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2005年10月30日 (日)

美勇伝『スイートルームナンバー1』(2005)

 正直なところ、去年デビュー曲 "恋のヌケガラ" を初めて聴いた時の印象はそこまで良いものではなかったし、CDを買ってちゃんと聴いた時もそこまでは‥‥のめり込めなかったんですよね。デビュー曲だというのに、非常に微妙な出来だったことも大きいんですが、石川梨華以外のメンバーがド新人ってことで、愛着も全く湧かなかったし‥‥

 その後、この1年1ヶ月の間に彼女達は更に4枚のシングルをリリースしてるんですが、実はどれもちゃんと聴いてないというのがホントのところでして‥‥買ってもいなければ、テレビ(「ハロモニ」等)でも殆ど聴かなかったんですね。そりゃサビ程度は耳にする機会はあったけど、フルコーラスはおろかワンコーラスでさえも知らないという‥‥いや、石川の卒業公演で3rdシングル "紫陽花アイ愛物語" は聴いてるな。でも‥‥あのレポにも書いたけど、全然印象に残らなくて。更に‥‥ホントは俺、5月末の美勇伝の単独ライヴにも行くことになってたのね。けど、直前になって‥‥何だか気持ちがついていけなくなって‥‥チケット持っていながらも、結局厚生年金会館にまで足が向かなくて。その辺りからかな、俺の本格的な『ハロプロ離れ』が進んだのは‥‥

 ま、今でこそあの頃程酷い状態ではないものの、それでも一時程の熱心さはないですよ。音源だって聴いて気に入ったものしか買ってないし、それこそテレビ番組も殆ど観なくなったし。ライヴなんて石川卒業@武道館以来行ってないし。

 でもさ、ここ最近‥‥安倍なつみのシングルとか松浦亜弥のシングルとか、結構好意的に捉えててね。DEF.DIVAでさえ俺、珍しくリリース日前日に手に入れてるし。ま、これらは買う前に曲を聴いて気に入って買ってるわけですが。ところが今回、美勇伝の1stアルバムが出るということで‥‥ "恋のヌケガラ" 以外の曲はまともに知らないのに、更にはアルバム用新曲も一切知らない状態でこのアルバムを予約してまで購入したわけですよ。それは愛情なのか、それとも‥‥単なる怖いもの見たさ(聴きたさ)から? 考えてみれば石川がメインで関わるユニットのフルアルバムってこれは初めてじゃないですか。モーニング娘。時代は10数分の一の役割でしかなかったから、曲によっては彼女の声すら聞こえないものもあった。けど今回は石川は三分の一であり、しかも主要メンバーなわけですよ。どう考えたって彼女の歌の比重が過去最高に高くなってるわけですよ。そりゃ‥‥やっぱり愛情以上に怖いもの聴きたさですわ、うん。

 ところがさ、このアルバムってリリース前後から比較的評判が良かったんですよね。恐らくラジオとかで前もってアルバム曲の幾つかがオンエアされたんだと思いますが‥‥にしてもリリース後になってもあまり悪い意見は聞こえてこない。むしろみんな驚いてるんですよね、「ここまでのもんだとは思わなかった」って。

 シングル5曲を軸にしてそこに新曲6曲を加え、オープニングとエンディングにショートコント風のS.E.を導入した、一種のコンセプトアルバム風なアルバムに仕上がってるんだけど、まぁそんな蛇足がなくても良い程に、かなり良い仕上がりなんですよ。

 正直シングル曲のクオリティがここまで良いと思ってなかったし、どれも捨て難いんですが‥‥個人的な趣味からいうと最近の2曲‥‥ "ひとりじめ" と "クレナイの季節" がすっげーツボなんですね。モーニング娘。でいうところの "AS FOR ONE DAY" 路線とでもいいましょうか、元々あの曲自体石川の声に合ってると思ってた俺からすると、この2曲は正に「石川梨華の曲」という印象があるんですが。勿論他の "カッチョイイゼ!JAPAN" もフルコーラスで聴いたら想像以上に良かったし、ライヴで聴いた時は印象悪かった "紫陽花アイ愛物語" も完成度が高い。そうなると‥‥やはり "恋のヌケガラ" のクオリティ(曲自体ではなく、アレンジの方ね)の低さが目立ってしまうんですよ。それが勿体ないかな、と。

 アルバムの為に用意された新曲6曲も総じて素晴らしいと思いますよ。ユーロ調ダンスナンバー "愛 〜スイートルーム〜" や "Tea Break" といった曲の出来もかなり良い方だし、ちょっとエコモニ。の曲に似てなくもない "クラクラ ディナータイム" も悪くない。けどこのアルバムはそういった予定調和な楽曲が主役なのではなく、ラスト3曲‥‥ "唇から愛をちょうだい"、"パジャマな時間"、"まごころの道" が真の意味での主役なんですよ。

 中近東風フレーズとアレンジを導入したニューウェーブチックな "唇から愛をちょうだい" には非常に暴力的なものを感じるし、ケイト・ブッシュかよ!とツッコミを入れずにはいれられない "パジャマな時間" の悪ノリも鳥肌もの。Bメロでのオペラ調ファルセットにはさすがに爆笑させられたけど、こういう曲を彼女達、特に石川に歌わせようと思ったつんく♂、まだまだ衰えてないな、と。聴いてるうちに脳内で飯田圭織、矢口真里、加護亜依の歌声を補完してしまったのは、ここだけの話ですよ。あーそうそう、こういう曲を歌わせたかったんだよなー、って感傷的になっちゃったりしてね。そして最後の "まごころの道" はエンディングに相応しい全うなバラードなんだけど、コーラスやハーモニーを殆ど石川と三好絵梨香が手掛けてるんだよね。だからなのか‥‥すごく自然に感じるのよ、歌が。バックトラックやコーラスが作り物っていう、ハロプロにありがちな匂いがあまりしない。初期のタンポポや娘。っぽいのは曲調のせいだけではなく、そういったところからも感じられるからなのかも。っていうのは言い過ぎ?

 ‥‥どうしても石川梨華に関しては感情的になり過ぎちゃうんだけど‥‥まぁ許してよ、こればっかりは。モーニング娘。を卒業して約半年、やっと俺の中で石川がスタートラインに立てたんだからさ。もしかしたらずっと、こういう作品を石川が出すことを、ずーっと前から‥‥それこそ俺が彼女に興味を持つようになった4年前から‥‥待ってたのかもね。器は「モーニング娘。」でも「タンポポ」でもなくなっちゃったんだけどさ、でもいいよ。

 さぁ、ここからだな。ちょっと本気で楽しみになってきたなぁ‥‥ワクワクするよ、このアルバムを聴くと。ホントに今年はハロプロ関係のアルバムに良作が多いなぁ。



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