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2004/01/30

THE HELLACOPTERS『SUPERSHITTY TO THE MAX!』(1996)

スウェーデンが誇る暴走ロックンロールバンド、THE HELLACOPTERSが'96年6月に本国でリリースした記念すべきファーストアルバム、「SUPERSHITTY TO THE MAX!」。メンバー全員が「HELLACOPTER」姓を名乗り、'60~'70年代のパンクやハードロック、'80~'90年代のガレージシーンに影響を受けた直球一筋なそのサウンドに、当時は誰もが驚いたことでしょう‥‥とか書いてますが、ここ日本に彼らが登場したのは'98年に入ってから。セカンドアルバム「PAYIN' THE DUES」と同時期('98年に入ってから)で、更に初来日となると同'98年10月、THE WiLDHEARTS来日公演のサポートとして初見参(当時のレポートがこちらで読めます)。それも「ワイハーのジンジャーお気に入りのバンド」としてHR/HM系雑誌で取り上げられたのが最初ですから‥‥ああ、その出だしから少し躓いていませんか?

ここで聴けるサウンドは、その後メジャー展開してからの「哀愁味溢れる北欧特有の潤ったメロディーを持った男臭いバンド」というイメージとはちょっと異なる、それこそ上に挙げたような傾向‥‥MC5やIGGY & THE STOOGES、MOTORHEAD、KISSといったバンドからの影響をストレートに表現した、ハードロック色が多少強めのサウンドに仕上がってます。しかも音が極端に太く、尚かつ歪みまくっている。後にHELLACOPTERSやBACKYARD BABIES(ここのドレゲンもセカンドリリース後までHELLACOPTERSに在籍、掛け持ちで活動してたのでした)やジンジャーが中心となって制作されたSUPERSHIT666のアルバムに近い印象を受けます。ま、プロデューサーとか全部一緒だし、似るのも当たり前というか。とにかく、必要以上にうるさい。そこがいいんですけどね。

もうね、アルバム1曲目 "(Gotta Get Some Action) Now!" イントロでの、ギター2本によるユニゾンプレイ。ここであまりのカッコ良さに失禁しそうになるのよ。ド頭からこれよ? 何、このカッコ良さ!? しかも間髪入れずに続く "24h Hell" なんてまんまMOTORHEADな疾走チューンだし。イントロのベースラインが "Ace Of Spades" かと思うと、曲調自体は "Overkill" を彷彿させるし。勿論、パクリとかそんな次元で終わってませんよ。ちゃんと「HELLACOPTERSらしく」仕上がってますから。そこが単なる「全員が同じ姓を名乗る、RAMONESの物真似バンド」的なその辺のB級バンドと違うところね。勿論、HELLACOPTERSを一流のバンドだとは思わないけど‥‥いや、ある意味一流か。こんなにうるさくてカッコいい暴走ロケンローを爆音でやらせたら天下一品だし。ホント凄い。

1分半くらいで終わる疾走チューンが何曲も続くかと思えば、メロウで渋いミドルチューン "Born Broke" みたいな曲もある。'70年代のKISSをラウドにしたような "How Could I Care" みたいなポップなメロディを持った曲もあるし、ヘヴィブルーズといえる "Spock In My Pocket" もある。ただ速くてうるさいだけのバンドじゃないことが、既にこのファーストの時点で証明されてるわけ。で、その辺の路線を追求し始めたのが、次作以降‥‥ま、その辺はまたの機会に。

それにしても‥‥本当にノイズやフィードバック音に溢れたアルバムだよね。彼らの全作品中、ここまで徹底的にやったアルバムはこれ1枚だけなんだよね。その後はどんどん洗練されていき、今ではその辺の「リバイバル・ロック」系や「リフロック」系と一緒に括られても全然違和感ないもんね。けどさ‥‥夕べ、同郷のTHE HIVESのアルバムを聴いてから、このHELLACOPTERSのファースト、「BY THE GRCE OF GOD」という3枚を続けて聴いたんだけど‥‥如何にこのHELLACOPTERSのファーストが異質かを思い知らされましたね。勿論、表面的に「ハードロックスタイルを持っている(このアルバムのシークレットトラックで、JUDAS PRIESTのコピーとかやってるしね。ってニッケ自身がこのバンドと同時にENTOMBEDというデスメタル/暴走ロックバンドやってたしね)」とか「ピアノ/エレピのメンバーがいる」といった特徴・ユニークさも挙げられるんだけど、もっと違う「何か」を強く感じるんですよ。じゃあその『違う「何か」』とはなんなのか?という話になりますが‥‥それは俺が言葉で説明するまでもなく、皆さんが実際にこのアルバムを聴いて判断してみてください。アルバム出だしの、"(Gotta Get Some Action) Now!" イントロでの、ギター2本によるユニゾンプレイ‥‥これを聴いた瞬間に体中に電気が走り回り、そして自ずと判ってくるはずですから‥‥



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投稿: 2004 01 30 04:16 午前 [1996年の作品, Hellacopters, The] | 固定リンク