FRANK BLACK『TEENAGER OF THE YEAR』(1994)
今年は再結成PIXIESで我々の度肝を抜いた、フランク・ブラック。ま、PIXIESではブラック・フランシスなんだけど。正直どっちでもいいや。
で、そんな彼が'94年にリリースしたソロ2作目「TEENAGER OF THE YEAR」。はっきり言って、名盤。ソロ1枚目が個人的にしっくり来なかったこともあり、これには思わずガッツポーズ取ったね、当時。だってタイトルからしてズルいじゃん。「TEENAGER OF THE YEAR」だよ!? それでこのジャケットだぜ‥‥ふざけるにも程がある。
いや、嘘ですよ。正直もうPIXIESみたいなのを彼には求めてなかったし(当時はBREEDERSもいたしな、俺的には)だからこそPIXIES存続中に制作されたソロ1枚目はどうにもこうにも‥‥ね?
いろいろ新境地と呼べる点も多く、まぁ相変わらず1分台〜3分台の曲がわんさか並んでる辺りは、さすがというか。しかもこのアルバム、全22曲、62分もの大作だからね。アナログだったら間違いなく2枚組だなこれ。更に当時の日本盤って2枚組仕様で、ディスク2として6曲入りの8センチシングルが付いてたんだよね。トータル28曲、全79分‥‥あー、CD1枚に入り切らないからか?(いや、ギリギリ入りそうだけど)マニックスですらなし得なかった偉業をフランク・ブラックが、しかもこのジャケットで実現してしまうとは‥‥しかも名盤‥‥恐れ入りました。
さっきから改めてこのアルバムを聴き返してるんだけど、6曲目の "Speedy Marie" の中盤、ベースだけになるパートとか聴いちゃうと‥‥これがキム・ディールのゴリゴリベースだったらなぁ‥‥とか、いろいろ考えちゃうね。って当時もそんなこと考えてたよな、俺‥‥思考回路、成長無しかよ。
カート・コバーンの死後すぐにリリースされたこのアルバム。勿論フランクはカートの死以前にこのアルバムを完成させてたし、その作品作りにカートのことが影響することはなかっただろうけど‥‥PIXIESみたいなバンドをやりたくてカートが始めたNIRVANA‥‥もしカートが生きることを選んでこの作品と出逢っていたなら‥‥また何かが変わったのかもしれないね。

▼FRANK BLACK『TEENAGER OF THE YEAR』
(amazon)
« とみぃ洋楽100番勝負(69) | トップページ | とみぃ洋楽100番勝負(70) »
「「10年前」」カテゴリの記事
- 加藤いづみ『skinny』(1994)(2004.12.18)
- 電気グルーヴ『DRAGON』(1994)(2004.12.15)
- 奥田民生『愛のために』(1994)(2004.12.03)
- THE YELLOW MONKEY『JAGUAR HARD PAIN』(1994)(2004.12.02)
- 続・10 YEARS(2004.10.12)
「Pixies」カテゴリの記事
- PIXIES『SURFER ROSA』(1988)(2021.01.27)
- 「Pixies Tribute "Alive"」@STUDIO COAST(12/11)(2005.12.24)
- 『FUJI ROCK FESTIVAL '04』総括(2004.08.02)
- FRANK BLACK『TEENAGER OF THE YEAR』(1994)(2004.10.26)
「1994年の作品」カテゴリの記事
- サブスクに存在する音源を通して1980年〜1994年のHR/HM(およびそれに付随するハード&ヘヴィな音楽)の歴史的推移を見る(2024.11.10)
- TESLA『BUST A NUT』(1994)(2024.05.02)
- ZZ TOP『ANTENNA』(1994)(2024.04.20)
- GREEN DAY『DOOKIE』(1994)(2024.03.31)
- ACCEPT『DEATH ROW』(1994)(2024.04.04)
「Frank Black」カテゴリの記事
- GILBY CLARKE『PAWNSHOP GUITARS』(1994)(2019.03.20)
- FRANK BLACK『TEENAGER OF THE YEAR』(1994)(2004.10.26)