« LINKIN PARK『HYBRID THEORY』(2000) | トップページ | LINKIN PARK『MINUTES TO MIDNIGHT』(2007) »

2017/05/02

LINKIN PARK『METEORA』(2003)

2000年秋にアルバム『HYBRID THEORY』でメジャーデビューを果たしたLINKIN PARKは、たった1枚のアルバムでアメリカのみならず世界中で人気バンドに仲間入り。アルバムは1000万枚を超える大ヒット作となり、同作からのシングル「In The End」もビルボートTOP10入り(最高2位)を記録しました。2002年夏には『HYBRID THEORY』収録のリミックストラックを集めたアルバム『REANIMATION』(最高2位)を発表。現在に至るまで彼らはこういったリミックス曲を多数発表していますが、このへんも彼らの立ち位置を明確にさせるのに一役買ったように思います。

そしてLINKIN PARKは2003年春、待望の2ndアルバム『METEORA』をリリースしました。本作は発売と同時に全米1位を獲得。発売初週に80万枚以上を売り上げる記録を作りました。プロデュースは前作から引き続きドン・ギルモアが担当。作風的にもデビュー作の延長線上にある内容に仕上がっています。あれだけ爆発的大ヒットを記録したアルバムに続く作品ですもの、そりゃあ一気に路線を変えることはできませんよね。

ただ、よくよく聴くとこの『METEORA』には続く3rdアルバムへの布石もいくつか見え隠れしております。つまり、“変化の前にどうしても必要だったステップ”という点において、この『METEORA』の果たした役割は非常に大きなものがあったわけです。

リズム的には軽やかさすら感じられたデビュー作と比べると、この『METEORA』で聴ける楽曲群はもっと重心が低く、重く引きずるようなものが多い印象。このへんは当時のラウドロック/ニューメタルがどうこうよりも、ヒップホップ的観点でそうなったのではないか、と推測します。また、本作発売前に『REANIMATION』というリミックスアルバムを発表したのも、そのへんに大きく影響を与えているでしょうしね(『METEORA』に関しても、ジェイ・Zとのマッシュアップアルバム『COLLISION COURSE』を発表していますし)

興味深いことに、本作収録曲はどれも2〜3分台で、4分を超える楽曲は皆無。インタールードやインスト小楽曲なども含め、全13曲で36分という聴きやすさも、このアルバムを繰り返し聴きたくなる要因になっているはずです。いわゆるロックやHR/HMのアルバムのように頭からエンディングまでをひとつの流れで聞かせてしまう作風というよりも、もうちょっと雑多な印象が強いのが、この『METEORA』というアルバムが前作『HYBRID THEORY』とは大きく異なるポイントかもしれません。実は最初に聴いたLINKIN PARKのアルバムがこの『METEORA』。このバンドに対して苦手意識が強かったけど、不思議と入っていきやすかったのを今でも覚えています。また、このアルバムを聴いてから『HYBRID THEORY』に入っていくと、以前よりも苦手意識が解消されていたことにも気づかされました。

『HYBRID THEORY』がバンドにおけるすべての原点ならば、この『METEORA』は何にも縛られずにどこにでも行ける、どんな姿にだって変身できるという最初の意思表明だったのかもしれませんね。



▼LINKIN PARK『METEORA』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD

投稿: 2017 05 02 12:00 午前 [2003年の作品, Linkin Park] | 固定リンク