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2005/09/24

HIGH and MIGHTY COLOR『G∞VER』(2005)

 デビューから約9ヶ月、その間に4枚のシングルをリリースしてきたアンチノブナガHIGH and MIGHTY COLORが、いよいよ1stアルバムをリリースしましたよ。プロデューサーにはコリン・リチャードソンシングル同様HALを迎えたこの作品集。一体どんな作風の1枚に仕上がっているのか。男性ボーカル・ユウスケの見せ場はあるのか。7弦ツインギター&5弦ベースの存在意義はあるのか。そして‥‥このままどんどんとポップ化が進んでしまうのか‥‥(もうアンチノブナガには戻らないのか

 で、いきなり結論から書いてしまうと、これが予想してた以上に素晴らしい作品集に仕上がってたんですよ。いい意味で期待を裏切ってくれたというか。いや、正直そこまで期待してなかったのね。というのも、ここ2枚のシングル("RUN☆RUN☆RUN" と "Days")が、曲そのものは良いものの、自分が彼等に対して望んでいた方向性ではなかったので‥‥あーこのままポップロック指向にドンドンと移行してっちゃうんだな、ラウド路線は更に後退してくんだろうなー、って。だからアルバムもそういう曲で占められてると思ったのね。

 ところがいきなりアルバム1曲目 "G∞VER" でブチかまされちゃうわけですよ。ダンサブルな曲調に、ユウスケのデス声が響き渡る。完全なるユウスケ・ソロ! 良い意味で期待感を煽る、掴みの1曲の後に、これまたユウスケとマーキーがパート毎に歌い分ける、これまたこれまでにないタイプの曲 "NOTICE" が続くわけでして。適度なヘヴィさを残しつつ、メロやアレンジの良さに酔いしれてると、名曲 "PRIDE" へと流れていく‥‥この3曲で既に小さくガッツポーズですよ、俺。

 基本的にアルバム用の新曲は、マーキーを主軸に持ってきていても、ちゃんとユウスケの見せ場も用意されてる、しっかりと「ツイン・ボーカル」としての見せ場が用意された、聴き応えのあるメロウな佳曲ばかりなんですね。確かにシングルのC/W曲にあったようなモロにメタル路線な楽曲は皆無ですが、"PRIDE" や "OVER" といったラウド路線と、"RUN☆RUN☆RUN" や "Days" といったポップ路線の中間にあるような曲が多く、非常によいバランスでアルバムが進行していくんですよ。で、最後にある意味感動的なバラード "With YOU" で終了する。あーこりゃホントによく出来たアルバムですよ。まさかここまでの作品集を作り上げるとは思ってもみなかったから、ホントに驚いたし嬉しかったわけですよ、アンチノブナガ・ファンのひとりとしては!

 とはいってもアンチノブナガというバンド自体に「らしさ」や個性があったかというと、実はまだ確立されてなかったと思うんですね。で、マーキーという女性ボーカルを「大人の事情」で加入させることになって、迎え撃つ男性陣5人は試行錯誤を繰り返す。下手に作曲能力があったもんだから、いろんなタイプの曲を書いてみた。本来はラウド/ヘヴィロックをやりたかったバンドが、でも実はMR.BIGやEXTREMEみたいなポップはHRバンドも好きってことで、よりJ-POP的な味付けを加えて、更に試行錯誤を繰り返す。シングルの4枚は正にその変遷というか歴史であって、この「G∞VER」というアルバムでとうとう「ひとつの結論」に到達したのかな、という感じですかね。勿論ここで「あがり」ではなく、既に彼等は次の地平を目指して進み始めてるわけですよ。年末に向けてゲームのタイアップ曲、某有名アニメとのタイアップ等いろいろ用意されてるようですし、またそれらの楽曲がヘヴィ路線よ再びだったりするみたいで‥‥って結局試行錯誤の延長じゃんか! そうかそうだったのか!!

 ‥‥って特にオチはないんですが。

 とにかく、まだ若いバンドですよ。オレンジレンジと同じ事務所ってことで比較する輩が多いですが、全くの別物なのは周知の事実。もうデスとかメタルとかどうでもいい! このクラスの良い曲を連発してくれれば‥‥勿論、ユウスケにはデス声を捨てて欲しくないし、マーキーにはこれ以上歌上手くなって欲しいとは思わない。この「良い意味で」微妙なままでドンドン良い曲書いて、ここではないどこかへ俺を連れてって欲しいわけですよ! いや本気で!

 若いっていいなぁ‥‥このアルバムを聴いてると、ホントにそう思いますわ。正直羨ましい。



▼HIGH and MIGHTY COLOR「G∞VER」(amazon

投稿: 2005 09 24 01:05 午前 [2005年の作品, HIGH and MIGHTY COLOR] | 固定リンク

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