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2017/05/07

STONE TEMPLE PILOTS with CHESTER BENNINGTON『HIGH RISE』(2013)

LINKIN PARKのチェスター・ベニントンはバンド活動以外にも、さまざまな音楽ユニット/バンドに参加しています。例えば2009年にアルバム『OUT OF ASHES』を発表したバンドDEAD BY SUNRISE、そして2013年に加入したSTONE TEMPLE PILOTSあたりは有名かと思います(前者は最近のファンには身近ではないかもしれませんが)。

スコット・ウェイランドが脱退し、ボーカリスト不在となったストテンはチェスターをボーカルに迎え、新たに“STONE TEMPLE PILOTS with CHESTER BENNINGTON”名義で活動を続けていくことを発表。2013年春にはこの編成で初のオリジナル曲「Out Of Time」を配信し、秋には同曲を含む5曲入り『HIGH RISE』をCDリリースするのでした。

スコットが再加入して2010年に発表したアルバム『STONE TEMPLE PILOTS』は“いかにも”な作風で、古くからのファンを喜ばせてくれました。そこから3年後に制作されたこの『HIGH RISE』も、基本的には従来のストテンサウンドなんですが、そこにチェスターのボーカルが乗ることで若干の違和感が生じる結果に。スコットほどのアクの強さもないし、線も細いチェスターの歌声はこういうオーソドックスなロックには向いてないのではないか。一聴したときはそう思ったものでした。

しかし、何度か聴き返すうちに不思議と馴染んでくるんです。これはこれで悪くないかも、と。もともと楽曲自体は過去のストテンのアルバムに入っていても不思議じゃないナンバーばかりだし、チェスターが入ったからといって特に新しいことをやろうとしていない。「いや、むしろ俺たちはこれがやりたいんだ!」という従来のストテンメンバー3人からの強い意志が感じられる、“この先”へつなげるための重要な作品集なんですね。

バンド名の「with〜」表記からもわかるように、この編成は永遠ではない。実際、2015年秋にはチェスターはストテンからの離脱を発表。その1ヶ月後にはスコットも急逝しており、バンドは今も新ボーカリストを探している最中です。オーバードーズという形でこの世を去り、ロックシーンにその名を刻み込んだスコット。LINKIN PARKという世界的に大成功したバンドから少し離れて、大先輩たちの共演でアク抜きしてバンドへと戻っていったチェスター。そして地道に続けることを選んだストテン。どの生き方が正しいとか間違ってるとか言いがたいけど、今は再びSTONE TEMPLE PILOTSとしての新作を気長に待ちたいところです。



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投稿: 2017 05 07 12:00 午前 [2013年の作品, Linkin Park, Stone Temple Pilots] | 固定リンク