2004年を振り返る(5)
今年もあと2日ですが、年が明けても暫く続きそうなこの企画。今回は「ブッチ・ウォーカー」関連の作品を幾つか紹介したいと思います。
ブッチ・ウォーカーというと、最近では織田裕二とのデュエット相手という認識が強いのでしょうか? 今年前半だとアヴリル・ラヴィーンとの共作/プロデュースで話題になったりしましたが、俺の中では未だに『MARVEROUS 3のシンガー/ギター/ソングライター』という認識が強いんですよね。それくらい彼(彼等)が残した2枚のアルバムは非常に重要で、印象深いハードポップ/パワーポップの名盤なんですよね。
そんな彼がソロになって、最近では裏方業に精を出している‥‥ちょっと淋しいものがあります。またあの華やかなロックンロールバンドをやって欲しい‥‥と願っているひとりなんですよ、俺。来日実現しなかったしね、MARVEROUS 3時代は。
さてさて‥‥愚痴はこの辺にして、早速簡単レビューにいってみましょう。
■AMERICAN HI-FI「HEARTS ON PARADE」
ドラマーに逃げられ(=脱退)、レーベルからも切られ(契約解除)、とことんツイてなかったAMERICAN HI-FIの、前作から1年しか経っていないにも関わらず完成してしまった3rdアルバム。但しこれ、今のところ日本でしかリリースされてません(USでは来年早々リリースとのこと)。日本でのリリース元が変わっていないことから、「前作から1年で!」と絶好調なイメージで捉えられがちだけど、実は現在どん底状態なんだよね。
今回はかのブッチ・ウォーカー(元MERVEROUS 3。というよりも、ユージ・オダとのデュエットでお馴染みといった方が判りやすいか)がプロデュースを手がけたことが功を奏したのか、とにかく過去2作の作風とは全く異なるイメチェンにひっくり返ったよ。ボブ・ロックを迎えてハード&ヘヴィな味付けだった1st、よりストリート寄りのパンキッシュなモダン・パワーポップ路線へとシフトした2ndを経て、このアルバムでは純粋なパワーポップ/ギターポップを展開。元々その要素を持っていたバンドなだけに、ここまで徹底してくるとは少々意外。これもブッチ効果?
ま、元々ステイシー・ジョーンズのソングライティングには定評があったわけで、今回もそれはいかんなく発揮されています。アレンジこそ異なるものの、メロディ自体は従来のアメファイそのもの。ただ、これまでのガッツあるプレイやアレンジが好みだった人には少々物足りないかも。
ふと、カナダのHARLEM SCARLEMがRUBBERというバンドへと名義変更した時期を思い浮かべました。正にあんな感じなんでしょうね。とにかくライヴでどうなるのか、そこが見物ですな。

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■SR-71「HERE WE GO AGAIN」
アメファイを生まれ変わらせたブッチ・ウォーカーとのつき合いも古く、デビュー曲 "Right Now" では共作、これが大ヒットしたことで一気にメジャーになったSR-71も、前作(2nd)でメジャーからドロップ、この約2年振りとなる3rdはアメファイ同様、日本のみでのリリース(こちらも来年早々に海外リリース決定)。
主要メンバーのミッチ・アレン以外のメンバー総入れ替え、セルフプロデュースということで、相当好き放題やったんだろうなぁ、前作がダークな作風だったからどうなるんだろう‥‥と思っていたら、1stを更にポップにした作風にビックリ。パンク色が若干薄れ、よりモダンなパワーポップへと向かってるかな。個人的にはこっちの方がより好みではあります。
GN'Rの某ボーカリストの不在を嘆きつつ、古き良き時代を懐かしむ、まんまなタイトルを持つ1曲目や、ピーター・ガブリエルのムーディーな名曲をパンクポップ風にリアレンジした2曲目等、とにかく前半はグイグイ引っ張られる感じ。BOWLING FOR SOUPに提供した曲のセルフカバーも、個人的にはSR-71バージョンの方が好み。ホント、何でこのバンドがアメリカで不当評価されてるのか、理解できん。
ただ、ひとつだけ難点をつけるとすると、バラードが1曲もないことかな。グイグイ引っ張る感じはいいんだけど、彼等ならではの名バラードがここに加われば、間違いなく再ブレイクできるはずなのに‥‥US盤ではそこら辺が追加されることを願います。

▼SR-71「HERE WE GO AGAIN」(amazon)
■BUTCH WALKER「LETTERS」
MARVEROUS 3解散後にリリースした1stソロから約2年振り、通算2作目のソロアルバムです。前作はホントにスルーされちゃいましたからね。良い作品だっただけに残念極まりないです。
状況が良くなって来た中で発表されたこの作品、曲は文句無しに素晴らしいです。さすがブッチ・ウォーカーといった感じで、とにかくいろんなタイプの曲が収録されています。個人的にはひたすらきらびやかな80'sアメリカンHRに影響を受けたであろうMARVEROUS 3の2ndが好きだったもので、最近のちょっと落ち着いてきた‥‥まぁ年相応ともいえますが‥‥今のスタイルには一抹の淋しさを感じていたりもするんですが、とりあえず売れなきゃ話にならないわけで。これは兎に角もっとヒットすべきアルバムですよね。アヴリルが再び彼を新曲(映画サントラ用)の共作パートナーに選んだことだし、ホント‥‥頑張って欲しい。

▼BUTCH WALKER「LETTERS」(amazon)
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