2002/12/10

メロン記念日ファーストコンサート~これが記念日~@赤坂BLITZ(2002年12月9日)

  "This is 運命"という名曲と出逢いメロン記念日というユニットに興味を持ちだして丸1年、"さぁ!恋人になろう"という超名曲と出逢いメロン記念日にゾッコンになってまだ10ヶ月。古株のヲタやファンからすればひよっこの俺だけど、そんな俺ですら涙しながら終始観たライヴだったんだから、きっとデビュー時から追ってる人なんて‥‥ホント、そんな感慨深いライヴだったんだ。

  ファーストライヴ当日となった12月9日、東京では初雪。「初」尽くめで演技がいい‥‥んでしょうか? とにかく会場までたどり着くので精一杯な感じ。指先の感覚がなくなる程の寒さの中、この日を今か今かと待ち望んだ猛者共2,000人がここ赤坂に集結。決戦の日なのか、それとも単なる祭りなのか‥‥

  正直、当日は朝から気が気じゃなかったよ。全然メロンの曲を聴ける気分じゃなくて‥‥何か、本当にその日がやってきて、そして終わってしまうのが寂しいというか‥‥ずっとこの日を心から待ち望んでいたはずなのにね。ファン心理ってのは厄介なもんだな。


  さてさて‥‥ここからは冷静にライヴの感想を。

  定時を10分程過ぎた頃、会場が暗転し、SEが流れ始める。「メロンキャンディー♪」みたいなオリジナル?のSEが終わると、あの印象的なハモンドの音色がフェイドインしてくる‥‥もう俺、この時点で涙目。俺の中でライヴ1曲目としてふたつの候補曲があった。ひとつが"Wa!かっちょEなッ!"。「我々はメロン記念日です」というアナウンスから始まる、正攻法なロックチューン。そしてもうひとつが‥‥当日の1曲目だった"香水"。こうやってバラードナンバーから始まるライヴって正直カッコイイと思うのね。例えばBON JOVIがゴスペルチックな"With A Little Help From My Friends"(BEATLESのカバー)からステージを始めるパターンが過去何度もあったし、尾崎豊のライヴが "卒業" からスタートするなんてのもあった‥‥だからメロンも‥‥ってわけじゃないけど、もし本当にそうなったら最高だな、と思ってただけ。けど、ホントに最高だった。もうこの時点で俺、フロア真ん中辺りの柵に寄りかかって静かに涙流してたし。一緒に唄うこともなく、リズムを取ることもなく、ただ静かに涙。なんで俺泣いてるんだろう‥‥。

  柴田の声量がないせいもあってか、前半の歌は聴き取りにくいもので、次第にPA調節していった感じ。コーラスやラップは完全にカラオケ。そういう意味では俺の中で10月のあややコンで観た"香水"はまだ一度も超えてないんだよね。

  しっとりとしたオープニングを飾った後、あのフィードバック音が聞こえてくる‥‥そして機械的な「我々はメロン記念日です」‥‥2曲目は"Wa!かっちょEなッ!"って‥‥反則、絶対反則だって! もうね、あり得ない。頭2曲でこれやっちゃうなんてあり得ない。俺の中の自我が崩れ去り、完全に頭真っ白。何も出来ずにただステージ上にいる4人を観てるだけ‥‥のはずだけど、とにかく前方のヲタ共、飛ぶわ一緒に同じフリして踊るわサイリウム振るわで全然見えやしねぇ。とにかく最初の数曲は殆どメンバー4人の首より下は見えなかったです。この曲ではやっぱりロケンローしてるメロンがサイコーにカッコイイ(ってこの表現、何か最低だな、我ながら)

  MCに入り、軽く自己紹介。そのまま"恋愛レストラン"へ。イントロのガットギターによるストロークパートが倍くらいに延ばされ、その間に衣装替え。全身黒のレザースーツっぽい衣装にそれぞれ色違いのファーを首からかけて、ロッカー気取り。これが曲とイメージとがマッチしてていいんだわ。けど、続く"ふわふわふー"をこの衣装で唄うってのはどうよ? あのいかがわしいイメージのある曲に、こんなタフなイメージの衣装‥‥いや、カッコイイから許す。つうか当日、そんな事考える余裕なんて全くなかったけど。続いてあの強烈なイントロが‥‥「火曜サスペンス劇場」チックなイントロを持った"電話待っています"がぁ‥‥そうそう、PVではこんな衣装で唄ってたもんね。この曲頃になってようやく俺、全身でリズム取って一緒に唄い始める。PPPHは今日は一切入れない。それは他の濃いヲタに任せた。俺は俺なりの愛情でメロンを愛す。それでいいじゃないか!? とにかくね、この曲での4人、サイコーにかっけーのさ。さっきからカッコイイだのかっけーだのしか言ってないけど、ホントにそうなんだもん。つうかこの俺にメロンを語らせてる時点でd(ry

  再びMC。もう一度メンバー紹介と小芝居。この辺はやっぱりハロプロ的で台本あってのものなんだろうけど‥‥個人的には気にしないことにした。考えてみればKISSのステージなんて毎晩毎晩、全く同じ曲順で全く同じところで、一言一句違わないMCで客を沸かすわけだし。そう思えばハロプロのMCだって‥‥満足‥‥でき‥‥るか!?

  "ガールズパワー・恋するパワー"で再び会場をヒートアップさせる。敬礼するポーズが最初と最後に入るんだけど、4人が並んでやるとさ‥‥やっぱカッコイ‥‥結局それかよ。いや、もういいや。カッコイイんだってば!! そのままクールな"もう 待てませ~ん!"を経て、お待ちかねのデビュー曲"甘いあなたの味"。俺は今日この日一番聴きたかったのがこの曲だったのね。何故かというと‥‥特に柴っちの歌、CDだと拙すぎて聴くに堪えないでしょ? ここ2作での成長を考えると、やっぱりこの曲は今改めて唄い直して欲しいかなぁと思うのよ。もしアルバムを作るんだったら‥‥絶対に今の状態で再録音して欲しいと思ってる程。で、その思いは的中で、本当に切なくてカッコイイ"甘いあなたの味"になってました。セリフのパートもいいし、大谷&斎藤の歌も更に良くなってたし。あ~早すぎたデビュー曲だったよなこれ。

  ここで前半戦終了ってことで、柴田&斎藤が引っ込んで村田&大谷でMC、というか小芝居。「良い子・悪い子・普通の子」チックなネタを。あるシチュエーションを設定して、それに対し「普通のメロン記念日は~」と村田が答えていくという、ねっ。個人的には村田の口から「それがロックンロール!」という力強い言葉が聞けたのが収穫か。ま、メロンは寒くても全然いいの。そこがいいんだから。これを娘。がやったらキツイかもしんないけど、あややがやったら力でねじ伏せて無理矢理笑わせるんだろうけど、メロンはこれでよし! 俺が許す!!

  ふたりの小芝居が終わった後、ここからは各メンバーのソロコーナーに‥‥って、やっぱりシングル7枚計14曲じゃ保たないもんね。これはちょっと収穫かも。まず柴田が「7人祭」の"サマーれげぇ!レインボー"を。基本的にはここだけ全員ワンコーラスのみ(勿論メロンの曲は全部フルコーラス)。当然PPPHはハロコンでお馴染みのものを、全部「あゆみー!」に変えただけ。いや~やっぱ柴っち、華あるわ。唯一アイドルしてるもんな。この感じでいくと、恐らく各メンバーが携わったシャッフルユニットの曲を唄うことになるんだろうけど‥‥へっ、次はもう斎藤さんの出番ですか‥‥も、もしかして‥‥あの「羞恥プレイ」をたったひとりでやらせる気じゃ‥‥って、まさしくその「ハッピー♡7」の"幸せビーム!好き好きビーム!"をあの衣装着て、ひとりで唄い踊るわけですよ‥‥あ、そういえばこの曲って常にリップシンク(口パク)だから、こうやって生でちゃんと唄ってるのを聴くのは初めてだ。そういう意味では新鮮(しかもハンドマイクで唄ってるし)。とにかく斎藤さん、右へ左へ走り回って客を煽りまくり。照れ隠しか?

  ひとしきりはしゃいだ後、このふたりでMC、というか小芝居を(ってクドイね)。まぁ早い話が「ダジャレ合戦」ですよ。柴田がメロン内でのダジャレ王を自称してるので、斎藤さんが私も負けないと。同じネタでダジャレを言い合うんだけど、柴田が直球だとすると、斎藤は変化球。「セクシーダジャレ」ッスよ。ヤベェ、俺悶絶死寸前。既に違った意味での涙が‥‥

  小芝居が一通り終わり、ソロコーナー後半戦は、大谷による「セクシー8」の"幸せですか?"から。衣装はこの日用のもので、やっぱりこういうクールな曲は大谷にピッタリ。元々歌唱力のある人なんだし、しかもボーイッシュでクールなイメージの人だから、尚更こういう選曲で正解。正直 "ダンシング!夏祭り" じゃなくて‥‥って‥‥村田さん‥‥常に「負け組」だし‥‥ま、まさか "幸せきょうりゅう音頭" を‥‥と思ったら、その「幸せシャッフル」のC/W曲"よくある親子のセレナーデ"をソロでしっとりと唄い上げたのでした。よかったよかった。最も女性らしいドレスを着て、階段に腰掛けて唄う姿‥‥嗚呼、俺今日から村田さんに乗り換えようかしら?と思わせた程。

  ソロコーナーが終わると、聴き覚えのある印象的なギターのフレーズが。衣装替えを終えたメンバーが揃い、"告白記念日"がスタート。この辺からさすがに俺も唄い踊り大忙し。PVや武道館DVDでの中途半端さが嘘のよう‥‥ってそうか、ヅラも猫耳も付けてないからか! そうだよな、普通に唄えば滅茶苦茶ポップで馴染みやすい曲なのにね。誰だよ、あんな秋葉原系コスプレさせたのは!?

  曲が終わると、スタッフが何故かマイクスタンドを4本用意。この日唯一、スタンドマイクで唄う"愛メラメラ 恋ユラユラ"。ダンスも印象的だけど、やっぱりここでは歌かな。とにかく斎藤&大谷の歌声が耳に残り、更に村田さんも思っていた以上に上手いことに気づく。柴田も頑張ってる。4人それぞれが得意なところはどんどん突っ走り、苦手な人間をフォローする。何がなんでも4人がかり。それがメロン記念日。

  いよいよエンディングが近づいてきた‥‥あのパーカッションのイントロが‥‥さぁ、祭の始まりです。"さぁ!恋人になろう"‥‥普通なら自分もコールアンドレスポンスに加わって大はしゃぎするんだけど‥‥急に冷静になって周りを見回し始める俺。会場がメロンの為だけに一丸となってる。そしてそれに応えるメロンの4人‥‥あ、また泣けてきた。何だよ今日の俺。涙目のまま斎藤さんに目をやると‥‥あ、何かずっと首を胸を押さえてる‥‥もしかして、衣装が落ちてきそうとか?? その証拠に、背中から衣装下のサポーター(?水着?)がはみ出てるし‥‥結局最後までそれが気になって歌に集中できなかった感じの斎藤さん。惜しい。つうか正直、本人が一番悔しかったろうに。

  唄い終わった後、柴田が簡単なMCを。その時、村田さんが異常に気づき、後ろから直してあげるんだな‥‥俺内での村田株、一気にアップ。モージカルでのかおりんみたいだな、まるで。その光景観て、また涙‥‥いい加減にしろよ、俺。そして完璧な体制になり、本編最後の曲は当然この曲で締めるわけですね‥‥そう、"This is 運命"! 気づけばクラウドサーフする奴まで登場!! そうそう、こういうノリが欲しかったのさ(ジンジャーの件の後で不謹慎かもしれなけど、この日の俺は今までのハロプロにはない、こういう破天荒なノリを終始求めてたのかもしれない)。気づけば俺も一緒になって踊り唄い叫ぶ。ああ、最後の最後でスイッチが入っちゃったよ。途中で銀テープが天上に向かって発射されて、更に盛り上がる(さすがにこの規模じゃパイロや花火は無理だしな)。そして曲の最後に4人が横一列に整列して「愛してますか?」‥‥はいはい、愛してます。愛してますってば!!

  アンコールを求める声が暫く続く。ふと2階席に目をやると、RHYMESTERの宇多丸氏を見つける。スキンヘッドにサングラスなので目立つし。で、そのまま横に目をやると‥‥ニット帽を被った色白で綺麗な女の子と、同じく帽子を被った金髪の女の子と、その横にサングラスをかけ白のダウンジャケットを着て髪を染めた男性の姿が‥‥誰とは言いません。やはり来ていました。入場前に「○や○のマネージャーがいたんだけど、今日観に来てるんじゃねぇの?」というヲタの声が耳に入っていたので、まさかとは思ったのですが‥‥

  アンコールに応えて戻ってきたメロンの4人。ひとりひとり、来年の目標を言うんだけど、やっぱり俺も彼女達の気持ちと同じく「また単独ライヴが観たいし、早くファーストアルバムが聴きたい」です。間違いなくアルバムは来年前半に出るでしょう。じゃなきゃ、早くも3月に全国ツアー、決まらないって。そして新たな決意を胸に、4人ユニゾンで唄う"スキップ!"で会場を和ませる。デビュー時の拙い歌もいいけど、今の頼もしい4人が唄うこの可愛らしい歌も悪くない。いや、つうかサイコーですよやっぱ。

  ホントのホントに最後の曲となったのは、意外かもしれないけど"夏の夜はデインジャー!。ここでふと、自分が書いたPV集レビューを思い出した‥‥「ギミックのない、普遍的な楽曲と自然体で勝負」。そう、この日のライヴは"香水"に始まり"夏の夜はデインジャー!"に終わった‥‥今後彼女達が向かっていくべき道が何となくだけど、ほんの少しだけ垣間見れた気がしたよ。けど‥‥また元気で破天荒なメロンも観たいな。いい意味で「節操なし/何でもあり」なのがメロン記念日の長所であって、最高の魅力なんだから。

  エンディングパートを長めに編集し、右へ左へと走り回り客に挨拶をする4人。最後は中央に集まり、あの4人が笑顔で見つめ合う形で終わる‥‥ああ、またあの笑顔観たら泣けてきたよマジで。

  結局、最後の方は放心状態&涙でちゃんとステージを観れてなかったような気もするんだけど、まぁそれが俺にとっての「これが記念日」だったと。そういうことでしょう。

  ‥‥なんかライヴレポっていうよりも、俺の感情の揺れ動きを詳細に綴っただけって気もしないでもないけど、それだけ感情的になれるライヴ、そしてそれだけ感情移入できる対象(アーティスト)がいるってのは、俺って幸せだなぁと素直に思う。多分、今こういう風に思えるアーティストって間違いなくマニックスとワイハー以外には、娘。とメロンだけだもん。そんなアーティストの初の単独ライヴに立ち会えた、同じ空間を共有できたってのは最高に幸せなことだと思うわ。正直、良かったとか悪かったとか、そういった評価は今の俺にはどうでもいい。あの日の俺には、あの場にいることに意味があったのだから。

  で、結局12月9日というのは何だったのか?という話に戻るんですが‥‥そう、「決戦の日」でもなく「祭りの日」でもなく、単なる通過点でしかなかったわけです。ここで何かが終わるわけでもなく、またここから始まるわけでもなく。だってメロンの伝説は既に始まっていて、もうずっと彼女達は走り続けているわけなんだから。彼女達の伝説にゴールはない。着々とチャート順位を上げていくのも、こうやって単独ライヴをできるようになったのも、単なる通過点のひとつ。その場その場での小さな目標はあっても、最終的なゴールはない、常に自分達自身と世界との対決。「US vs The World」、それこそがメロン記念日なんだから。


[SETLIST]
01. 香水
02. Wa!かっちょEなッ!
--MC--
03. 恋愛レストラン
04. ふわふわふー
05. 電話待っています
--MC--
06. ガールズパワー・恋するパワー
07. もう 待てませ~ん!
08. 甘いあなたの味
--MC(メロン記念日を大解剖:村田、大谷)--
09. サマーれげぇ!レインボー(柴田ソロ)
10. 幸せビーム!好き好きビーム!(斎藤ソロ)
--MC(メロンのダジャレ王はどっち?:斎藤、柴田)--
11. 幸せですか?(大谷ソロ)
12. よくある親子のセレナーデ(村田ソロ)
13. 告白記念日
14. 愛メラメラ 恋ユラユラ
15. さぁ!恋人になろう
16. This is 運命
--アンコール--
17. スキップ!
18. 夏の夜はデインジャー!



▼メロン記念日『香水』
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投稿: 2002 12 10 09:42 午後 [2002年のライブ, ハロー!プロジェクト, メロン記念日] | 固定リンク

THE WiLDHEARTS JAPAN TOUR 2002@赤坂BLITZ(2002年12月7日)

というわけで、8月のサマーソニックに続いて行って来ました、単独公演。まさか1年間に2度(正確には4ヶ月の間に2度)もワイハーを観れるなんて思ってもみなかったので、これはちょっと嬉しい誤算。

今回は英国でリリースされたEP「VANILLA RADIO」と日本のみリリースのミニアルバム「RIFF AFTER RIFF AFTER MOTHERFUCKING RIFF」のツアーってことで、勿論新曲を期待して観に行ったわけだけど、まぁ最初に言ってしまえば新曲は3曲しかやらず、しかもそのうち2曲はサマソニでもやった"Stormy In The North, Karma In The South"と"Vanilla Radio"だったという‥‥古くからのファンには評判の悪い「~MOTHERFUCKING RIFF」なだけに、もっとバシバシ頭から新曲ぶっ続けでやってほしかったなぁ。

ツアー初日、しかもジンジャーの口から「JET RAG(時差ボケ)」の言葉が聞き取れたので、今後バンドの調子はもっとよくなっていくんだろうけど、今日も決して悪くなかった。どうやら再結成以降、比較的安定したステージを見せてくれているようで、まぁサマソニの時を超えたかというとちょっと‥‥とは思うんだけど、過去のムラのあるステージを何遍も観てきている身としては、最後まで安心して楽しむことができました。

オープニングは"I Wanna Go Where The People Go"。またか‥‥って気もするけど、ま、オープニングで盛り上げるにはピッタリの曲だし、数少ないヒット曲だしな。そのまま"Stormy In The North, Karma In The South"へなだれ込む。正直、こっちをオープニングに持ってきて欲しかった気が。その後は"TV Tan"や"Sick Of Drugs"、"Suckerpunch"等といった恒例のヒット曲メドレー。セットリスト的にはサマソニのものをちょっと長くした感じ。特に目新しい曲も、これまでのライヴで一度も聴いたことのないようなBサイド曲もなかったんだけど、個人的には久し振りに聴いた"Miles Away Girl"が印象に残ってます。で、中盤で新作から"O.C.D"も披露されたんだけど、これがかなり良かった。中盤の、正しく「RIFF AFTER RIFF AFTER MOTHERFUCKING RIFF」って構成がライヴでも映えてました。ただ、他の新曲2曲と比べてちょっと客のテンションが落ちた気も。ライヴでは新作からの曲は好意的に受け入れられてるように感じました。ま、ライヴ始まっちまえば、後は暴れるだけだしな?ってとこなのかな?

そういえばサマソニではやらなかった"Weekend"では、お客がジンジャーの歌に合わせて手を左右に振る動きをやってたんだけど、それをジンジャーがお気に召しまして、イントロの弾き語りパートを都合3回もやってました‥‥ハハハ。「ヴィデオカメラ持ってこい」とか「10日のクラブチッタ公演でもそれをやれ」とか「BON JOVIのライヴみたいだ」みたいなことも言ってました。何やら10日はテレビカメラが入るみたいですね。恐らくTVKの伊藤政則の番組「ROCK CITY」でその模様を放送するのでしょう。ああいうアイドルのライヴでやるようなアクションにニヤニヤするジンジャー、やっぱりKISSやCHEAP TRICK、QUEEN、BAY CITY ROLLERSで育った世代だもんなぁ‥‥なんて妙に納得したりして。

本編ラストはサマソニ同様"Caprice"。前回観た時は久し振りにやる珍しい選曲だったので、曲順に納得しなかったものの、まぁラッキーくらいの気持ちでいたんですが、さすがに本ツアーでもこれをここでやられると‥‥ちょっと厳しいかも。しかもその直前にやったのは"Caffeine Bomb"ですからねぇ‥‥素直にそこで本編終了させておけばよかったものを。"Caffeine Bomb"の時はイントロのフィードバックの後にドラムがドコドコ‥‥って入っていくんですが、このフィードバック音が鳴り響いている最中、ドラムにトラブルがあって、スティディとローディーが焦ってセッティング直してました。その間もジンジャー微動だにせず。で、散々待たせた後に何事もなかったかのようにドラムがフィルイン。そのテンション(つうかテンポ)、半端じゃなく高かったです。こっちが着いていくのがやっとって程。ああ勿体無い。ホントにここで終わらせておけばよかったのに‥‥

アンコールは2曲。"29 x The Pain"と"Love U Til I Don't"。これまで何回も聴いてきた曲なのでこれといったありがたみはなかったのですが、まぁやっぱり何度聴いてもいい曲はいい曲ってことで。正味90分、意外とあっさりしたステージだったように思います。

ツアー初日ってのが大きいのか、これといったサプライズもなく、ステージの雰囲気もジンジャー次第なのか、サマソニの時ほどピースフルな感じはしませんでした(だからといって悪かったわけでもなく。ま、全部時差ボケの影響でしょう)。が、その分スティディの煽り・テンションは半端じゃなかったし、ダニーもサマソニの時は遠慮してるように感じられたのが、今回はとにかくMCの時に喋る、客とのコミュニケーションをはかる。過去何度も観てきたダニーその人がブリッツに戻ってきたって感じがして、個人的にはこれが一番嬉しかったかなぁ。CJは相変わらずギターも歌も文句なしだし。

何か俺、贅沢になり過ぎてるのか? 過去WiLDHEARTSのライヴを観るってことは「今回は調子良くても、次はないかも‥‥」っていう危機感と、「あぁ、ジンジャーの機嫌が損なわれませんように‥‥」っていうフロントマン・ジンジャーの気まぐれさに左右される緊張感を楽しむっていう、マゾヒスト的な快感があったんだけど、ここ2回観た彼らからはそういった要素がほぼなく(いや、もしかしたら自分達の目につかない所で冷戦状態にあるのかもしれないけど)、円熟味っつうか、過去ない程の安定感と、過去ない程の初期衝動的演奏というふたつの相反する要素が強くなってる気がします。それはそれで素晴らしいと思うし、実際楽しかったんだけど‥‥やっぱこの短期間に2度も観てしまったのが大きいのかな?

とかいいながら、実はライヴの最中は常に満面の笑顔で、しかも最初から最後まで唄いっぱなしって状態だったんだけどね。そこまで考える余裕なんてなかったもん。これで帰国後、またケンカ別れしました、とか言ったら‥‥何だかなぁ、とか思いながらも、まぁそれも彼ららしいかも、と妙に納得したりして(けど解散はしないように)。やっぱり新曲が少ない分、消化不良的なところもあるのかな? そういう意味では今後、大阪、名古屋、川崎と回るわけだけど、後半に行くにつれてジンジャーの調子も構成も良くなってくんではないでしょうか?
('02.12.7.)


ってなことをライヴ後に書いたら、翌日の大阪公演では大変な事件があったようですね。ネット上での又聞きなので事実と違ったら申し訳ありませんが‥‥要するに、ダイヴする客に対して「最前列には身体の小さい、女の子達が沢山いるんだから、危ないからダイヴを止めろ。」と何度もジンジャー自身がアナウンスした、と。で、最終的に「次やったら、そいつをこのレスポールでブン殴るからな」と怒りを露わにし‥‥"Caffeine Bomb"の時にサーフしてステージ間近まで到着した男性を捕まえてギターで殴り、その後ステージ上で相手が血を流すまで殴打した、と‥‥

初期の「緊張感」が薄らいだ、なんて書いた翌日の出来事だっただけに、我ながら「結局ジンジャーって男は‥‥」と呆れたりもしたんですが‥‥やはりダイヴ云々に関しては一度ちゃんとどこかで書いた方がいいのかもしれませんね。ブリッツ公演では女性でもダイヴしてるお客が見受けられたのですが、やっぱワイハーのライヴ(SILVER GINGER 5も含む)は前の方、女性率高いですもんね。ファンを大切にするジンジャーだからこその行為だと受け取れるんだけど、そのボディーサーフしてきた客もワイハーが好きでその場にいるわけで(ダイヴの是非は別として)‥‥そういった矛盾がジンジャーの中でかなり心苦しかったんじゃないでしょうか? 怒り云々よりもお客に手を出してしまったという行為に、そんな自分自身に落胆してしまっているんじゃないでしょうか??

今回の一件が今後の彼等の、そしてジンジャー自身の活動への足枷にならないことを祈ります。そしてファンはバンドに対してだけではなく、その場にいる、同じ時間を共有しているファンに対してもリスペクトの気持ちを持って下さい。自分がした行為のツケは必ず自分自身にそのまま跳ね返ってくるんですから。


THE WiLDHEARTS @ AKASAKA BLITZ. 12/07/2002
01. I Wanna Go Where The People Go
02. Stormy In The North, Karma In The South
03. TV Tan
04. Suckerpunch
05. Sweet Child O'Mine (GUNS N'ROSES / リフのみ)
  ~ Sick Of Drugs
06. Miles Away Girl
07. O.C.D.
08. Everlone
09. My Baby Is A Headfuck
10. Nita Nitro
11. Vanilla Radio
12. Weekend
13. Caffeine Bomb
14. Caprice
--encore--
15. 29 x The Pain
16. Love U Til I Don't



▼THE WiLDHEARTS『THE WiLDHEARTS STRIKE BACK』
(amazon:海外盤CD

投稿: 2002 12 10 07:01 午後 [2002年のライブ, Ginger Wildheart, Wildhearts, The] | 固定リンク

2002/10/10

松浦亜弥 コンサートツアー2002秋“Yeah!めっちゃライブ”@新宿厚生年金会館(2002年10月6日 昼公演)

  春のツアーでさえ30本近くやったというのに、この秋に行われるツアーは9~12月の3ヶ月強、46本もあるその辺のツアーバンド並みの数。これってどうなのよ? ま、全てにおいて小~中規模ホールメインなのがファンにとっては嬉しい限りだけど。

  あややコンはこれで2度目。前回はブリッツのほぼ最前列といえるような距離から観てたわけだけど、強は2階席。ま、こうやって落ち着いた位置で全体を眺めることができるというのは、それなりに嬉しいもんですよ。

  ライヴは前回のオープニング映像や司会のMCもなく、S.E.の後いきなりスタート。「WAO!」という掛け声と共にあやや登場、初っ端は"The 美学"。この曲を最初に聴いた時からライヴのオープニング用の新曲だな?と思っていたので、思わずニヤリ。テレビと違って邪魔なバックダンサー(ごっちん「溢れちゃう...BE IN LOVE」時の使い回し?)がいない分、あややの独壇場。やっぱり存在感ありすぎ。ブリッツの時よりも広いこのステージを完全に自分のモノにしちまってる。王者の風格や余裕が感じられるステージングだけど、目はギラギラ(してるように、俺の位置からは見えた。ま、距離が距離なので見えた気がしただけかもね)。やっぱこの人、ハンパじゃねぇよ。

  そのまま"トロピカ~ル恋して~る"へ‥‥しかし、どうも今日のあやや、声の調子がイマイチ。ハードワークが原因なのか、それともこの無茶なツアースケジュールが原因なのか、完全にあの「声」に以前程の精細さを感じることができない。更に所々で音程を外すことも何度か見受けられた。右へ左へ動き回ることで上手くフォローしていたけど、後半にはとうとう息切れ。明らかに不調だ。しかし、次の"つまんないよ…"でクールダウンして、事なきを得る。

  MCで一旦稲葉貴子とメロン記念日が登場。全員で太陽とシスコムーンの名曲"ガタメキラ"を熱唱。稲葉はハロコンではただのアフロに成り下がっちまったけど、やはり歌わせたら一流だね。オープニングのフェイクとかハンパじゃなかったもん。悪いけどここではメロンも、そしてあややでさえも稲葉には敵わなかったわ。あややも団体の中に入ると上手く「自分を消す」ことが出来る人なのね。シャッフルの時も思ったけど、完全にとけ込んでしまって、あの「ギラギラ感」が完全に消えちゃってるし。ホント、恐ろしい存在だわ。

  その後は名曲"100回のKISS"、"オシャレ!"と続き、ライヴ初披露(かな?)となる"○○-女子校生の主張-"が登場。これが結構いい感じだった。他にもまだライヴで披露されていない初期のカップリング曲とかあるんで、その辺も小出しにしてって欲しいな。

  「徹子の部屋」パロディである「あつ子の部屋」での小芝居を経て、いよいよメロン記念日の登場‥‥フェイドインしてくるハモンドオルガンの音‥‥まずは新曲"香水"。この日初めて聴いたんだけど、純粋にいい曲だと思った。2ステップを取り入れたゴスペル歌謡、といった印象。オルガンの音が娘。「I WISH」を彷彿させる、感動的なバックトラック。けど‥‥完全に柴田のソロ曲。残りの3人はコーラスやハモリに回るのみ。唯一の見せ場は、中間部でのラップ‥‥ってかラップいらないってば。これがなければ普通に名曲の仲間入りしてただろうに‥‥残念。そんな複雑な気持ちのまま"さぁ!恋人になろう"へ突入。もうね、ノリ遅れた分を取り戻そうと、あり得ないくらいに弾けた。メロンではいつもあり得ないくらいに弾けるけど、この日はこれまでで一番。あ、そうそう。メロンは2曲共フルコーラス。あややも1曲("私のすごい方法")を除いて全部フルコーラスだったから、かなりの満腹感。つうかやっぱいいね、「連打」フルは。あり得ないくらいに最高。

  メロンであり得ない程の弾けっぷりで暴れた後に、ティアラを載せたお姫様スタイルのあやや登場。"私のすごい方法"、そして新曲のカップリング"I know"で盛り上がり、しっとりした名バラード"初めて唇を重ねた夜"で完全に俺、ノックアウト。つうかこの曲、前半部分のアレンジ、変わってなかった? 俺の気が動転してたせいでそう聞こえただけ!? とにかく、今日最大の山場。畜生、あれだけメロンが空気を一変させても、やはりあややには敵いっこないってことか!?

  稲葉+メロンで寒いダジャレショーで場を冷ました後、再びあややが会場を熱くする。"♡桃色片想い♡"、"絶対解ける問題X=♡"のアッパー2連発で大盛り上がり大会。これ、ライヴハウスだったらモッシュの嵐だったろうに‥‥"絶対解ける問題X=♡"はいいね、マジで。スクリーンに映る合いの手の歌詞とか、後半登場するギター持った着ぐるみウサギとか。ま、演出自体は春ツアーと全く同じなんだけど、あややのポテンシャルは完全に半年前よりも高くなってるわけで‥‥ホント、どこまで巨大化してくんですか、この人は!?

  ラストはヒット曲"LOVE涙色"と"Yeah!めっちゃホリディ"で締め。しっとり聴かす前者と、アホみたいに弾ける後者。このコントラストこそがあややの持ち味。シリアスに歌うあややもいいけど、キワもの的なあややも好き。いや、俺ってあやや好きなのかやっぱり‥‥

  アンコールでは「はいからさんが通る」もビックリな袴姿でデビュー曲"ドッキドキ!LOVEメール"を歌い、最後は前回のツアー同様"笑顔に涙 ~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~"で終了。いい曲を沢山持ったアーティストというのは、本当に恵まれているよね。ライヴになると、それが端的に表れるもの‥‥メロンは今後、どうなっていくんだろう‥‥

  さてさて。総評です。間近で観た春コンも良かったけど、曲のバリエーションが広がった今回のツアーも更に良かったと思います。メロンが2曲フルコーラスで歌わせてもらえたのもよかったし、"ガタメキラ"もいいアクセントになったと思います。前回でいう「チュッ!夏パ~ティ」みたいなもんなんだけど、今回の方が聴かせる要素が強くて、しかも稲葉再評価、そしてメロン大谷&斎藤の歌唱力を再確認するいい機会になったと思います。あ、村田も我々が思っている以上にいい歌い手ですよ。

  メロンヲタ的に‥‥やっぱり"香水"でしょう。これ、いい曲なんだけど‥‥売れるといいなぁ‥‥いや、判らないけどさ。今のメロンがどういう状況に置かれているのか判らないけど、柴田推しな今の環境は正直、「4人でメロン記念日」と信じてやまないファンからすれば、ちょっと厳しいなぁ‥‥と。ってまぁ、あややコンの感想で書くことでもないですけどね。

  前回のあややコンの時にも思ったんだけど‥‥いや、娘。の春コンを観た後に思ったのか‥‥どうしても娘。コンは見せる(魅せる)要素に頼って曲をないがしろにする、1曲を大切にしない傾向にあるんだけど(殆どの曲がショートバージョンで歌われる)、あややコンでは殆どの曲がフルコーラスで歌われ、しかもゲストのメロン記念日までもが全曲フルコーラス。これで同じ2時間近いステージなのに、満腹感に違いが出るのはどういうことだろう? いや、視覚的に13人(当時)の娘。とあややひとりとを比べるのがそもそも違うという声もあるだろうけど、人数多くて目まぐるしく変わる娘。もいいんだけど、やっぱり曲数減らしてでも、もっと1曲1曲を大切に歌って欲しいなぁ、今のモーニング娘。には。もしかしたら、今後あややも曲が増えていく過程で「もっと多くを提供したい」との考えの下、全てをショートバージョンで披露する日が来るのかもしれない。でも、あややという「存在」を考えた時、それは御法度だろう、やはり。そんな小細工は無用なのが、今の松浦亜弥なわけで‥‥って何を言ってるのか段々訳判らなくなってきたけど、要するに「このままじゃ、モーニング娘。、ヤバイぞ!?」ってことでしょうか。ライヴ終了後、何度も何度も「畜生!」と呟いたのは、そういったことからなのかもしれないな‥‥。


[SETLIST]
01. The 美学
02. トロピカ~ル恋して~る
03. つまんないよ…
--MC--
04. ガタメキラ [松浦+稲葉貴子+メロン記念日]
05. 100回のKISS
06. オシャレ!
07. ○○-女子校生の主張-
--MC:あつ子の部屋--
08. 香水 [メロン記念日]
09. さぁ!恋人になろう [メロン記念日]
10. 私のすごい方法
11. I know
12. 初めて唇を重ねた夜
--MC:稲葉+メロン--
13. ♡桃色片想い♡
14. 絶対解ける問題X=♡
15. LOVE涙色
16. Yeah!めっちゃホリディ
--アンコール--
17. ドッキドキ!LOVEメール
--MC--
18. 笑顔に涙 ~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~



▼松浦亜弥『ファーストKISS』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 10 10 07:15 午後 [2002年のライブ, ハロー!プロジェクト, メロン記念日, 松浦亜弥] | 固定リンク

2002/07/07

ナンバーガール LIVE TOUR "NUM-HEAVYMETALLIC"@水戸ライトハウス(2002年7月5日)

  ナンバーガールのライヴレポートをするってのは、とても難しい。何故なら、その瞬間に鳴っている「音」が全てだから‥‥でもそれじゃあ、たった数行で終わってしまう。とにかく今回は、出来る限りいろいろ思い出して書いてみたいと思う。

  まず会場の水戸ライトハウス。家や会社から車で90~120分程度の距離。ま、千葉LOOKに行くのと同じくらいの距離感かな。初めて行ったんだけど、思ってた以上に狭かった。キャパ的には300人程度という話。2階ってのも実は存在するんだけど、当然ながらこの日は使用不可。真夏のクソ暑い夜、しかもこの日は湿度が滅茶苦茶高くて不快指数90%を遙かに超えていた‥‥そんな日に、これでもかって位にギュウギュウ詰め。約30分近くこの状態で待たされる。とりあえず俺は整理番号も後ろの方だったので、後方を陣取る。ま、それでもブリッツとかその辺のハコと比べれば全然近いんだけどね。

  スタートは19時半の予定なんだけど、ちょっと遅れ気味。すると、急に場内アナウンスが‥‥「Yo~Yo~Yo~Yo~、チェケラッチョ~」てな感じで、ZEEBRAの物真似をした向井がもうちょっとお待ちくださいのアナウンスを(爆)。会場、大爆笑。この状態で待たされ続け、いつ爆発してもおかしくないお客を和ませることに成功。その後、ローディーが楽器のセッティングを開始。ベース・テクの人、いきなりRAMONESの「電撃バップ」を弾き始めて、客に「Hey, Ho, Let's Go!」と歌わせ大満足。つうか何でもありかよ(笑)。

  そんな感じで、終始和んだ雰囲気でライヴは行われ‥‥るわけもなく。ステージに登場した4人は適当に音を鳴らし、向井がお約束の「福岡県博多区出身、ナンバーガール」というアナウンスをした後に、演奏開始‥‥って、実はここからの記憶がすっぽり抜けてる。いや、部分部分は覚えてるんだけど、本当に頭真っ白になった。もの凄い轟音、もみくちゃになる観客、そしてとにかく暑い‥‥って最悪じゃん(苦笑)。

Numbergirl_setlist  右の写真、とある人から貰った画像なんだけど、当日のセットリスト。これを見るといろいろ判る部分があるんだけど、アンコールってのは全然決められてなくて、決まったセットリストを完遂した後、まだ余力が残っていれば数曲やるという形みたい。この前後のライヴでも、アンコールやらない日は全然やってないし、たまたま水戸では1曲だけやってくれたんだよね。しかもアンコール時、メンバーがお客に振舞酒ならぬ振舞ビールをお裾分け。乾杯をした後に"タッチ"をやって終了。実質約100分という、思ってた以上に長丁場のライヴだったわけ。

  そりゃ、1曲1曲、曲目を見ればそれなりに思い出すことも多少あるんだけど‥‥とにかく音圧に圧倒され、各メンバーの演奏に圧倒され、向井の叫びに圧倒され、そしてMCにも圧倒され(笑)‥‥圧倒されっぱなしのライヴだった。ちょっと前に観た「FACTORY」でのライヴも相当な凄さだったけど、あれを遙かに超えた、本当に「BRUTAL NUMBER GIRL」だったわ。最強にして最狂のアルバム「NUM-HEAVYMETALLIC」を伴ったツアーをこういう限りなく小さい会場で観れたこと。とにかくラッキーだったとしか言いようがないね。次はいつ観ようか‥‥フジロック辺りにいきなり飛び入り参加してもらいたいんだけど‥‥無理か。秋にもツアーがあるみたいだから、そっちに期待しよう。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 


※2002年10月7日 追記

  ‥‥って思ってたら、ナンバガ解散が決まってしまい、結局現時点ではこの水戸ライトハウスでのライヴが、俺が観た最後のナンバガになってしまった。あちゃー。結局、ライヴで見せてくれた「異形」の正体を見極めることもなく、そしてその「異形」が「完全変態」するまでを拝むことも出来なくなってしまった。「NUM-HEAVYMETALLIC」を聴けば判るように、あれはひとつの臨界点であり、もしその先があるのなら、バンドは何処に、どのように進んでいくのか、そしてどんな音を鳴らすのか‥‥それが現時点では全く想像つかなかった。実際に今回のアルバムに伴うライヴを2度観たが、アルバムは7月の時点では既に過去のものとなって、更に進化しようとしている最中に見えた。そう、手探りながらもバンドは更に前進していたように思う。だからこそ、勿体ないな、と。

  とはいっても、バンドなんてのは、個々それぞれに感情を持った生身の人間の集まり。永遠に同じメンバーで同じことを続けていることが奇跡的なのであって、これまた当たり前の流れなのかもしれない。インディーズから1枚、メジャーから3枚のアルバムを発表したナンバーガールはこれで終わってしまうけど、結局俺は最後の最後まで7月に観たライヴを上手く言葉にすることが出来ずにいる。それくらい、強烈なライヴだったことだけは間違いない。

  一度も彼等のライヴを観たことがなかった人。こんなライヴレポ読むくらいなら、過去のライヴビデオやライヴCDを聴きまくってください。その方が、よっぽど彼等のライヴの凄さを理解できると思います。そして‥‥観れなかったことを後悔しまくってください。


[SETLIST]
01. BRUTAL NUMBER GIRL
02. ABSTRACT TRUTH
03. SAMURAI
04. Tombo the electric bloodred
05. INUZINI ~ 祭囃子
06. 鉄風 鋭くなって
07. OMOIDE IN MY HEAD
08. NUM-AMI-DABUTZ
09. 性的少女
10. delayde brain
11. MANGA SICK
12. FIGHT FIGHT
13. BRUTAL MAN
14. 日常に生きる少女
15. 黒目がちな少女
16. I don't know
17. EIGHT BEATER
-ENCORE-
18. タッチ



▼ナンバーガール『NUM-HEAVYMETALLIC』
(amazon:国内盤CD / 国内盤2CD


投稿: 2002 07 07 12:00 午前 [2002年のライブ, ナンバーガール] | 固定リンク

2002/06/29

エレファントカシマシ@渋谷公会堂(2002年5月30日)

  ここ1年程のエレカシは、特にクラブツアーが中心だったこともあって、こういう中規模ホールでのツアーは随分久し振りのような気がする。けど、実際には1年半振りくらいなんだよね(「SWEET MEMORY」でのツアー以来)。ま、新作「LIFE」がああいう穏やかな構成だったこともあるから、合ってるといえば合ってるけど。

  このツアーの前哨戦ともいえる5/3の「FACTORY」出演時の構成から、今回のツアーの大まかな流れを感じることが出来たが、やっぱり"ガストロンジャー"や"コールアンドレスポンス"はやらないんだろうなぁ‥‥ライヴを観る前からそう確信していた。だって合わないもの、こういう攻め一方の曲は今回のアルバムの曲には(その割には"奴隷天国"とかやってたよな)。何か、このサイト初めてから観始めたエレカシは、ずっとこの2曲をやり続けてるだけに、どうも「ガストロやコレスポをやらないエレカシ」ってのが想像出来ないんだよね‥‥で、いざ新作を聴いてみれば「ああ‥‥」っていう内容だったし。

  そういう意味で今回のツアー、あんまり期待してなかったんだけど‥‥これがいざ終わってみると、かなり楽しめたんだわ。いや、エピック時代の曲が多かったからではなく、単純に新作の曲がアルバムで聴く以上に良く思えたんだわ。決してライヴ向きってわけではないけど、こういう風にじっくり聴かせる曲を、ちゃんとじっくり聴かせようとする姿勢だったり、会場の雰囲気だったり(ま、客の雰囲気は決してベストとは言えなかったけど)。

  ライヴの流れを簡単に、感想書いてみます。

  ステージ上には向かって右側に一段高い位置にマイクや椅子が設置、向かって左側にもキーボードやらマイクが設置。恐らく今回のツアー、ブラス隊が付くんだろうな‥‥とは思ってたけど、実際に付いたのはこの日だけだとか。そういう意味では非常にラッキーだったかも。

  ライヴはまず楽器隊の3人がステージに現れ、ドラムのトミが聞き覚えのある8ビートを叩き始める。「FACTORY」と同じく、"奴隷天国"からスタート。そのまま"おはよう こんにちは"、"デーデ"という流れは、「FACTORY」の時と全く同じ。ツアーラスト前ということもあってか、多少声が荒々しい気がしなくもないが、それでもかなりの気合いを感じる。この後にお馴染み"武蔵野"を演奏。ああ、ちゃんと「GOOD MORNING」の曲もやってくれたよ。

  それ以降は、新譜タイム。"女神になって"の時には予想通り、ブラス隊3名が加わる。あ、今回のツアーには、新曲に関してのみキーボードが加わっております。アルバムにも参加しているメンバーらしく(かの有名な山本拓夫氏も参加)、「FACTORY」で聴いた時よりも更に格好良くなってました。音に厚みが加わったのは勿論、無骨なリズム隊に分厚いホーンの音が融合したこの曲は新作の中でもかなりカッコイイ。「GOOD MORNING」では打ち込み+宮本という印象があったけど、新作はバンド+生音というイメージがあるので、こういう完全再現は大歓迎。「ステージ上に4人以外の人間が参加する事に嫌悪感がある」って人はまずいないと思うので、今日を選んで大正解だった(って単に今日しか観れなかったんだけど、休みの関係で)。

  その後、静かめの曲が続く。"秋 -さらば遠い夢よ-"ではハプニングが。ワンコーラス唄い終わるか終わらないかで、宮本が歌をストップ。どうやらお客の仕草(動き?)が気になったらしい(笑)。気を取り直して、再び最初から唄い始め、今度は完奏。やれやれ。

  そして"マボロシ"の時には四重奏のストリングス隊が右側に登場。ブラスだけでなく、弦楽器まで用意するか‥‥すんげぇ豪華だな、今日は!? アルバムラストを飾るこの曲はやはり一種異様な凄みを感じた。激しい曲でもなく、穏やか過ぎるわけでもなく‥‥なのに宮本の歌だけはドライアイスのような刺激を我々に与える。メチャメチャ熱いんだけど、その熱さが聴き手の心に突き刺さる時には、熱さを通り越して冷たささえも感じさせる。そういう刺激。とにかく、新作の曲は宮本の歌がグ グッと心に突き刺さる。「GOOD MORNING」での突き刺さり方とはまた違うんだよね。勿論、こっちの札も宮本はずっと持っていたんだけど、ここまで徹底的にやったのは‥‥恐らく小林武史の影響なんだろうね。で、その小林のやり方と宮本との間に葛藤みたいなもんがあったはず。ここで形にされているものが必ずしも宮本が望んだ形100%とは言い難いけど‥‥けど伝わってきたよ。

  キーボードが加わったことで、ちょっとテンションダウンを感じずにはいられない"暑中見舞 -憂鬱な午後-"、アルバム後半のハイライトといえる"真夏の革命"(再びブラス隊が加わる)と勢いで押し切り、本編最後はしんみりと"普通の日々"で終わる。当然弦楽器隊が加わった形で。何か違和感あるなぁ‥‥こういう終わり方。だって小林武史っぽいんだもん、この終わり方(苦笑)。まさかセットリストにまで小林絡んでないよな!? そんな疑念さえあったけど、とにかく歌と演奏は素晴らしかった。

  アンコールを「第二部」と宮本が言った通り、本編とは流れが違うような感じだったアンコールは、ちょっと古いファンにはたまらなかったんじゃないかな? いきなり"金でもないかと"だもんなぁ‥‥一瞬、「あれ、これ何だっけ!?」って思ったもん、俺(苦笑)。その後、これまた懐かしい"浮雲男"(みんなもっと煙草を吸おう!とか言ってたっけ、宮本)、そして生ストリングスを加えた"昔の侍"を挟んで"優しい川"って‥‥一体何のツアーですか!?って感じ。ま、個人的には初めて生で聴くエピック時代の曲が多かったので嬉しいけど。

  その後、アコギを持って椅子に座った宮本。急に"今宵の月のように"を弾き語り。ワンコーラス唄ったところでエンディング。そのまま久し振りの"珍奇男"へとなだれ込む。歌の合間のコードストロークがカッティングがアルバムとは違ってて、一瞬ドキッとさせられる。この曲はバンドが加わってからの破天荒振りがとにかく凄い。初めてアルバムで聴いた時にも思ったけど、初めてライヴで聴いた時には更にそう感じて震えた‥‥こういう曲を演奏するエレカシって、本当にLED ZEPPELINみたいだなぁと。いや、本物のZEPをリアルタイムで観たわけじゃないので完全なる比較は出来ないけど‥‥こういうスタイルで、こういう演奏で、こういう歌を唄うバンドって他に思い付かないよなぁ。圧巻の一言。

  二度目のアンコールでは、そういえば今日やってなかったね?という印象さえ持った(逆に、それだけここまでの流れが圧巻だったと考えることもできる)"悲しみの果て"、そしてアルバム未収録の"ハロー New York!"でグルーヴィーなロケンローを聴かせ、最後の最後に名曲"あなたのやさしさをオレは何に例えよう"が登場。当然ブラスもストリングスも全部加わった超豪華バージョンで。総勢12人って‥‥昔のミスチルじゃないんだから(汗)。ま、この曲をこういった完全バージョンで聴くことも今後そうなないだろうから、かなり貴重だし、実際その凄さはハンパじゃなかった。楽曲の良さ、ノリの良さもあって、更に楽器隊の表現力や歌の凄みもある。何かさ‥‥ガストロだ、コレスポだって、そういうのに拘るのが馬鹿馬鹿しいと思える程に格好良かった。つうか、この日のライヴで新作「LIFE」全曲を生演奏で(しかも完全再現版で)聴いて、改めてこのアルバムの良さが見えてきた。うぁ俺、何で今までそれに気づかなかったんだろうね。きっと俺もガストロやコレスポに惑わされてたひとりなんだろうね。それと、小林武史っていう外部の人間が関わる事への危機感も。特に俺はミスチルファンでもあるから、小林ってプロデューサーがどういう仕事の関わり方をする人か、ある程度判ってるだけに余計心配だったのよ‥‥けど、そういう心配は‥‥少なくとも今日のライヴを観る限りでは無用のようだわ。つい最近までの「不良中年」的な初期衝動エレカシも勿論好きだけど、こういう「大人の男」をとことん感じさせるエレカシも好きだわ。きっと、以前の「愛と夢」の頃もこういう事がやりたかったんじゃないかなぁ‥‥ただあの頃は打ち込みに奔り出したり何やらで、結局それが空回りした感があるし。きっとこの路線をずっと続けることはないだろうけど、これはこれで俺、認められるよ。

  真性のファンの方々はどう思ってるか知らないし、知りたいとも思わないけど、俺はこれもエレカシの進むべき道のひとつだと思う。だってこういう面はずっと持っていたわけだし。ただ、それが歳を取ることによってなのか、それともプロデューサーによってなのかは判らないけど、そういう面が更に強調され、クドいくらいに前面に押し出された。それに嫌悪感を感じるのかもしれないね。まぁ楽曲そのものが嫌いっていうなら仕方ないけど、単に「こういうエレカシは嫌い」だからといってエレカシ自体を全否定することはないと思う。たった1枚のアルバムで(聴き手その人にとっては)失敗したからといってそれまでを全否定することはないんじゃないかな、と。これはエレカシだけに留まらずどのアーティストにも言えることなんだけど‥‥ ま、そういう人は次の曲やアルバムが異常に素晴らしいもの(というか、その人の感性にフィットするもの)だったりしたら、前回をなかったことにしてでも「○×サイコー!」とか言ってるんだろうけど。

  何も全てを肯定しろとは言ってない。けど、ひとつの躓きから全否定することもないんじゃないかな、と。今回のアルバム~ツアーで特にそう感じたな。さてさて、多くの「否定的なファン」の皆さんは今後どうなさるんでしょうか? エレカシの今後よりもそっちの方が気になる俺だったりして(笑)。


[SETLIST]
01. 奴隷天国
02. おはよう こんにちは
03. デーデ
04. 武蔵野
05. 女神になって
06. 部屋
07. 面影(おもかげ)
08. 秋 -さらば遠い夢よ-
 (途中で中断。アドリブの後、仕切直しで歌い直す)
09. かくれんぼ
10. マボロシ
11. 暑中見舞 -憂鬱な午後-
12. 真夏の革命
13. 普通の日々
--アンコール--
14. 金でもないかと
15. 浮雲男
16. 昔の侍
17. 優しい川
18. 今宵の月のように(宮本弾き語り)
19. 珍奇男
--アンコール--
20. 悲しみの果て
21. ハロー New York!
22. あなたのやさしさをオレは何に例えよう



▼エレファントカシマシ『ライフ』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 06 29 12:00 午前 [2002年のライブ, エレファントカシマシ] | 固定リンク

2002/06/23

メロン記念日「夏の夜はデインジャー!」発売記念ミニライヴ&握手会@神奈川・関内ホール(2002年6月22日)

  というわけで、メロン記念日の6枚目のシングル"夏の夜はデインジャー!"発売記念のイベントに行って来た。ハロプロ関係にハマってからはもちろんのこと、他のアイドルでもこのような(握手会やサイン会)イベントには参加したことが一度もない自分にとって、正に未知の体験。一体どうなるやら‥‥という感じで当日臨んだ。

  今回はとある方がイベントの整理券が1枚余っている、とのことで俺に譲ってくれたことから全てがスタートし、実際行くことが決まったのはイベントの2~3日前。当然知ってる人が一緒というわけでもなく、いつものハロプロ系ライヴと一緒でひとり参加することにした。

  まぁイベント参加への経緯はこの辺にして‥‥イベント全体の感想は日記の方に書いてるのでそっちを参考にしてもらい、ここではミニライヴそのものの感想を書いてみたいと思う(日記って何!?っていう人は、どこかに隠れているので探してみて下さい/笑)。

  イベント自体は19時30分スタート予定だったが、実際に俺が入場したのがほぼ19時30分(苦笑)。19時開場だったのだが、一瞬列が少し動いた程度で、それから30分近くそのままの状態。結果、20分遅れでイベントはスタートした。
  前説でソニーのスタッフらしき人が注意事項を説明。その後、会場が暗転してステージ袖から4人の人影が‥‥それぞれ個々の立ち位置でポーズを決めて、音楽が流れると同時にステージにスポットライトが当たる。当然1曲目は新曲"夏の夜はデインジャー!"だ。とにかくオーディエンス(というかヲタ/笑)の歓声がもの凄い。こんな狭い会場(キャパは約1000人程度とのこと)でハロプロ関係のライヴを観るのも初めてだったし、メロンヲタがこんなに集まるのを眺めたのも初めてのこと(つうか自分もそのひとりだんだが)。野郎の熱い(or暑い)歓声に驚くメロンの4人。終始笑顔で唄い踊る。途中で斉藤さんと大谷さんが向かい合って笑っていたが、ダンスでも間違えたのだろうか。それとは対照的に常にキリッとした真剣な眼差しで激しいダンスを見せるのが村田さん。新曲のTV出演時にも思ったけど、この曲での村田さん、えらいかっけー。俺の中でかなり株アップ。柴田は文句なしにカワイイ。しかし、PA不調なのか、前半はマイクを通した歌声が殆ど聞こえず、一瞬「口パク?」と思える程、カラオケとヲタの歓声にかき消されていた(途中でマイクの音量が上がり、何とか聴ける程度まで持ち直す)。あ、ここで唄われたのはTVと一緒で、2番を省いたショートサイズだった。

  歌い終わると、4人一列に並んでMC。とにかくヲタの歓声がデカ過ぎたり、いちいちメンバーの話に茶々入れたりで、何度も話が中断。それだけ観客側はヒートアップしてたってことだけど‥‥いくらファンイベントとはいえ、これはもう単独ライヴ並みのノリ。実際メロンの4人も「何だかメロン記念日の単独ライヴみたい」と嬉しそうにしていた。このMCでは主に自己紹介がメイン。

  MCを終えると、メロン怒濤のヒットメドレー。"This is 運命"と"さぁ!恋人になろう"の2曲を披露。共にCDと同じフルサイズだ(!)。これは正直嬉しかった。これまで同様のイベントにも参加したことなければ、春の平家さんとカントリーとの共同ライヴにも行けなかった俺は、ハロプロライヴやあややコンでのショートサイズでしかこの2曲を唄う姿を見たことがなかったからだ。とにかく、"This is 運命"でのテンションがハンパじゃない! この日俺は抽選で7列目の席をゲットできたのだけど、まぁあややコンの時よりも距離はあるにせよ、こんな間近で彼女達の唄い踊る姿を見れるというのは何とも嬉しいもんである。いや、嬉しいとかそういう次元じゃないな‥‥もう俺、何も考えられずに飛んだり踊ったり唄ったりしてたもん。そして"さぁ!恋人になろう"でのコールアンドレスポンスも鳥肌モノ。もうこの2曲は無敵だね!? 早くこのテンションを保ったアルバム&単独ライヴを体験したいもんだよ‥‥実はその日も案外近かったりしてね?

  2曲をフルで唄った後は、再びMCへ。ここでは先日放送された「うたばん」と、イベント前日に出演した「ミュージックステーション」等の裏話を披露。さすがに「うたばん」での『おまじない』については種明かしされなかったが(次の出演時までのお楽しみとの事)、まぁ聞いてこっちが幸せな気分になれたのだからよしとしよう(何じゃそりゃ)。
  そして話題は新曲のPVについて移り、撮影時のエピソードを個々に話していった。まぁこれから大阪や名古屋等でも同様のイベントがあるので、その内容について触れるのはここでは止めておこう(つうかひとつひとつ書くのが面倒なだけだが)。

  MCが終わると、何と早くもイベント最後の曲だという。当然ブーイングが起こるわけだが、まぁ19時半スタートでこの後に来場者全員との握手会が控えているのだから、仕方ない。最後に唄われたのは、この日最初にも唄った新曲"夏の夜はデインジャー!"のフルサイズだった。人前で唄うのはこれが初めてらしいが、やはり斉藤さん、途中で笑ってたけど‥‥間違えたの?(笑)まぁそれはいいとして、柴田の歌がかなりキツそうだった印象を受けた。踊りながら唄うと声量のなさが影響して、更に歌声が小さくなる傾向にあるんだな、彼女。まぁ梨華ちゃんと比べれば、踊りながら唄える分だけマシだと思うけど(どっちもどっちとか言うなそこ)、この大役をそれなりにキチンとこなそうとするその姿にはやはり見とれてしまう‥‥つうか可愛すぎだってば柴田。とかいいながら、俺の中ではこの日は斉藤さんを中心に回っていたんだけどな。

  ライヴ自体は約40分程度。イベントとしては長い方なのか短い方なのか、ちょっと判断がつかないが、かなり内容の濃いイベントだったことには違いない。たった4曲で40分なのだから、少なくともその半分以上は喋っていた計算になるわけだし。メロンの4人が話してる姿をこんなにも長時間見て聞いてられるというのは、ファンにとっては至福の時なわけで。

  それにしても‥‥握手会ついでのミニライヴでこんなホールを借りてしまうとは‥‥もしこの"夏の夜はデインジャー!"がトップ10に入ってそこそこ売れてしまったら、次の曲でもメロン記念日は新曲発表イベントをやるのだろうか? あややは「LOVE涙色」までそういうイベントやってたんだっけか?(ゴメン、「100回のKISS」の時やったのか俺知らないのよ)もしかしたら、これがこの手のイベントとして最後になってしまうのか‥‥そういう意味では非常に貴重な、本当にいいライヴを見せてもらったと思う。あれは間違いなく、イベントの延長としてのミニライヴではなく、ライヴのオマケに握手会が付いてきたようなもんだろう。それくらい、メロン側も観客側も素晴らしかった。

  次にメロンを生で観れるのは、3週間後に名古屋レインボーホールにて、かぁ‥‥(爆)


[SETLIST]
01. 夏の夜はデインジャー!(ショートサイズ)
--MC:自己紹介--
02. This is 運命(フルサイズ)
03. さぁ!恋人になろう(フルサイズ)
--MC:うたばんやMステ等出演時の裏話、PV撮影秘話等--
04. 夏の夜はデインジャー!(フルサイズ)



▼メロン記念日『夏の夜はデインジャー!』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 06 23 09:37 午後 [2002年のライブ, ハロー!プロジェクト, メロン記念日] | 固定リンク

2002/05/29

BLITZ BEAT HOLIC vol.3@赤坂BLITZ(2002年5月28日)

  ZIGGY復活!‥‥っていや、解散してたわけじゃないんだけど、とりあえずお約束ってことで。この4/1からいよいよ正式に「ZIGGY」名義での活動が再開され、スポーツ紙やオフィシャルサイトでは「ZIGGY開幕」っていう風に野球に例えてこんな表現されてます(じゃあ秋~冬はストーブリーグ繰り広げるのかい、とかいうツッコミはなしの方向で/笑)。いい感じじゃないですか、非常にやる気を感じさせる表現で。

  で、そのZIGGYさん達。既に新作のレコーディング中でして(ってSNAKE時代のラストアルバムが昨年の12月、森重氏のソロアルバムが4月に出たばかり‥‥何なんだ、このハイペース振りは!)、6月にはSNAKE時代にも演奏されていた"HEAVEN AND HELL"を先行シングル、7月には同名のアルバムをリリース予定‥‥ってことで、アルバム出るまでライヴはお預けかな!?とか3月にSNAKEのラストツアー観た時に思ったのだけど‥‥ツアー終了から約2ヶ月でもう戻ってきやがった(笑)。しかも、若手バンドとの対バン形式で。

  実は俺が観たこの日のステージがZIGGY名義での復活ステージ1発目ではなく、その1週間前にTVKの音楽番組「LIVE Y」の為にライヴ収録してまして(クラブチッタでだったかな?)。まぁ演奏時間自体は短いものらしかったのですが、お客からお金を取った形でのライヴは今回が最初ってことで、ZIGGYさN側としてもお客側としてもとても思う事が多かったんじゃないでしょうかね?(感慨深くなってたのは何も俺だけではないと思われ)

  が‥‥そんな感慨深さも、当日開場時間直前にライヴ会場前に到着した時にブチ壊されました‥‥客、少なすぎ!(苦笑)あのね、俺は当日の整理番号、B-32番だったのね。普通ブリッツって、AとBの整理番号分けがある時って、Aって1000人以上は確実にいたりするじゃない? なのにね‥‥Aの300番くらいまで呼びかけた時点で、もうBの人を会場に入れちゃうし(汗)。本当は最後の方に入場だと思ってたから、飯食ってゆっくりしようとか思ってたんだけど、着いてすぐに入場出来たし。しかも荷物も会場内のロッカー、余裕に使えたし‥‥けどそれ以前に客がフロアの1/3程度しか埋まってないので、荷物をロッカーに入れる必要もなかったけど。これっていろいろ原因があると思うんだけど、まず(1)ZIGGYの単独じゃない(知らないビジュアル系対バンが多すぎ)、(2)平日だし、開演時間早過ぎ(18時半開演って‥‥)、(3)告知少な過ぎ(知らない人の方が多いんじゃ?)‥‥等々。俺は結局、PAブース前を陣取ってゆっくり観戦させてもらうことに。客層は明らかに中高生がメイン。ファッションからして、如何にもビジュアル系ファンって子も多いし。そんな中、長髪金髪にぃちゃん達が少なからず見受けられ、ちょっと安心。


◎LAID

  全然知らないバンド。まぁバンド名から何となく、ビジュアル系かなぁ‥‥とは想像出来たけど、その通り、かな? けど、思ってた以上にハードロック色の強い編成(5人組、ツインギターバンド)と楽曲で、好感が持てそうかな‥‥と最初は思ったものの、いかんせん曲が‥‥いや、アレンジはいいと思うのね。俺は'80年代のジャパメタとか通過してきた人なので、その色を感じさせるバンドは今でも好きだし(例えば、先頃解散したSIAM SHADEとかは結構嫌いじゃなかったし)。だけど、歌メロが悪い。いや、悪いってのはちょっといただけない表現かな‥‥印象に残らないって方がいいかな。この日は余裕を持って観てたので、途中何度か目を瞑って耳を澄ませて歌メロ中心に聴いてたのだけど、ボーカルの歌唱力も並以下だし、そこにきて印象に残らないメロディーだったもんだから、かなり厳しかった。今日は大トリがポップな美メロを持ったバンドだけに、やはりどうしてもそこに耳が行ってしまうんだな‥‥

  あとね、最近の‥‥というか、XやLUNA SEA以降のバンドに多いことなんだけど‥‥MCでお客に対して「お前らよぉ」とか「おめ~ら」って言うの、どうなの? 少なくとも単独ライヴなら馴れ合いの中で何となく許せるんだろうけど、こういうイベント形式‥‥しかもあくまで今日の主役はZIGGYなわけじゃない? そういう客が大半を占める中、客に対して「おめーら」とかいうのは、俺は正直萎えた。最近のラウド系やパンク系バンドのMCが思った以上に客に対して丁寧ってのが多かったからかもしれないけど、いくら客が中高生の女の子が多いからといってこれは‥‥これはどのバンドにも言えたことなんだけどね。ちょっと嫌だった。

  あともうひとつ。これもどのバンドにも言えるんだけど、ノリが悪い客を乗らせようとしてMCで煽ったりするのはわかるんだけど、演奏を延々引っ張って客に無理矢理コールアンドレスポンスさせるのはやめた方がいいと思う。特にLAIDの場合はこの日1番目ってことで「ここでノリをよくしておかないと‥‥」って閉め感があったのかもしれないけど、あれはこういうイベントでは絶対にやらない方が得策。そんな事しなくても、曲と演奏とMCがしっかりしてれば、客の心は動くのだから。In the Soup観てみなよ? ジャンル的にはかなり違うかもしれないけど、彼等はその3つをちゃんと持ってるから。俺が過去観た2回のイベント(昨年6月の頭脳警察イベントと同年8月のRIJフェス)で、彼等はそれをやってのけてるんだから。

  ZIGGYとミスマッチだった、という一言でかたづけるのは可哀想だけど‥‥彼等の地元やインディーズ・ビジュアル界では有名なのかもしれないけど、本気で音楽で食っていきたいのなら、ここにいるような層をも巻き込まなきゃやっていけないという現実を、彼等はもう少し把握すべきじゃないかな?なんて思った。ファンが読んだらキレそうな感想だろうけど、特に思い入れもない人からすれば、あの日のライヴはこういう風に映ったんだよ、これが現実なんだよと。


◎J + Jenius

  当然このバンドも知らないわけで。前のバンドよりもヴィジュアル系っぽい印象。何か前にメジャーで活躍してたビジュアルバンドのメンバーが結成したバンドらしいけど、人気もLAIDよりありそうだった。ここは4人組で、何曲かボーカルもギター弾いてた。

  音的には、LUNA SEAの初期を思わせるとても怪しい雰囲気のものがメイン。1曲目からミディアムナンバーから始める辺りで、一瞬「おおっ!?」と気になったものの、途中でやっぱり上に書いたようなことをやらかいしたりで、一気に興醒め。ボーカルは野太い声で、まぁありがちかな、と。けど前のバンドよりは聴けた。ギターがよかったね、ここは。ちょっとPRESENCE ~ GRAND SLAM('80~'90年代に活躍したジャパメタバンドね)に在籍した白田くんをちょっとだけ思い出した(プレイ的には全然タイプが違うんだけど、何となく)。ディレイ、コーラスのかかったクリーントーンと、ディストーションやワウの使い分けがかなり上手かったし。まぁ気になったのはそのくらいかな。やっぱり実績がある人達が結成したバンドだけに、曲はいいものが多いと思ったんだけど‥‥まぁ2度と観ることはないと思う。


◎CHILD

  3バンドの中では最も人気が少なかったような。そして最もビジュアル色が薄いバンド。だってメンバーにスピッツのギターの人みたいな風貌の奴がいたりで(笑)。ボーカルも景山ヒロノブっぽいし('80年代ロックバンドのボーカルっぽかった)。曲もね、ビジュアル系ではなくて、もっと大きな意味での「ポップロック」だった。イントロダクションにテクノっぽいSEを使ってたので、ちょっとだけ期待したんだけど‥‥

  演奏は前座3バンドの中ではピカイチ。ドラムがかなりパワフルだったし、ギター2本の絡みも絶妙。ベースも時にスラップを取り入れたりで、かなり聴かせるバンドだった。ボーカルも最初ずっとロートーンで聴かせ、最後にハイトーンを使ったりして、とても考えてメロ作ってるなぁ、聴かせるなぁとか。MCも笑いの要素があったりで、きっと若い女の子(ビジュアル好きの)に敬遠されるんだろうなぁ‥‥とか思ったら、最後の方にはみんな一緒になって踊ってたわ。こういうのが普通なんじゃないの、前の2バンドさんとかよぉ(と悪態ついてみたりして)。

  ただね、このバンドも最後の曲でやっちゃったんだわ‥‥延々と、コールアンドレスポンスの要求を。あれは正直クドかった。そこまでの流れが非常によかったものの、あれだけ残念。だってあそこで俺の周り(恐らくZIGGYファン)、一気に温度が下がってたもん。それまではいい感じだったのに‥‥あそこをもう少し空気読んでサラリと流せれば、もっと良かったんだけどなぁ‥‥


◎ZIGGY

  それまで1/3入り程度で、フロアの前半分にしかいなかった客が、気付けばそこそこ埋まった状態になっていた。見渡せばスーツ来た人も多いし。やっぱり18時半スタートは早過ぎだよ、社会人にとっては。ZIGGYってことでやっぱり俺と同世代の人も多いだろうしさ。

  けど、思ってた以上に(SNAKEの時よりも)10代の女の子ファンが多かったんだわ(SHSのTシャツ着てるしさ)。それが嬉しかったなぁ‥‥だって10代のちっちゃい女の子が「森重さぁ~ん!」って黄色い歓声送ってるんだもん。そう、ZIGGYってのは常にそういう存在であり続けるべきなんだからさ。

  前回観た時にオープニングSEに使ってたANDREW W.K.がセットチェンジの間ずっと流れてて、その代わり今日のオープニングSEはTHE HIVESでした。AMERICAN HI-FIといいANDREW W.K.といいHIVESといい‥‥凄く判りやすい選曲(笑)。本当にロック野郎なんだな、この4人って思わされた瞬間だった。

  それにしてもJOEのドラムセットが‥‥かなりデカくなってる(笑)前回観た会場が異常に狭かったことも関係するんだけど、それにしてもこのバスドラ×2のデカさはハンパじゃない。そうそう、こうじゃなきゃ! メンバーがひとり、またひとりと現れ客に向かってガッツポーズ。そして最後に森重が‥‥スカジャンに革パン、サングラスという一昔前のZIGGYっぽい衣装。そして1曲目はSHS時代の"MELANCHOLIA"からという理想的なスタート。実は俺、始まる前はZIGGYの初期の曲からいきなりスタートするんじゃないかな?なんて深読みしてたんだけど、そんな読みはバカげたものだった。そう、ZIGGYもSHSも地続き。ZIGGYに戻ったからってSHSを否定するわけでもなく、逆に今までと何も変わってない。そこが信用できるとこなんだけどさ。このオープニングでちょっとウルッときそうになった(笑)。

  そして6月に出るZIGGY復活1発目のシングル"HEAVEN AND HELL"を披露。いや、特にアナウンスされたわけじゃないんだけど、サビの「天国と地獄の~」って歌詞でそうだと確信したんだけどね。いい曲。以前森重がこの曲を「ZIGGYとSHSとの橋渡し的曲」と表現したことがあったけど(実はこの曲、SHS初期のライヴから結構演奏されてた1曲で、これまで「納得いくアレンジができなかった」のでレコーディングされてこなかったそうだ)、今や「SHSから再びZIGGYへと繋ぐ橋渡し」となってるんだね、これが。アレンジは今の彼等らしいキメの多い、モダンな感じで好印象。歌メロはもう森重以外の何ものでもないポップなメロ。売れて欲しいなぁ、これ‥‥

  その後、久し振りの"BORN TO BE FREE"(12年振りにライヴで聴いた!)やSNAKE時代のお約束"POISON CHERRY"を挟み、ニューアルバム収録予定の新曲"AGAIN"を披露。かなりアップテンポの、SNAKE以降の彼等らしい1曲。いい曲だと素直に思った。今の彼等は本当にライヴバンドなんだなぁと思わせる1曲。

  この後、MCで現在アルバムのレコーディングが1/3終わった事や、今度のアルバムはいい意味で「ZIGGYらしくない」作風になるとか、かなり今の状態が充実してることを感じさせる発言を繰り返してた。そして9/8には野音でのライヴが決まったこと、特別な内容にすること、そして今日みたいな他の若手バンドとの対バン形式のイベントをこれからも沢山やっていくこと等を話していた。来月にはCRAZEなんかともやるらしいし。これはこれで面白いと面白いと思うんだけど‥‥本ツアーは何時になるんでしょうか? 単独で、納得いくまで観たいなぁ、今は。

  そして後半戦はベースとして正式加入した津谷くんが初めて提供した楽曲"誰も明日は知らないから"(でタイトルは合ってると思うけど、ちょっとうろ覚え)を披露。メチャクチャハードコアで早い曲。演奏難しそう。特に楽器隊のキメパートが多く、ドラムソロなんかもある見せ所/聴かせ所が多い曲で、森重も唄うのが大変そう(でもないかな?)。津谷くんは音楽的にも引き出しが多そうだし(元々グラムバンドの人だしね)、森重や松尾とは色の違うZIGGYがこれからは観れるかも。アルバムがかなり楽しみになったなぁ。

  その後はSNAKE時代のお馴染みに曲で最後まで大盛り上がり大会。嬉しかったことに、ビジュアルバンドを見に来たであろう制服を着た高校生が、ZIGGY聴いて踊ったり手扇したり(苦笑)してたんだわ。やっぱりさ、こうじゃなきゃ‥‥

  アンコールは1曲のみ。前回も最後の最後にやってた"WHISKY, R&R AND WOMEN"。今日は森重がかなり客にサビを唄わせる(それを要求する)機会が多かったけど、この曲のサビメロを変えたりして唄ってたことから察するに、ちょっと喉の調子が悪かったのかな‥‥なんて思ったりして。それでも、それを補うかのように広いステージを右に左に行ったり来たりして動き回ってたなぁ、みんな(JOE以外ね/笑)。松尾も津谷くんもJOEも、みんな笑顔で歌を口ずさみながら暴れまくってるし。如何にバンドの状態がいいかが嫌という程(笑)判ったわ。

  アンコールが終わった時点で、客電が点いて21時半にライヴは終了。前座は各30分、ZIGGYは45分程度だったのかな‥‥前座バンドがそれぞれ4~5曲だったのに対し、ZIGGYが10曲もやったのは単に曲が速くて短かったからと思われ(笑)。

  とにかく思ったのは、ZIGGYってバンドのポテンシャルが如何に高いかってこと。いくら20代の若いバンドが束になったって、経験と実力と今の勢い、全てがこんなにも違うのかって程に勝ってた。これは別に俺がZIGGY贔屓だからってことじゃなくて、冷静に観ても誰の目にも明らかだったと思う。ツアー中じゃなくてレコーディング中だったってことを差し引いても、レベルが違いすぎ。常にこんなにレベルの高いライヴが見せられるってのは、やっぱりスゲエよなぁ。

  今後、また何本もこういったイベント形式のライヴをやるみたいだけど、とりあえず現時点では単独ライヴは9/8の野音のみ。当然行くでしょ!


[SET LIST]
01. MELANCHOLIA
02. HEAVEN AND HELL [新曲]
03. BORN TO BE FREE
04. POISON CHERRY
05. AGAIN [新曲]
06. 誰も明日は知らない [新曲]
07. Stunt Flyers
08. BLACKOUT(失くした週末に)
09. STRONG WILL
—ENCORE—
10. WHISKY, R&R AND WOMEN



▼ZIGGY『HEAVEN AND HELL』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 05 29 12:03 午前 [2002年のライブ, ZIGGY] | 固定リンク

2002/05/21

FLASHCUBES@下北沢SHELTER(2002年5月18日)

  FLASHCUBESというバンド名を知ったのは、実は2ヶ月ちょっと前のことだった。たまたまトルちゃんと共にSNAKE HIP SHAKES(現ZIGGY)を観に行った時に、日本のFIRESTARTERについて話していた。丁度4月上旬に彼等のライヴがあるので、俺が行こうかどうか悩んでいたところ、「5月にアメリカのパワーポップの元祖的存在、FLASHCUBESが初来日してFIRESTARTERが前座に付く日が丁度土曜だから、それ行かない?」という流れになって、俺もご一緒させてもらうことにしたのだった。一昨年末辺りから、トルちゃんには本当にパワーポップ関係でお世話になっていて、昨年1月のTEENAGE FANCLUB来日時には、彼に5枚組のパワーポップMDを作って貰った程だ。

  ライヴが近づくにつれて、当日はFLASHCUBESの他に日本のパワーポップ/ガレージバンドが4バンドも演奏することを知る。知ってるのはFIRESTARTERのみ。この時点ではまだFLASHCUBESの音すら未聴だった。で、ライヴ観る前にどうしても音を聴きたくなって探すわけだが‥‥驚いたことに、FLASHCUBESとしての活動期間中、アルバムは1枚もリリースされておらず、シングルが2枚のみ。解散後にパワーポップのコンピレーション盤に未発表曲が幾つか収録されたりしていたそうだが、数年前にその活動期間中の音源をまとめたコンピレーション盤が出るまでは、FLASHCUBES名義のCDアルバムというのはこの世に存在しなかったのだ。そんな、いわば「パワーポップ界での伝説の存在」と呼べるようなバンドを、2002年に日本で観れるというのは、ある意味もの凄くラッキーなことなのかもしれない。

  丁度、この頃全く音に接したことのないバンドを観る機会が何度かあったので、今回もFLASHCUBESとFIRESTARTER以外については特に情報を得ることなく、真っ白な気持ちでライヴに挑むことにした。


◎FIRESTARTER

  当日、会場前に着いて出演順を知って驚いたのだが、何とFIRESTARTERがトップなのだ。いきなりお目当てのバンドを、しかもド真ん前で観れてしまうのだから‥‥どうしよう(汗)

  ライヴは淡々と、アルバム「FIRESTARTER」1曲目の"Keith Richards Man"からスタート‥‥した途端に、熱い、熱いぜ。ボーカル&ギターのFifiさんはとてもクールなイメージがあったんだけど、実際その通りの人で、けど唄い始めたらやはりそこはフロントマン。風格というか、独特な格好良さがあるんだわ。方やギターのFinkさんは正反対で、コードひとつ弾くにもビシバシアクション決めまくり。これがロックだぜ!と言葉ではなくて身体で表現してる感じ。そしてリズム隊‥‥ここのリズム隊がまたしっかりしてて気持ちいい。ベースは動きの激しいラインを的確に奏で、ドラムは淡々と叩いているようで、実はかなりデカイ音で叩きまくってる。このバンドはやはり、この「静と動」のコントラストがカッコイイ。クールだけど熱い、低温火傷しそうな内なる熱さ/鋭さ‥‥こんなにスゲェバンドがメディアから無視され続けてるってのがおかしいし、間違ってる!

  音はガレージパンク寄りのパワーポップ。アルバムを聴いた時は正直、単調な印象があったんだけど、ライヴだと全くそういった印象、全くなかった。とにかくあっという間の30分。もっと観たいというのが正直な感想。


◎ROCKBOTTOM

  続いてはROCKBOTTOMというバンド。その名前を聞いた瞬間に「ニヤリ」としたのは言うまでもなく、音を聴く前から既に俺の中ではストライクゾーンなバンドだった。実際、その直感に間違いはなかった。バンド名(間違いなくKISS初期の名曲"Rock Bottom"から拝借したのだろう。そう、俺が昔BLACK DIAMONDというKISSタイプのバンドをやってたのと同様に)から想像出来る音‥‥'70年代の王道パワーポップ&ハードロック路線なのだ。CHEAP TRICKやKISSといったバンドの名曲に匹敵するポップなメロディにパワフルな演奏。フロントのふたりが曲によってリードボーカルを唄い分ける辺りも然り。時々挿入されるツインリードなんて、まるでTHIN LIZZYだ‥‥そしてボーカル&ギターのINAGAKI氏の動き‥‥いちいちスゴイの何のって! ハイジャンプ等の決めが多くて、視覚的にも全く飽きさせず。常に目が彼に行きっぱなし状態。本当に好きなんだなぁってのが、痛いほどよく判った。

  そして何より凄かったのが、ドラム。キース・ムーン並みの手数の多さ/ハードヒットで、聴く者の目を/耳を惹き付けるわけで‥‥このバンドは本当に曲はいいし、見せるの上手いし。嗚呼、会場で売ってたデモCD-R買っておけばよかった(涙)

  そうそう、この日はもうひとりのボーカル&ギターのTOMMY氏(笑)の誕生日だったそうで「自分の誕生日に、憧れのFLASHCUBESと同じステージに立てた事を一生忘れない」って言ってたっけ‥‥羨ましい、心の底から。INAGAKI氏もそんなような事、言ってたっけ‥‥

  とにかく、ROCKBOTTOM。このバンド名、覚えておいて損はないと思うよ?


◎SNEEZE

  この日出演した全バンド、4ピースバンドだったんだけど、このバンド以外はボーカルもギターやベース弾きながらって形だったのに、このSNEEZEだけシングルギターでボーカルは楽器持ってなかったわけ。まぁそういうのが如何にもフロントマンっぽくていいんだろうけど‥‥残念ながら、俺はこのバンドからは何も感じなかったなぁ。トルちゃんも言ってたけど、全出演者中、このバンドだけちょっとレベルが落ちるかな、と。曲調も似たようなものが連発で(マイナーキーでパンキッシュ)、個人的にはちょっとここでダレる。FIRESTARTER、ROCKBOTTOMと思いっきりストライクゾーンなバンドが続いただけに、ここはちょっとキツかったかも‥‥で実際、特に印象にも残ってないし。

  ドラムがとにかく弱かったな、俺的に。他のどのバンドもスネアの音がビシバシ響いてたんだけど、一番前で観ててもこのバンドの時だけスネアの音がよく聞こえなかった。シングルギターバンドなのに。逆にラウドなFIRESTARTERやROCKBOTTOMではドラムがデカいくらいだと感じたのに‥‥音楽性を考えても、ここだけちょっと浮いてたしね?(パワポの要素は薄かったし)


◎SAMANTHA'S FAVOURITE

  このバンド、日本のパワーポップの草分け的バンドだそうで、実はここ数年活動休止状態だったにも関わらず、このFLASHCUBES奇跡の初来日に合わせて、この日から活動再開だったそうだ。

  で、実際にこの日初めて彼等の音に触れて‥‥まず、いきなりこの辺から客が一気に増えた。それだけ復活が待たれてたってことなんだろうな。始まった瞬間、後ろから押されまくり、客大合唱みたいな感じで‥‥で、その音も納得いく煌びやかなパワーポップサウンド。コーラス、メチャ上手なのよ! 多分、リバーブが強めにかかってるから余計に感じたんだろうけど、もうね、JELLYFISHかと思える程にゴージャスなのよ。適度にパンキッシュで、適度に優しくて、適度に爽やか。TFCをもっと骨太にした感じかな?

  ステージ袖に目をやると、FIRESTARTERのFifiさんが気持ち良さそうに頭振って聴いてるし‥‥そういえば、サマンサのOZAKIさんとウガンダさんって、以前FifiさんとTWEEZERSってパワーポップバンドをやってたそうな‥‥そういう横の繋がりも深いんだね、日本のパワポシーンって。

  とにかく、個々の演奏力もハンパじゃないし、曲も素晴らしいし‥‥って俺、ずっと誉めてばっかじゃんか。だって本当にスゴイんだもん。こんなバンド達が全く雑誌やメディアに取り上げられずにひっそり活動してるっての、何か間違ってない?(もっとも、FIRESTARTERは前身バンドTEENGENERATE時代には海外での評価も高くて、海外だけで40万枚ものレコード売り上げを記録してたり、サマンサも海外でライヴやったりして向こうでの評価がかなり高かったりするし。数年後になって「日本の伝説のバンド~」とかいって取り上げるようになってからじゃ遅いんだよ!?)


◎FLASHCUBES

  いよいよトリの登場だ‥‥まず楽器のセッティングをローディーらしきガタイのデカイ外人さんが行うわけだけど‥‥どうやら何かが違うらしい‥‥トルちゃんと「レスラーみたい(笑)」なんて話してたけど、やっぱりこのローディーらしき身体のデカイ人達が、かのFLASHCUBESのメンバーらしい(驚)。CDのライナーにあった写真をイメージしていた我々は、その変貌振りに軽い衝撃を受けた。いきなりカウンターかよっ!

  まぁそんな冗談はどうでもいいんだけど、メンバー全員が揃った時に、今回の招集を実現させた中上マサオ氏と、日本にFLASHCUBESの凄さを知らしめたオッサン(笑)が、今回の来日実現の裏話なんぞを話してくれた。そして、いよいよ‥‥"No Promise"からスタートしちゃうわけ。あの甘いメロディーがギュウギュウ詰めになったシェルターを包むわけよ‥‥みんな大合唱、勿論笑顔で。どの曲をどの順番にやったかは覚えてないんだけど、とにかくどれも名曲ってのだけは間違いなし。前半のハイライトといえるデビューシングル"Christi Girl"、そして俺が一番好きな"It's You Tonight"(超名曲!)の流れで俺、鳥肌立ったもん‥‥気付けば、ステージ一番前にはROCKBOTTOMのメンバーがクシャクシャの笑顔で唄ってるし、袖にはFifiさんが相変わらず頭を激しく振り、サマンサのOZAKIさんが泣きそうな顔で演奏を観てるし。FIRESTARTERのドラムとROCKBOTTOMのドラムもふたりでFLASHCUBESの曲に合わせてドラム叩く振りしたり唄ったり‥‥本当にFLASHCUBESは愛されていて、そしてこの来日というのがどれだけの意味を持つのかというのが判る瞬間だった。

  途中、何度かギターの弦を切ったりして、OZAKIさんのレスポール・ゴールドトップ、Finkさんのギブソン・エクスプローラーを借りて弾いてたりして。何か羨ましかったなぁ‥‥そしてTOMMYさんがステージに上げられて一緒に唄ったり、Fifiさんは酔った勢いで激しいポゴダンスして、天上に頭がぶつかりそうになるし(しかも加減知らず‥‥恐るべし)

  ラストのアンコールでは、曲の途中でRAMONES取り混ぜたりして、大興奮。メチャクチャ楽しかった。2度目のアンコールを求めようとしたら、先述の中上氏が登場し「時間の都合でこれ以上演奏できません」とのこと。この時初めて時計を見たのだけど‥‥既に23時10分前だったという(汗)。てっきり俺、まだ22時くらいだと思ってた‥‥要するに、それくらい時間を感じさせない、飽きさせないバンド達ばかりだったということだろう。恐らく時間にして、前座の日本のバンド群が各30分、FLASHCUBESが約90分程度といったところだろうか?
  この日演奏された曲の殆どが数年前にリリースされたコンピレーション盤「BRIGHT LIGHTS」と、来日記念盤「ROCKIN' OVER JAPAN」からの曲だったが、そんな中2曲程、9月にリリースされるという初の(驚)オリジナル・ファーストアルバムからも演奏されたが、過去の楽曲群に引けを取らない、逆に更に力強くてポップな面が強調された、純粋にいい曲だった。これはかなり期待していいんじゃないだろうか?

  というわけで、パワーポップ好きにとっては至福の4時間となったこの日のライヴ。共演したバンドのメンバーのみならず、あの場にいた数百人のお客にとっても一生忘れられないライヴになったはずだ。だって、この俺にとってもいろいろ考えさせられる、本当に内容の濃いライヴだったのだから。

  ‥‥さっ、早いとこバンドのメンバー探そ。

投稿: 2002 05 21 12:00 午前 [2002年のライブ, Firestarter, Flashcubes, ROCKBOTTOM, Samantha's Favourite, Sneeze] | 固定リンク

2002/05/04

FACTORY(エレファントカシマシ、インビシブルマンズデスベッド、downy、ナンバーガール)@フジテレビ(2002年5月3日)

  フジテレビで以前は月イチ程度で土曜深夜に放送されていた「FACTORY」という音楽番組をご存じだろうか? 勿論この番組は今現在も続いていて(関東地方ではこの4月から火曜深夜に30分番組として毎週放送)、今回俺が参加したのも、その番組の収録だった。

  収録とはいうものの‥‥噂には聞いていたが、普通のライヴイベントそのものだった。会場自体はお台場にあるフジテレビ局内の大きいスタジオにそのままあのセットを組み込んで、ステージ上には手際の良いスタッフが沢山いて(セットチェンジにどのバンドも15分程度だったことに驚く。フェス慣れしてるので、30分とか1時間とか当たり前だと思ってるし。まぁあれは野外とか大会場だからってのもあるんだろうけど)、非常に飽きさせない構成だった‥‥唯一、受付の午後3時から、ライヴ終了の午後10時まで、ずっと立ちっぱなしだった事を除いては‥‥あれはキツいって。フェスでもそりゃ疲れるけど、まだ途中で休んだり(座ったり寝転がったり)出来るし、何よりも同じ立ちっぱなしでもフェスは移動する為に歩いたり動いたりするから、同じ位置に立ちっぱなしの今回とは全く違うんですよ、疲れ具合が。正直、後半倒れそうだったもんなぁ‥‥

  まぁ冗談はこの辺にして(いや本気なんだけど)‥‥今回観た各アーティストの感想を簡単に書いて行きたいと思う。


◎スペシャル・オープニング・アクト

  前回の収録(4/19。ROSSOやLOSALIOSが出演。これも平日じゃなきゃ行きたかった‥‥)の際、当日会場でいきなりオープニング・アクトが付くことが発表され、しかもそれがモーニング娘。の安倍なつみだったという二重のハプニングがあったのだが、少なからず「また今回も娘。から誰かが‥‥」と期待していた人は多いようで、実は俺もそのひとりだったりした。

  会場に入った時、ステージ上にアコースティックセット(グランドピアノや譜面台に椅子、パーカッション等)を見つけ、今回も誰かやるんだ‥‥と期待に胸躍らせていた。圭ちゃんか、かおりんか‥‥なんて具合に。
  が、実際に登場したのは、FOLDER5のアキナだった。最初、ステージ後方のスクリーンにその名前が表示されても「AKINAって誰!?」って人が多かったようだ。名前が出る前に、その顔観て「アキナたん萌え~」とか言ってた俺って‥‥

  バックを務めたのは、ピアノが武部さん、パーカッション及びスタンディングドラムにスティーヴ衛藤、エレキベースに吉田健、アコギに蘭丸こと土屋公平、コーラスに愛しの加藤いづみさん。演奏された曲は、やはり今回も「古き良き時代の日本のロック」というコンセプトから、RCサクセションの"ドカドカうるさいR&Rバンド"と"いい事ばかりはありゃしない"の2曲。アキナの、子供の割にハスキーな歌声にこの選曲は合ってたように思う。かなり堂々としてたし、非常に好感が持てた。1曲目が終わった後にトラブルがあって、一生懸命MCで繋ごうと努力する姿が健気だったなぁ(可哀想だよな、スタッフのトラブルなのに)。

  しかし、個人的に一番嬉しかったのは、7年振りに間近で生加藤いづみさんを拝めたことでしょうか。相変わらず麗しゅうございましたが。


◎エレファントカシマシ

  15分程のセットチェンジを挟んで、今回のMCであるナンバガの向井が登場。相変わらず笑わせるMCで会場大賑わい。向井ってエレカシの「生活」が大好きなんだね。その話を聞いた時、妙に納得した。「男・宮本浩次35才~」ってMC、やたら多過ぎ。面白かったからいいけど。

  ちなみに、当日の向井の前説は以下の通り(「FACTORY」サイトより転載)。


  最初に登場するバンドは、男=宮本浩次=35歳が、この浮き世に向けてブッチかまします。宮本浩次の生活からにじみ出た、生まれ出た数々の名曲たち。思えば12年前、己の生活の心情の吐露を作品化した、すばらしい傑作アルバム『生活』というものがありましたが、この度、男=宮本浩次=35歳の現在の生活をありのままに、そしてやさしく、激しく唄った傑作アルバム『ライフ』を発表しました。

  宮本浩次が唄います! 吼えます! がなります! エレファントカシマシの登場だ、馬鹿野郎!


  とまぁ、とにかくエレカシである。てっきりトリだと思ってたら、いきなりトップバッターかよ‥‥こころの準備が出来てねぇってぇの‥‥と思ったら、聴き覚えのあるリズムをトミが叩き出す‥‥うげっ、いきなり"奴隷天国"かよっ!? なにげに初・生「奴隷天国」だわ‥‥超感激なんですけど‥‥けど、心の準備が出来てなかった分、ノるにノれなくて、ただ立ち尽くすのみな俺。いや、衝撃的だったんだけど。

  そのまま、これまたセカンドから"おはよう こんにちは"という反則技。やっぱりエピック時代の曲は否が応でも盛り上がる。そういうハードコアな作りだし。そして最近のライヴではお馴染みのデビュー曲"デーデ"へ‥‥そうか、これって3月に出た「SINGLES」からの選曲ってことなのか‥‥な? とにかく、来てよかったと思わされた瞬間だった。

  その後は、前日にリリースされたばかりの新作「ライフ」からの選曲。まだ1回しか聴いてなかったにも関わらず、耳に残った印象的な曲ばかりが演奏されたので、ちょっと安心。宮本曰く、今日は5/6からスタートするツアーの前哨戦らしいので、もしかしたら今回の選曲はツアー本編のショートバージョンといった感じなのかもしれない。

  興味深いのは、今回はステージ上にサポートメンバーがいること(キーボード)。最近ではA-DATを駆使していたが、新作の曲にはシンセやらブラスのパートが多いので、機械を多用するのではなくて、あくまで生身の人間を向かい入れた‥‥という点に非常に好意を持った。機械を多用すると、ライヴでのアドリブが効かなくなるので、これはこれでいいのでは?

  ラストは小林武史プロデュースシングル3部作。思ってた以上に"あなたのやさしさをオレは何に例えよう"がいい感じだったな。これが本ツアーでも本編ラストになるのかな。

  まぁイベントで45分のステージってこともあるし、新譜出た後なので古い曲が少なくなるのは判ってたけど、やっぱりガストロやコレスポのどっちかは聴きたかったなぁ‥‥


[SETLIST]
01. 奴隷天国
02. おはよう こんにちは
03. デーデ
04. 女神になって
05. 部屋
06. 秋 -さらば遠い夢よ-
07. 普通の日々
08. 暑中見舞 -憂鬱な午後-
09. あなたのやさしさをオレは何に例えよう


◎インビシブルマンズデスベッド

  このバンドに関しては全く知識もなく、名前を聞くのも初めてという状態。一応知らない人の為にオフィシャルサイトを紹介しておきましょう(→こちら)。

  ‥‥はい、ヴィジュアルを目に焼き付けましたでしょうか‥‥そういうバンドです。ただ、音は見た目以上に激しく、グラムというよりもエモがかったSONIC YOUTH的な轟音・爆音で、演奏もしっかりしてる、ただヴォーカルの彼が見た目以上に面白いキャラでして‥‥更に悪趣味の岡村ちゃんというか(いや、これは最高の誉め言葉なんだけど)。マイク股間に当ててしごいたり、ギタースタンドにマイクくっつけたり、スピーカーの上によじ登ったり、最後には布団持ってきて客席に投げ込んだり(爆)‥‥正しく布団がふっとんだといったところだろうか‥‥んなわきゃないし。

  個人的には進んで聴くタイプのバンドじゃないが、こういう機会でしか出会えない音だと思うので、それなりに堪能しておいた。好きな人は思いっきりハマるタイプじゃないだろうか?


[SETLIST]
01. 玉砕
02. 接触
03. 踊るオンナ
04. 限りないギター
05. 摩擦
06. 交わる吐息
07. デリー


◎downy

  名前だけは聞いたことあったが、このバンドもこの日初めて音に触れた。始まる前にステージ後方の壁に白い布を被せ、楽器のセッティングもステージ四隅にそれぞれドラムセットやアンプを置くといった感じで、始まる前からかなり風変わりな印象を受けた。

  で、実際に始まってみて、その印象は間違いではなかった。この日のライヴは常に明るい状態で進行していたのだが(あくまでテレビ収録がメインなので、通常のライヴより明るいのだろう)、downyの時だけ真っ暗に。ステージ上には4人(ボーカル&ギター、ギター、ベース、ドラム)しか目に入らないが、実際には5人組だそうで、残りのひとりはVJだそうだ。成る程、ステージ後方の白い布に音とシンクロするように映像が映される。まるでテクノ系のイベントにでも来たかのように。

  サウンド的には‥‥判りやすく言えば、RADIOHEAD以降のバンドということになるのだろう。ギター2本が複雑に絡み合い、ディレイだとかコーラスを多用し、それでいて轟音爆音だという。何となく「THE BENDS」辺りのレディヘみたなサウンドプロダクションだった。リズムもドラムとベースが複雑に絡み合ったり変拍子だったりと、どことなく「OK COMPUTER」以降のレディヘを思い浮かべる。ボーカルの線の細い歌声もまた、トム・ヨークのそれを彷彿させたし。

  ただ、まるっきりレディヘというわけでは勿論ない。曲調は独特な印象を受けるし、轟音に飲み込まれそうなボーカルも一聴して英語詞のようだが、実は日本語だったりするし(今日CDを買ってきて、初めてその事実に気付いたのだが)、かなり独特なバンドだと思う。

  面白かったのは、1曲1曲が終わった後、どこで拍手をしていいのか判らない観客。それだけヒンヤリとした緊張感が常に漂っていたということだろう。エレカシやナンバガで暴れようと思ってた若い子達にはこういうバンド、どう写ったんだろうか?(当然ながら、俺的にはストライクゾーンだったが)

  UKロック好き、レディヘファン、KING CRIMSON辺りのプログレ好き、そしてアブストラクト系テクノが好きでギターロックも行ける口の人に是非オススメ。


[SETLIST]
01. 酩酊フリーク
02. 葵
03. 野ばなし
04. 象牙の塔
05. 黒い雨
06. 無空
07. 左の種


◎ナンバーガール

  バンド史上最高傑作といえる「NUM-HEAVYMETALLIC」リリース後、最初のステージがこの「FACTORY」だった。勿論、レコーディング終了後にも幾つかのイベントをこなしているが、我々がその全貌に触れてからという意味では、まさに初お披露目と言えるだろう。個人的には、今年聴いた中でブッちぎりのトップ、いや、早くも今世紀を代表するロックアルバムだと思っている。それくらい凄い内容なのだ、このアルバムは。

  司会アシスタントのキタキマユが登場し、向井の代わりにMCを務める。そして登場したナンバガ‥‥ドラムセットがやけにステージ手前にあるのだが‥‥実は、そのくらいしかまともに覚えてなかったりする。というのも、演奏が始まった途端に俺、頭が真っ白になるくらいの轟音にやられ、そして気持ちよく踊っていたからだ。曲、なにやったっけなぁ‥‥"TATTOOあり"とかはやってたなぁ‥‥新作からは"CIBICCOさん"、"MANGASICK"、"delayed brain"とかかなぁ‥‥あ、当然名曲"NUM-AMI-DABUTZ"も。後はそのシングルのカップリングとかかな?(買ってないので判らない)

  最後は"OMOIDE IN MY HEAD"(実際にはラスト前だったみたい。熱くなっててもう1曲やったの忘れてた/汗)、そしてアンコールに"鉄風 鋭くなって"。これはよく覚えてる(だって一緒に唄って踊ってたから)。全然ライヴレポートらしいこと書けてないが、そのくらい久し振りに熱くなったライヴだったってこと。普段ライヴ観てても、一瞬素に戻る瞬間ってのが一度はあるんだけど、それがなかったもんなぁ‥‥45分、本当にやったの? 実は20分くらいしかやってないんじゃないの?なんて思った程で。そのくらい内容の濃いライヴだった。
  とにかくね、各メンバーの演奏もいいし(特にひさ子さんは更に凄いことになってたような)、向井のMCも相変わらず素敵だし、音は馬鹿デカいし、曲は抜群にカッコイイし‥‥まさかこのバンドがこんな風に化けるなんて、去年の夏、誰が想像した!?

  ナンバガについては‥‥言葉で表現する以上にアルバム聴け、と。昨年夏のフジロックでのステージより、更に凄いことになっていた。こりゃ単独公演、観なきゃマズイだろう‥‥そう思わせるに十分なライヴだった。

  MCに向井が決まった時点でトリが決まったのか、それともアルバムを聴いたスタッフが決めたのか判らないが‥‥正直に言う。大好きなエレカシが‥‥いくら"奴隷天国"を演奏しようが‥‥完全に霞んでしまった程、今のナンバガの勢いは凄い。悪いことは言わない。絶対に今回のツアー、観ておいた方がいい。仮にもロックファンを自称するあなたなら‥‥


[SETLIST]
01. TATTOOあり
02. CIBICCOさん
03. NUM-AMI-DABUTZ
04. FIGHT FIGHT
05. delayed brain
06. MANGASICK
07. OMOIDE IN MY HEAD
08. I don't know
--アンコール--
09. 鉄風 鋭くなって

投稿: 2002 05 04 05:27 午後 [2002年のライブ, downy, インビシブルマンズデスベッド, エレファントカシマシ, ナンバーガール] | 固定リンク

2002/04/14

松浦亜弥 ファーストコンサートツアー2002春“ファーストデート”@赤坂BLITZ(2002年3月31日)

  松浦亜弥っていうのは、もはやアイドルという存在を超越しつつあるような気がするんだけど、みんなはどう思う? 例えばモーニング娘。と比べてみると、やっぱり全然違う地点にいるような気がするよね。今の娘。が完全なるエンターテイメント集団としてのKISSのような存在だとすると、あややは孤高のカリスマ、完璧なまでに演じきっているという意味で全盛期のデヴィッド・ボウイを彷彿させると思う。いや、違うな。もっとこう、「俺イズム」全開っていう感じ?‥‥長渕剛や矢沢永吉みたいな感じかなぁ。とにかく、あそこまで「自分が大好き」「私が、私が」と前面に出ていっても、全然嫌味じゃなくて、むしろ爽快感すら感じさせる存在。しかもそれをやってるのが、やっと芸歴1年に達しようという15歳の少女だという現実。実はこの辺が、俺があややに本気で入り込めなかった理由のひとつでもあったりしたわけです。曲は好きになっても、アイドルとしての「萌え要素」にまでたどり着かない。それは、俺が入り込む隙を感じさせない「ひとつの完成したサイボーグ」を観ているような感覚を受けたのです。

  さて、そうは言いながらも俺はあやや初のツアーをこの目で確認すべく赤坂ブリッツへ行ってきたわけです。整理番号A-300番台ってことで、かなり前まで行けたわけですが‥‥1~2メートル前にあややがいるわけですよ、あのへそ出した下着みたいな格好で。ここで普通だったら萌えるわけですが‥‥上記のように、俺はあややには萌えたためしがないんですよね、マジで。カワイイとは思いますよ。けど、何度か言ってるけど‥‥完璧過ぎるんですよね、彼女は。その表情・仕草、全てが。そういう見方しか出来なくなってる自分自身もどうかと思うんだけど、やっぱり唄ってる時の表情とかも自然さを感じない。"♡桃色片想い♡"みたいな曲なら判るんですよ、ああいうアイドルアイドルした動きや表情。けど、アルバムのバラード調の曲とかでシリアスで作った表情されると‥‥う~ん‥‥ってなってしまうんすよ。

  ライヴは上記の"♡桃色片想い♡"からスタートという、まさに理想型でした。客の熱気も凄いものがあって、最初の数曲ではかなり厳しかったです(ちなみに俺はステージ向かって左寄り、ほぼ2~3列目辺りをキープ)。スタンディングやライヴハウス慣れしてない客が多かったためか、ちょっと空いてる位置に移動しようものなら、鬼の形相で睨まれたり、ライヴが始まるともの凄い勢いで後ろから突進してきて前の人間潰そうとするし‥‥まぁそんなのは最初だけで、途中から息切れしたのか、かなり楽に観られましたが。こちとらWiLDHEARTSで最前陣取ってあばらにヒビ入れた経験の持ち主だってぇの!(笑)

  シングル曲以外は比較的ミディアム~スロウな曲が多いアルバム「FIRST KISS」。やはりというか、1曲目をピークにどんどんスロウに移行していき、聴かせる曲がメインに。歌の合間にフェイクとか入れるわけですが、それにどうも不自然さを感じてしまうのは、やっぱり先の先入観のせいかな?

  そうそう、この日のライヴでは平家のみっちゃんが司会進行をしていて、MCでもあややに質問を投げかけたりして、場の空気を和ませてました。途中、「クイズミチヨネア」なる某人気クイズ番組のパクリがあったりもしたっけ。そして当然、平家さんの歌コーナーも。やはり貫禄ですかね、聴いてて気持ちいいし、安心する歌唱力。当然あややの歌も上手いんだけど、平家さんとの違いは「歌の温かみ」かなぁ? これも先入観からくるものなのかも。最後の方でみっちゃん、歌詞間違えて苦笑いしてました。それくらいハッスルしたんでしょう。いやぁ、みっちゃん改めて見直した。もっとちゃんと応援しようよ、俺。

  そして、待望のメロン登場! 今回のライヴも、メロンがゲストで出るからチケット取ったようなもの。あやや単独のみだったら行ってなかったかもって位、今の俺の中ではメロンの評価は高いのです。下手したら娘。本体を追い抜く勢いさえある程に。で、メロンの4人+みっちゃん+あややで、三人祭の"チュッ!夏パ~ティ"を「6人祭」として披露。ピンクのヅラを被らないあややが唄うこの曲もまたいいなぁとか、柴田こそ三人祭に入れるべきだったなぁとか、目の前にいる斉藤さん、セクシーやなぁとか、そんなことばかり考えてました。あ、斉藤さんと目があった(笑)。何度か「ひとみちゃ~ん!」と呼びかけると、驚いたようにこっち向いて微笑んでくれました(間違いなく俺に/爆)。

  この後は、期待のメロンの歌。てっきり"さぁ!恋人になろう"のみだと思ってたら、嬉しいことに"This is 運命"とのメドレー形式でした。やっぱりクラブクラスで聴く"This is 運命"は最強ですね。4人は横浜で観た時よりもデカくなってました。やはり売れてきたり知名度が高くなってきたことに伴う自信でしょうか、すごく楽しそうに、しかも堂々と唄って踊ってました。そこが松浦亜弥のステージだろうが娘。のステージだろうがお構いなしに「私達メロン記念日、何か文句ある?」と言わんばかりのオーラで。お客もあややに対するのと同じだけの声援を送ってました(少なくともフロア前方では。が、やはりというか‥‥あやや相手ともなるとヲタ以外の一般客も多いわけで、後方や2階席は「?」って感じで冷え切ってたみたいです)。頑張れ、メロン記念日!

  後半戦はデビュー曲"ドッキドキ!LOVEメール"~"絶対解ける問題X=♡"という盛り上げナンバーでフロアを沸かせ、名曲"100回のKISS"を完璧に唄い上げ客のハートを鷲掴み。もはやロックアーティスト並の力技。
  などと感心してる中、この日唯一、ほんの一瞬「15歳の素の松浦亜弥という少女」を垣間見れた瞬間がありまして。"トロピカ~ル恋して~る"の2番のサビで歌詞を間違ってしまうわけですよ、あの完璧アイドルサイボーグあややが。すると、瞬時に表情が素の「わっ、やっちゃった♪ど、どうしよ~キャー(は~と)」みたいな慌てた表情になって、もうメロメロになって唄えなくなっちゃって。たった数行の歌詞だったけど、その飛んだ箇所での彼女を観た瞬間‥‥萌えたね、マジで。あ、変態とか言うなそこ。ライヴ中盤にメロン記念日が登場するまで、俺の中ではどこか冷静な部分が常にあって‥‥そういう理由から100%完全にライヴにのめり込めなかったんだけど、メロンではっちゃけて、そして数曲してからそのアクシデントがあって‥‥これがなかったら俺、「今後はあややは歌だけでいいや」って完全に決めつけてたかも。優等生過ぎる彼女が唯一見せた隙。そこに萌え要素を感じてしまう俺はやっぱりおかしいですか?(そりゃさ、チャーミーもドジしてる時の方が萌えるしね‥‥)

  たった一瞬の出来事だったけど、俺にはそれだけで十分だったね。ああ、まだ15歳だもんなぁ、って。矢沢でも長渕でもボウイでもないんだ、たった15歳の女の子なんだなぁって。それが判っただけでも満足だったなぁ。勿論、全体の出来も大満足だったよ。100%入り込めないって書いてるけど、実際には歌に聴き入ったりしてたわけだし。最後の"LOVE涙色"も、アンコールでの完全唄い上げ系バラード"初めて唇を重ねた夜"も、そして最後の最後に盛り上げた"笑顔に涙 ~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~"も。1時間50分、殆どの曲がフルコーラスで唄われた、娘。とは違った説得力を感じさせるいいステージだと思いました。行って正解だったね。

  そんなわけで、6月の国際フォーラム追加公演には行かないけど、次のツアーがあるようだったら‥‥また行ってみたいなと思うわけです。もうこんなに至近距離で観れる機会はないだろうけどね。そしてそういう距離感で彼女の素の部分をマジマジと観れたってのは、貴重だよね。

  今後、どんどんあややの「俺イズム」は巨大化していくと思うけど(既にその兆候は見えてますが)、そしてこの日目撃した「松浦亜弥という15歳の少女」はどんどん影を消していくだろうけど‥‥これからどんな風に大きくなっていくのか、ちょっと興味深いなぁ。娘。とは違った形で応援していきたいと思います。


[SETLIST]
01. ♡桃色片想い♡
02. オシャレ!
03. 待ち合わせ
--MC--
04. 私のすごい方法
05. そう言えば
06. S君
--MC:クイズミチヨネア--
07. ワンルーム夏の恋物語 [平家みちよ]
--MC:メロン記念日登場--
08. チュッ!夏パ~ティ [6人祭:松浦+平家+メロン]
09. メドレー/This is 運命 ~ さぁ!恋人になろう [メロン記念日]
10. ドッキドキ!LOVEメール
11. 絶対解ける問題X=♡
12. 100回のKISS
13. トロピカ~ル恋して~る
14. LOVE涙色
--アンコール--
15. 初めて口唇を重ねた夜
16. 笑顔に涙 ~THANK YOU! DEAR MY FRIENDS~



▼松浦亜弥『ファーストKISS』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 04 14 07:11 午後 [2002年のライブ, ハロー!プロジェクト, メロン記念日, 松浦亜弥] | 固定リンク

2002/03/25

SLIPKNOT JAPAN TOUR 2002@東京ベイN.K.ホール(2002年3月23日)

このライヴって本当なら11月中旬に行われる予定だったんだよね、今更ながら。セカンド「IOWA」が発表されたのが8月下旬(海外は9月上旬だったかな?)、そしてその狂ったアルバムがビルボードのアルバムチャート第3位に初登場し、現在までに50万枚以上ものセールスを記録し、先日のグラミー賞ではメタル部門にもノミネートされる程(って去年もノミネートされて受賞してたっけ。「この賞をIRON MAIDENに捧げる」みたいなコメント残してたよね?)、一般的には認知されたといっていいSLIPKNOTだったのだけど、丁度アルバムリリースと時同じくして、例のアメリカ同時多発テロが起こり、それによる報復攻撃が始まり、情勢がかなり悪くなってしまい、多くのアーティスト達が海外ツアーをキャンセルする結果に。このSLIPKNOTも同じようにツアーを延期するわけです。ある意味、そんな時期だからこそ一番ライヴやりそうなイメージがあったんだけどなぁ(そういう意味では、その時期に海外ツアーを結構したSLAYERってホンモノだなぁ、と。勿論、そういう要素だけでどのバンドがホンモノでどれがニセモノって線を引くつもりはないですよ)。で、そういう諸事情があって‥‥個人的にはアルバムリリース当時の熱が冷めつつある時期だったのと、今月に入って素晴らしいライヴを既に2つ(SNAKE HIP SHAKESとBUGY CRAXONE)も観ていてお腹いっぱいなのと、来週には松浦亜弥(そしてメロン記念日も)単独ライヴが控えているという要素が重なって、非常に気が乗らない状態だったのです。それにアルバム自体、1ヶ月近く聴いてないし(会社の先輩に貸したっきり)、ラウド系自体興味が薄れつつあるし。そういう精神状態で挑んだという事実を前提に、以下のライヴレポートを読んでってください。

結局、日本ツアーは4ヶ月後の3月に再セッティングされたわけですが‥‥ゼップとかチッタといったクラブクラスでの追加が決まってるし(苦笑)。まぁいいや、デカイ会場で観る彼らを体験してみたかったし。昨夏のサマーソニックでの熱演を耳にしてるだけに、やっぱり大会場であのバカっぷりを味わってみたいし。

会場はN.K.ホール。ディズニーランドの隣だ。方やファンタジーの国、方や悪魔の覆面キャラクター。なんという素晴らしいセッティング(笑)。これをセッティングした奴は非常に判ってるなぁ、と当初関心したもんだったなぁ。当日は修学旅行生やら小学生やら親子連れやらの中に、明らかに異質の集団が‥‥ツナギ着てガスマスクした奴ら(爆)とかいるんだもん。いやはや、既にKISSやヴィジュアル系のライヴ、あるいは辻加護のコスプレしたモーニング娘。のライヴと同質の空気を感じるわ。

実は上記のような精神状態にも関わらず、いざ会場のある舞浜駅に近づくにつれ、妙に殺伐とした気分になってったんだよね、俺。もう瞳孔開きっぱなし、みたいな?(笑) いや、ディズニーは大好きなんですが、今日だけはそういう気分になれなくて。観るもの全てが「敵」に見えてくるような空気感が既に出来つつありまして。もうね、ナイフみたいに尖っては触るもの皆傷つけた、みたいな?(爆) 勝手にそんな風に出来上がってて。で、駅から外に出ると、いきなりコスプレ集団だもん。肩すかし(笑)いや、楽しいんだけどね?

最前ブロックの120番台という恐ろしい整理番号だったんだけど、まぁ気乗りしなかったので会場に着いたのも開場時間を回ってからだったし、会場入りしてからもビール飲んだりして‥‥で、飲み始めてから車で来たことを思い出したりして(苦笑)。まぁ終わる頃には酔い冷めるだろうって感じで。1時間くらいロビーでタバコ吸ったり酒呑んだりして時間潰して。スタート15分前にフロアに入って、ブロックの最後方を陣取って前座のAMERICAN HEAD CHARGEの登場を待ったわけです。


●AMERICAN HEAD CHARGE (18:00~18:50)

このバンドに対しては何の予備知識もなく、唯一判ってることは「アメリカのラウド系バンド」「アルバムジャケットが戦車」というふたつのみ。ライヴ前に予習しようかどうかで悩んだけど、先にアルバム聴いてガッカリするのも何だったので(笑)、いきなりライヴに臨むことに。

開演時間5分前に暗転し、スモークがステージ上に充満、怪しいインダストリアルノイズが延々流れる‥‥そのまま5分近く(苦笑)。結局バンドメンバーがステージ上に現れたのは定刻通り。1曲も知らなければメンバー構成も知らない俺。思いっきりいかつい小汚い野郎が5人くらいでラップメタルみたいなのをやるのかなぁ?くらいにしか思ってなかったんだけど、なんとビックリ。7人もいました。しかも左右にキーボードが各1名(計2名)って‥‥最近の流行ですか、大所帯って。

ボーカルはPANTERAのフィル・アンセルモ的風貌、ベースの人はそのまんまいかつい感じのスキンヘッド。ドラムはよく見えない。ギター二人は‥‥ゴスメイクしてました。しかも内ひとりはモヒカン‥‥キーボードふたりに至っては両方モヒカンでした(汗)。マ、MARILYN MANSONのフォロワーだったのですか??

音は上に挙げたように、MARILYN MANSONに影響を受けつつも、昨今のラウド系サウンドがメイン。ただ、キーボードふたり(ひとりがピアノ系でもうひとりがサンプリング系らしい)がいい仕事してて、普通のラウド系に終わってないんだわ。ボーカルもただがなるだけじゃなく、いきなりメロウなパートが入ってきたりで、非常に楽しめました。ゴス要素があるバンドってだいたいはマンソン系に流れてくと思うんだけど、こういうのも新鮮ですね。しかもこの人達、(アルバムを後で買って知ったんですが)リック・ルービンのとこなんですね。ああ、納得。そういう「いい意味でのメジャー臭」がしたもんなぁ、SYSTEM OF A DOWNと同質の(タイプは全然違うけど)。

左側のキーボードの人が椅子を投げたり、キーボードをスタンドごと振り回したり(笑)して、かなり笑わせてもらいました。が‥‥50分はちと長かったんじゃないでしょうか? アルバム1枚の新人には長すぎると思うんだけど(しかも前座で)。確かに曲調の幅はけっこうあるんだけど‥‥これはアルバムにも言えることなんだけど‥‥その割には、50分も惹き付けるだけの魅力がまだ弱いような気がするな(アルバムなんてボートラ含めて17曲79分だもん。とても新人バンドのファーストアルバムとは思えない。しかもフルで聴くにはかなりキツかったなぁ‥‥)。悪いバンドじゃないんだけど、これからの存在かな? まぁアルバムよりもライヴの方が断然良かったので、俺としてはかなりの収穫でしたが。トリビュート盤にも結構参加してるみたいで、MARILYN MANSONやMINISTRYの各トリビュート盤で"Irresponsible Hate Anthem"と"Filth Pig"をカバーしてるみたいなので、新人らしくそういう曲やってもよかったんじゃ?なんて思ったりして。ま、最初っからそういうカバー曲に頼る最近の傾向に反してアルバムもオール・オリジナル曲、ライヴもカバー一切なしだったのには好感持てたといえば持てたけどね。


●SLIPKNOT (19:30~20:50)

そんな感じで意外と冷静に観てたAHCのライヴ終了と同時に、大音量でAC/DCの"For Those About To Rock"が流れ出す‥‥そしてステージ前にSLIPKNOTのロゴマーク(ペンタグラムに「S」の変形ロゴ)が入った幕が下りる。オオッとどよめく会場。否が応でもテンションが上がる。気付けばスカスカだったブロック後方にドンドン人が入ってくる。ああ、SLIPKNOTのみ目当ての人も多いんだな?‥‥ここからセットチェンジに約40分を要したのだけど、かなり人が入ってきて「これ、落ち着いて観てる場合じゃねぇかも‥‥」って感じに。

19時半を回った頃に再び暗転。例の新作S.E.が流れ出す‥‥幕に内側から光が当たり、うっすらと人影が映る。楽器を抱えた、明らかに頭部が常人と違う人影が‥‥(笑)

そしてS.E.終了と同時に幕が一気に落ち、同時にあの名曲"People=Shit"がスタートする。さすがにメンバーが9人もいると、常に同じ場所にいる奴はドラムくらいで、始まった途端に左右にいるパーカッション担当やターンテーブル担当は持ち場を離れ、暴れまくり。パーカッション上で後尾する奴ら(爆)もいれば、客を煽る奴もいる。最初は俺、後ろで傍観するくらいの気持ちだったんだけど、気付けば人をかき分け前の方へ移動してるし。寂の「People=Shit!」も一緒になって連呼連呼! うぎゃ~、滅茶苦茶楽しいじゃねぇか、これ!(笑)

そのままの勢いで"Liberate"やら、ファースト以上にハードコアなセカンドの中でもかなりポップなメロを持った"Left Behind"、"Get This"等のファストナンバーを交えて、ショーは非常にいい流れで進行していく。途中、左右のパーカッションがせり上がったり(KISSのドラムセットみたいにね/笑)、くるくる回ったりするエンターテイメント要素も満載。そうそう、ステージ後方のバックドロップ(ボンドのロゴマークとかが描かれた大きい幕)もライヴ中、何度も変わったよなぁ‥‥

そしてお約束のコリーの日本語MCも健在。「サワゲー」「トベー」「ナカユビタテロー」「シャガンデ~、トベー」といったサマソニでもお馴染み(笑)のものから、「マタトウキョウニヨンデクレテ、アリガトウ」という挨拶とか「コノキョクハ~」といった曲紹介まで覚えてやがるし。もはやKISSのジーン・シモンズ「アナタハウツクシイ」を越えたね、ある意味(笑)。

中盤の異色作"Iowa"(途中まで)や"Purity"でどんよりした空気感を作った後で、ドラムソロがスタート。正直、俺の中でドラムソロをやっていいのは、コージー・パウエルとトミー・リーだけ、みたいな法則が勝手に出来上がっていたんだけど‥‥いやぁ、やられました。ドラムセットが天にせり上がるのは判るんだけど(しかもくるくる回りながら)、その後の展開は想像もつかなかった‥‥いや、ドラマーが背もたれ付きの椅子に座ってる時点で「あれっ、どっかで観たことあるぞ、これ?」くらいには思ってたんだけど‥‥ドラムセットがそのまま観客側に向かって90度前方に倒れるという、正しくMOTLEY CRUE時代のトミー・リーが'85年のツアーでやったことを再現しているのです! しかもトミーと違う点は、90度傾いたドラムセットが再びそのままの状態で360度くるくる回るという(ご理解いただけました?)オマケ付き(笑)。既にこの会場にいる10~20代前半のファンは、MOTLEY CRUEが昔、そんなことばっかりやってたなんて知らないんだろうなぁ‥‥なんて思ったら、ちょっぴりブルーに。いや、いいんですけどね、本家がもうやらない以上は。LUNA SEA時代の真矢くんもアルバム「STYLE」のツアーで、トミーが'87年のツアーでやった360度全方向回転ドラムセットでソロやってたし。トミー・リーは既にドラマーではなくて、ラッパーですから(苦笑)。こういう要素ひとつを取っても、如何にSLIPKNOTというバンドが客を楽しませる事に徹しているか、それが度を超しているかが伺えると思うんだけど‥‥これ観て楽しめない奴は、人生の半分を損してるよ、俺から言わせてもらえば(あ、これ、また問題発言ですかね?/苦笑)

ドラムソロはほんの数分だけだったけど、あの見せる要素が強かった分、あっという間に終わったって印象が強い。そのまま再びバンドメンバーが戻ってきて、あの印象的なドラムンベース・サウンドが‥‥ファーストで俺が最も好きな曲、"Eyeless"だ。モッシュしまくり、ヘドバンしまくりの俺。いやぁ~、まさかライヴ前はこんなことになるなんて思ってもみなかった(苦笑)。本気で楽しいです。バンド側もノせるの、上手いし。やってる音楽こそエクストリームでブルータルでハードコアだけど、その精神性は俺が大好きでガキの頃から聴いてきたKISSやMOTLEY CRUEといったバンド達と基本的には一緒なんだよね。そう、現存のアーティストでいったら‥‥同意してもらえるか判らないけど、ギターウルフやモーニング娘。と同等の、過剰なエンターテイメント精神を感じるんだよね。掲示板の方であいださんも書いておらましたが、全くその意見に同意しますよ!

後半はキャッチー(だけどヘヴィネス)な曲を連発。サビがメロウな"My Plague"、「555って言ったら、お前ら何て言うか判るよな?」という事前確認すら既に必要ない"The Heretic Anthem"(さすがに日本語で「ゴーゴーゴー」「ロクロクロク」ってやられたのには笑いましたが)、そして本編ラストはファーストからのヒットナンバー"Spit It Out"と"Wait & Bleed"を連発。"Spit It Out"中盤ではお約束のオーディエンス全員を座らせて、「シャガンデ~、トベー」のアクションで盛り上がり(ブロックって柵の中だから、全員が座ると後ろの方の人までしゃがめないんだよね/苦笑)、"Wait & Bleed"では唄い出しをオーディエンスに唄わせ、しかもみんな唄えてるという感動的な場面も。前座での50分すら長く感じた俺が、ここでは時間すら忘れて大暴れしてるんだから、如何にこのバンドが人をノせるのに、楽しませるのに長けているかがお判りいただけると思う。

アンコールを求める声や拍手は異常に盛り上がってた。そしたらすぐにファーストアルバム冒頭に収録されてるS.E.が流れ出した‥‥このバンド、アンコールやるっていうイメージなかったんだけど、ここまでサービス精神旺盛だと、もう恐れ入りました、ゴメンナサイと謝るしかない。"(sic)"では再び暴れまくり、本当に最後の曲"Surfacing"ではお約束の「ナカユビタテロー」で、両手の中指を立て、それを天にかざす俺‥‥そんな俺も今年で31歳。素敵な1年が送れそうです(爆)。

完全燃焼したバンドは何度もオーディエンスに対して感謝の言葉を述べ、挨拶をする。満足し切ったオーディエンスはそんなバンドに対して大きな拍手を送る。そして会場が明るくなる‥‥時間にして約80分。長すぎず短すぎずで、丁度いい長さじゃないだろうか? 考えてみれば、最近のラウド系バンドの単独ライヴって、実はこれが初めてなんじゃないかな、俺? フェスではレイジやらLIMPやらTOOLやらいろいろ観てるし、ここまで盛り上がる前にはMARILYN MANSONの初来日とかも観てるんだけど‥‥だから比べようがないんだけど、個人的には1時間半くらいで丁度いいと思うなぁ。逆に1時間くらいだと物足りなさを感じるんだろうし、2時間やられると体力的にキツくなるだろうし。そういう意味では、非常に考えられてるなぁと思った。演奏された曲も、2枚のアルバムから半々程度で、ポップな曲が多いファーストと、異常にブルータルな曲が多いセカンドとでバランスが取れてたんじゃないかな? まぁこの辺は人それぞれの好みがあるだろうから、一概には言えないんだろうけど。

ただ、やはり何度でも言いたいのは、彼等はあのマスクにツナギを着た時点で、既に勝者だったんだよね。後はどれだけ興味を持った人間を満足させるか。初期の彼等ってステージ上で喧嘩みたいに大暴れして血流して、みたいな暴力的なイメージがあったんだけど、ここまでデカくなるとやはり違うよね。その変化を良しとしない人も多いのは承知の上で言うけど、俺はこういうSLIPKNOTを完全支持したいと思う。子供騙しかもしれないけど、そういう子供騙しを真剣にやれるかどうか、そこの違いなんだと思う。だからこそKISSやMOTLEY CRUEはあの時代に支持されたんだし、ギターウルフにしろモーニング娘。にしろそれぞれのオーディエンスに支持されるんだと思う。そういう意味では、コリーの「ナカユビタテロー」も、セイジの「ディズニーランド、ベイビー」も、モーニング娘。の「WOW WOW, YEAH YEAH!」も、方法論が違うだけで、みんな同じ方向に向かってるんじゃないだろうか?と思えてくるんだけど‥‥どうでしょう?

俺はライヴ後の、周りにいた子達の笑顔を信じたいと思うな。それが全てじゃない?


SLIPKNOT @ Tokyo Bay N.K. Hall. 3/23/2002
01. (515) ~ People=Shit
02. Liberate
03. Left Behind
04. Eyeore
05. Disasterpiece
06. Purity
07. Gently
08. Turntables Solo
09. Eyeless
10. Iowa (Intro) 〜 Drum Solo
11. My Plague
12. The Heretic Anthem
13. Spit It Out
14. Wait & Bleed
 [Encore]
15. 74261000027 ~ (sic)
16. Surfacing



▼SLIPKNOT『IOWA』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2002 03 25 01:31 午後 [2002年のライブ, American Head Charge, Slipknot] | 固定リンク

2002/03/24

BUGY CRAXONE LIVE TOUR 2002 "This is NEW SUNRISE"@下北沢SHELTER(2002年3月15日)

  2002年に突入して早くも1/4が経過しようとしているが、既に今年の名盤の1枚と呼んで差し支えないだろうBUGY CRAXONEのサードアルバム「This is NEW SUNRISE」。このアルバムを引っ提げたツアーを幸運にも観ることが出来た。東京方面への数日に渡る出張がなければ、今回の参加は考えられなかっただろう。激務で文句ばっかり言っていたが、たまにはそういう環境に対しても多少は感謝すべきなのかもしれない。

  会場は東京・下北沢シェルター。下北自体が4~5年振りなのに、シェルターとなると‥‥どれくらい振りだろうか? 地理感が曖昧になりつつも、何とか会場にたどり着いた。整理番号が200ヒト桁台だったが、まぁどうせ後ろでゆっくり観るつもりだったので、18時40分頃に会場前へ。かなり長蛇の列で、当日券目当ての人間までいる。実際、19時ちょっと前に入場したものの、かなりギュウギュウ詰めの状態で。何もしないのに汗が出る程。ビールで喉を潤しながらスタートを待つ。

  開演時間を10分程回った頃だろうか、急にS.E.の音がデカくなり、PRIMAL SCREAMの"Shoot Speed / Kill Light"が流れ始める。曲に合わせてバンドメンバー男性陣3人が現れ、客を煽る。向かって左側がギターの笈川、右がサポートベーシストの野崎。彼ひとりパンキッシュなイメージで、ちょっと浮いてる感じ。ドラムの三木は前方の人だかりで殆ど見えない状態。そして最後に紅一点、鈴木が現れる。イメージ通り、華奢で小さい。ブロンドに染めたストレートのロングヘアが様になってる。ギターを受け取り、軽く挨拶。「今夜は私達と君ら、互いの気持ちを確かめ合おう」というような事を言ってから新作トップの"New Sunrise"でライヴはスタート。いきなり会場はヒートアップ気味。俺の後ろにいた人達が前へ押し寄せてきたので、流れに巻き込まれないようにステージ真向かい後方へ移動。この日の時点で新作しかちゃんと聴き込んでおらず、ファーストとセカンドを数日前に買ったものの、出張疲れで殆ど聴いていなかった。ファーストをちゃんと聴いたのって、リリース当時だから‥‥2年以上も前の話。殆ど記憶に残ってなかった。そんな感じなので、完全に様子見状態。鈴木は何度もモニタースピーカーの上に乗って、後ろの方ともコミュニケーションを取ろうとする。何度もノリの悪い俺らの周り(苦笑)に煽りを入れるのだけど‥‥ゴメンなさいノリ悪くて。

  そのまま間髪入れずに新作からの"No idea"へと突入。新作の曲を演奏する鈴木の表情は非常に自信に満ち溢れていて、時には満面の笑みさえ見せる程。女性ボーカルものに弱い俺としては、途中何度も胸キュン状態に陥る(笑)。
  それにしても、このバンドはボーカルもいいけど、バックも素晴らしい。特にドラム。リズム感もジャストでパワーもありフレーズも豊富。タイプは違うが、俺の中ではMO'SOME TONEBENDERのドラムに匹敵する上手さだった。リズムが走るわけじゃないのに、ドラムがグイグイ引っ張ってく感じ。そうそう、こういうバンドが好きなんだよな、俺。とにかく安心して聴いてられた。
  その反面、ベースはちょっと弱かったしリズム感が悪かった気がする。サポートだと普通テク的なものを求めて引っ張ってくると思うのだが、きっとこの人を選んだ理由ってキャラだったんだろうな?と思わせる程、そのステージングは他の3人よりも派手だ。客の煽りといいアクションといい‥‥と思ったら、活きが良かったのは最初の数曲のみで、(まぁ中盤の曲調がミディアム系が続いたのもあるが)途中で息切れした印象を受けた。汗ダラダラで疲れましたって感じ。ドラムがジャストなタイプなのに対し、このベースは前のめりで突っ走るタイプなので、何度も噛み合ってない箇所が見受けられた。次のツアーやアルバムもこの人でいくのだろうか? 更にワンステップ上を目指すのなら、他の人間を捜した方がいいような気がするのだが‥‥
  そしてギターの笈川。新作を聴いて鈴木の歌以外で最も耳を惹き付けられたのが、この人のギタープレイだった。エフェクトを多用するタイプで、ちょっとRADIOHEADのジョニーを思い出してしまう程に多彩な「色」を持ったプレイヤーだ。この日のライヴでも、いろんなエフェクターを多用して、とてもシングルギターバンドとは思えない程の演奏を楽しませてもらった(基本的に鈴木は歌に専念し、ギターは数曲で弾くのみだった)。

  アルバム未収録の曲を何曲かプレイした後に(しかも"青空"なんて、スタジオ録音と全く違ったアレンジで演奏されたので、つい最近他のファンサイトでこの曲について触れられるまで気づきもしなかった程だ)、新作からの"O.M.D."を演奏。アルバムではaudio activeのリミックスワークが活きた作りとなっているが、ライヴでは装飾を出来るだけ排除した、シンプルなダブソングと化していた。

  この後、出来たばかりの新曲(タイトル不明)も登場。新作の延長線上にあるアッパーなロックチューンで、何となくTHERAPY?がパワポ路線に走った頃の曲に似てなくもないな?なんて思った。シングル収録のVELVET UNDERGROUNDのカヴァー"Sunday Morning"等も登場。カヴァー曲なんてやらなくても十分じゃない?って程にこのバンド、曲のバラエティーが豊富だ。特にファースト~セカンドの曲は、どんどん手を加えられて原曲が判らなくなるような新しいアレンジになっているものもあった。更に曲間にインプロっぽいソロプレイも入ってくるし(或いはあれすら計算?)‥‥「常に進化するバンド」なんてキャッチコピーがあったけど、正しくその通りだなと実感。アルバムだけでは見えてこなかった部分を目の当たりにすることができた。

  後半はシングルにもなったセカンド収録の"虹"や、ファースト1曲目の"ことり"等お馴染みの曲もバンバン登場し、個人的に新作の中で最も好きな"悲しみの果て"(勿論エレカシのあの曲とは同名異曲)、サビのアレンジが全く違うパンキッシュな"月光"等を熱演。本編最後は確かシングル収録の"枯れた花"だったと記憶している(ここまでの曲順、かなり曖昧)。最後にはただ傍観していた俺も調子に乗って、拳を振り上げる始末。すると、ボーカルの鈴木と目が合ってしまい(そんな気がしただけだろ?とか言うなそこ/笑)、ノリの悪かった後方も最後には大ノリとなっていたのを目にし、満面の笑みを見せる。会場が一体になったところで、ライヴは一旦終了。当然、観客はアンコールを求める手拍子を始める。

  すぐにメンバー全員が「AUDIENCE! This is OUR SUNRISE.」とプリントされたツアーTシャツを着て登場。すると、前方からハッピーバースディの歌が始まる。どうやらこの日はギターの笈川の誕生日だったらしく、ステージにはプレゼントが投げ込まれる。更に驚く事にこの人、31歳って‥‥俺とひとつしか変わらないのか‥‥鈴木が20代前半だったので、もっと若いバンドだと思っていたのだが(苦笑)、そうか‥‥何か余計に愛着が湧いてきた(笑)。
  アンコール1曲目は、デビュー曲にして俺が彼等を知る切っ掛けとなった"ピストルと天使"。グランジを通過したUKロック‥‥所謂「強弱法」を活用した楽曲なのだけど、悪い曲じゃないんだけど、やはり最近の曲と比べるとちょっと弱いかなぁ‥‥なんて気も。けど、あのギターソロパートでの、正しくレディヘのジョニーみたいな轟音プレイは鳥肌モノで、その後の鈴木の囁くような歌もセクシーでカッコよかった。けど、演奏や歌はスタジオテイク以上の爆発力なので、プラマイゼロかなぁ、と。

  続いて、最初は何の曲だか全く判らなかった、セカンドからの"夢想家"。あの印象的なガガッガッガッガッガッガッ‥‥っていうパートで初めて気付いたという。ホント、セカンドの曲は特にアレンジし直されてて、上手い具合にバンドと共に成長している。もうアンコールでは俺、気持ちよく踊ってた。

  最後の最後に、バンドは完全新曲の"Your Sunrise"を披露。これは今後の彼等の新しいアンセムソングになるかもしれない、そんな名曲だった。ライヴは「BUGY CRAXONEの新しい『夜明け』」を告げる"New Sunrise"で幕を開け、最後に「じゃあ、君達の『夜明け』はどうなのよ?」と問いかけるように"Your Sunrise"で閉める‥‥って歌詞は聴き取れなかったので勝手な憶測でしかないのだけど。とにかく初めて聴く曲にも関わらず、会場はこの日最高のボルテージでライヴを盛り上げた。あんなにギュウギュウのシェルターも初めてだったし、あんなに盛り上がったシェルターも初めてだったかもしれない。やる側も観る側も満足のいく、素晴らしいライヴだったのではないだろうか?

  曲数自体は15~6曲だったが、1曲1曲が長い曲があったりするので、終わって地上に出た時には既に21時近かった。結果、2時間近く演奏していた事になる。1時間ちょっとかなぁ?とか思ってたのに‥‥それだけ飽きさせない、内容の濃いライヴだったと言えるだろう。

  ボーカルの鈴木は終始、「今夜は私達と君ら、互いの気持ちを確かめ合おう」というような事を何度も口にした。互いの気持ちを確かめ合い、通じ合う。完全に解り合う事は出来ないのかもしれない。しかし、解り合おうという気持ちさえあれば、近づくことが出来る。そしてより一体感を感じることが出来る。この日、俺はそういう瞬間を何度も感じた。そしてそれは鈴木の笑顔が全てを物語っていたのではないだろうか。


[SETLIST]
01. New Sunrise
02. No idea
03. キラキラ
04. 青空
05. 罪のしずく
06. O.M.D.
07. タイトル不明(新曲)
08. Sunday Morning
09. 虹
10. ことり
11. 悲しみの果て
12. 月光
13. 枯れた花
 [Encore]
14. ピストルと天使
15. 夢想家
16. Your Sunrise(新曲)

投稿: 2002 03 24 12:00 午前 [2002年のライブ, BUGY CRAXONE] | 固定リンク

2002/03/11

SNAKE HIP SHAKES -NEVER SAY DIE TOUR 2002-@市川CLUB GIO(2002年3月9日)

  10代の頃に憧れたアーティストが今、過去に自分が立ったのと同じステージに立って唄っている現実に直面した時、人はどういう心境なんだろうな‥‥ここ数週間、ずっとこのことばかり考えていた。そう、ZIGGYの変名バンドであるSNAKE HIP SHAKESが、自分が過去に何度かライヴを行ったライヴハウスでライヴをやるというのだ。千葉県にある市川CLUB GIO、そして横浜 CLUB24‥‥どちらもバンド/ソロを通じて何度もステージで唄ったし、また他のアマチュアバンド‥‥それこそアマチュア時代のGLAY等現在第一線で活躍しているバンドが、集客に苦戦していた時代をこの目で目撃した場所でもあるのだ。そんなハコで、ずっと憧れていたZIGGYを観ることになろうとは‥‥正直な話、複雑な心境だった。目と鼻の先程の距離で観れる喜びと、「ZIGGY」という冠がないと、或いは時代の流れでこういう小さなハコでしか演奏できないのかという悲しみとで‥‥

  最初行くつもりはなかったのだが、この4月からSHSは再びZIGGYにバンド名を戻すという話を知り、だったらSHS時代を体験しておこう、それにZIGGYに戻ったらもっと大きなハコに戻ってしまうだろうし‥‥という邪心が働き、最近ZIGGYに興味を持ちだしたトルちゃんをも巻き込んで、約8年振りにGIOに足を運んだ。

  ライヴ1週間前にチケットを取って、愕然とする。整理番号38番って‥‥そんなに客が入ってないのか? それともキャンセル分なのか!?‥‥いや、そう思いたいよ‥‥マジで悲しくなってきた。確か200人は楽に入るハコだったと記憶していたのだが(自分達のライヴでもそれくらい入っていたはずだし)‥‥

  当日、トルちゃんが交通事情で開場時間に30分程遅れることとなり、チケットを持った俺は入場せずに彼を待つこととなる。会場前には軽く50人は列を作って並んでいた。ちょっと一安心(けどバス停の隣だったので、もしかしたらそっちだったりして‥‥なんて考えてまた悲しくなったりも)。無事18時10分頃に会場入り。地下へ降りる階段やそこに貼られたバンドのポスターやメンバー募集のビラ‥‥全てが懐かしい香り。感慨に浸る暇もなく、扉を開けると‥‥人、人、人。正直嬉しかった。整理番号通りなら一番前でも観れたのにとか、そういった気持ちは全くなかった。想像を遙かに超える人が集まっていたのだ。どうやらSHSとしてのライヴはこの市川を含めても残り3回ということもあって、特に当日券で入場した人が多かったようだ。それに今回のツアーは非常に評判が良いという話も耳にしている。缶ビールを一気に飲み干して、会場に流れるAMERICAN HI-FIのリズムに合わせて身体を動かす。スタートするまでトルちゃんと雑談。

  考えてみれば、ZIGGYは11年振りなのだ。4人時代の活動休止前の代々木以来‥‥あれが'90年秋だもの。あんな1万人クラスでやってたバンドなのに‥‥なんて考えないようにしてたのだが、どうしてもその「事実」だけが頭の中を駆け巡る。酔ったせいもあって、更に高速で駆け巡る‥‥

  場内のS.E.が急にデカイ音になり、かかってた曲もそれまでのAMERICAN HI-FIから、話題のANDREW W.K.の小楽曲"It's Time To Party"に変わる。ステージ上にベースの津谷、ドラムのジョー、ギターの松尾が現れる。俺のポジションはステージ向かって右側、松尾側だ。手を伸ばせばステージに届く距離。表情はおろか皺や毛穴まで見れるポジションだ‥‥みんな髪の毛ツンツンで化粧してバッチリきめてる。こんな小さなハコだろうが、やはりロッカーとしての拘り、ステージに立つ者としての気合いを感じ取った。
  1分半のその曲が終わった途端に、バンドの演奏がスタートした。驚いたことに、1曲目は新作からのバラード"RAIN"だった。イントロと共にボーカルの森重が登場‥‥モロにマイケル・モンロー(HANOI ROCKS)、11年前観た時と何ら変わってない、いや、あの頃よりも更に格好良くなってる気が。もう40間近だというのに、デビュー当時から体型もイメージも全く変わってない。一時期単発にしたりとか迷いの時期もあったようだが、そういうのは全て吹っ切れてるんだろうな、この人。サングラスをかけているので、その視点がどこに向けられているのかは判らなかったが、気持ちよさそうに唄う。ドラムとベースは殆どPAを通さない、生音に近い状態で、かなりデカイ音だった。松尾はBURNNYの松尾モデル(青や黒のレスポールタイプ)を、歪み系はマーシャルから、クリーン系はフェンダーのアンプから出しているようだった。とにかく、狭いステージ上を松尾と津谷は行ったり来たりするし、ジョーは的確ながらも派手なプレイで聴かせるだけでなく魅せる方にも力が入ってるし、森重は‥‥本当にこの人の歌は凄い。「凄い」の一言に尽きる。昔のようにスティーヴン・タイラー的シャウトはしなくなったものの、フェイクに頼らない「歌」を思う存分聴かせてくれる。

  バンドの象徴ともいえるナンバー"SNAKE HIP SHAKES"から怒濤の攻めが始まり、シングル曲"RIVER OF TEARS"やアルバム未収録曲の"Fallen Angels"といったアップテンポなポップナンバーで客を温めた後に、新作からの高速ナンバー"Inside, Outside"ではとうとうダイブする客まで現れる。まさかZIGGYのライヴでダイブ客を見ることになろうとは‥‥スゲエいいよ、この感じ!

  ここで一旦MCが。「ボチボチ行こうか」とか「ダラダラ行きます」といった肩の力が抜けた発言。特にSHSとしてのラストツアーだからといって気負ってるといった印象は受けなかった。一歩間違えば「手抜き」と勘違いされてしまいそうな発言だが、ここまでの演奏と歌を体験すれば、それが何を意味するのかはお判りだろう‥‥そんなアットホームな空気感が気持ちよい。
  そしてここでの森重の言葉で、この日のGIOには350人以上もの客が入っているという事実まで知ることになる‥‥俺も興奮したが、森重も興奮してるようだった。しかも客のノリも抜群だし。まだうろ覚えの曲ばかりだったが、唄えるところは一緒になって唄った。周りを見回すと、ZIGGY時代からのファン(恐らく俺と同世代だろう)や、明らかに最近ファンになったと思われる10代の子達まで、本当に幅広い。いい曲を持ったバンド、いいライヴをやるバンドはこういうファンに支えられているんだなぁと実感した瞬間だった。

  "DEADEND KIDS"から何曲か、落ち着いた曲調が続く。新作からのミディアムナンバー"翳りゆく夏に"での、一言一句に魂を込めるかのように丁寧に唄う森重。思わず聴き入ってしまう。この辺りから松尾はレスポールからテレキャスターに持ち変えるのだが‥‥リズム隊の音がデカすぎるので、線の細いテレキャスターのクリーントーンが殆ど聞こえない。歪みもハーフトーンぽくて、やはり音圧が薄い。仕方ないといえば仕方ないのだが(自分もテレキャスをよく使うのでその問題によくブチ当たる。よく判るよ)。予想外だった"BRAND-NEW KICKS"のような後期ZIGGY的ポップナンバーも聴けたのは、嬉しい誤算だった(もっとも演奏はイマイチだったが)。

  再びMCに入り、メンバー紹介。とにかく森重、笑顔が多いし、昔よりも言葉数が多いのが意外だった。それに以前はあまり喋らなかった(イメージが俺の中にある)松尾も、合いの手を入れるかの如く喋る。髪を切りすぎてスガシカオに似てしまったと森重に言われる始末(しかもスガさんの顔を知らない松尾)。森重は何度も何度も「いいですねぇ~」を連発。この日の客のノリを大いに気に入ったらしい。他にも「今年はライヴを100本くらい出来るようなバンドになりたい」とか「テレビに出てる奴らを否定するわけじゃないけど、自分らも昔テレビに出て、人気が出て、けど3ヶ月もしない内に離れていったりというのを通過してる。今の俺らはお金を払ってライヴに足を運んでくれるお前らの事を一番信じてるよ」なんてセリフが。会場からは大きな拍手が。もしかしたら彼等にとって、こういう状況になったことはある意味良かったのかもしれない。改めて自分達の信念を再確認できたという意味で。時代や流行に流されずに、頑固一徹に「ZIGGY印」を守り通してきたわけだし。それがこうやってライヴの動員に表れているわけだから。後はそれをどうセールスに繋げるか‥‥テレビに出ずしてね。

  MCの後から後半戦。新作の頭3曲をアルバム通りの曲順でプレイ。特にZIGGY印の名曲"MELANCHOLIA"では再び大盛り上がり大会に。その後初期の"Stunt Flyers"(スカ的リズムが心地よい)や"ACCEL"といったハードコアに近い高速チューンを挟みながら、新作からの曲を惜しみなく披露。途中、森重が曲順を間違えたりとか、常に笑いが絶えないステージ上。何の曲だったか忘れたが、松尾がテルミン?のようなものをソロの時に使うのだけど、それに触れようとした瞬間、固定されていたそれが床に落ち‥‥拾い上げるものの、ソロは終わりに近づき、後ろを向いてジョーと笑う松尾。なんかいい雰囲気だなぁ~と、こっちまで笑顔になってくる。本編最後は"STRONG WILL"で一旦終了。息つく間もない程の怒濤の攻めだった。

  当然ここでアンコールを求める声が挙がるのだが‥‥途中で袖にいたスタッフがマイクを握って、「ステージダイブはしないでください。SHSはそういう方向を目指しておりません(ここでフロアから拍手が)。SHSはみんなが笑って楽しめるライヴ作りを目指しています」云々の事が伝えられる。彼等のライヴでダイヴは是か非かというのと別の次元で、ここでこういうアナウンスをすべきだったのか、するなら最初にすべきだったのでは?という声を、後にネット上で幾つか見かけた。確かにあそこでああいうアナウンスをしてしまったが為に、1回目のアンコールのテンションは少し低かったように思う。俺はSHSのライヴは初めてだったので、毎回ダイヴがあるものだと思ってたら違うのかな? 毎回そういう事実があるのなら、開演前に注意すべきだろう。けど、もし今回初めてで、それをライヴ中に注意したなら‥‥バンド側のテンションも、客側のテンションも下がってしまったのではないだろうか? 森重が何度も「いい感じ」と言ったように、この日はステージ上もフロアも、非常にいい感じだったに違いない。だからこそ、その空気を壊したくなかったのではないだろうか? ステージに戻った森重の「まぁ、そういうわけです。個人的には(ダイブがあるような)そういうライヴも嫌いじゃないんですが‥‥辛い顔してる子達を見てるのは辛いからね。みんな楽しくやりたいし」という言葉が全てだったのではないだろうか? 俺は森重の言葉を支持したいと思う。

  さて、そんな感じで始まったアンコールは「久し振りにやる曲」という"PRIDE ~It's only a love song~"からスタート。シャッフルのリズムが気持ちいいポップナンバー。そうそう、森重は本編とは衣装を変えていた。ピンクのファーを髪に巻き付け、まさにマイケル・モンローそのもの。これが様になるんだから文句のつけようがない。
  客側のテンションが少し下がったこともあってか、続くバラードナンバー"CLOUDY SKY BLUES"は気持ちよく「歌」を堪能することができた。最後はアルバム未収録"HAPPY GO LUCKY"のシンプルなR&Rで終了。

  再びアンコールを求める声。今回はさっきよりも更に大きい声だった。ステージに戻った森重は「SHSとしてはあと数回のライヴを残すのみだけど、ZIGGYに戻ってもこれまで通り‥‥ってこれまでもずっとZIGGYだったんだけど」というような発言を。そして「ここでちょっとZIGGYの曲を何曲か‥‥」沸き上がるオーディエンス。松尾が聴き覚えのあるアルペジオを‥‥ZIGGYのライヴを体験したことのある人ならすぐにお判りだろう、ファーストアルバムからの"HOW"だ。戸城の曲だろうが、ZIGGYの曲に変わりはない。フロアからはそれまでで一番の大合唱が。イントロの静かなパートを森重と交互に唄いきり、バンド全体が加わるアップテンポなパートへ。ジョーのドラムでは初めて聴くわけだが、ビートに重みがあるという違い以外は特に違和感を感じなかった。
  そのままアルバム通りに"CRISIS"に‥‥! スゲェなぁ、おい! もうフロアは大興奮。もう俺ももみくちゃ‥‥更に森重「次は‥‥デビュー曲」と一言。あの印象的なリフが‥‥嗚呼、とうとう演奏された"I'M GETTIN' BLUE"‥‥!! 恐らくこの日一番の大歓声&大合唱だったはずだ。ここまであまり触れずにきたが、ベースの津谷は本当にいいベーシストだとこの日実感。終始笑顔でベースを弾き、動き回り、コーラスに加わる。ルックス的にも役割的にも、YELLOW MONKEYのヒーセにそっくりなんだよなぁ‥‥マジで。戸城はまた違った良さ(カリスマ的な佇まいとか)があったけど、今のZIGGYには津谷の方が合ってるんだろうな。彼は元々PSYCHO CANDIEというバンドのメンバーなのだが、今年はZIGGYに本気で取り組む為にPSYCHO CANDIEの活動を休止させたそうだ。ジョーとの愛称もバッチリだと思うし、松尾もいいソングライター&パフォーマーに成長したし、本当にいいバンドになったなぁ‥‥と再確認。もうここの3曲で感無量に。

  更にバンドにアンコールを求める我々。その完成は更に大きなものへとなっていった。四度現れたバンドは"FLY HIGH FLY"と、「SHSのテーマ曲」"POISON CHERRY"を演奏して、ライヴは終了するのだった。終演を告げるアナウンスが流れ、帰路に就く者もいる中、俺を含めた多くのファンはその場を離れようとせず、まだまだ行けるだろ!?と言わんばかりの拍手と歓声を挙げる。会場内は既に明るい。けど、まだ何かありそうな予感‥‥

  すると、またまた現れたバンドの4人。松尾は「戻ろうとしたら、お前らの声が聞こえたからさ」と、全ては客に左右されたようだった。森重も「俺ら、客のリアクションで態度が全然違うな? 盛り上げてもらうとその気になるし」と、とても嬉しそう。予想外のアンコール(そしてこれこそが、本当のアンコールというものではないだろうか?)は、ジョーのドラムからスタートし、懐かしのインディー盤から"FEELIN' SATISFIED"が! 俺、大興奮! 森重のハーモニカもこの日初めて登場。あんまり聞こえなかったけど‥‥とにかく、ZIGGY時代の曲が少しでも多く聴けただけでも嬉しいのだった。
  この曲が終わると、何やら相談している森重と松尾。そして次に演奏する曲を決めたようで、本当に最後の曲となったのは"WHISKY, R&R AND WOMEN"‥‥俺が11年前に観た頃の代表曲だった。嬉しい誤算。誰もがそう思ったはずだ。後ろで暴れれた客も、俺を跳ね飛ばしてまで前へ前へと突進する。後半のブレイクで、再びバンドが入るパートがイマイチバラバラだったが、まぁそこも含めて今のSHSを象徴する空気感‥‥決して嫌いじゃない。完全燃焼‥‥本当にこの言葉がピッタリな瞬間だった。

  松尾はギターの弦を切ったようだし、ピックも残りを全部ばらまいていたようなので、これが本当の最後の曲となった。これで満足しなかったと言ったら嘘になるだろう。ホントに最高のロックンロールショーを見せつけられた。「スゲェ‥‥」これ以上の言葉が頭に浮かばなかった。地上に出た時には、時計は既に21時を10分程回っていた。結局2時間半、27曲にも及ぶSNAKE HIP SHAKESとしての集大成を我々に提示した彼等は、現時点で残すところあと1本のライヴを終えると、4月からは再びZIGGYへと戻っていく。勿論、今後もSHS時代の曲は演奏されるだろうし、ZIGGY時代の曲ももっと演奏するだろう。森重はライヴ中何度も「みんなを納得させるアルバムを作って戻ってくる」と言っていた。恐らくその言葉に偽りはないだろう。SHS時代にこんなにも素晴らしい楽曲達を量産してきたのだ。バンド名が変わろうが精神性はずっと変わっていないわけだから、次はもっと凄いことになるはず‥‥そう信じて疑わない。この時期に、こういうキャパの会場で彼等を観ておいて、本当に良かったと今は素直に思える。観終えた今、観る前にあった複雑な気持ちは既にどこにもない。こんなに充実したのは‥‥エアロ以上に充実したんだから‥‥何時以来だろう? ホント、何度でも言うよ。観てよかった!


SNAKE HIP SHAKES @ ICHIKAWA CLUB GIO. 3/9/2002
01. RAIN
02. SNAKE HIP SHAKES
03. RIVER OF TEARS
04. Fallen Angels
05. Inside, Outside
06. DEADEND KIDS
07. お気に召すまま
08. 翳りゆく夏に
09. BRAND-NEW KICKS
 [MC]
10. NEVER SAY DIE
11. R&Rミュージックに首ったけ
12. MELANCHOLIA
13. Stunt Flyers
14. 地図にない道
15. ACCEL
16. BLACKOUT(失くした週末に)
17. STRONG WILL
 [Encore-1]
18. PRIDE ~It's only a love song~
19. CLOUDY SKY BLUES
20. HAPPY GO LUCKY
 [Encore-2]
21. HOW
22. CRISIS
23. I'M GETTING' BLUE
 [Encore-3]
24. FLY HIGH FLY
25. POISON CHERRY
 [Encore-4]
26. FEELIN' SATISFIED
27. WHISKY, R&R AND WOMEN



▼SNAKE HIP SHAKES『NEVER SAY DIE』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2002 03 11 12:56 午前 [2002年のライブ, SNAKE HIP SHAKES, ZIGGY] | 固定リンク

2002/02/24

AEROSMITH『JUST PUSH PLAY TOUR 2002』@東京ドーム(2002年2月3日)

ライヴから既に3週間以上経ったんだけど、それでも明確に覚えてる。それだけ強烈な2日間だったし、素晴らしい内容だったからだ。

日曜日。前日と違ってこの日は雨。同じく17時スタートだったのだけど、丁度競馬帰りのオッサン共とぶつかって、水道橋駅周辺は予想以上に大混雑。この日は前日よりも遅い16時半頃に駅に着いたのだけど、なかなか進めなかったりで、結局会場内で着席できたのは開演時間の10分前だった。流れる音楽は前日と全く同じだが、今日は素面だったので、大音量のリズムに身を委ね、しばし聴き入ってしまう。BEATLES「Revolution」やROLLING STONES「All Down The Line」等‥‥。

17時を10分程過ぎた頃、会場が暗転。前日と同じように「Beyond Beautiful」からスタート。今日のスティーヴンは着物をアレンジした上着を羽織ってシャウトする。少しだけ冷静に聴けたせいか、心なしかスティーヴンの声が前日よりも辛そうな印象を受けた。もっともそうは言っても、その辺の若手バンドの何十倍も声が出てるんだが。

この日の基本的なセットリストは前日から特に劇的な変化はなく、最終日(しかも今回のアルバムに伴うツアーのラストでもあったらしい)だからといって特別な曲が演奏されるということもなかった。前日やらなくてこの日やった曲といえば「Big Ten Inch Record」くらいなもんで、それすら日本ツアー前半で演奏されていた曲だ。前日の熱演を長すぎると感じたのか、それとも周りから注意されたのかどうか判らないが、曲数も2曲削られ、更に即興的なものも余りなかった。そういう意味では、この日曜のステージこそがこのツアーの基本形なのかもしれない。土曜の2時間半に渡るあのステージを観れた約5万人というのは、ある意味ラッキーだったのかもしれない。

そんな気まぐれが30年以上経っても未だにまかり通ってしまうエアロというのは、本当に凄いの一言に尽きる。そしてこの日スティーヴンが言った「Express yourself!」という言葉。これにエアロの凄みの原点が集約されているような気がした。抑える事を知らない50越えたオヤジ共‥‥この先どこまで行ってしまうんだろうか?

最後の最後で、スティーヴンがステージ上から今回のツアーに関わった人間やプロモーターに対して感謝の言葉が述べられた。この辺はさすがに最終日っぽくて、ちょっとだけ和やかな雰囲気になる。そして一番最後の最後で、この日一番の問題発言が‥‥

スティーヴン「See you in...Joe?(と言ってジョーにマイクを向ける)」

ジョー「June(真顔で)」

だそうです、ファンの皆さん。最初、外タレ特有のリップサービスだろうと思ったのだけど‥‥やっぱり何かフェスかイベントでもあるんすかね? 何にせよ、また大枚はたいて追っかけなきゃならないことになりそうな予感‥‥(苦笑)。


<セットリスト>
01. Beyond Beautiful
02. Love In An Elevator
03. Just Push Play
04. Jaded
05. Big Ten Inch Record
06. Pink
07. Sick As A Dog
08. Mama Kin
09. No Surprize
10. Light Inside
11. Sunshine
12. Dream On
13. Drop Dead Gorgeous
14. Stop Messin' Around
15. Draw The Line ~ Joe Perry Guitar Solo
  ~ Draw The Line
16. I Don't Want To Miss A Thing
17. Cryin'
18. Mother Popcorn
19. Walk This Way
20. Uncle Salty ~ Sweet Emotion
  ~ Peter Gun
-Encore—
21. What It Takes
22. Train Kept A Rollin'

投稿: 2002 02 24 12:00 午前 [2002年のライブ, Aerosmith] | 固定リンク

2002/02/20

AEROSMITH『JUST PUSH PLAY TOUR 2002』@東京ドーム(2002年2月2日)

自分が最後にエアロを観たのって、思い返してみれば何と94年4~5月の「GET A GRIP TOUR」で‥‥既に8年近くもの月日が流れていたわけで。その間に彼等は2度、「NINE LIVES」ってアルバムを引っ提げて98年3月と99年12月~00年1月にドームツアーを行っていて、特に98年の方はドーム2日分のチケットも取ってあったにも関わらず、東京から実家へ戻り、しかもその途端に祖母が重病で入院してしまい、とてもライヴに行く為に東京へと出ていける空気ではなかった(しかも無職だったし)。結局チケットは東京にいる友人に譲り、次の来日を待つことになるのだが‥‥今度の「ミレニアム・カウントダウン」ライヴは自分の転職~長期出張予定等と重なり(結果的には重ならなかったが)、これも断念せざるを得なかった。今なら「平日!?大阪ドーム!?全然平気♪」と言える立場なのだが‥‥。

そんな苦渋の日々を経て早8年。『JUST PUSH PLAY』という素晴らしいアルバムと共にオヤジ共5人衆は戻ってきた。しかも今回は東京ドーム2日間、それも土日公演だ。迷わず両公演のチケットを確保。ええ、何してでも行きますよ、今回だけは。ライヴ1週間前に仕事が急に忙しくなったり会社の体制が変わったり、またその為の激務がたたって体調を壊したりと、とことんついてなかった自分だが、何とかライヴにだけは行けるようだ。この半月、この為だけに頑張ってきたと言っていいだろう。

直前に1月のUSツアーのセットリストを見つける。成る程、かなり好みの選曲だ。新作から4~5曲演奏され、80~90年代のヒット曲が極力減らされている。個人的な意見だが、正直もう「Dude」や「Rag Doll」はやらなくてもいい時期にきてると思っていたし、飽きてもいた。だったら新作からもっと曲増やすとか、これまで余り演奏してこなかった曲とかを入れて欲しいな、とか勝手に思っていた。

さて、当日。17時スタートという通常では考えられない時間からのスタートとなるため、16時過ぎに東京ドームがある水道橋駅に到着。ドームに入るまでに幅広い年齢層のライヴ入場者と思しき人達に遭遇。それこそ中学生くらいの男子女子から、40歳は遙かに超えているであろう「70年代リアルタイム通過派」まで。これがストーンズだったら10歳ずつずれるんだろうな(10代が少なくて、20代~50代といった感じに)‥‥なんて考えながら、ドーム内に入る。入った途端に、場内に流れるMOTLEY CRUEの「Dr.Feelgood」(!)。そうそう、こういう派手なアメリカンロックを聴くために俺はここに来たんだよ! ホント、派手な出迎えだぜ。この日は総じて、新旧の派手目なロックがずっとかかってたな。BUCKCHERRYやINCUBUSといった最近のバンドからTHE WHO、JIMI HENDRIX、BEATLES、ROLLING STONES等々‥‥ビール片手に既に出来上がっていた俺は、こういったロケンローに耳を傾け、気持ちよく酔っていった。

自分の位置はアリーナBブロックの最右方。斜がつきすぎて意外と観にくい。遠近感が取りにくくて‥‥何かステージ左右に延びた花道の後ろに観客が沢山いるなぁ‥‥そうか、これがファンクラブを通じて集った観客か。噂では昨年4月のプロモーション来日時に、横浜アリーナでのBON JOVIのステージを観たそうで、そこからヒントを得たなんて話も(BON JOVIはステージ上にバーカウンターがあって、ラジオや雑誌、ファンクラブから抽選で選ばれた人間がバーカウンターからライヴを観ることができる)。しかし‥‥これはステージ左右に小さめのクラブのフロアがあるような感じか、とにかく人・人・人なのだ。これってBON JOVIっていうよりも、METALLICAが「BLACK ALBUM」ツアー前半に用いた「スネーク・ピット」みたいな感じじゃない? 本当ならちょっと羨ましいんだけど、既に酔ってたので気にならず。

17時を20分以上過ぎた頃になって会場が暗転。そこら中から大歓声が‥‥おお、さすが5万人近く入るドームだけあって、もの凄い歓声だ。すると会場内に電話をかける音‥‥そしてシタール風音色のアルペジオが‥‥そう、新作『JUST PUSH PLAY』1曲目、「Beyond Beautiful」からライヴはスタートだ。スティーヴンは白のGジャン、ジョーは星条旗をモチーフにしたレスポールを構える。ブラッドはストラト‥‥かな? トムは5弦ベースでこのヘヴィな曲の低音を支える。ジョーイのドラムも8年前に聴いた時よりもいい感じ‥‥とはいかず、そこは極悪音響の東京ドーム。時々ギターの轟音にドラムがかき消されることが何度かあった。自分の位置のせいなのか、それともドーム特有のものなのか。何にせよ、ジョーのギターがとにかくカッコイイの何のって! ソロ弾きまくりで、ここまでやられると気持ちいいっつうの。続く同じミディアムヘヴィの大ヒット曲「Love In An Elevator」でもこれでもか!?って程にソロを弾きまくるジョー。カッコよすぎ! それにしてもスティーヴンの声量も8年前と何ら変わらないことがとにかく驚きだ。記憶が多少薄らいでいるってのもあるだろうけど、それにしても‥‥本当にこいつら、俺の親世代かよ!?(汗)

2曲終えたところで、スティーヴンが「俺が『Just push play~』って唄ったら、みんなは『Fuckin' A』って続けて唄うんだぜ?」という前確認をしてから、新作タイトルチューン(そして俺が新作の中で最も好きな曲でもある)「Just Push Play」を披露。多少スタジオテイクよりキレの悪さを感じるところがあったが、サポートメンバーのキーボーディストがメガフォンを使って例のラジオボイスを再現したりして(中盤、スティーヴンも使用)、それなりに見せ場はあったかな。この曲でジョーはレフトハンドのストラトを使ってたな‥‥'80年代はよく使ってる写真をみかけたけど、この人はやっぱどんなギターを持ってもさまになるな?

そして新作からもう1曲、大ヒットチューン「Jaded」をおみまいする。ここで大いに沸くオーディエンス。この日最初のピークが訪れる。それにしても‥‥デビューして30年近く経つバンドなのに、新曲が初期のヒット曲と同じような支持を得ているなんて、殆ど奇跡じゃないだろうか? スクリーンにはPVをそのまま流していたが、曲といい映像といい、ホントに感覚がエアロを聴くであろう年代(10~20代)に近いというか、いい意味で「成長してるんだけど成熟してない」感が強いっていうか。ホント、スゲェとしか言いようがないって。続いてこの日最初の70年代ナンバー「Same Old Song And Dance」。数年前に出たライヴ盤『LITTLE SOUTH OF SANITY』のアレンジまんまで、エンディングでのトムのベースソロ(フィンガーピッキングでの12連符!)がやはり見せ場となる。

何故か前作『NINE LIVES』から1曲だけ「Pink」が続けて演奏される。この曲、そんなにいい曲だろうか‥‥確かにシングルヒットを記録してるから、それなりに支持されてるんだろうけど‥‥正直、ここで一度テンションダウン。歌詞に合わせて照明が消えたりとかいろいろあったものの、完全に休憩って感じ。「Nine Lives」とか「Taste Of India」とか「Falling In Love」とか、もっと他に演奏すべき曲があったろうに。

ここで一度軌道修正。ジョーがマイクの前に立ってMCを。隣で通訳の女性がジョーの英語を日本語に訳す。「これから演奏する曲は録音した当時のままの編成でプレイする」等と言って、ジョーはベースを持ち、トムが黒のテレキャスターでリズムギターを、ブラッドはソロを担当する‥‥ってことで、『ROCKS』収録の「Sick As A Dog」を披露。テンポ的にちょっともったりした感じだったような‥‥ブラッドのプレイってジョーと比べると全然派手じゃないんだけど、実は個人的にはかなりツボだったりするんだよね。そういう意味では、この日の彼の見せ場のひとつとなったこの曲。エンディングではジョーがベースからギターに持ち替えて、派手目なソロを。そしてベースはスティーヴンが担当。普段派手に動きまくるスティーヴンが下を向いたまま黙々とベースをダウンピッキングする様は、何となく微笑ましかった。

その後、既にライヴのお約束といえる「Mama Kin」を挟んだ後に、既に名古屋で登場していた『NIGHT IN THE RUTS』から「No Surprize」が登場。さすがにちょっと驚いた。ジョーがレコーディングに参加していない曲をもライヴで演奏する懐の深さ。単に「俺らいい曲沢山持ってるんだから、やらない手ないでしょ?」ってことなんだろうな。けど、シングルヒットでもなくライヴ盤にも入っていないこの曲に対し、ドームの客は冷たかった。残念。

少しクールダウンした会場を温めるために、新作からのファストナンバー「Light Inside」がプレイされるものの、思った程テンションは上がらず、そのまま「Sunshine」に突入するものの、更にテンションが下がっていった。最新シングルにもかかわらず、ここ日本ではシングルカットされていないし、PVさえも地上波で観る機会がない。単純に「アルバムの中の1曲」としか感じなかったんだろうな。ライヴ向きというよりは、作家性の強いアルバムの中の1曲って印象が強かったかな?

この日のライヴで一番冷たい空気が流れる中、静寂を切り裂くように攻撃的なリフが鳴り響く。なんと、再び『ROCKS』からのファストナンバー「Rats In The Celler」だ。キーが原曲よりも少し高いような気がして、それが功を奏してハイテンションな空気感を作り出していた。エンディングからそのままジャムセッションに突入し、ジョーやブラッドが即興でソロを弾きまくり、それに呼応するようにスティーヴンはマラカスを振ったりハーモニカを吹いたり。時々ドラムのジョーイとアイコンタクトをとるメンバー。5人がステージ中央に向かい合うように集まって、まるで場末のクラブかガレージで演奏してるかのような錯覚に陥る。鬼気迫る演奏とかこういうものを言うのだろう。これまで観たエアロの中でも最も攻撃的かつ狂気を感じさせる演奏だったと断言しよう。10分近くに及ぶこの好演に最後は大きな拍手と声援が送られた。カッコよすぎです、あんたら。

そのままバンドは名曲「Dream On」を、これまたソウルフルで心臓を鷲掴みしそうな勢いで演奏する。大サビでのスティーヴンの金切り声に鳥肌を立て、本気で泣きそうになる俺。既に20年近く聴いてきたこの曲だが、全く飽きることなく、常に新鮮な感動を与えてくれるこの曲が俺は大好きだ。

またまた新作から、ジョーとスティーヴンのデュエットナンバーと呼べる「Drop Dead Gorgeous」がアルバムに比較的近いアレンジで演奏される。ジョーのボーカルは昔聴いた時よりも格段上手くなっていたような気がする。それは続くFLEETWOOD MACのカヴァー「Stop Messin' Round」でも感じた。それにしても、スティーヴン‥‥ジョーのコーナーでもマラカス振ったりハープ吹いたりコーラス入れたり暴れたりで‥‥いつ休むんだよ、お前は?(汗)

ジョーのコーナーが終了すると、聴き覚えのあるパワーコードが‥‥名曲「Draw The Line」だ。70年代は突っ走るようなテンポだったこの曲も、いつの間にかアルバムに比較的近いテンポに落ち着いている。ま、それでも攻撃性は一向に落ちることなく、逆に違った重みと説得力を持つことになるのだが。この曲はやはりジョーのスライドプレイでしょう。中盤のソロパートではいろいろ弾きまくるわけだが‥‥途中で聴き覚えのあるフレーズをいろいろ取り混ぜる。『PUMP』収録の「F.I.N.E.」とか‥‥「Let The Music Do The Talking」とか‥‥とか思ってたら、急にジョーイがそれに合わせてドラムを叩き始めて、それに反応してトムもブラッドも加わる‥‥ゲッ、マジで!? 生涯初の生「Let The Music Do The Talking」だ! ライヴ前に掲示板でこの曲を聴きたいとか書いていたら、それがホントに実現してしまうとは‥‥あまりに急な出来事だったので、最初何が起きたのか把握できず、スティーヴンが唄い出した瞬間にハッと我に返り、本気で小便ちびりそうになったのだった。しかもこの曲ときたら、アルバムよりもハイパーテンポアップされた、かなりやけクソ気味なパンクバージョンだった。そこがまた曲のイメージに合ってるんだけど、ホントにカッコイイ! 2コーラス唄い終えたところで、再びジョーのスライドソロに戻り、最後は花道最前方で上半身裸になって、脱いだシャツをギターに叩きつけて音を出したり、最後は大の字になって倒れ込んだり‥‥ってあんた、すげーセクシーじゃねぇか! 本気で抱かれたいと思ったよ、同性にも関わらず。惚れ直すじゃねぇかよ、このヤロー!

再びテンション上がりっぱなしの会場に、この日最高のピークが訪れる。そう、映画「アルマゲドン」主題歌、最近では車のTVCMでお馴染み、セリーヌ・ディオンのカヴァー曲(嘘です、信じないでね?)「I Don't Want To Miss A Thing」だ。個人的にはこの曲はエアロの曲だと思ってないし、俺のエアロ史上の中では最も嫌いな曲として記録されてるので、無視する方向だった。が‥‥気付けば口ずさんでやがんの、俺。最悪。まぁプレイや歌は前回の大阪ドーム・カウントダウンライヴ@WOWOWよりも良かった気がするけど‥‥こんなもんをエアロに求めてないからさ、俺は。会場のヒートアップとは裏腹に、一気にクールダウンしてしまった俺を更に追い打ちかけるように、エアロは「Cryin'」を俺らに叩きつける。嫌いじゃないんだけど、好きでもない曲。いい曲なんだけどさ‥‥ハッキリ言って俺的には『GET A GRIP』の中では下から数えた方が早い程の曲なわけで。

前回の来日と同様、JBの「Mother PopCorn」を完奏してから、間髪入れずに「Walk This Way」へ。カッコイイとしか言いようがないです。ジョーもスティーヴンもカッコよすぎ。怒りたくなる程にカッコよすぎだってば。そして本編ラストは珍しい「Uncle Salty」を途中まで演奏してから「Sweet Emotion」に。エンディングに入る前に、ジョーが弾き始めた「Peter Gunn」にみんな合わせて、再び「Sweet Emotion」のエンディングパートに戻って、終了。もうね、何も言う事なし。カッコイイ。これで十分。だってそれ以上でもそれ以下でもないんだから。

アンコールを待つ間、スクリーンには何故か空港にツアー用の自家用機が到着、タラップからエアロのメンバーが降りてくるっていう、マジなのか冗談なのか判らないシュールな映像が流れるものの、ものの数分しか保たず。ようやくステージにメンバーが戻って来たのは5分程してからだろうか。ドラムのダッダッダッダッ‥‥っていうスネアの音に合わせてギターやベースを刻むバンド。何とまぁ、アンコールはまたまた『ROCKS』から「Back In The Saddle」だ。アルバムよりも、『LIVE BOOTLEG』のテイクよりもヘヴィで重い演奏。スティーヴンの狂気じみたシャウトが耳に突き刺さる。ジョーはギター並みのボディの大きさ・ネックの太さの6弦ベースを弾き、ヘヴィさを強調したリフを弾きまくり、ソロはブラッドにまかせる。この曲を生で聴いたのは、恐らく'80年代以来かなぁ‥‥普段CDで聴いてる曲なので、そんなにも時間が経っていたなんで考えもしなかった、この時まで。やっぱりカッコイイとしか言葉が出てこない。

続けてスティーヴンが「There goes my old girlfriend~」とアカペラで唄い出す。『PUMP』収録の名バラード「What It Takes」の、ライヴ盤『LITTLE SOUTH OF SANITY』と同じバージョンだ。サビ前までスティーヴンは魂の叫びを続けるのだが‥‥不覚にもここで涙してしまう俺。恥ずかしながら、この曲がヒットしていた頃、自分は高校を卒業し、失恋をした。そしてこの歌の歌詞と同じような事を経験することとなった‥‥なんて昔話が急にフラッシュバックしてしまったのだ。まさかエアロのライヴで本気で泣いてしまうとは‥‥それだけ今日の「What It Takes」には説得力があったし、伝わるものがあった。ラストのシャウトには本当に鳥肌が立ったし。やはりエアロには「アルマゲドン」よりもこういったタイプのバラードの方が似合ってると、俺は思う(新作でいえば「Avant Garden」とか「Luv Lies」のような曲。決して「Fly Away From Here」ではなくて)。

これまでなら「やりたい気持ち」か「お説教」のどちらかを本編ラストとアンコールラストに用いていた彼等だが、今回は既に本編ラストで2連発してるので、最後の最後はノリのいい「Train Kept A Rollin'」で元気良くエンディングを迎えた。エアロ以外にもHANOI ROCKSやSKID ROWがライヴでやってきたので(ってそれらのバンド皆がエアロのバージョンが元なのだが)、今更って気もしないでもないが、いざ始まってしまうと我を忘れて暴れまくってしまう。気付けば前の人の椅子を蹴りまくって、係員に注意される始末。単なる酔っぱらいか、俺は?

終わった時に時計に目をやる。へっ、20時10分前!? ってことは、約2時間半に渡って、疲れ知らずの絶倫プレイを我々に叩きつけていたのか、この50越えたオヤジ共は‥‥狂ってるよ、マジで!

考えてみれば、バラードだからといってスティーヴンは休むわけでもなく、逆にロックナンバーよりも激しいシャウトを用いていたりするし、自分の唄う曲以外でも合いの手を入れたり暴れたりしてる。実質この人が休んだのは、アンコール待ちの5分程度じゃなかろうか‥‥一体いつになったら、この人は落ち着くんだろうか? いや、どうせならこのままあと20年くらい落ち着きのないクソガキのままでいて欲しいな。その方が、これからどんどん出てくるであろう若手達も潰し甲斐があるってもんだろう。まぁもっとも、そんな若手達が束になったって、当分の間はエアロには敵わないだろうけどな?

2時間半か‥‥選曲にしろ内容にしろ、恐らく今まで観てきたエアロのライヴの中でもトップクラスだったのには間違いない。ホントいいライヴだった。個人的には「Rats In The Celler」でのジャムセッションと、「Draw The Line」~「Let The Music Do The Talking」への流れ。このふたつだけでも十分だった気がする。あ、"What It Takes"もか。好きではない曲もあるにはあったが、全体的なバランスを考えると非常によい内容だったと思うし、古いファンも新しいファンも満足できる内容としては、これがギリギリのラインだったんじゃないだろうか? 80年代の産業ロック的ヒットソングも極力抑え、「あくまで現役」という姿勢を打ち出す為に新作から6曲。「アルマゲドン」を含めれば7曲だ。どこにそんなに新曲を演奏する20年選手、30年選手がいる?

こんなすげぇバンドのすげぇライヴが、あともう1回観れるのかと思うと‥‥本当にホテルに戻ってからも眠れなかった。2時3時までポータブルCDプレイヤーでエアロを聴きまくっていたもん。さて、明日は「Eat The Rich」や「Toys In The Attic」をやってくれないかな‥‥。


<セットリスト>
01. Beyond Beautiful
02. Love In An Elevator
03. Just Push Play
04. Jaded
05. Same Old Song And Dance
06. Pink
07. Sick As A Dog
08. Mama Kin
09. No Surprize
10. Light Inside
11. Sunshine
12. Rats In The Celler
  ~ Jam Session ~ Rats In The Celler
13. Dream On
14. Drop Dead Gorgeous
15. Stop Messin' Around
16. Draw The Line ~ Let The MusicDo The Talking
  ~ Joe Perry Guitar Solo ~ Draw The Line
17. I Don't Want To Miss A Thing
18. Cryin'
19. Mother Popcorn
20. Walk This Way
21. Uncle Salty ~ Sweet Emotion
  ~ Peter Gunn
—Encore—
22. Back In The Saddle
23. What It Takes
24. Train Kept A Rollin'

投稿: 2002 02 20 12:00 午前 [2002年のライブ, Aerosmith] | 固定リンク