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2016/11/21

METALLICA『DEATH MAGNETIC』(2008)

8年ぶりのニューアルバム『HARDWIRED...TO SELF-DESTRUCT』がリリースされたことを祝して、当ブログで取り上げていなかったスタジオ作2枚(アルバム『DEATH MAGNETIC』とEP『BEYOND MAGNETIC』)についても触れておかなければと思い、急に思い立ってあれこれ書いてみることにしました。

時流に乗ったモダンヘヴィネス的楽曲、ギターソロ皆無、ヘンテコなミックスと突っ込みどころ満載だった問題作『ST.ANGER』(2003)から5年ぶりに発表されたのが、通算9枚目のオリジナルアルバム『DEATH MAGNETIC』。1991年の5thアルバム『METALLICA』(通称=ブラックアルバム)から4作(1998年のカバー集『GARAGE INC.』も含めれば5作)続けてプロデュースを手がけたボブ・ロックのもとを離れ、「クラシックロック再生工場」の異名がぴったりなリック・ルービンを初めてプロデューサーに迎えたのがこのアルバム。

思えば現ベーシストのロバート・トゥルージロが正式加入したのが『ST.ANGER』完成後だったので、今作はロバート初参加のオリジナルアルバムでもあるわけです。

リック・ルービンは制作当初から、メンバーに4thアルバム『…AND JUSTICE FOR ALL』を意識させて曲作りに向かわせたようですが、確かに実際に完成した楽曲の雛形は初期4作(特に2nd『RIDE THE LIGHTNING』〜4th)に通ずるものがあります。が、そこで素直に焼き直しをしない(できない)のがMETALLICAというバンド。数年前に苦労して完成させた“音楽的サイボーグ”アルバム『ST.ANGER』を経ているわけで、そこで得た過剰さを随所に織り交ぜつつ、ときには無駄を省いたり、ときには別の曲のあるパートをまた別の曲にくっつけたりとエディットを繰り返しながら、よりスマートな楽曲作りを進めていったわけです(あくまで想像ですが)。いや、絶対に『ST.ANGER』がなければ完成させることができなかった1枚だと思いますよ、これは。

前作ではミックスに対して難癖つけられまくった彼らですが、今作ではギターやスネアの音がクラシックロックのごとく“デッド”気味にまとめられています。これは前作からの反動と受け取れますが、ファンからは再び苦情が上がったのでした。普通にできないのか、この子らは。ま、それができない“TOO MUCH”なバンドがMETALLCIAなわけですよね。わかります。結果として、最新の要素と古き良きものをミックスした1枚ということになるのでしょうか。そういう意味では、今作も見事な“サイボーグ”アルバムですけどね。

実はリリースしてしばらくすると、このアルバムをあまり聴かなくなってしまったんですよね。悪くはないんだけど……これ聴いたおかげで、逆に『ST.ANGER』のさらなる魅力に気づかされて、そっちばかり聴いちゃったりして。

ところが、今度は『HARDWIRED...TO SELF-DESTRUCT』を経たことで改めて『DEATH MAGNETIC』の魅力にも気づかされまして。ここ数日、久しぶりに聴きまくってます(同時に新作も聴きまくってますが)。いや、ここ数年も定期的に聴いてはいたんですけどね。改めて、そこまで悪く言われるような作品ではないと思いました。ただ、個人的には今は『HARDWIRED...TO SELF-DESTRUCT』がツボかなと。それだけの話です。



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投稿: 2016 11 21 06:26 午前 [2008年の作品, Metallica] | 固定リンク