David Bowie『A REALITY TOUR』日本武道館公演(2004年3月8日/再掲)
※このライブレポートは2004年3月11日に「とみぃの宮殿」に掲載されたものを、加筆修正したものです。最後のジャパンツアーの模様を伝えたいと思い、またデヴィッド・ボウイ追悼の意味を込めて再掲載したいと思います。
8年ぶりに来日したデヴィッド・ボウイのジャパンツアー初日、3月8日の武道館公演に行ってきました。前回('96年6月だっけ?)観たのもここ武道館。あのときは布袋寅泰がオープニングアクトとして出演してたっけ。今回行われる来日公演3本のうち、オープニングアクトが付かないのがこの初日のみ。そういう意味では損したような気がしないでもないけど……ま、ここ数日ボウイが観れるって考えただけでドキドキしてたし、正直ボウイばかり聴いてたから、余計なモノを観なくても(聴かなくても)済んだ、という意味では得したのかも……要はボウイさえ観れればいいわけ。
この日は2階席西側の最前列。ステージにかなり近いポジションだったこともあり、本当にドキドキもんでした。そのステージは比較的シンプルで、ドラムやキーボードの後方に数段高いステージ(踊り場?)があったり、その上からススキの穂みたいなのがぶら下がってたり、そのさらに後方には大きなスクリーンがあったり、ステージ前方には2メートル程度の花道があったり。過去のボウイと比べれば明らかに地味なわけ。今回の『A REALITY TOUR』、すでに行われた全米公演のセットリストとか見ると、過去の封印が何のそのって感じの選曲なわけですよ。とはいえ完全な1990年の『SOUND+VISION TOUR』みたいなヒットメドレーというわけではなく、意外な曲、地味な曲、そして過去2作の新譜からの曲をふんだんに取り入れ、明らかに「21世紀のデヴィッド・ボウイ」を提示した内容。新作『Reality』はなかなかの力作だっただけに、ライブでの披露もかなり楽しみなわけで。観る前からこんなにワクワクしたボウイの来日公演って、もしかしたら初めて観たドーム公演以来じゃないかな? その後も『Outside』でのツアーで観てるけど、今回の比じゃなかったもんな。