THE BEATLES『LET IT BE...NAKED』(2003)
このアルバムを語る上でいろんな情報を書いておくべきなのかもしれないし、むしろそういった事実を踏まえた上で語られるべき作品なんでしょうけど‥‥ゴメン、今日はそういうの、一切抜きで。むしろ今回のは‥‥暴言に近い物言いをすると思うので、読んでて不快に感じる箇所もあるかと思います。予めご了承ください。
さてさて。ビートルズのニューアルバムです。ま、ニューアルバムという言い方に多少語弊があるかと思いますが、実際そういう表現で扱われることが多いのもまた事実。確かに「ニュー」アルバムですよ、これは。
ご存じの通り、33年前にリリースされたビートルズのラストアルバム『LET IT BE』を“本来の形”に近づけたとされるアルバム、それが今回リリースされた『LET IT BE...NAKED』。名前通り、本当に“裸”になったのかどうか‥‥個人的見解を記しておくと、「ドラマ性を持たせ一般流通目的でソフト編集されたアイドルAV」が「ヘア出し中出し無修正!こんな生々しいのが見たかった!的裏ビデオ」という風に編集前の形でリリースされたと思ったら、実際には「ヘアは出てるけど薄ボカシ入り、しかもゴム付きで本番なし!」だった‥‥みたいな感じでしょうか?(非常に判りにくく、且つ下品な例えで申し訳ないッス)
オリジナル(フィル・スペクターがプロデュースしたものを、敢えて「オリジナル」とします)の『LET IT BE』が上記のような「ラストアルバムとして、そしてあの無機質な同名ドキュメント映画のサウンドトラックとして成り立たせる為に、過剰なまでにドラマチックに演出し、尚かつ殺伐さを抑えてウワモノを被せた」作品だとすると、今回の『LET IT BE...NAKED』って本当の意味での“NAKED”ではないですよね。判る人には判ると思いますが、ひとつの楽曲の中にいろんなテイクが混在していて、いわば“サイボーグ”と化してるわけですよ。ブートなんかでも流通していた音源と聴き比べてもそれは顕著で、そういった意味では“作られた裸”‥‥つまり「無修正といいつつ、薄ボカシ入ってるじゃんか!」だとか「ナマ本番とかいって、ゴム付けて、しかも実際には挿入してないし!」といった詐欺紛いの謳い文句だったりするわけです。その辺に対しての憤りみたいなものは、確かに感じます。
けどね‥‥だから何?ってことですよ。じゃあこのアルバムが質の悪いものなのかというと、全然そんなことはなく、むしろこの生々しいミックス(音の粒が粗く、ボーカルがオリジナルよりも前に出てる)は下手なガレージバンドより何万倍もカッコイイじゃないの? 言っちゃ悪いけど、結局オリジナル盤リリースから33年経っても、このアルバムを超えるようなバンド/作品って数える程しかなかったってことなんじゃないの? その駄目押しとしてカッコ良さ重視の編集盤が制作された、と。自分にとってこのアルバムの存在意義、その程度で十分よ。あとは音が全てを物語ってくれるから。
曲の良さについては今更ここに書くこともないでしょう。むしろハードロッキンな「Dig A Pony」や 「I've Got A Feeling」、「One After 999」とか聴いちゃうと、改めて『LET IT BE』っていいアルバムだったんだな、と再確認しちゃうわけよ。装飾をそぎ落とした「Let It Be」や「The Long And Winding Road」については好き嫌いとかあると思うけどね。個人的にはフィル・スペクター・バージョンに慣れ親しんだせいか、あっちの方が好きかも。ただ『LET IT BE...NAKED』というアルバムに関していえば、こっちのテイクで正解だと思うけどね。
最近このアルバムに対して、したり顔で「“NAKED”とかいって編集しまくりだからダメ」とか「結局オリジナルの方がいいに決まってる」とか言ってる人、見かけるでしょ? ちゃんと聴かないでほざいてる奴らは問題外。つうかそんな奴らに「音楽ファン」とか「ロックファン」とか軽々しく名乗って欲しくないね! そしてオリジナルを尊重するあまりに今作を否定する輩。気持ちは判るけど、結局あなた達も「最近のつんく♂はだめぽ、モーニング娘。はもう終わったよ」とかいって今あるもの全てを否定しようとする一部のモーヲタと同類。俺から言わせりゃ同じよ! だってメンバーが『オリジナルアルバム』と言い切ったところで、どうあがいても今作は編集盤以外の何ものでもないわけですよ? ポール・マッカートニーが公式アルバムと言ったから? 冗談じゃない! 「楽しみ方がひとつ増えた」くらいの軽い心構えができないもんかね‥‥。
何度も言うけど、下らない能書きたれて、大して聴きもしないで文句タラタラな奴らなんか信用するな! 自分の耳を信じろ! 自分が良いと感じたもの、それが全てなんだからさ。

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