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2003/06/01

ASIAN KUNG-FU GENERATION『崩壊アンプリファー』(2003)

ASIAN KUNG-FU GENERATIONが2002年11月にインディーレーベル「Under Flower Records」からリリースしたファースト・ミニアルバムがこの『崩壊アンプリファー』。しかしこれがどういうわけか、そのままの形態でメジャーレーベルから翌03年4月に再発売。通常、リミックスしたりジャケットを変えたりとかいろいろ手を加えてメジャーから再発、なんていうリイシューなら考えられるのですが、こういったケースはこれまであまりなかったのではないでしょうか。言い方を変えれば、それだけいじる箇所がない、既に完成された作品と呼ぶこともできます。

で、そんなこのアルバムなんですが、たった6曲にも関わらず今のアジカンの勢いが完全に伝わってくる作風となっています。いや、先日観たライヴでは既にこのアルバムをも超えるテンションだったので、そういう意味では「2002年後半の時点での」と呼ぶべきかもしれませんね。

恐らくこのバンドを語る時、ナンバーガールやくるりといったバンドが引き合いに出されるかもしれません。実際、ライヴのオープニングS.E.にナンバーガールの曲が使われたりメンバーが好きだったりというのもありそういった比較が成されるのだと思います。また、アルバムタイトルやそのジャケットから椎名林檎を彷彿させたりもします。実際のところ、そういったアーティスト達からの影響もあるのかもしれませんが、このバンド、インディーズ時代は英語詞でやってきたらしいんですね(彼等は当初、ブリットポップから影響を受けてバンドを始めたとのこと)。しかし、このアルバムから日本語で歌い出した。「日本語で歌うカッコイイバンドに影響された」とのことなので、上記のようなバンド達からの影響が強かったのかもしれませんね。

確かに「○○フォロワー」と表現することができるかもしれませんし、個性の面からいってもそういった先人達程確立されていないかもしれません。けど、俺は何故か惹かれた。何故か? 確かにこの半年間、ネット上でよく名前を目にしていた、ずっとライヴを観たかったというのもあるでしょう。音楽雑誌等でも大プッシュされているとも聞きます。しかし、そういった要素は二の次なんです。結果として、耳に残る楽曲、これが全てなんですね、俺にとって。アルバム1曲目の「遙か彼方」のイントロに、一発でノックアウトされたし、その後も続く「ポップで判りやすいメロディが載った、ガッツリしたギターロック」の嵐にやられっぱなしだったわけ。これ、6曲ってのは正直勿体ない。最近多いよね、こういう形態のアルバム。どうせならいきなりフルアルバムで勝負して欲しかったという気もしないでもないけど、まぁ寸止め感を興味を惹くという意味では大成功なんだろうな。こうやって俺みたいに「もっと聴かせろ!」って飢餓状態に陥ってライヴに足を運んじゃうようなファン、沢山いるはずだし。

8月には早くもメジャーからのファーストシングルがリリース決定(しかしソニー系列からなので、きっとCCCDなんだろうなぁ)、年内にはファーストフルアルバムのリリースも予定されているアジカン。きっとこの夏、いろんなところで彼等を目にするかもしれません。もし観る機会があったら、是非実際にライヴを観ることをオススメします。

最後に。彼等が雑誌やメディアで大プッシュされているからといった理由で聴かないのは正直バカバカしいと思います。メジャーかマイナーか、雑誌で取り上げられるか拒否するか、そういった問題ではなく、最後に判断するのは「その音を聴いた」あなたなんですから。そういった理由でアジカンが拒否/否定されることがあったとしたら‥‥ジョー・ペリー(AEROSMITHSのギタリスト)も昔から言ってるでしょ、「Let the music do the talking.」って。俺は初めて彼等をライヴで観た時の、あの感覚を信じています。



▼ASIAN KUNG-FU GENERATION『崩壊アンプリファー』
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投稿: 2003 06 01 12:00 午前 [2003年の作品, ASIAN KUNG-FU GENERATION] | 固定リンク