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2017/01/04

HURRICANE『OVER THE EDGE』(1988)

正月から1988年のアルバムが続いてますが、今日も1988年の作品です。しかも、一気にマイナー路線にシフトチェンジです。

HURRICANEというバンドをご存知でしょうか。今回紹介する『OVER THE EDGE』は彼らの2ndアルバムで、当時のメンバーはケリー・ハンセン(Vo)、ロバート・サーゾ(G)、トニー・カヴァーゾ(B)、ジェイ・シェレン(Dr)の4人。このメンバー名を目にして「おやっ?」っと思った方もいるのではないでしょうか。実はギターのロバート・サーゾは昨日紹介したQUIET RIOTに在籍したルディ・サーゾ(B)の実弟、トニー・カヴァーゾはQUIET RIOTのカルロス・カヴァーゾ(G)の実弟なのです。パートがそれぞれ逆なのでややこしさはありますよね。ちなみにロバートとトニーを引き合わせたのは、こちらもQUIET RIOTのケヴィン・ダブロウと言われています。そういうこともあって、HURRICANEはデビュー当初「QUIET RIOTの弟分」のような見られ方もしていました。

この『OVER THE EDGE』は彼らにとって最大のヒット作。KISSやアリス・クーパーを手掛けたことで知られるボブ・エズリンがプロデュースを担当しているのですが、全体に漂う「どことなく劇的で大袈裟なアレンジ」は間違いなくボブの手によるものだと思います。

ですが、曲単体はどれも非常に聴き応えのあるダイナミックなハードロックばかり。オープニングを飾る「Over The Edge」の哀愁味の強いメロディとサウンドは、とてもLA出身のバンドとは思えないもの。続く2曲目がアリス・クーパーの代表曲「I'm Eighteen」のカバーというのは、やはりプロデューサーのアレなんでしょうか。とはいえこっちは非常にヘヴィなアレンジで、なおかつボーカルのケリー・ハンセンの力量が遺憾なく発揮された好カバーとなっております。

そしてシングルカットされ全米でスマッシュヒットした「I'm On To You」(カバーを除くと、この曲のみバンドのオリジナルではない)、デビュー作『TAKE WHAT YOU WANT』(1985年)収録の「Hurricane」に続くバンドのテーマ曲的な「Messin' With A Hurricane」など、どこか影のあるマイナーチューンが続きます。

その後はブルージーな「Insane」、疾走感のある「Spark In My Heart」と曲の幅を広げていくのですが、終盤間際に極め付けの1曲「Shout」が登場。個人的には「Over The Edge」「I'm On To You」とあわせてオススメしたい1曲です。そしてラストはアメリカンバンドらしく、ブギー調のインストナンバー「Baby Snakes」で締めくくり。曲中に入る電話のやり取りが若干ウザいですが、「Shout」でキレイにエンディングを迎えた後のエンドロール的ボーナストラックと思うことにしています。

このアルバム、楽曲の良さはもちろんですが、ボーカルのケリー・ハンセンがすべてなのではと思っています。ちなみにHURRICANEはこのアルバムの後、ギターのロバートが脱退し、替わりに当時LIONを脱退するかしないかで揉めていたダグ・アルドリッチが参加。1990年に『SLAVE TO THE THRILL』というアルバムを発表後、しばらくして解散。2000年にケリー、ジェイを中心に再結成するものちに解散。2010年からはロバート、トニーが中心となって再びHURRICANE名義で活動しているようです。

なお、ケリーはというと、2005年からはかのFOREIGNERのフロントマンとして活動中。ライブアルバムやスタジオ作品で、名曲の数々をケリーの歌声で聴くことができます。こちらもなかなか素晴らしいので、ぜひチェックしてみてください。



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投稿: 2017 01 04 12:00 午後 [1988年の作品, Hurricane] | 固定リンク