岡村靖幸『ビジネス』(2005)
タイトルとリリース時期からして、単なる『年度末のお仕事』と見なしてスルーしてしまうと一生の後悔モンですよ、これ。
レコード会社の所謂『煽り文』によると、「岡村靖幸史上初の「リアレンジ」「リミックス」ノンストップアルバムの登場! ツアーのために制作された至高のLIVE用音源をもとに、岡村靖幸本人が「リアレンジ」「リミックス」し、ノンストップで再レコーディング。LIVE、サウンドプロデュース、DJ、とさまざまなポジションにおいて発揮される岡村ちゃんの才能が一度に堪能できる、過去に例を見ない特別なアルバム」‥‥ってことらしいです。
ま、言い過ぎかな‥‥って気がしないでもないけどさ。でもね、ホントにこれが予想してた以上に良かったんだわ。DVDと同日発売ってこともあって、まぁ半分惰性で買ったようなとこもあったんだけどさ‥‥
ライヴ用にリアレンジされた過去の楽曲("聖書(バイブル)" や "Check out love")、「岡村と卓球」名義でリリースされた曲のリアレンジ("come baby" と "adventure")、そして昨年リリースされた楽曲のライヴ用リアレンジ("ア・チ・チ・チ")、と‥‥そう、昨年のツアー「Me-imi TOUR 2004」用に岡村本人がリアレンジしたバックトラックをそのまま使用、そこに今の岡村が新たに歌を乗せたという、正しく「準・新作」と呼べるような1枚に仕上がってるんですわ。で、そのアレンジも‥‥彼の復活後のライヴを観たことある人ならわかると思うけど‥‥かなり現代的に、しかもハイパーアクティヴなテイクにビルドアップされてるわけ。それを(ほぼ)ノンストップに近い形で、曲間も殆どないような形で並べられてるんだもん、興奮しないわけがない。しかも「岡村ちゃん大百科」みたいな過去の大決算みたいなボックスが出て、昨年のツアーDVDが出て、って感じに‥‥これでもか!?って位に「岡村ちゃんの新曲」飢餓状態に陥らせる状況を作って、そこにこの新録作品‥‥で、これがたった5曲しか収録されてないもんだから‥‥火に油を注ぐだけだという。おいおい、ふざけないでくださいよ!
昨年リリースされた "ア・チ・チ・チ" は置いといて、他の4曲‥‥例えば初期の代表曲であるところの "聖書(バイブル)" や "Check out love" を完全に2005年のサウンドに再構築したのは非常に興味深いですね。これ、岡村ちゃんに疎い人が聴いても受け入れられるような作風になってますよね(ま、確かに "聖書(バイブル)" がちゃんと「歌えてない」のは今のライヴ同様なわけですが)。特に "Check out love" がクールでね。後半の盛り上がりとか凄いよね。
あと、個人的には「最高!」とは言い難かった「岡村と卓球」名義での "come baby" と "adventure" が完全に「生き返ってる」のがいいよね。前者は一昨年のライヴで聴かせたバージョンよりも更にバージョンアップしてカッコ良くなってるし(良い意味での「下世話さ」が売りだった原曲から、それを取っ払って硬質な感じに蘇らせたイメージ)、原曲以上に『岡村ちゃんらしさ』が濃くなった後者のポップさといったら‥‥あー、こんなに良い曲だったんだね、と再確認。うん、ホント良いねこれ。
いろんなところで言われてるように‥‥5曲じゃ物足りなさ過ぎですよ! 何度も言うけど、寸止めにさえ程遠い状態。もっとやれたんじゃないか、これだけでフルアルバムが作れたんじゃないか、って気もするけど‥‥そうなると、またコンセプトも変わってきちゃうかな。ま、5曲って辺りにアルバムタイトルとの連動性を感じずにはいられないかな‥‥なんて思ったりして。
とにかく、非常に良く出来た1枚ですよ。新作「Me-imi」で初めて岡村ちゃんに触れた人、次にどのアルバムを聴こうかと悩んでる人、そしてまだ岡村ちゃんを聴いたことがないって人。いや、岡村ちゃんに興味がない人もある人も、全員必聴盤ですよ! そして‥‥物足りなさに地団駄踏んで、最終的には「岡村ちゃん大百科」を手にしてる‥‥みたいな、ね。

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