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2016/12/30

DEAFHEAVEN『NEW BERMUDA』(2015)

海外では2015年10月、ここ日本ではだいぶ遅れて2016年6月に発表された、DEAFHEAVENの3rdアルバム。過去2作はここ日本でもインディー流通でしたが、今作からはメジャーのソニーからの発売(海外ではEpitaph Records系列のAnti-Recordsに移籍)。と同時に、今年7月開催の『FUJI ROCK FESTIVAL '16』が決まったことで、ここまで国内リリースが延びたのかなと。プロモーション的には正しいんだろうけど、こんな名盤を8ヶ月も放っておくなんて、なんて勿体ないことをするんだろう……。

2013年の前作『SUNBATHER』は個人的にも相当気に入っており、同年のベストアルバム10枚に選出しておりました。だからこそ、本作もリリースと同タイミングで輸入盤を購入したのですが、とにかく1曲が長く、全5曲のすべてが8分以上。内2曲が10分超えという大作のため、聴き込むのにかなり時間を要してしまい、昨年のベストアルバム候補に入れつつも最終的には外すこととなったのでした。

あれから1年以上経ち、しかもフジロックでの来日を前に時間をかけて聴き込んだことで、かなり体に入ってきたと思います。今回は前作『SUNBATHER』で見え隠れしたアンビエント的な要素が後退。むしろ初期から持つブラックメタル&シューゲイザー的要素がより強まった印象があります。と同時に、前作にもあった開放感も備わっていることで、長尺の中で暴力的なのにドラマチックという展開が繰り広げられます。

ブラストビートとトレモロギターリフとデス声、そこに突如訪れるドリーミーなダウンドメイキング。このメリハリは前作以上で、シューゲイザーやドリームポップというよりは、ブラックメタルやポストハードコアから影響を受けたプログレメタルという印象が強いかな。ポジとネガを行き来する音の洪水に飲み込まれた瞬間、抵抗できずそこから抜け出せなくなる。そんな有無を言わさぬ凄味を持つ力作だと思います。

フランスのALCESTなど、ブラックメタルをルーツに持つシューゲイザー/ポストメタルバンドは増えていますが(今年発売されたALCESTの新作『KODAMA』もなかなかでした。こちらもいずれ紹介したいと思います)、この『NEW BERMUDA』(『絶海』という邦題も素晴らしい)はメタルサイドにも、そしてシューゲイザーなどを好むオルタナギターロック好きにもオススメしたい1枚。『SUNBATHER』はちょっと苦手だと思っていたメタル側の方々にも、十分に響く内容だと思います。



▼DEAFHEAVEN『NEW BERMUDA』
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投稿: 2016 12 30 12:00 午後 [2015年の作品, 2016年の作品, Deafheaven] | 固定リンク