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2017年6月23日 (金)

MOTÖRHEAD『1916』(1991)

1991年初春にリリースされた、MOTÖRHEAD通算9枚目のスタジオアルバム。当時のメンバーはレミー(Vo, B)、フィル・キャンベル(G)、マイケル・ワーゼル・バーストン(G)、フィル・アニマル・テイラー(Dr)。アニマルにとっては本作がラスト作になります。また、本作はバンドがイギリスからアメリカ(ロス)に渡ってから初の作品であると同時に、メジャーレーベルから最初の1枚でもあります。

MOTÖRHEADという名前を聞いて、多くの人が思い浮かべるのが「ロックンロール」「ハードロック」「ヘヴィメタル」といったところでしょうか。そのカテゴライズで言えば、本作は完全なるロックンロールアルバム。レミーがライブを始める間に言うセリフ「We are Motorhead. We play rock n' roll」がここまでピッタリなアルバムも他にないんじゃないかってくらい、完璧な1枚だと個人的には感じています。

冒頭の「The One To Sing The Blues」から地を這うような、それでいて軽快さも持ち合わせたグルーヴ感のロックンロールを炸裂。続いてい3コードのお約束R&Rナンバー「I'm So Bad (Baby I Don't Care)」、爽快さすら感じさせるメジャーキーの「No Voices In The Sky」、シンプルでストレートな「Going To Brazil」とアッパーな楽曲が連発されます。この時点でもう最高。文句なし。

しかし、アルバム中盤に差し掛かると、それまでのMOTÖRHEAD史上でもっとも問題作と呼べるような2曲が登場。それがダークなミディアムスロウチューン「Nightmare / The Dreamtime」と、パワーバラードと言えなくもないヘヴィブルース「Love Me Forever」です。前者はそのダークさゆえ、MOTÖRHEADっぽいと言えますが、後者は8分の6拍子のバラード調。確かに度肝を抜かれますが、よくよく聴くとその構成はLED ZEPPELINの「Dazed And Confused」に近かったりして、要するにこれはMOTÖRHEAD版ブルースってことなんだろうなと。これもロックンロールなんだと、改めて納得させられた次第です。

後半も、ピアノやブラスを導入した異色のロック「Angel City」やRAMONESへのトリビュートソング「Ramones」などアップチューンが立て続けに繰り出され、最後にタイトルトラック「1916」。しかしこれが、正真正銘のスローバラード。レミーがストリングスをバックに歌うその様は、いわば“MOTÖRHEAD版「Yesterday」”か。結局、本作がきっかけとなり、彼らはその後も積極的にスローナンバーに挑戦していくことになります……が、そこはMOTÖRHEAD。せいぜいアルバムに1曲程度の割合なので、個人的にはまったく問題なし。アクセントと思えば気持ちよく聴けるはずです。

僕個人としては、本作がMOTÖRHEADでもっとも好きなアルバムなんですよね。きっと初めてライブを観たのが、このアルバムでの来日公演だからというのも大きいのかな。まぁそれを抜きにしても、本作は第2次黄金期の幕開けにふさわしい傑作だと思いますけどね!



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