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2005/01/07

The DUST'N'BONEZ『FLAME SKULL BASTARDS』(2004)

 前回のエントリに引き続き、今回は当のThe DUST'N'BONEZのファーストアルバム「FLAME SKULL BASTARDS」について書いてみたいと思います。書くのはいいんだけど‥‥やはりどうしても避けられないですよね、ZIGGYとの比較は。だってさ、'93年から数年間のZIGGYは「森重樹一+戸城憲夫」の2人状態だったわけじゃない。その2人が再び手を組んで、曲を作って音を出せば‥‥それは紛れもなく『ZIGGY』そのものなわけじゃないですか。けど、現在においてもZIGGYそのものは存在する。非常に複雑ですが‥‥そのどれもが素晴らしい曲を作って素晴らしいパフォーマンスをしてくれればいいわけですよね‥‥いや、してくれればしてくれる程、我々は混乱するのか。「‥‥んで、結局どっちがZIGGYなの?」って。そりゃそうだ。

 このThe DUST'N'BONEZ結成に至る切っ掛けは、2002年夏のサマーソニック。復活HANOI ROCKSやGUNS N'ROSESが出演した、あの年ですよ。偶然にも森重と戸城はここで再会し、2人してHANOI ROCKSやGUNS N'ROSESを観るわけですよ。そして翌2003年2月。HANOI ROCKS単独来日公演。ここにも彼等は2人でライヴに足を運ぶんですね。そして‥‥酒の席でいろいろ音楽の話をして、互いの共通項(所謂グラマラスでハードなロックンロール)が現時点においてもまだ有効であることを悟り‥‥あとは自然と転がっていった、と。同年後半に元SADの満園と坂下を引き入れ、2004年3月にBACKYARD BABIES来日公演のアフターパーティーにて初ライヴを行う。その後は‥‥一部の方々はご存知の通りですね。ライヴ活動を繰り返し、そしてこのアルバムを約2週間で完成させてしまった、と。

 全10曲中、9曲の作曲を戸城が手掛け、残り1曲は森重。作詞は全て森重によるもの。ZIGGY時代はあくまで「森重/戸城が5曲/5曲、あるいは6曲/6曲と、同じ比重で曲を書く」50/50体制だったように思うのですが、このバンドはあくまで「戸城主導のバンド」なわけですよ。ZIGGYはあくまで森重が作ったバンドであり、森重がリーダーシップを発揮するバンドであると。その中で、それを踏まえつつ戸城は自身の役割を果たしていた、と。ところがここでは立場が逆転してるわけですよ。森重もインタビュー等で言ってるように、ZIGGY時代に一度も試さなかった『戸城主導で進める』という方法。これがThe DUST'N'BONEZのコンセプトなわけ。

 で、出す音。バンド名のスペル等からもお判りの通り(「〜'N'〜」とか「O」にウムラウトが付いたりとか、最後の「S」が「Z」になってたり、等)、'70〜80年代の、ロックンロールが一番カッコ良かった、輝いていた時代の先人達‥‥AEROSMITHやGUNS N'ROSES、HANOI ROCKSにMOTLEY CRUE等といった「ハードでメロウでグラマラスでデンジャラス」な、ロックンロールバカによる純度の高いロックンロールバンド。そういったものを2004年という時代に再び取り戻そう‥‥正しくそういう音なわけ。そう、ZIGGYだってそこに含まれても何ら違和感ないわけよ。だってZIGGYはGUNS N'ROSESと同期(1987年デビュー組)ですしね。あ、そうか。GN'R組が2004年にVELVET REVOLVERとしてデビューしたってことは、このTHE DUST'N'BONEZもある種VELVET REVOLVERのライバルになるわけか。アハハ。

 ただ、そんなVELVET REVOLVERよりも純度は高いわな。だってZIGGYのほぼ9割以上の曲を書いてきた2人がやってるバンドなわけだからさ。ある種、今のZIGGYよりもZIGGYらしいかも‥‥いや、今のZIGGYは「SNAKE HIP SHAKES」というバンドを通過することで、また別の地点にたどり着いてしまっているから、一概に比較すべきじゃないのかもしれないね。けど‥‥同じシンガーが歌詞を書き、歌っているという事実からして、比較せずにはいられないわな。バンドの顔がふたつのバンドを、しかも元メンバーとやってるわけだから。

 正直な話‥‥このアルバムをZIGGY時代‥‥「Goliath Birdeater」('99年)の後にリリースしていたら‥‥何ら違和感もないわけで。いやむしろ、「ZIGGY完全復活!」みたいに絶賛されてたかもしれないよね。けど実際にはそうならなかった。そうならなかったからこそ、今こうやって「FLAME SKULL BASTARDS」というアルバムが生まれたわけだけど。

 ZIGGYというバンドはこれまた厄介なバンドで、時期によって編成も違えば音楽性も少しずつ違ってくる。初期の薄っぺらいスリージーでグラマラスなロックンロール、タフになった「KOOL KIZZ」、BEATLESにかぶれ始めた「YELLOW POP」や「ZOO & RUBY」。グランジに傾倒しつつある「BLOND 007」。『日本の古き良きロックンロール』的な匂いのする「WHAT'S NEWS!?」、等々‥‥しかし我々の中にあるZIGGYというのは‥‥初期のイメージが強いわけですよ。かろうじて「KOOL KIZZ」辺りまでの。それはその頃が所謂バンドブームであり、ZIGGY自体も "GLORIA" での大ヒットがあったから、お茶の間にまで浸透していた時期だからなんですね。ルックスやスタイルとは裏腹に、歌謡曲のように親しみやすいメロディ。これがこのバンドの売りだったわけですよ。

 勿論、その血はThe DUST'N'BONEZにも流れてます。純血というか、輸血された血液というか‥‥純度は非常に高いですよね。音像こそヘヴィでハードなわけですが、メロディは戸城らしい判りやすさがちゃんとあるわけですよ。考えてみてくださいよ、この人はZIGGY時代に "SING MY SONG" とか "HOW" とか "午前0時のMERRY-GO-ROUND" みたいなポップチューンを残してきた男ですよ。勿論この人が書くハードーチューンも素晴らしいものばかり。それはZIGGY時代のみならず、その後彼が幾つか作っては潰してきたバンドでも遺憾なく発揮されてましたよね。そういう意味では‥‥この手のロックが、そしてZIGGYが大好きな人なら絶対に気に入る音なわけですよ。気に入らないわけがない。むしろ「最近のZIGGYが苦手」という人にこそ聴いて欲しいアルバムですよね。

 ホントはZIGGYとの比較なんて、無意味なんだろうけど‥‥比較することで、どちらが優れていて、どっちが劣っているとか、そういったことが言いたいわけじゃないのよ。正直なところ、俺自身も未だに混乱してるんだから‥‥ZIGGYはこの先、本当に大丈夫なんだろうか。本当にこのまま続いていくんだろうか。こんなにスゲーアルバムを作ってしまった今、ZIGGYの新作は本当に大丈夫なのかな‥‥とか、いろいろ不安に感じてるわけですよ。結局は今月末にリリース予定のアルバムを聴いて判断すべきなんだけど‥‥

 ある意味では同じ土俵なわけじゃないですか、ふたつのバンドは。同じ土俵にはいるけど相撲は取れないわけですよ、だって、同じ人間がメインを務めてるわけですから。でも‥‥我々は心の中で、密かにそれを望んでいるんじゃないのか。そんな気がするんですよね。戸城がZIGGYに戻ることはない。そして森重はZIGGYを解散させる気もない。だったら‥‥お互い良い意味でぶつかり合って、更に良い作品を生み出してくれれば‥‥ファンとしてはこれ以上の贅沢はないわけですよ。ま、このモヤモヤは延々続くわけですけどね!

 いっそのこと‥‥「SONIC MANIA」にでも出て、VELVET REVOLVERやMARILYN MANSONと共演しちまえばいいのに。そういったファンの前で演奏するのも、ある意味ではぶつかり合いですからね。そして‥‥ある意味では「勝ち」が約束されているわけですが。やっぱりZIGGYじゃなくて、The DUST'N'BONEZで出て欲しいよね、あのメンツなら。



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投稿: 2005 01 07 12:25 午前 [2004年の作品, DUST'N'BONEZ, THE, ZIGGY] | 固定リンク