DEF LEPPARD『YEAH!』(2006)
2年くらい前から出る、出ると噂に上っていた「'70年代のブリティッシュロック/グラムロックのカバーアルバム」の最終型が、この『YEAH!』という身も蓋もないタイトルのアルバム。内容はというと、特にブリティッシュやグラムに限定したわけではなく、アメリカンもブルーズロックもポップロックもモッズも全部ある。要するに、DEF LEPPARの原型となるサウンド‥‥各メンバーが幼少の頃に聴いていた、影響を与えたバンドの名曲をストレートにカバーしたもの。何のひねりもない、ホントに直球。それは1曲目 "20th Century Boy"(もちろんあのT-REXのカバー)を聴けばお判りかと。
これに対して「原曲の方が数百倍良い」とか「単なるお遊び」とか「LEPSならではのオリジナリティが感じられない」とか、ホント能無しな意見しか口にできない底の浅い奴らが多いこと、多いこと。なんつーかさ、これを素直に楽しめないっていうのがかわいそとすら思えてくるわ。
「単なるお遊び」っていうのは間違ってないけど、ホントに遊ぶ気だったらもっと違う選曲になったんじゃないの。あと「原曲の方が〜」って意見は、もうこの手のトリビュートやカバーアルバムにはありがちな意見。以前、自分も他のトリビュート盤に対して同じような意見を述べたことがあったけど、そんなのは誰もが百も承知だし、そもそもそれを口に出したらおしまいでしょ。しかもありがちに「リアルタイムで通過した者としては〜」とか口にした日にゃ、「あー、単なる頭の固い、新しいものを受け入れられない、過去の思い出の中に生きてる年寄りかよ」ってさ。要するに、そういう人はこの手のアルバムを興味本位で聴かない方がいいんじゃねーの、って話ですよ。
そして「LEPSならではのオリジナリティが感じられない」とか言っちゃった人。ねぇ、君はこのアルバムのどこを聴いてるの? そしてLEPSの何を聴いてきたの? このアルバムのそこら中から過去のLEPSの名作/名曲のルーツや元ネタが見つかるじゃないの。むしろ「ここまで直球にやったら、ネタバレしねぇ?」って心配しちゃうんだけど、俺は。なんつうか、批評したい気持ちはわかるんだけど(某音楽誌が無駄に持ち込んだ、なんちゃってジャーナリズムの汚点だな)、音楽を素直に楽しめなくなったら終わりじゃねぇ?
まぁ固い話はここまで。確かにさ、ここには過去のLEPSにあったカッチリしたカッコ良さってのはないかもしれない。でも、オリジナルアルバムでいうところの前作『X』に続く作品として考えると、全然アリなんだよね。だからこそ、ちゃんと2004年に出てたらもっと効力があったと思うんだけどなぁ。勿体ない。でも良いアルバムだし、何も考えずに流しっぱなしにできる1枚だから良しとするか。
音楽を頭で考えたり、常に批評精神を持って接するのも大切かもしれないし、ある意味では必要なことだと思う。でも、文字通り「音」を「楽」しめなくなったら、意味ないよね。もっと素直になった方がいいんじゃないのかな、みんな。
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