AT THE DRIVE-IN『IN.TER.A.LIA』(2017)
通算3枚目にしてメジャーデビュー作となった『RELATIONSHIP OF COMMAND』(2000年)リリースから半年後の2001年春、突如の無期限活動停止を発表し、事実上の解散状態となったAT THE DRIVE-IN。その彼らが10年後の2011年に再始動を発表し、翌2012年に『FUJI ROCK FESTIVAL '12』で12年ぶりの再来日を果たしたのですが、その際のライブを観た僕は正直、最初こそ興奮したものの、曲が進むにつれて気持ちが醒めていって……ああ、2000年のサマソニで初体験したあの無軌道さとそこから受けた興奮を求めちゃ残酷だよな……と現実に引き戻されたのでした。
が、昨年のサマソニで再来日した際には、あのフジロックでの醒めた感覚は一切なく、最初から最後まで興奮状態のままステージを楽しむことができました。もちろん、2000年のライブと比べるのは反則だという気持ちをどこかに抱えたまま。だけど、純粋に楽しいライブだったのを今でもよく覚えています。
その後、ライブ活動のみならず本格的に新作制作に動き出した彼ら。ついに2017年5月、待望の4thアルバム『IN.TER.A.LIA』がここにリリースされました。
確かにここで聴けるサウンド、楽曲はTHE MARS VOLTAのそれとも、そしてSPARTAのそれとも違う、どこからどう聴いてもAT THE DRIVE-INのサウンド、楽曲とわかるものです。とはいえ、『RELATIONSHIP OF COMMAND』ほどのテンションや狂気性は感じられないのも事実。そこを今の彼らに求めるのも酷とは頭でわかっているのですが、それでも「『RELATIONSHIP OF COMMAND』に続く新作」という事実があるだけに比較してしまいたくなってしまうわけです。
先にライブから彼らに接したからか、余計に無軌道さや狂気性を求めてしまうのかもしれません。しかし、あれからすでに17年もの月日が流れている。普通に活動を続けていたら、その間に4、5枚はアルバムを発表していたかもしれない。そう考えれば、『RELATIONSHIP OF COMMAND』から『IN.TER.A.LIA』という作品に到達した意味も理由も理解できるかもしれません。
事前に公開済みだった「Governed By Contagions」を最初に聴いたときは、正直「まぁこんなもんかな?」くらいにしか感じなかったのに、アルバムの流れで聴くとすごくグッとくる。そして、どこからどう聴いてもAT THE DRIVE-INそのものだと気づかされる。ツアーで過去の楽曲と向き合ったことで、バンドが改めて「AT THE DRIVE-INとはなんだったのか?」という命題と真剣に対峙した。と同時に、メンバーそれぞれがTHE MARS VOLTAやSPARTAで得た経験も血肉になっている。その結果、「どこか懐かしいのに、新しさも感じさせる」という過去と現代のハイブリッド感が生まれたのかもしれません。
比較したくないと言いながらアレですが……『RELATIONSHIP OF COMMAND』よりもするする聴き進められる。内容もコンパクト(40分強)で、各曲が思った以上にシンプルというところは、2017年という時代にぴったりとフィットしてるんじゃないでしょうか。うん、大好きです。購入してから何度も何度も聴き返してます。
« INXS『KICK』(1987) | トップページ | LINKIN PARK『ONE MORE LIGHT』(2017) »
「At the Drive-In」カテゴリの記事
- 祝ご成人(2000年4月〜2001年3月発売の洋楽アルバム20選)(2021.01.03)
- SPARTA『WIRETAP SCARS』(2002)(2019.01.15)
- AT THE DRIVE-IN『IN/CASINO/OUT』(1998)(2019.01.14)
- 「MY BEST OF 2000」(2000.12.31)
- 祝ご成人(1998年4月〜1999年3月発売の洋楽アルバム20選)(2019.01.13)
「2017年の作品」カテゴリの記事
- KISSのベストアルバムを総括する(2022年版)(2022.12.04)
- TOM KEIFER『THE WAY LIFE GOES』(2013)(2022.11.19)
- MÅNESKIN『CHOSEN』(2017)(2022.08.01)
- BODY COUNT『BLOODLUST』(2017)(2022.06.24)
- ブライアン・アダムスのベストアルバムを総括する(2022年版)(2022.03.12)
