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2016/12/16

DEF LEPPARD『DEF LEPPARD』(2015)

ブライアン・アダムス『WAKING UP THE NEIGHBOURS』について語っていたら、続いてDEF LEPPARDのことも書いてみたくなったので、昨年発売された最新アルバム『DEF LEPPARD』についてもレビューしてみたいと思います。

スタジオアルバムとしては2008年の『SONGS FROM THE SPARKLE LOUNGE』以来7年ぶりとなる今作は、デビューから所属したメジャーレーベルのMercury Recordsを離れて最初の新作。よくDEF LEPPARDはオリンピックイヤーに(4年に1枚)アルバムを出すなんて揶揄されてきましたが、今回は過去最長の7年というブランク。とはいえ、バンドはその間に毎年のようにツアーを行っていましたし、2011年には新曲を含むライブアルバム『MIRROR BALL』、2013年には代表作『HYSTERIA』の完全再現ライブの模様を収めたライブアルバム『VIVA! HYSTERIA』も発表しているので、そこまで空いたという感覚がないのも事実。2008年、2011年にはそれぞれ来日公演も敢行されましたし、人によっては7年というブランクに驚くかもしれません。

この7年の間に、音楽産業も大きな変化を遂げました。それにより、80〜90年代にパッケージをバカスカ売り上げていたDEF LEPPARDのようなバンドにとってかなり厳しい時代に突入しました。そんな時代に、彼らがニューアルバムをパッケージでリリースする意味はあるのだろうか。おそらく僕ら以上に当のメンバーはよりそんなことを考えたのではないでしょうか。

しかし、彼らはそんな不安を払拭するような傑作を作り上げた。しかもアルバムタイトルに堂々とバンド名を冠した、自信作を。外部ソングライターを一切入れず、気心知れた面々だけで制作された本作は、『PYROMANIA』や『HYSTERIA』ほどの緻密さはなく、適度なラフさを伴っています。楽曲のタイプ的には先の2作をより深化させたものに、バンドのルーツを感じさせるブリティッシュロック/ポップの流れにあるものばかり。1曲1曲が比較的聴きやすい長さで、全14曲中2分台が2曲、3分台が6曲、4分台が3曲、5分台が3曲で計52分。過去の作品には6分を超える大作が1曲は入っていましたが、今回は極力無駄なアレンジを排除しているのも印象的です。

40年近くバンドを続け、セールスという点では満足行くほどのヒット作を連発した。メンバーに不幸が出来事が続いたし(本作制作中に発覚したいヴィヴィアン・キャンベルのガンもそのひとつ)、この先あと何年今の活動を続けられるのか……そう考えたときに、リラックスして好きなものを作るという答えたに到達した。それが今作だったのではないでしょうか。

個人的には昨年のベスト10枚に選出はしませんでしたが、そこに限りなく近い位置にある1枚なのは間違いありません。だって、リリースから1年以上経ってもいまだに聴いているんですから。シンプルだからこそ飽きが来ない、いつ聴いても単純に楽しいと思える、そんなアルバムです。



▼DEF LEPPARD『DEF LEPPARD』
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【DEF LEPPARD ディスクレビュー一覧】
『HIGH'N'DRY』(1981)
『PYROMANIA』(1983)
『HYSTERIA』(1987)
『EUPHORIA』(1999)
『X』(2002)
『YEAH!』(2006)
『DEF LEPPARD』(2015)

投稿: 2016 12 16 03:00 午前 [2015年の作品, Def Leppard] | 固定リンク