MICHAEL SWEET『ONE SIDED WAR』(2016)
STRYPERのフロントマン、マイケル・スウィートの7thソロアルバム。昨年は年明けに発表ジョージ・リンチとのSWEET & LYNCH名義によるコラボアルバム『ONLY TO RISE』が素晴らしい出来で、後半にリリースされたSTRYPERのニューアルバム『FALLEN』も大満足の内容と良作続きでした。実際、自分がSTRYPER絡みの作品を購入したのも90年代以来のことで、今もマイケル・スウィートがここまで歌えること、ここまで良曲を連発できることに驚かされ、嬉しく思いました。
で、そこから1年ぶりに発表されたSTRYPER絡みの新作が、このマイケルのソロアルバム。EVANESCENCEなどで活動したウィル・ハント(Dr)、元NIGHT RANGER、現WHITESNAKEのジョエル・ホークストラ(G)などと制作した、ど直球のハードロックアルバムに仕上がりました。潤いあるメロディは変わらず、ファストチューンやミディアムヘヴィナンバーがバランス良く並んでおり、最後まで気持ち良く聴くことができます。
いわゆるSTRYPER的なコーラスは皆無で、ただひたすらマイケルが気持ちいいままに歌い、ギターを弾きまくる。これ以上何がお望み?と言わんばかりの豪速球の連投に、思わずニヤニヤしてしまうんじゃないでしょうか。かと思えば、STRYPER的分厚いコーラスが登場する「Who Am I」もあるし、ブルージーなバンジョーの音色に渋みを感じる「Radio」、「えっ、RATTとSTRYPERの融合!?」と腰を抜かしそうになる「Only You」みたいな楽曲もあるんだから、楽しめないわけがない。
確かにSWEET & LYNCHのようにフックとなるジョージ・リンチのギターもないし(DOKKEN的楽曲をマイケルが歌うというポイントも)、メンバー4人の個性が詰まったSTRYPERのそれとも違うけど、間違いなく“あのSTRYPERのメインソングライターおよびシンガー”が作ったアルバムであることは、一聴すれば理解できる。要するに、悪いところがまったく見つからない、本当に優れたハードロックアルバムだということです。
「80年代から時間が止まってるんじゃない?」と問われれば、確かにその通りかもしれない。でも、あの頃に発表した作品よりもさらにブラッシュアップされた内容であることは紛れもない事実。どう聴けばこれが悪い作品になるのか、逆に質問したいくらいです。この創作意欲がどこまで続くのか、今後も見届けたいと思います。
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