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2003/07/14

JET『DIRTY SWEET EP』(2003)

ここ数年、「リフロック」バンドがもてはやされています。このサイトでもそういったバンドを取り上げることが多いですが、特に昨年後半辺りからTHE WHITE STRIPESの英米での大成功、THE DATSUNSのブレイク、そして最近では昨年夏にこのサイトでもいち早く取り上げた「THE ELECTRIC SWEAT」がメジャーから再リリースされたTHE MOONEY SUZUKIといった辺りが人気を得ていますが、ここにもうひとつ、そういったバンドに負けず劣らずな存在になるであろう新人がいます。それが今回紹介するJETです。

オーストラリアはメルボルンにて結成され、結成から間もない頃にROLLING STONESのオーストラリア・ツアーの前座に抜擢されたというだけで話題性十分なのに、間もなくリリースされるであろうデビューアルバムがデイヴ・サーディー(オルタナ系・ラウド系ではお馴染み)のプロデュースでLAにて制作された、既にイギリスではライヴはソールドアウトで雑誌でも大絶賛されている、更に日本への初来日が今夏のフジロック等、とにかく既に大物としての貫禄十分なわけですよ。ここ日本でも7月にはリリースされたこのEP、昨年夏にレコーディングされ、限定盤としてリリースされたものの、すぐにソールドアウト。急遽メジャー配給で今年の春に海外でリリースされたという代物。俺もこの春に手に入れていたのですが、常習性十分なrawでアーシーなロックンロールを堪能できる、本当にいいバンドだと思いましたね。

昨今の爆走ロケンローの流れを組む勢い十分な"Take It Or Leave It"。同郷ということもあってか、よく名前の挙がるAC/DCからの影響を十二分に表現した"Cold Hard Bitch"、何故ストーンズが彼等を絶賛したのかが理解出来るカントリーテイストのバラード"Move On"(コーラスの入り方が、'70年代のミックとキースを彷彿させますしね!)、「ホントにこれが2003年のバンドかよ!?」と思えてしまうサウンドと空気感を持ったユルユルのロックンロール"Rollover D.J."と、EPということでたったの4曲しか入ってないのですが‥‥物足りないよ! 間違いなく、この手の音が好きな人にはたまらない1枚になってるんだけど、多分このバンドの凄さはこんなもんじゃないと思うのね。間違いなく「顔見せの名詞的内容」なんだけどさ、確かに名詞としては十分な役割を果たしてるんだろうけど、きっとフルアルバムやライヴではここにはないタイプの楽曲が幾つかあるんだろうなぁ、と大きな期待を寄せてしまうわけですよ。たった4曲ではあるんだけど、そう感じさせるだけの魅力がプンプン匂ってくるもの。

上に書いたようなバンド‥‥それこそストーンズであったりAC/DCであったり、そういったストレートなロックンロールを信条としてるようだけど(ジャケット写真でもストーンズやAC/DCのTシャツ着てるし、ギターリストがフライングVを使用してたりとか、それだけでも十分判りやすいよね)、多分30才超えたような人達は「リバイバルロックだろ!?」といって彼等に見向きもしないような気がするのね。けどさ、そういった30才超えたような俺らからすると、こういったサウンドをハタチそこそこの小汚いアンチャン達が勢いよくやる、そこに意味があるんじゃないかな? 10代~20代前半の子達はリアルタイムでLED ZEPPELINもSEX PISTOLSやTHE CLASHもGUNS N'ROSESもNIRVANAも実体験してないわけよ。そういったバンド達が持ってた「ライヴ感」であったり「リアル感」を、今もてはやされている「リフロック」バンド達に求めてるんじゃないのでしょうかね、彼等は。

‥‥なんて小難しい事を書いちゃったけど、早い話が「カッコ良ければ、それでいいじゃない!」ってわけですよ。俺が視聴して一発で気に入ったように、彼等も即効性を持ったこのサウンドにやられてしまったわけですから。とにかく、今からフジロックが待ち遠しくてたまらないよ!



▼JET『DIRTY SWEET EP』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2003 07 14 03:15 午前 [2003年の作品, Jet] | 固定リンク