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2017/05/01

LINKIN PARK『HYBRID THEORY』(2000)

待望のニューアルバム『ONE MORE LIGHT』のリリースを数週後に控え、今回はLINKIN PARKのデビューアルバム『HYBRID THEORY』を紹介したいと思います。

それまでのニューメタルの流れ、そして前年1999年にLIMP BIZKITが2ndアルバム『SIGNIFICANT OTHER』で全米1位を獲得したことで勃発したラップメタルブーム。2000年秋にデビューしたLINKIN PARKはこれらの恩恵をたっぷり受けたことにより、ずぶの新人にも関わらずアルバムはビルボード初登場16位、最高2位にまで上昇し、今日までに1000万枚以上ものセールスを記録しています。

実は本作リリース当時、そのあまりにも急激なブレイクに対して引き気味だった自分は、素直にアルバムを聴くことができなくて。確かアルバムをまるまる聴いたのは、続く2ndアルバム『METEORA』(2003年)が発売されて以降だったんじゃないかと記憶してます。もっと言えば、ニューメタルという言葉に対して若干の嫌悪感を持ち始めたのも、本作のメガヒットがきっかけだったんじゃないかな。

でも、実際にアルバムを聴くと本当によくできた作品なんだよね。アルバムは聴いたことなくても「One Step Closer」や「In The End」といった楽曲はシングルカットされてMVなどを通じて聴いたことがある。それらももちろん素晴らしい完成度なんだけど、アルバムを通したときに感じることができるビートに対する意識の高さ。単なるミドルテンポとはちょっと違うんですよね。もちろんDUST BROTHERSが参加した「With You」みたいな楽曲もそのひとつではあるんだけど、もっとこう……ドラムとベースが、とかじゃなくて、リズムとギター、リズムとサンプリング(ターンテーブル)、あるいはリズムと歌(もしくはラップ)といった具合に、本作以前に登場したニューメタル/ラップメタルバンドとは一線を画する魅力があると、改めて感じたわけです。

しかも、それをしっかりロックのフォーマットの中で完結させている。LIMP BIZKITもロックっちゃあロックだけど、どちらかというとヒップホップの流れからたどり着いたスタイルという印象が強い。ところが、LINKIN PARKはスタートこそロックだけど、そこにヒップホップやソウル/R&B、エレクトロニカなどのテイストを加えていく。特にここ10年くらいの作品でその傾向が強まっているけど、かといって比率的にはギリでロックサイドにとどまっている。だから安心して楽しめる……自分にとってのLINKIN PARKはそういう存在なんだと、最近になって気づいたのでした(その比率の違いはあるけど、そういう点においてはDEFTONESもその系譜にいるバンドだと思ってます)。

3rdアルバム『MINUTES TO MIDNIGHT』(2007年)以降の変化/進化はこのデビュー作の時点では想像もできませんでしたが、その都度その都度振り返ってみればそれも納得できる。そういう意味においても、現在までの活動におけるすべてのルーツがこの『HYBRID THEORY』に詰まっているように思います。



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投稿: 2017 05 01 12:00 午前 [2000年の作品, Linkin Park] | 固定リンク