ミニモニ。『ロックンロール県庁所在地~おぼえちゃいなシリーズ~』(2003)
2002年7月に発表された「ハロプロ構造改革」。そこではタンポポやプッチモニといったユニットに対するテコ入れだけでなく、ハロプロの中でも一番人気といえるであろうミニモニ。にまで手が及び、正直多くのモーヲタが「??」と思ったことでしょう。何故矢口じゃだめなのか? 何でユニットの創立者である(と一般的に認識されている)矢口が辞めさせられるのか?? その理由は今でも判らない。多分、5期メンバーを一般的に浸透させる為のテコ入れだったのでしょう(現に5期の4人はそれぞれタンポポ、プッチモニ、ミニモニ。に振り分けられたわけだし)。そう考えると‥‥納得いく、とはとても胸張っては言えないけど‥‥ならば、「矢口抜きのミニモニ。」が実際にどんなもんなのか、そのお手並みを拝見しましょう‥‥という、ちょっと意地悪な見方をしてしまう俺なわけでして。
まず最初に、俺はミニモニ。の音源って昨年6月のアルバム「ミニモニ。ソング大百科1巻」以降買ってないし、昨年末に出た高橋やキッズを含む新曲やミニハムず名義のシングルもテレビやラジオ、ハロコンで聴く程度。そんな人間が今回の新曲を評価するという点をまずご理解ください。
今回のシングルは、森高千里が過去に発表した楽曲「ロックンロール県庁所在地」のカバー。当然、つんく♂流の味付けが加味されてるわけで、本来ならここで原曲との比較をするべきなんでしょうけど‥‥この曲を聴いたのってもう7~8年も前の話で、しかも俺は音源持ってないんですよ。だから過去の記憶を辿って比較するしかないんですが‥‥比較的原曲に近いアレンジのように思いますが‥‥記憶違いだったりして。ま、アレンジャーがその森高も手掛けた高橋諭一ってのも大きいでしょうね。ただ、中~後期の森高に見られた「ローファイ感覚」がほぼ皆無で、もっとデジタルで、それでいて可愛らしいサウンドで表現されてますね。我々が「ミニモニ。サウンド」と言われて想像できる範囲内のサウンド、といったところでしょうか。ま、我々はミニモニ。に対して特に革新的なものを求めているわけではないので、これはこれでいいんじゃないかと思います。後は子供達がこれをどう受け入れるか?ですから、大人の俺達がああだこうだ言ったところでねぇ。
カップリングには歌詞に関西弁を用いた"おしゃべりすきやねん"を収録。これもアレンジは高橋諭一。これまでのカップリングと比べればちょっとインパクトが弱いような気がしないでもないけど、きっとアルバムに収録されると「ああ、これはこれでありだな?」って思えるような‥‥そんな1曲。サウンド的にはちょっとマーチ風で、ノリとしては好きなんですけどね。あと、曲間に挿入される関西弁のセリフとか。「ミニモニ。ソング大百科1巻」での "あいらぶぶる~す" をちょっと彷彿させますね。ここ最近のつんく♂ワークスの中では意外と良い出来に入るんじゃないでしょうか(‥‥って自分で書いてて、どこまでが「良い部類」でどこからが「ダメ」なのかの線引き曖昧になりつつあるんですが)。
でね。これら2曲を聴いて、ちょっと嫌な自分に気づいたわけですよ。脳内で高橋のパートを矢口の声に置き換えて聴いてる自分がいるわけですよ‥‥現実を受け入れられないアホな奴だ、と思われるでしょうけど、ちょっと嫌な言い方をしてしまうと‥‥これらの楽曲に対しては「別に高橋が歌おうが、矢口が歌おうがどっちでも構わない」と俺は感じた、と。つまり「高橋である必要性が感じられない」わけです。まぁカバー曲だから仕方ないじゃん、とか言い訳はいろいろあるでしょうけど‥‥例えばね、新生タンポポの "BE HAPPY 恋のやじろべえ" には紺野や新垣、メロン記念日の柴田が必要と感じるし、逆にこれを飯田や矢口が歌う姿ってのが俺は想像出来ないんですね。同じようにプッチモニに関しても、現在ライヴのみで歌われている新曲 "WOW WOW WOW" は正しく小川を含むメンバーを想定して作られているわけで、あれを後藤や保田が歌う姿をまた思い浮かべることが出来ない。つまりそういうことなんです。
現在のつんく♂がかなり酷い状態なのはファンでなくてもお判りでしょう。だったらカバーで乗り切る。モーニング娘。の「ひょっこりひょうたん島」といい、今回の"ロックンロール県庁所在地~おぼえちゃいなシリーズ~"にしろ、その選曲センスは面白いと思うんですが、プロデュースにおけるアイディアまで枯れつつある現状を見ると、ちょっと切なくなるなぁ。どんなに周りから「相変わらず酷い糞曲」と言われてもいいから、折角高橋を含むメンツでの再デビューだったんだから、ちゃんとしたオリジナル楽曲で勝負して欲しかったなぁ、と。その1点のみが非常に残念でなりません。
「高橋にとって折角の晴れ舞台なんだから応援してやれ!」って声もあるでしょうけど、あくまで俺は「音楽」について書いてみました。現時点での俺にとって、音楽を語るのに「萌え」とか「推しメンバー」なんて必要ないんです。自分にとって「良い」か「悪い」か、「好き」か「嫌い」か。それで十分。そういう点で語ると、このシングルは自分にとっては非常に中途半端なんだけど、嫌いではない。むしろ"ロックンロール県庁所在地~おぼえちゃいなシリーズ~"に関して言えば、ミニモニ。の楽曲の中でもかなり好きな部類に入る、とだけはちゃんと書いておきますね。ただ悪口書いてるように思われるのもシャクなので。
5月には早くも新しいシングルが出ます。数え歌ってことですが、どういった遊びを音楽でやってるのか、そしてどれだけ高橋が活かされているのか(と同時に、最近急激に成長を続けている辻がどの程度フィーチャーされているのか)が非常に気になるところです。

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