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2017/05/17

DEPECHE MODE『MUSIC FOR THE MASSES』(1987)

1987年秋にリリースされた、DEPECHE MODE通算6枚目のスタジオアルバム。本作に先駆け、同年春に「Strangelove」(全米76位、全英16位)がシングルリリースされ、続いて夏にオープニングトラック「Never Let Me Down Again」(全米63位、全英22位)をシングル発売。そしてリリースされたアルバムは全米35位、全英10位というアメリカでは過去最高の成績を残し、売上も全米では100万枚を突破しております。本作での成功が、続く7thアルバム『VIOLATOR』(1990年)の大ヒットにつながるわけです。

DEPECHE MODE自体は前作『BLACK CELEBRATION』(1986年)で初めて触れて、その明るくなりきれないエレポップサウンドに惹きつけられたわけですが、初めて自腹で買ったアルバム(CD)がこの『MUSIC FOR THE MASSES』だったのです。それは先に挙げた2枚のシングル「Strangelove」「Never Let Me Down Again」がお気に入りだったこともあったのと、なんとなくアートワークに惹きつけられてというのが大きくて。一見シンプルなんだけど、実はめちゃくちゃ深い意味が込められているんじゃないかって。

あと、初盤のCDにはボーナストラックとしてリミックスが何曲か追加収録されていたんですよ。今思えば、別にDJをやるわけでもないし、絶対に1、2回聴いたら飽きるはずなのに、曲数が少しでも多いってことでアナログよりCDのほうが絶対にお得だ!と子供ながらに思ってしまったんでしょうね。

ちなみに「Never Let Me Down Again」はオリジナルバージョンよりも、イントロに大げさなオーケストレーションが追加&エクスパンドされたリミックスバージョンのほうが気に入っています。のちにリマスタリング再発されたバージョン(CD1枚もの)はこれらのボーナストラックが省かれていたので、あとあとiTunesで探した記憶があります。

さて、本編について。オープニングの「Never Let Me Down Again」から仰々しく、かつ淡々として冷たさのあるデイヴ・ガーン(Vo)のボーカルに惹きつけられます。この派手はリズムも当時の流行りだったような。もちろん全編こういうリズムではなく、賛美歌のようなイントロから軽快な曲調へと変化する「Sacred」や、ダンサブルなエキゾチックポップチューン(と呼びたい)「Behind The Wheel」、吐息をサンプリングしてリズムを組み立てていく「I Want You Now」みたいな曲も含まれているんだけど、オープニングの雰囲気とエンディング「Pimpf」のダークさが相まって、結局全体的に非常に“冷たい”印象の残るアルバムと呼ぶことができます。

そんなアルバムに対して『MUSIC FOR THE MASSES』(「大衆音楽」の意)というタイトルを付けてしまうバンドの遊び心には、思わずニヤッとしてしまいます。とはいえ、メロディラインは非常に優れた楽曲ばかりなので、あながち間違ってはいないわけですけどね。

個人的にはここから続く3作品(『MUSIC FOR THE MASSES』、『VIOLATOR』、そして1993年の『SONGS OF FAITH AND DEVOTION』)は今でも聴き返すことの多い名盤だと思っています。



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投稿: 2017 05 17 12:00 午前 [1987年の作品, Depeche Mode] | 固定リンク