MEGADETH『THE SYSTEM HAS FAILED』(2004)
順調に進んでいるMEGADETH全アルバムレビューもいよいよ佳境に突入。今回は再結成後の3枚(10th〜12th)を紹介したいと思います。個人的には80年代後半〜90年代前半のような熱を持って彼らを支持することはできないと思っていたこの時期ですが、今聴き返すと意外といいアルバムを作っていたんだなと気付かされます。
もちろん往年の名作と比べてしまっては霞んでしまうのかもしれませんが、それでも僕のような人間が聴いて楽しむぶんには十分な良作、力作ばかりだと思いましたよ。前作を聴き終えてから、改めて何度も聴き返したくなったのは、実はこの時期の作品だったことも付け加えておきます。
さて。2002年のムステイン脱退→バンド解散を経て、腕の故障から解放されたムステインはギターに元メンバーのクリス・ポーランド、ドラムにザッパやスティングとの仕事で知られるヴィニー・カリウタ、ベースにカントリー系のジミー・スロースという布陣でソロアルバムを制作開始。しかしレーベルからの意向でMegadeth名義でリリースされることになってしまう。
ムステインがソロでどんな音楽を表現しようとしたのか……聴いてみておわかりのとおり、以前のMEGADETHと何ら変わらない、むしろ初期〜後期の総決算と呼べるような内容に驚かされたのではないだろうか。セールス面での心配があったとはいえ、やはりこのサウンドはMEGADETH以外の何者でもなく、ムステインにはこれしか残されていないのではないかとさえ思えてくる。
1曲目「Blackmail The Universe」の3rdあたりを彷彿とさせるスラッシーな楽曲に続いて、2曲目「Die Dead Enough」では5th以降のキャッチーな側面を見せ、3曲目「Kick The Chair」で再びアグレッシヴなテイストで攻めるなど緩急に富んだ作風は「実は解散前にやりたかったのはこれだったのでは?」と思わせるほど。片腕エルフソンがいないとはいえ、凄腕ミュージシャンたちと作り上げたこのアルバムが再びムステインのメタル魂に火をつけたことは間違いない。
▼MEGADETH『THE SYSTEM HAS FAILED』
(amazon:輸入盤CD)
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