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2007/11/20

L'Arc-en-Ciel『KISS』(2007)

前作「AWAKE」から2年5ヶ月ぶりにリリースされる、ラルクの通算11作目となるオリジナルアルバム。前作から現在までの間に、各メンバーのソロもあったりしたわけですが、今年に入ってから再びラルクとしての活動が活発化しており、今年だけでも4枚のシングルを発表していたりします(2005年発売の「Link」とあわせると、計5枚のシングルがこのアルバムに収められていることになりますね)。

さて、そんなシングル曲満載のこのアルバム。別にそういった意味から言うわけではないですが、非常にバラエティ豊かな作風となっています。知っている曲が多いから聴きやすいというのもあるかもしれないけど、それ以上に1曲1曲の完成度が異常なんですよ。例えばラルクのアルバムってこれまで、後半に進むとちょっと楽曲的に弱い曲もあったりすることがあったんですが、本作に関してはまったく隙が感じられない。むしろ、全体を通して異様なまでの完成度を誇っているんですね。ぶっちゃけ、「True」「HEART」といったアルバム以降で、ここまで充実していてなおかつスゴイアルバムだ!って関心させられたのって初めてな気がします。

それと、アルバム全体の雰囲気がちょっとだけ「HEART」以前に戻ってきてるなぁとも感じました。メガヒットを記録した「ark」「ray」以降ってヘヴィやダークな色合いがどこかにあったじゃないですか。いわゆるハードロック路線というか、前作まではどこかしらにその色合いが残っていたんだけど、本作にはもっと初期の頃のニューウェイブ的な要素が復活しているように思うんです。それって、アルバムを作りながらライブツアーを行っていたのも影響してるのかもしれませんね。今春からスタートした全国ホールツアーでは、このアルバムに収録されている大半の曲が披露されていたそうですし、そうやって新曲をライブで試しつつどんどんビルドアップしていった、と。アマチュア時代と同じようにね。この辺、バンドの原点回帰ともいえるのかもしれないけど、そこまで戻ってるわけでもないんだよね。色合い的にニューウェイブっぽいってだけで、その根底にあるものは何も変わっていないと思うし。単純に今回の彼らがそういうモードだったってことでしょう。そういう単純なものだと思いますよ。

いやぁ、それにしても本当にスゴイアルバムです。四つ打ちニューウェイブな「SEVENTH HEAVEN」あり、大ヒット曲「HONEY」の流れを汲む!?「Pretty girl」あり、今後この曲を超えることはできるのかと心配になってしまうほどの超名曲「MY HEART DRAWS A DREAM」あり、耽美なラルクを象徴するような「ALONE EN LA VIDA」「海辺」あり、唯一これまでのダーク/ヘヴィ路線を引き継ぐ「THE BLACK ROSE」あり、ポップ感あふれる「Link」「Hurry Xmas」あり、切なくなるほどのバラード「雪の足跡」あり、と……決して新しいことはやっていないし斬新なアルバムというわけではないんだけど、なんだかものすごいアルバムなわけですよ。

これまでラルクを避けてきた人にも十分アピールする作品だと思うし、そういう人にこそ聴いてもらいたい1枚だと思います。とにかくここ10年で一番の出来。改めてL'Arc-en-Cielってものすごいバンドなんだなと思い知らされたアルバムです。



▼L'Arc-en-Ciel「KISS」(amazon:日本盤

投稿: 2007 11 20 02:32 午前 [2007年の作品, L'Arc-en-Ciel] | 固定リンク

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