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2015/01/16

JUDAS PRIEST『SCREAMING FOR VENGEANCE』(1982年)

JUDAS PRIESTの映像をいろいろ見返していたら、自分がリアルタイムで体験できなかった頃のライブ映像に見入ってしまい……仕事を忘れて2時間くらいネットサーフを繰り返していました。自分が初めて生で体験したのは1991年の『PAINKILLER』を携えた来日公演(代々木体育館)だったので、それより前(『DEFENDERS OF THE FAITH』でのツアー)は観られなかったんですよね。そもそもリアルタイムで聴き始めたのは『DEFENDERS OF THE FAITH』ツアー後なので、行けるわけもなく……。

『DEFENDERS OF THE FAITH』でJUDAS PRIESTに出会って、次に聴いたのが『SCREAMING FOR VENGEANCE』なわけですよ。もうね、しばらくはこの2枚だけで生きていける……当時はそのくらい聴きまくった記憶があります。その頃はまだレコードの時代で、レンタルでも簡単に手に入ったのがこのへんだったってだけなんですが(『BRITISH STEEL』あたりもあった気がするのですが、ほかにも聴かなきゃいけない / 聴きたい新作や旧譜がたくさんあったので、中学生の小遣いでは網羅することなんてできなかったわけです)。

『SCREAMING FOR VENGEANCE』はアナログで聴いたときの生々しい音がとにかく好きで、それをクロームのカセットテープにダビングして聴きまくってました。その“アナログ+カセット”で聴いたイメージが強く、実は90年代に入ってからCDで聴き返したときはちょっと違和感があったような……(同じことは『DEFENDERS OF THE FAITH』をCDで聴いたときにも感じました)。逆に『TURBO』や『RAM IT DOWN』みたいなアルバムはCDで聴いたクリアなサウンドのほうが気に入った記憶もあり(まあ『RAM IT DOWN』の頃になるとすでにCDしか出てなかったような気もしますが)。

その後、2000年前後にプリーストの全作品がリマスタリング再発。音自体はよりクリアになりつつ、アナログ時代に聴いた厚みのある荒々しいサウンドが復活したような気が……って、単にCD音源に耳が慣れただけなのかな? とにかく、それくらい思い入れの強いアルバムなわけです、『SCREAMING FOR VENGEANCE』と『DEFENDERS OF THE FAITH』の2枚は。


で、本題はここから。『SCREAMING FOR VENGEANCE』ってアルバムは、本当に隙のないヘヴィメタルアルバムといいますか。捨て曲なし、全10曲(オープニングの「The Helion」がインストかつ次の「Electric Eye」への序章なので実質9曲)で40分欠けるくらいのトータルランニング。疾走感ある曲が並んでいて、ただヘヴィなだけじゃなくてしっかりメロディアス、しかもどの曲も4分前後で聴きやすい。ちょうどプログレとかDEEP PURPLERAINBOWあたりの長尺曲に馴染めなかった頃で、そこで出会ったこのアルバムの潔さに感動したのを今でも覚えてます。ぶっちゃけアルバムに1曲だけでいいんですよ、5分台の曲なんて。あとは3〜4分の曲でまとめて、全部で10曲あるかないかだったら最高。一番いいのは、46分のカセットにちゃんと収まる作品。A面B面それぞれ23分以内の作品ね。たまにあるんですよ、片面だけ20分欠けるくせに、もう片面は25分くらいあるやつが。そういう意味で『SCREAMING FOR VENGEANCE』という作品は、両面とも20分あるかないかというベスト中のベストだったわけです。

もちろん楽曲自体の完成度も素晴らしかったですよ。今聴いてもそのコンパクトさは圧巻といいますか。『BRITISH STEEL』をUS向けに進化させた結果が『SCREAMING FOR VENGEANCE』なのかな、なんて勝手に思ってます。そこから再びブリティッシュ寄りに押し戻して“深化”させたのが『DEFENDERS OF THE FAITH』。結局今でもアルバムとしてよく聴くのはこの2枚なんです。『PAINKILLER』も聴く頻度は高いけど、この2枚ほどではないかなと。アナログでいうところのB面(「Night Crawler」以降)は先の3枚にも負けないくらい好きですけどね。

それでですね、80年代中頃にメタルにハマった人間は、その数年前にアメリカで「US Festival 1983」という数十万人集めたフェスがあったことを雑誌などで知るわけです。西新宿あたりのブート屋さんでそのへんの映像を見つけては、その観客の多さに驚かされるわけですが、数年前に発売された『SCREAMING FOR VENGEANCE』の30周年アニバーサリーエディションにはこの「US Festival 1983」でのプリースト出演パートをほぼ収めたDVDが付属しています。日中の野外で演奏された12曲。『SCREAMING FOR VENGEANCE』をリリースしてアメリカでブレイクした時期の、脂の乗った演奏を楽しめるわけです。この時期の映像としては、過去にも「Live Vengeance '82」というDVDが発売されていて、「US Festival 1983」前年のライブをフルセットで楽しめますが、ここはぜひ伝説となった「US Festival 1983」での映像を名盤とともに楽しんでもらえたらなと思います。

3月に新作『REDEEMER OF SOULS』を携えたジャパンツアーを行うJUDAS PRIEST。同時期には『DEFENDERS OF THE FAITH』30周年アニバーサリーエディションのリリースも控えています。個人的には『REDEEMER OF SOULS』を「70年代〜80年代初頭に立ち返ったかのような楽曲を現代のテクニックとサウンドで表現した」作品と捉えているので、来日公演に行こうと思ってる人には『BRITISH STEEL』『SCREAMING FOR VENGEANCE』『DEFENDERS OF THE FAITH』の3作はぜひ聴いておいてもらいたいと思っています。というか、これから『SCREAMING FOR VENGEANCE』に出会える人がいるかと思うと本当に羨ましいなと……。



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投稿: 2015 01 16 12:16 午前 [1982年の作品, Judas Priest] | 固定リンク