきじゃないかな?なんて思った。ファンが読んだらキレそうな感想だろうけど、特に思い入れもない人からすれば、あの日のライヴはこういう風に映ったんだよ、これが現実なんだよと。


◎J + Jenius

  当然このバンドも知らないわけで。前のバンドよりもヴィジュアル系っぽい印象。何か前にメジャーで活躍してたビジュアルバンドのメンバーが結成したバンドらしいけど、人気もLAIDよりありそうだった。ここは4人組で、何曲かボーカルもギター弾いてた。

  音的には、LUNA SEAの初期を思わせるとても怪しい雰囲気のものがメイン。1曲目からミディアムナンバーから始める辺りで、一瞬「おおっ!?」と気になったものの、途中でやっぱり上に書いたようなことをやらかいしたりで、一気に興醒め。ボーカルは野太い声で、まぁありがちかな、と。けど前のバンドよりは聴けた。ギターがよかったね、ここは。ちょっとPRESENCE ~ GRAND SLAM('80~'90年代に活躍したジャパメタバンドね)に在籍した白田くんをちょっとだけ思い出した(プレイ的には全然タイプが違うんだけど、何となく)。ディレイ、コーラスのかかったクリーントーンと、ディストーションやワウの使い分けがかなり上手かったし。まぁ気になったのはそのくらいかな。やっぱり実績がある人達が結成したバンドだけに、曲はいいものが多いと思ったんだけど‥‥まぁ2度と観ることはないと思う。


◎CHILD

  3バンドの中では最も人気が少なかったような。そして最もビジュアル色が薄いバンド。だってメンバーにスピッツのギターの人みたいな風貌の奴がいたりで(笑)。ボーカルも景山ヒロノブっぽいし('80年代ロックバンドのボーカルっぽかった)。曲もね、ビジュアル系ではなくて、もっと大きな意味での「ポップロック」だった。イントロダクションにテクノっぽいSEを使ってたので、ちょっとだけ期待したんだけど‥‥

  演奏は前座3バンドの中ではピカイチ。ドラムがかなりパワフルだったし、ギター2本の絡みも絶妙。ベースも時にスラップを取り入れたりで、かなり聴かせるバンドだった。ボーカルも最初ずっとロートーンで聴かせ、最後にハイトーンを使ったりして、とても考えてメロ作ってるなぁ、聴かせるなぁとか。MCも笑いの要素があったりで、きっと若い女の子(ビジュアル好きの)に敬遠されるんだろうなぁ‥‥とか思ったら、最後の方にはみんな一緒になって踊ってたわ。こういうのが普通なんじゃないの、前の2バンドさんとかよぉ(と悪態ついてみたりして)。

  ただね、このバンドも最後の曲でやっちゃったんだわ‥‥延々と、コールアンドレスポンスの要求を。あれは正直クドかった。そこまでの流れが非常によかったものの、あれだけ残念。だってあそこで俺の周り(恐らくZIGGYファン)、一気に温度が下がってたもん。それまではいい感じだったのに‥‥あそこをもう少し空気読んでサラリと流せれば、もっと良かったんだけどなぁ‥‥


◎ZIGGY

  それまで1/3入り程度で、フロアの前半分にしかいなかった客が、気付けばそこそこ埋まった状態になっていた。見渡せばスーツ来た人も多いし。やっぱり18時半スタートは早過ぎだよ、社会人にとっては。ZIGGYってことでやっぱり俺と同世代の人も多いだろうしさ。

  けど、思ってた以上に(SNAKEの時よりも)10代の女の子ファンが多かったんだわ(SHSのTシャツ着てるしさ)。それが嬉しかったなぁ‥‥だって10代のちっちゃい女の子が「森重さぁ~ん!」って黄色い歓声送ってるんだもん。そう、ZIGGYってのは常にそういう存在であり続けるべきなんだからさ。

  前回観た時にオープニングSEに使ってたANDREW W.K.がセットチェンジの間ずっと流れてて、その代わり今日のオープニングSEはTHE HIVESでした。AMERICAN HI-FIといいANDREW W.K.といいHIVESといい‥‥凄く判りやすい選曲(笑)。本当にロック野郎なんだな、この4人って思わされた瞬間だった。

  それにしてもJOEのドラムセットが‥‥かなりデカくなってる(笑)前回観た会場が異常に狭かったことも関係するんだけど、それにしてもこのバスドラ×2のデカさはハンパじゃない。そうそう、こうじゃなきゃ! メンバーがひとり、またひとりと現れ客に向かってガッツポーズ。そして最後に森重が‥‥スカジャンに革パン、サングラスという一昔前のZIGGYっぽい衣装。そして1曲目はSHS時代の"MELANCHOLIA"からという理想的なスタート。実は俺、始まる前はZIGGYの初期の曲からいきなりスタートするんじゃないかな?なんて深読みしてたんだけど、そんな読みはバカげたものだった。そう、ZIGGYもSHSも地続き。ZIGGYに戻ったからってSHSを否定するわけでもなく、逆に今までと何も変わってない。そこが信用できるとこなんだけどさ。このオープニングでちょっとウルッときそうになった(笑)。

  そして6月に出るZIGGY復活1発目のシングル"HEAVEN AND HELL"を披露。いや、特にアナウンスされたわけじゃないんだけど、サビの「天国と地獄の~」って歌詞でそうだと確信したんだけどね。いい曲。以前森重がこの曲を「ZIGGYとSHSとの橋渡し的曲」と表現したことがあったけど(実はこの曲、SHS初期のライヴから結構演奏されてた1曲で、これまで「納得いくアレンジができなかった」のでレコーディングされてこなかったそうだ)、今や「SHSから再びZIGGYへと繋ぐ橋渡し」となってるんだね、これが。アレンジは今の彼等らしいキメの多い、モダンな感じで好印象。歌メロはもう森重以外の何ものでもないポップなメロ。売れて欲しいなぁ、これ‥‥

  その後、久し振りの"BORN TO BE FREE"(12年振りにライヴで聴いた!)やSNAKE時代のお約束"POISON CHERRY"を挟み、ニューアルバム収録予定の新曲"AGAIN"を披露。かなりアップテンポの、SNAKE以降の彼等らしい1曲。いい曲だと素直に思った。今の彼等は本当にライヴバンドなんだなぁと思わせる1曲。

  この後、MCで現在アルバムのレコーディングが1/3終わった事や、今度のアルバムはいい意味で「ZIGGYらしくない」作風になるとか、かなり今の状態が充実してることを感じさせる発言を繰り返してた。そして9/8には野音でのライヴが決まったこと、特別な内容にすること、そして今日みたいな他の若手バンドとの対バン形式のイベントをこれからも沢山やっていくこと等を話していた。来月にはCRAZEなんかともやるらしいし。これはこれで面白いと面白いと思うんだけど‥‥本ツアーは何時になるんでしょうか? 単独で、納得いくまで観たいなぁ、今は。

  そして後半戦はベースとして正式加入した津谷くんが初めて提供した楽曲"誰も明日は知らないから"(でタイトルは合ってると思うけど、ちょっとうろ覚え)を披露。メチャクチャハードコアで早い曲。演奏難しそう。特に楽器隊のキメパートが多く、ドラムソロなんかもある見せ所/聴かせ所が多い曲で、森重も唄うのが大変そう(でもないかな?)。津谷くんは音楽的にも引き出しが多そうだし(元々グラムバンドの人だしね)、森重や松尾とは色の違うZIGGYがこれからは観れるかも。アルバムがかなり楽しみになったなぁ。

  その後はSNAKE時代のお馴染みに曲で最後まで大盛り上がり大会。嬉しかったことに、ビジュアルバンドを見に来たであろう制服を着た高校生が、ZIGGY聴いて踊ったり手扇したり(苦笑)してたんだわ。やっぱりさ、こうじゃなきゃ‥‥

  アンコールは1曲のみ。前回も最後の最後にやってた"WHISKY, R&R AND WOMEN"。今日は森重がかなり客にサビを唄わせる(それを要求する)機会が多かったけど、この曲のサビメロを変えたりして唄ってたことから察するに、ちょっと喉の調子が悪かったのかな‥‥なんて思ったりして。それでも、それを補うかのように広いステージを右に左に行ったり来たりして動き回ってたなぁ、みんな(JOE以外ね/笑)。松尾も津谷くんもJOEも、みんな笑顔で歌を口ずさみながら暴れまくってるし。如何にバンドの状態がいいかが嫌という程(笑)判ったわ。

  アンコールが終わった時点で、客電が点いて21時半にライヴは終了。前座は各30分、ZIGGYは45分程度だったのかな‥‥前座バンドがそれぞれ4~5曲だったのに対し、ZIGGYが10曲もやったのは単に曲が速くて短かったからと思われ(笑)。

  とにかく思ったのは、ZIGGYってバンドのポテンシャルが如何に高いかってこと。いくら20代の若いバンドが束になったって、経験と実力と今の勢い、全てがこんなにも違うのかって程に勝ってた。これは別に俺がZIGGY贔屓だからってことじゃなくて、冷静に観ても誰の目にも明らかだったと思う。ツアー中じゃなくてレコーディング中だったってことを差し引いても、レベルが違いすぎ。常にこんなにレベルの高いライヴが見せられるってのは、やっぱりスゲエよなぁ。

  今後、また何本もこういったイベント形式のライヴをやるみたいだけど、とりあえず現時点では単独ライヴは9/8の野音のみ。当然行くでしょ!


[SET LIST]
01. MELANCHOLIA
02. HEAVEN AND HELL [新曲]
03. BORN TO BE FREE
04. POISON CHERRY
05. AGAIN [新曲]
06. 誰も明日は知らない [新曲]
07. Stunt Flyers
08. BLACKOUT(失くした週末に)
09. STRONG WILL
—ENCORE—
10. WHISKY, R&R AND WOMEN



▼ZIGGY『HEAVEN AND HELL』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 05 29 12:03 午前 [2002年のライブ, ZIGGY] | 固定リンク