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2005/11/25

11月24日、エリック・カーを偲んで。

 11月24日というと、まぁロックファン的にはフレディ・マーキュリーの命日ってことになるんでしょうね。でもね、忘れて欲しくない人がもうひとり、同じ年の同じ日(1991年11月24日)に亡くなっているんです。

 QUEENと同じくらいに大好きなバンド、KISSの二代目ドラマー、エリック・カーの命日。

 俺はリアルタイムでは初期メイク時代のKISSは通過してません。洋楽をマトモに聴き始めた時期には既にメイクを落として産業メタル路線(「LICK IT UP」以降)を突き進んでたし、そういう音がKISSの持ち味だとその頃は信じてたから。勿論、KISSが昔、ああいうメイクをしていたのは知ってたし、音楽雑誌なんか見れば、必ずあのメイク時代の写真にぶつかるしね。

 エリック・カーはピーター・クリスの後釜としてKISSに加入、実は加入後暫くはメイクしてたのね。メイク時代末期に加入したわけ。そしてエース・フレーリーも脱退し、ヴィニー・ヴィンセントがいよいよ正式加入した後に、メイクを取る‥‥音楽的にも時代に合わせたカラッとした産業臭タップリのハードロック/ヘヴィメタル路線へと移行してったのね。でも俺は、その時代のKISSも大好きなわけ。ポール・スタンレーの持ち味は元々ああいったメタメタしたHRにピッタリだし、ジーン・シモンズのダーク&ヘヴィさは行き着くところに行き着けば、必ずああいったメタル路線にぶつかるはずだし。それは時代云々じゃなくて必然だったのかもしれない(そして、後に再びメイクをすることも含めてね)。

 エリック・カー在籍時は、実はたった1度しか来日してないんですね。しかも、それすら10数年振りの来日公演(1998年春だったかな?)‥‥当時高校生だった俺は何故かチケットを取ることができず(当たり前だ、ずっと観たかっただろう俺より上の世代が頑張ったんだろうから)、後にBSで放送されたライヴ映像を観て‥‥それが最後に観た「エリック・カー在籍時のライヴ」かな。ライヴヴィデオは他にも出てるし、いろいろ怪しい映像も出回ってると思うので、興味がある人は是非一度観てみてください。



▼KISS「CRAZY NIGHTS」(amazon:日本盤US盤

 その3度目の来日公演は、'80年代メタルKISS史上最もポップな1987年のアルバム「CRAZY NIGHTS」を引っ提げてのものでした。俺、このアルバム大好きなんだよね。HEARTやオジー・オズボーン「THE ULTIMATE SIN」等を手掛けたロン・ネヴィソンがプロデュースした、如何にも産業ハードロック臭たっぷりな、メタメタしたハードロックアルバムで、曲も異常にポップなものが多い。タイトル曲である "Crazy, Crazy Nights" や "Turn On The Night"、FORIGNERを思わせるミディアムバラード "Reason To Live" といった素晴らしい曲もあるし、"No, No, No" みたいなハードな曲もちゃんと用意されてる。けどこれは確実に「ポール主体な1枚」だよねぇ。ま、'80年代半ばから暫くはポール主体だった気がするけど。いい作品集ですよマジで。



▼KISS「HOT IN THE SHADE」(amazon:日本盤US盤

 そしてエリック存命時ラストアルバムとなってしまった1989年のアルバム「HOT IN THE SHADE」。前作でのポップ路線に嫌気がさして(笑)反動でハードな路線を選んだらしいKISSなんですが、作品としてはちょっと散漫な面も目立つ1枚でして。個々の曲は良いんだよね。ドブロギターを用いたブルージーなイントロがカッコいいハードチューン "Rise To It"、ボニー・タイラーやエース・フレーリーまでカバーした "Hide Your Heart"、シングルカットしてもおかしくない出来の "Silver Spoon"、そして‥‥10数年振りにアメリカでのトップ10ヒットとなったバラード "Forever"(作曲にはかのマイケル・ボルトンも携わってます)等、いい曲多いんだけど、アルバムとして通して聴くと‥‥15曲もあるせいか、ちょっとキツく感じるんだよね。
 当時はエアロが「PUMP」で、モトリーが「DR.FEELGOOD」でそれぞれ大ヒットを飛ばしてた時期。またBON JOVIも前年に「NEW JERSEY」でヒット連発してたし、何よりも時代はGUNS N'ROSESの時代だったからね‥‥タフでハードな方向に移行したのは、やはりその辺の影響も大きいのかな。でも、曲自体はポップなメロを持ったものば多くて、まぁそこだけはこれまで通りのKISSなんだけどね。
 そうだ‥‥このアルバムにはね‥‥エリック・カーがKISSで唯一スタジオ録音でリードボーカルを取った "Little Caesar" が収録されてるんだよ‥‥数年前にリリースされたボックスセットではジーンが歌うデモバージョン(タイトルは "Ain't That Peculiar")も入ってたけどさ。ライヴじゃピーター・クリスがボーカルを取ってた曲("Black Diamond" 等)でリードボーカルを取ってたのね。決して名シンガーではなかったけど、味のあるいい声だと思ったんだけどね。一度ライヴで彼の歌を生で聴きたかったなぁ‥‥



▼ERIC CARR「ROCKOLOGY」(amazon:日本盤US盤

 エリックの死から8年後の1999年11月24日、盟友であったブルース・キューリック(KISSの'80年代半ばからメイク復活前まで在籍したギタリスト)が監修してリリースされた、エリック存命時のデモトラックを中心に収録した追悼盤。マニア向けだけど‥‥好きな人なら堪らないと思うよ。'80年代KISS用に書かれた曲なのか(クレジットにKISSの楽曲に携わるアダム・ミッシェルの名前もあるしね)、それともKISSとは別にソロアルバム(あるいはソロユニット?)を想定して制作されたデモなのか‥‥曲によっては歌すら乗ってない曲もあり、完成する前に病状が悪化して、そして‥‥

 
 さっきから、スピーカーからは懐かしい、それこそ高校時代によく聴いていた「'80年代の」KISSの名曲達が大音量で鳴ってる。ここ数年はどうしてもメイク時代‥‥'70年代の曲ばかりにスポットが当てられたけど、今こそブルース・キューリックやエリック・カーが在籍した時代のKISSを再評価してもいいんじゃないかな? 特に'80年代のハードロック、産業ハードロック、メロディアスハードロックが好きな人でこの辺のKISSをスルーしてたとしたら、それは人生かなり損してますよ。是非聴いてみてください。

 あとちょっとで日付が変わる。11月24日が終ろうとしてます。1年に1度だけ、この時代のKISSを聴くんじゃなしに、これからも頻繁にこの辺のアルバムを引っ張り出して、そしてこの頃のKISSを懐かしみたいと思います。ホントいいんだってば。

投稿: 2005 11 25 12:30 午前 [KISS, 「R.I.P.」] | 固定リンク

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コメント

はじめまして
ノーメイク時代のKISSはあまり知りませんでした。
というより、全く聴いてませんでした。
今は聴きますけどね。
ポールの腰痛が治って、また、来日してくれるといいのですが。
カーは好きなドラマーでした。残念ですね。

投稿者: すぬ (2006/02/09 20:07:35)

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