FIREWIND『IMMORTALS』(2017)
2009年からオジー・オズボーンの片腕としてツアーやアルバム『SCREAM』(2010年)に参加しているガスG.。彼のメインバンドとなるのがこのFIREWINDであることは以前から知っていましたし、『SCREAM』を聴く前はいわゆる“クサメタル”系ギタリストがオジーと組むことに違和感を覚えたのですが、いざ完成したアルバムはそれまでの流れを汲む、非常にオジーらしいモダンな内容でした。
そういうこともあって、一度このFIREWINDも聴いてみなくちゃと思っていたものの、なかなか手が伸びず。気づけば2017年を迎えていたわけですが、このたび無事タイミングが合い(笑)、FIREWINDの通算8枚目のオリジナルアルバム『IMMORTALS』を聴くことができました。
オリジナル作品としては2012年の『FEW AGAINST MANY』から5年ぶりの新作となりますが、今作ではボーカルが新加入のヘニング・バッセに変更。初めて聴くので、あえて過去と比較することなく楽しめるかなと思ったのですが……今回の新作って、コンセプトアルバムだったんですね。買ってから気づきました(笑)。
まぁ変な先入観を捨てて、いざアルバムを聴いたわけですが……オープニングの「Hands Of Time」の“王道クラシカル”感にいきなり当てられ早くもおなかいっぱいに(苦笑)。3曲目「Ode To Leonidas」のオープニングのセリフとか、4曲目「Back On The Throne」の仰々しいシンセイントロにハードルの高さを少しだけ感じましたが、いざ曲が始まると普通にカッコいい。あれ、意外とイケるじゃん、自分。
正直、僕はネオクラシカルやクサメタルに苦手意識があったのですが、このアルバムに関しては思っていた以上にスルスル楽しめた。その一番の要因は、ボーカルとギターにかるのかなと思いました。この手のバンドにありがちな、線の細いハイトーンボイスではなく、適度にドスの効いた太い声はスラッシュ以降や昨今のラウドの流れを楽しむ自分にも親しみやすいし、なによりガスG.のギターが非常に面白い。クラシカルなプレイもあれば、オジーのアルバムで聴けたヘヴィなプレイもある。どうやら2015年に発表さいたソロアルバム『BRAND NEW REVOLUTION』はオジー寄りのヘヴィロック的作風だったようですが、両要素を巧みに使い分け、かつ適度に融合させることができるあたりに、本作の勝因があるのではないかと思っています。2分に満たない攻めのインストナンバー「Immortals」を聴けば、その考えはより強まるばかりです。
もちろんクサメタルファンにとっては最高の1枚でしょうが、普段ラウドロックばかりを聴いてるような自分にも十分楽しめるアルバムなのは間違いなし。この手のサウンドもたまに聴くと、本当に新鮮ですね。
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