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2006/05/31

V.A.「ALL APOLOGIES」

 今年はカート・コバーンが亡くなってから12年。日本でいうところの「十三回忌」ってことになるのかな? 偶然のタイミングで映画「ラスト・デイズ」が日本公開になったのもあり、日本でも2枚のトリビュートアルバムがリリースされたわけだけど、これはそのうちの1枚。純粋なトリビュートアルバム、というか、単なるカバー曲集という言い方もできるんだけどね。

 この手のアルバムは、大まかに2タイプあるじゃないですか。ひとつは、原曲に忠実な作品集。そしてもうひとつが、原曲を大きく崩して、各アーティスト流に仕上げてしまった作品集。この「ALL APOLOGIES」というアルバムは、どちらかというと前者に限りなく近い作品。前半を聴いて、やはりカバーアルバムの域を出てないなぁとガッカリしたんだけど‥‥あの名曲 "Smells Like Teen Spirit" をメジャーコードでリアレンジし、印象的なリフすらぶちこわしてしまったB-DASHのカバーに、思わす吹き出しちゃって。このアレンジ、賛否あるかと思うんだけど、俺は逆に「やっちゃった」感が強い彼らを支持したいなぁ。好き嫌いは別にしてね。

 結局、MO'SOME TONEBENDERの百々和宏のコメント、「NIRVANAを演ってみて、これらの曲はカートが歌ってないと意味が無いんだと気付きました。」がすべてを物語ってるように思いませんか? ま、当たり前の話っていえば当たり前なんだけどね。

 その相手がMO'SOMEだろうが、Dr.StrangeLoveだろうが、吉井和哉だろうが、KING BROTHERSだろうが、答えは全部一緒なんだよね。いや、それぞれに愛情が感じられて、俺は好きなんだけどさ。でも、結局トリビュートアルバムって最後はそこに行き着いちゃうんだよね。無い物ねだりっつーかね。

 演奏がシンプルすぎればすぎる程、それを崩したり自分の色を付け加えるのが、実は難しいのかもしれないね。ましてやNIRVANAみたいに情念がこもった音楽なら尚更っつーかさ。あとはもう‥‥NIRVANAをリアルタイムで知らない世代が、ここに参加した若手バンドのカバーを聴いて、原曲に興味を持ってくれるのなら、これほど嬉しいことはないよね。

 改めて、12年ってあっという間なのか、それとも長い時間なのか、考えさせられました。



▼V.A.「ALL APOLOGIES」(amazon:日本盤

投稿: 2006 05 31 01:52 午前 [2006年の新譜レビュー] | 固定リンク

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