AUDIOSLAVE『OUT OF EXILE』(2005)
AUDIOSLAVEの2ndアルバム「OUT OF EXILE」が予想してた以上に素晴らしかったので、急遽更新の予定を変更して、今日はこのアルバムの素晴らしさについて語ってみたいと思います。
もう聴きましたか、このアルバム? ってまだ店頭に並んでから1日、手にしてる人の数なんてたかが知れてますよね。それこそコアなファン以外は‥‥みんな同日発売のOASISに走っちゃってるんじゃないでしょうか。
いや。今はそれでいいですよ。きっとこれを読んだ後に気が変わるかもしれないしさ。
まず‥‥1stアルバムついてもう一度整理しておきましょう。「とみぃの宮殿」時代に書いた1stアルバムのレビューを今一度、読み返してみようじゃないですか。何ならそれと併せてCDを引っ張り出して聴きながら読むのもいいかも
ここで俺は何点かポイントを挙げています。それは‥‥
・サウンド的には「ZEP的オーソドックスなハードロック」
・想定の範囲内のサウンド。だから大きな驚きも衝撃もなかった
・「‥‥正直、こんな程度なのかな‥‥」とさえ感じた程
・クリス・コーネルの声の衰えにはがっかりしたが、曲は声に合ったものが多い
・メロウなミドルチューンこそがこの組み合わせ最大の産物かも
・"Like A Stone" タイプの曲が今後の彼等にとって大きな武器になるだろう
‥‥以上、こんな感じでしょうか。
正直この組み合わせだったら誰もが「もの凄いアルバムになるに違いない!」と思ったでしょうけど、古くから両バンドに精通してるファンからすれば、この組み合わせであの「古典的ともいえるオーソドックスなHR」は想定の範囲内の出来。枠からはみ出ることもなく、非常に優等生的な作品だったんですよね。だからなのか、俺もそこまで聴き込んだという記憶もないし、ライヴではRAGE AGAINST THE MACHINEの曲もSOUNDGARDENの曲もやらない、と耳にして、更に興味を失っていたんですよね。
ところが。この2ndアルバムリリース前に行われたライヴでは、以下のようなセットリストでライヴをやってるようなんですよ。
01. Your Time Has Come
02. Set It Off
03. Like A Stone
04. Spoonman [SOUNDGARDEN]
05. Be Yourself
06. War Pigs Tease
07. Bulls On Parade [RATM/Instrumental]
08. Sleep Now In The Fire [RATM]
09. Black Hole Sun [SOUNDGARDEN/Acoustic solo]
10. Show Me How To Live
11. Killing In The Name [RATM]
12. Cochise
12曲中、SOUNDGARDENの曲が2曲(日によっては "Outshine" をプレイする日もあるそうな)、RATMの曲が3曲(内1曲はクリス抜きでのインストバージョン)‥‥セットリストの約半数を彼等が過去在籍したバンドの曲なんですよ。頑に演奏してこなかった歴代バンドの名曲達を‥‥
恐らく、1stを作って、長期間のツアーに出て、互いを更に理解し合い、バンドとしても、そして人間/友人としても、ビジネスパートナーとしてもより密な関係になれたんでしょうね。だからこそ、そういった「憑き物」が落ちたのかもしれない‥‥ダフ・マッケイガン(元GUNS N'ROSES、現VELVET REVOLVER)がAUDIOSLAVEに対して「何故(SOUNDGARDENやRATMの曲を)演奏しないんだ? ファンの気持ちになれば(それらを期待してるってことが)判るだろうに」とコメントしてたのが印象的でしたが(VELVET REVOLVERはGN'RとSTONE TEMPLE PILOTSの混合バンド。ライヴでは両バンドの曲も演奏します)、いよいよここにきて封印と解いた、ということは‥‥「AUDIOSLAVE」として納得できる、確立された音楽が完成したということを意味するんじゃないでしょうか?
そして、それこそがこの「OUT OF EXILE」というアルバムなんだ、と。
ゴメンなさい、前降り長過ぎですね。
とにかく、前作で満足出来なかった人間の多くが、このアルバムを前にして、手に汗握るんじゃないでしょうか。だってさ、曲がとにかく良いし、演奏も良い。歌も無理なく、クリスらしさを上手く表現できてる。前作制作時には「AUDIOSLAVEとして一度もライヴの経験がなかった」状態だったことを思えば、今回はある程度互いの手の内を理解した状態で制作に挑んだわけですから‥‥悪くなるはずがない。だって、何だかんだいってここにはSOUNDGARDENのメインソングライターと、RATMのアンサンブルの要(というかそのもの)が揃ってるんだよ。
曲‥‥特にメロディの充実度には目を見張るものがあると思います。上に書いた「"Like A Stone" タイプの曲が今後の彼等にとって大きな武器になるだろう」というポイントも、アルバムからのリーダートラックに "Be Yourself" が選ばれた時点で、あーバンドとしてもよく理解してるんだな、と納得できたし、それ以外の‥‥そう、それ以外の曲がとにかく凄く良いのですよ。もう1曲目 "Your Time Has Come" からハードドライヴィングしまくり、続く "Out Of Exile" ではRATM直結のグルーヴィーHR全開。ボーカルもハイトーンやシャウトに頼ることなく、完全に「クリス・コーネルの節回し」が独特なバックに馴染んでる。前作では上手く噛み合ってなかったり、メロの節回しがあと一歩だったりと、非常に残念な箇所が幾つかあったわけですが、今回に関しては(通しで2回聴いた限りでは)それが見当たらないし。いい具合に「感」が戻ってきたんじゃないでしょうか(思えばクリスはSOUNDGARDEN解散以降、ソロでのライヴはあったものの、こういう形でのバンドは5年近く経験がなかったわけですからね)。
演奏も見事に「らしさ」を残しつつ、更に「歌」をバックアップする「引き」の要素も強まってる。でも決して地味なんじゃなくて、実は結構派手なプレイしてたりするんだよね。そう聞こえないのは、完全にひとつの楽曲として調和されたものが多いからなんじゃないかな。曲作りやリハーサルにそれだけ時間をかけたことも大きいだろうし、やはり長期のツアー経験がものを言ってるんじゃないでしょうかね。
いやー参った。"Be Yourself" を最初聴いた時は「やはりこの路線を強調してきたか‥‥」と嬉しく思ったのと同時に、どんどんハードロック色‥‥クリスやRATM残党組が最も得意とするであろう表現方法‥‥が後退してくのかなぁ、と危惧していたんですが、とんだ取り越し苦労でした。曲の配置、構成、曲調のバラエティやバランスも良いし、12曲(日本盤は+2曲)という曲数も丁度良いし(前作は似たタイプのミドルチューンが多い14曲入り)。
これはアメリカでもバカ売れするんじゃないの? 日本じゃ過去に在籍した両バンドの内、RATMの方が知名度上で、SOUNDGARDENは結局1度の来日(しかも全米ナンバー1になる直前の来日な。俺も行ったけど)しか実現しなかったからか、マニアックなファンしか着いてない気がするし‥‥そういったカルト的な知名度を跳ね返すような、大きなブレイクを期待したい‥‥と思ってた矢先に、サマソニへの出演決定!?(日本盤にその旨を伝えるステッカーが貼られてます) NINE INCH NAILSが出る日の「VERY SPECIAL GUEST」ってやはりAUDIOSLAVEのことだったか! 何となくそうじゃないか、とは予想してたけど。嬉しい。素直に嬉しい。野外で、このサウンドを体感できるんだから。日本人は幸せだと思うよ。
さて、アルバムも3周目に突入。もっとボリューム上げて聴き込みますよー!
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» アメリカンロック日和。 [足して2で割ったような]
System Of A Downの新譜ばかり聴いてオスクーハリウーばっかり口ずさむ始末だったので、日曜日は中古屋の投売りでこいつを拾ってくる。
■Kyuss - ...And The Circus Leaves Town ¥210
まぁKyussにキャッチーさ求めても仕方がないわけで、結局SOADの優位は揺るがず。そうこうしているうちにAudioslaveのニューアルバムが出てしまった。
ついでだから書いてしまおう。この辺のバンドとかGREENMACHiNEとかを聞いて何とかストーナー・... [続きを読む]
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