KIX『BLOW MY FUSE』(1988)
この曲、よくTBS『PURE ROCK』でオンエアされてましたよね。ということで今回紹介するのはアメリカの5人組ハードロックバンド、KIXが1988年にリリースした4thアルバム『BLOW MY FUSE』。ええ、今日も懲りずに1988年縛りです。
KIXは1981年にアルバム『KIX』でメジャーデビューするのですが、しばらく鳴かず飛ばず。3rdアルバム『MIDNIGHT DYNAMITE』(1985年)の全米60位がピークで、そこから3年後にリリースされた『BLOW MY FUSE』も発売当初はそこまで大きな話題にはなりませんでした。
しかし、「Cold Blood」「Blow My Fuse」「Get It While It's Hot」とアルバムから制作されたMVが好反応を得たこと、人気バンドのオープニングアクトを務めることで着実に人気を高めていき、同作からのパワーバラード「Don't Close Your Eyes」が全米11位まで上昇。アルバムも最高46位を記録し、100万枚を超えるヒット作となったのでした。
当時のKIXはよく「アメリカのAC/DC」みたいな例えをされていたのですが、正直この例えがよくなかったんじゃないか?なんて今思うわけでして。だって、我々が想像するAC/DCのサウンド、楽曲よりも幅広いことやってますもの。特にこの『BLOW MY FUSE』というアルバムでは、楽曲1つひとつに異常なこだわりをもって制作したことが伺えます。
どの曲もやたらとキャッチーでメロディアス。シンプルなロックンロールと思わせておいて、要所要所にフックが効いてる。だから何度聴いても飽きがこない、不思議なクセを持つアルバムなんです。そういえばこのアルバムでは、テイラー・ローズ(AEROSMITH、JOURNEY、オジー・オズボーンなど)やボブ・ハリガンJr.(JUDAS PRIEST、KISS、シェールなど)ら職業作家が制作に加わった楽曲も多く、そのへんも個々の楽曲の際立ちに関係しているんでしょうね。捨て曲なし、最後まであっという間に聴けてしまい、気づけば二度三度とリピートしてしまう。ポップさがありつつも、しっかりエッジの効いたロックが楽しめる、最高の1枚だと思います。
なお、KIXはこの後、1991年に5thアルバム『HOT WIRE』、1995年に6thアルバム『SHOW BUSINESS』を発表してから解散。2003年に再結成を果たし、2014年に7thアルバム『ROCK YOUR FACE OFF』を発表しています。ここでも、80年代と変わらぬキャッチーで勢いのあるロックンロールが楽しめるので、機会があったらぜひ聴いてほしいと思います。ちなみに当サイトでもリリース当時、レビューを掲載しているのでご参考まで。
▼KIX『BLOW MY FUSE』
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