« 小沢健二『犬は吠えるがキャラバンは進む』(1993) | トップページ | 後藤真希 コンサートツアー2003秋 セクシー! マッキングGOLD@市原市市民会館(2003年9月6日 夜公演) »

2003/09/05

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT『Girl Friend』(2003)

  THEE MICHELLE GUN ELEPHANTが今年リリースした2枚のアルバム、「SABRINA HEAVEN」と「SABRINA NO HEAVEN」は共にアルバム最後を同じ曲の別バージョンが飾っています。「SABRINA HEAVEN」では "NIGHT IS OVER"、「SABRINA NO HEAVEN」では "夜が終わる" といったタイトルで。彼等にしては珍しい、ピアノを導入したスローバラード風のインストナンバーなのですが、実はこの曲、同時に歌の入ったバージョンもレコーディングされていて、そちらは単独シングルとしてリリースされることになったのでした。それが今回紹介する"Girl Friend"という曲。

  確かにこれ、ミッシェルにしては異色作ですよね。ガツガツしたイメージの楽曲ばかりがシングルとしてリリースされてきたわけですが、特にここ2枚‥‥"太陽をつかんでしまった"といい、この"Girl Friend"といい、それまでの彼等からするとかなりイメージの違うシングルナンバーなんですよね。特に"Girl Friend"はその楽曲スタイルだけでなく、歌詞の面においても異色作と呼ぶに相応しい内容になってるんですから。

  最初この曲を聴いた時‥‥絶対にそういう人が多かったと思うんですが‥‥BLANKEY JET CITYの "悪いひとたち" を思い出しちゃったんですよね。いや、比べること自体が間違ってること、ちゃんと判ってますよ。ただね、ブランキーにとってあの曲がいろんな意味でターニングポイントになったのと同様、ミッシェルにとってもこの"Girl Friend"ってもしかしたら‥‥って思ってたんですよね。それまでの彼等と比べるとかなり実験色が強い「SABRINA HEAVEN」と同時にレコーディングされたものですし、このままいったらこのバンド、どんどん変化し続けていくのかなぁ、けどそれって似合ってないよなぁ、とか何とか考えたりしてね。よくミッシェルってTHE ROOSTERSと比べられることが多いと思うんですが、このシングル曲を聴いてしまうと否が応でもTHE ROOSTERSの中期以降を思い浮かべちゃいますよね。ま、結局は要らぬ心配だったわけですが。

  歌詞については、つい最近(というは、たった今放送を観終えたばかりなのですが)放送された「トップランナー」という番組内でチバユウスケが話していたので、それを観てもらえば判ると思うんですが‥‥いや、俺の口から今更説明するまでもないよな。あれが全てだし。

  そういうスタイルの楽曲でも、「歌う」のではなくて「がなる」チバ。正直なところ、その一点が安心要素なんですよね。もっと落ち着いた歌い方も出来るはずだし、むしろこういう静かな曲にはそっちの方が似合ってるんじゃ!?なんてこっちが余計な心配をしてしまったり。けど、チバはそうしなかった。「僕はあの娘と二人でぶっとんでいたいのさ」と歌い、でも「この子達は守りたい/I LOVE YOU.」と何度も繰り返す。歌の表現スタイルはいつもと同じようでも、内容はいつも以上に愛や優しさに溢れてる。どちらかというと排他的な歌詞が多かったチバにしてみれば、単純に気まぐれなのかもしれないけど‥‥こういうミッシェルを、もっと観てみたかったなぁ、聴いてみたかったなぁ‥‥

  正直なところ、この曲がラストシングルにならないでよかったなぁって思ってます。最後の最後、「けじめ」としてリリースするシングルは恐らく王道スタイルの疾走チューンなんでしょうね。ま、そんな散り際も彼等らしいんですけどね。

  これ‥‥ライヴで聴いたら俺‥‥絶対に泣くわ。



▼THEE MICHELLE GUN ELEPHANT『Girl Friend』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 09 05 12:00 午前 [2003年の作品, THEE MICHELLE GUN ELEPHANT] | 固定リンク