« Kickstart My Heart! (6) | トップページ | ソニン@渋谷eggman(2/11) »

2005/03/15

MANIC STREET PREACHERS来日公演雑感(2/10&2/13)

 気がつけば、もう1ヶ月以上経っちゃったんですねぇ‥‥ええ、MANIC STREET PREACHERSの来日ツアー終了から。当然ながら俺も東京2公演に足を運んだわけですが‥‥ずっとね、何を書こうかなって悩んでたんですよ。で、悩み続けてたら1ヶ月経っちゃった、と。

 いえね、別に内容が悪かったとか出来が悪かったとか、そういったことじゃないんですよ。むしろ自分にとっては良すぎた位ですから。ホント、特筆すべき点がないくらい、自分にとって理想的な、素晴らしいライヴだったんですよ。

 だけど‥‥ライヴ終わって帰宅して、いろんな人と話したりいろんな人からメール貰ったりしてるうちに、なんだか‥‥いろいろ考えちゃったんですよね。

 勿論、自分の価値観で、自分が観たありのままを書けばいいだけの話なんですが‥‥ただ「良かった」「最高だった」と書いただけの感想でいいのかな、と。全肯定の文章でいいのかな、と。迷いが生じたわけですよ、頂いたメールとか読んで‥‥

 自分はMANICSに関してはここ日本でしか観たことないし、そりゃ海外(特に彼等の地元)で観られれば、それ以上に最高なことはないだろうな、とは思いますよ。日本でやるよりも、母国語の通じる、しかも彼等の生まれ故郷でライヴをやれば、絶対に日本以上に盛り上がるだろうし、それが一番いいというのはどう贔屓目を差し引いたとしても、間違いない事実だと思うわけですよ。

 でも、現時点ではそれ(俺が彼等のライヴをカーディフで観ること)は実現してないし、今後暫くそれが実現する気配もない。だから、俺はこの先もずっと、過去に日本で、自分が観たライヴと比較するしかないんですよ。

 そりゃライヴのブートレグやBS・CS等で放送された海外でのライヴは何度も目にしてますよ。けど、「現場に立ち会う」という意味ではその感想は確実に半減あるいはそれ以下だと思うし、やはり印象に残るという意味では‥‥違うな、と。

 俺は今後もずっと、初めて観た'93年秋の来日公演、久し振りに来日して感極まり、思わず赤坂BLITZのほぼ最前列まで行ってしまった'99年2月、念願の「フジロックでMANICSを観る」が実現した'01年7月、そしてグレイテスト・ヒッツ的内容でお腹いっぱいになった'03年1月のNKホール‥‥そして今回のSHIBUYA-AXとZepp Tokyoを比較対象としていくと思います。そしてそれらのライヴはいつでも自分にとって最高のロックンロール・ライヴだったし、それは今後も変わることはないと思います。

 そんな今回の来日公演ですが、内容的には東京2公演及び大阪名古屋の2公演、選曲は殆ど変わらなかったようです(下記に今回の4公演分のセットリストを載せておきます)。ただ、今回のワールドツアー開始当初と同じように、来日公演初日(SHIBUYA-AX)はあの『MANICS版 "White Riot"』とまで呼ばれる "Motown Junk" が演奏されなかったんですよね。ま、演奏されなかったから最悪かといえば、実は全然そんなことはなかったわけで。むしろ他の曲に圧倒されっぱなしで、俺的にはそんなに違和感を感じなかったんですよ(終わってから「あー結局やんなかったなー」くらいの感想で)。

 だってさ、頭2曲目で "Faster" ですよ!? 前半にいきなり "You Love Us" ですよ!? 心の準備が出来てないっつーの。いや、既にヨーロッパ・ツアーのセットリストはいろいろ目にしていたので、大体どの辺りにどの曲が来るってのは知っていたし、その心の準備も出来ていたはずなんですが、いざその曲名がジェームズの口からコールされると、やっぱりね‥‥失禁寸前なわけですよ(「失神」じゃなくて「失禁」な)。

 それと‥‥これも既に知っていて覚悟は出来てたはずなのに‥‥そう、「THE HOLY BIBLE」からの曲が沢山演奏される件ね。これまでにも'99年、'01年、'03年のツアーで "Yes"、"Faster"、"This Is Yesterday"、"She Is Suffering" といった曲を生で聴いてきていたのに、1度のライヴでここまでやられちゃうと‥‥しかもアコースティックで "Archives Of Pain" までやられちゃうとね(ま、さわりだけなんですが)。「あの時」の来日ツアーが、リッチー失踪を理由に幻に終わってしまい、あれから丸10年経って初めてここ日本で「あの時」が再現された‥‥いや、再現ではないな、ひとり足りないんだし。「再生」されたって言った方が正解かもね。そういう意味で、今回の来日公演ってのは俺にとって非常に重要な意味を持つものなんですよ。だからやれカーディフ公演が良かったとかロンドン公演が良かったとか、海外でのそれと比較されてしまうのは違うんですよ。「ここ日本で観る」ことに意味があるんですよ、今回のツアーは! そこを忘れてる古くからのファン、多くないかい?(絶対に忘れちゃいけないことなのにな)

 って愚痴はまぁこの辺にしておいて‥‥やはり新作からの曲はライヴで盛り上がるって類とは違い、じっくりと聴き入るタイプですよね。だから新曲になると客側のテンションが落ちるように感じられましたが、実際にはみんな聴き入ってたんだよね(多分)。特に "Solitude Sometimes Is"、"I Live To Fall Asleep"、"Cardiff Afterlife" 辺りはね、レコーディングされた『作品』とはまた違った色合いを見せていて、非常に興味深かったなぁ。それとは逆に、"1985" や "Empty Souls" はライヴの方がより迫力が増して、如何にもライヴ向きの曲にシフトチェンジしてたような。ただその反面、"The Love Of Richard Nixon" はライヴ向きではなかったように思います。これは完全に『スタジオ作品』としての完成度が高かったから、それを完璧に再現するか、あるいは全く違ったアレンジにするかでライヴに臨まないとちょっと厳しかったかなぁ‥‥非常に中途半端な印象を受けて、ちょっとノリきれなかった気が。

 代表曲に関しては‥‥全然文句ないです。あれも聴きたかった、これも聴きたかったって声は沢山あるだろうけど、散々過去のツアーで俺は聴いてきてるから。今回のアルバムから入ったファンや今回のツアーで初めて生MANICSを観たって人にとっては、その点は不満かもしれないけどさ。

 そういう意味で、たったワンフレーズだったものの、"R.P.McMurphy" が歌われたZepp Tokyo公演は貴重だったな、と。そりゃビックリですよ、いくらファンから歌ってくれっていうリクエストがあったからとかいっても、まさかここ日本で歌うとは思わないじゃない、しかも2005年に。で、そのままガンズ "Sweet Child O'Mine" イントロときて、やっと東京で演奏された "Motown Junk"‥‥何だかんだいって、やっぱり演奏されたらされたで、我を忘れる程に大興奮するわけですが。そりゃ仕方ないよ、だってリアルタイム世代だもの。同年代だもの。

 名古屋でしか演奏されなかった前作からの "Ocean Spray" とか、やはり最終日・名古屋が一番良い演奏だったとか、いろいろ話は伝え聞いてますが、それでも、それぞれの人にとっては自分が観たライヴが一番に決まってるわけですよ。AXしか観てなかったら、それが一番に決まってるし。俺にはどれが一番よかったとか選べないもの‥‥AXもZeppも、それそれにそれぞれの良さがあったわけだし。客も違ったし、会場(ハコ)も違ったし、メンバーのコンディションも違った。全てが違ってるんだもの、俺には今回のツアーでどっちの方が良かったとは言えないな‥‥残念ながら。

 ただ、前回や過去のツアーと比べると‥‥勢いというか「若さ」みたいなものは完全に失速してるんだけど(これは仕方ないか)、その分これまで以上に哀愁というか深みが備わったかな、と実感しましたね。これは10年前の彼等には絶対に真似できないものだしね(逆にいえば、10年前の「THE HOLY BIBLE」を『再生』することは出来ても、『再現』することは出来ない、と)。

 何度でも言ってやる‥‥本当にいいライヴだったし、やっぱり俺にとって最高のバンドだと。誰が何と言おうと、一番良いライヴだったと断言してやる‥‥

 そして‥‥俺は自分が生きている間に、あと何回MANICSのライヴをこの目で観ることができるのかな‥‥と、この1ヶ月ずっと考えてて。自分の好きな海外のバンドを、こういう風に日本で観ることができることは凄く幸せなことじゃないですか。だってアルバム出したって毎回来るとは限らないし、中にはアルバムが日本で出ただけでもラッキーで来日なんて考えられないようなバンドもいるし。そういう意味で、特に「THIS IS MY TRUTH TELL ME YOURS」以降、フェスも含めて毎回来日出来ている今の状況は非常に喜ばしいことですよね。そういう意味でも、このバンドの性質を考えれば考える程、切なくなるんですよ‥‥20年、30年続くバンドではないだろうしな、と。いや、あと数年もすれば結成20年を迎えるわけですが、それでもね‥‥きっと両手でこと足りてしまうんじゃないかな‥‥なんて考えるわけです。

 だったら海外にまで足を伸ばそう!っていう人もいるでしょう。けど‥‥俺はそれはしないのね。いや、したいけど出来ないっていう状況もあるし、それ以上に‥‥やはり『日本で観たい』んだよな俺、って思うわけですよ。

 だから‥‥うん、今回は都合で断念しちゃったけど、もし‥‥もし次回の単独ツアーが実現するなら、絶対に全国追っかけたいな、と。仮に、夏にサマソニとかで来ちゃった日には‥‥どうすればいいんだろう? もし別の日にどうしても観たいバンドが出演してしまったら‥‥悔しいだろうなぁ、どっちを見逃したとしても

 ま、まだ現実に決まってないから冗談ぽく言えるんだけど、実際にそんなことが決まってしまった日にゃ‥‥考えるだけで恐ろしいね。

 というわけで‥‥最高なライヴには最高の賛辞を送ろうじゃないか、という至極簡単なことに悩み続けたこの1ヶ月、やはり感動は全く薄らぐことはなく、現時点においても「2005年を代表する名ライヴ」だったと声を大にして言えるわけですよ。


■■「LIFEBLOOD」JAPAN TOUR '05 SETLIST■■

■2/10(木)@SHIBUYA-AX
01. 1985
02. Faster
03. If You Tolerate This Your Children Will Be Next
04. No Surface All Feeling
05. Empty Souls
06. You Love Us
07. Yes
08. The Love Of Richard Nixon
09. Kevin Carter
10. La Tristesse Durera (Scream To A Sigh)
11. Die In The Summertime
12. Solitude Sometimes Is
13. The Masses Against The Classes
14. Archives Of Pain [Acoustic。1コーラス目Aメロのみ]
15. Small Black Flowers That Grow In The Sky [Acoustic]
16. You Stole The Sun From My Heart
17. This Is Yesterday
18. I Live To Fall Asleep
19. Cardiff Afterlife
20. Motorcycle Emptinss
21. A Design For Life

■2/12(土)@Zepp Osaka
01. 1985
02. Faster
03. IIf You Tolerate This Your Children Will Be Next
04. No Surface All Feeling
05. Empty Souls
06. You Love Us
07. Yes
08. The Love Of Richard Nixon
09. Kevin Carter
10. Die In The Summertime
11. La Tristesse Durera (Scream To A Sigh)
12. Solitude Sometimes Is
13. The Masses Against The Classes
14. This Is Yesterday [Acoustic]
15. Small Black Flowers That Grow In The Sky [Acoustic]
16. You Stole The Sun From My Heart
17. I Live To Fall Asleep
18. Motown Junk
19. Cardiff Afterlife
20. Motorcycle Emptinss
21. A Design For Life

■2/13(日)@Zepp Tokyo
01. 1985
02. Faster
03. If You Tolerate This Your Children Will Be Next
04. No Surface All Feeling
05. Empty Souls
06. You Love Us
07. Yes
08. The Love Of Richard Nixon
09. Kevin Carter
10. La Tristesse Durera (Scream To A Sigh)
11. Die In The Summertime
12. Solitude Sometimes Is
13. The Masses Against The Classes
14. Archives Of Pain [Acoustic。1コーラス]
15. Small Black Flowers That Grow In The Sky [Acoustic]
16. You Stole The Sun From My Heart
17. I Live To Fall Asleep
18. R.P.McMurphy [サビのみ]
 〜 Sweet Child O'Mine [GN'R : イントロのみ]
 〜 Motown Junk
19. Cardiff Afterlife
20. Motorcycle Emptiness
21. A Design For Life

■2/14(月)@名古屋クラブクアトロ
01. 1985
02. Faster
03. If You Tolerate This Your Children Will Be Next
04. No Surface All Feeling
05. Empty Souls
06. You Love Us
07. Yes
08. Kevin Carter
09. La Tristesse Durera (Scream To A Sigh)
10. Die In The Summertime
11. Solitude Sometimes Is
12. The Masses Against The Classes
13. Archives Of Pain [Acoustic。1コーラス]
14. This Is Yesterday [Acoustic]
15. You Stole The Sun From My Heart
16. Ocean Spray
17. Paradise City [GN'R : イントロのみ]
 〜 Motown Junk
18. Cardiff Afterlife
19. Motorcycle Emptinss
20. A Design For Life



▼MANIC STREET PREACHERS「LIFEBLOOD」(amazon

投稿: 2005 03 15 07:51 午後 [2005年のライブ, Manic Street Preachers] | 固定リンク

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/62417/3310391

この記事へのトラックバック一覧です: MANIC STREET PREACHERS来日公演雑感(2/10&2/13):

» Manics Live from hyuma
昨日Manic Street Preachersの渋谷AXでのライブ行ってきました。満員、熱気満々でした。Manicsのライブは初めてでしたが、本当によかったです。歳がいもなく前でもみくちゃになりながら盛り上がってました。「MOTORCYCLE EMPTINESS」ではみんな声からして歌いまくってました。やっぱライブは小箱ですね!... 続きを読む

受信: 2005/08/07 11:53:49

» Manic Street Preachers in Tokyo 2005 from cafe musique69
デビュー当時から、ジェイムスとは誕生日まで同じ同級生ということもあって相当なシンパシーを感じてるのだけれど、こいつの才能はホント尋常じゃない。... バンドの他のメンバーもあまり変わらない(いや、ニッキーは以前に比べて嘘みたいにまじめにベースを弾いてた気がする・・・) が、あの圧倒的なヴォーカルで、全てをなぎ倒すまでにメロディアスな楽曲として聴かせる。 ... 続きを読む

受信: 2006/03/22 17:03:46

コメント

コメントを書く